ハルのウララの 2XXX海の向こうの甲子園   作:コンスタンチノープル

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 書くのにばかり力を入れていてウマ娘のプレイが疎遠になっていると反省。

 ちゃんとやれる方は執筆もゲームのプレイも両立できているのでしょうけどわたくしは書いて無に寝てばかりで両立できていないと自分の至らなさを痛感。
 いや本当に人より無に眠くなって無に寝てしまうのでもっと睡眠時間を削らないと寝過ぎで体調を崩すまである気がする。

 もっとウマ娘をプレイしなければ今後作品を書く上で支障が出てくることは明らかなのですがウマ娘のプレイに力を入れて作品の投稿を滞らせてもいいものかと葛藤している風の弱音を吐く。

 本当は両立しなければならないのに自分の至らなさを棚に上げて弱音ばかり吐いていて嫌悪感さえするのにそれをどうしようもしないというロクデナシ。

 あと育成で途中の目標クリアできずに育成失敗するのを怖がって新たな育成を始められずに日和っているというのもある。


第8話

 9回表、高知実業最後の攻撃。先頭は5番バッター大芝。

 

「大芝くん打ってー!」

 

 打席に立つ前、大芝は吹本からある戦術を託された。

 

 初球、大芝のバットがボールを一閃。打球はレフト線を鋭く破るライナー、大芝は悠々とセカンドベースに到達しツーベースヒット。

 

 吹本の戦術とは初球攻撃であった。

 

「よし、新島君、吉保君」

 

 この場面で選手交代。大芝に代えてピンチランナー新島、加治に代わってピンチヒッター吉保を起用。有賀が主審に交代を告げ、場内にもアナウンスされた。

 

「おいおい、あのランナー(新島)リードとらねえのかよ」

 

「野球わかってんのかよアイツ」

 

 野球のランナーは個人差はあるものの、ピッチャーが投球モーションに入る前に、牽制球に対し安全に帰塁できる程度の距離だけ離塁する。これを「リード」といい、野球においてリードをとるという行為は当たり前のプレーである。

 

 そのリードを新島は一切とっていない。野球を知らないのではなく新島は野球経者であるため勿論知っている。これは新島の自信と作戦である。

 

「吉保君、1球目、見送ってくれる?」

 

 グラウンドに出る前に新島が吉保にかけた言葉である。吉保はその言葉に1球目、新島が「何か」を仕掛けるんだと察した。

 

「なっ!?」

 

「走った!?」

 

「リード無しで三盗なんて無茶だ!」

 

 その初球、新島は盗塁を仕掛けた。盗塁というプレーはそれを阻止するキャッチャーがボールをベースに入った守備側の選手に送球し、ランナーにタッチされる前にベースにタッチしなければ失敗となるが、ホームベースからセカンドベースよりもサードベースまでの距離の方が短くサードへの盗塁のほうが難しそうに思える。であるがその昔、「世界の盗塁王」と称された名選手は「三盗のほうが簡単」と断言している。しかしそれは、普通の盗塁である。普通盗塁はリードをとった状態からスタートを切るが新島は一歩もリードをとっていない。一般的にこれは暴走ともいえる行為である。

 

「セーフっ!」

 

 新島秀人。中学時代、足の速さを買われ出場した陸上競技の県大会100m走で2位入賞し、そのまま進学した高知実業で陸上部に入部。中でもスタートの加速には絶対の自信を持っていた。

 

「速すぎだろアイツ。ウマ娘かよ」

 

 勿論ウマ娘には到底及ばないがその俊足をウマ娘に例えられるのはこの試合川田に次いで2人目である。

 

「流石短距離選手……よし」

 

 試合の形勢はこの最終局面にきて高知実業に優勢となった。8回裏の守り、ノーアウト満塁のピンチを三者連続三振で切り抜けその直後の攻撃で初球打ちで長打を放ちチャンスメイク、さらに続く投球で盗塁を成功させ僅か2球でノーアウト3塁とチャンスを拡大し2点のビハインドはあるが確実に流れを掴みつつあるのであった。

 

 この流れに相手ピッチャーのコントールが乱れる。これこそ吹本が大芝に託した初球攻撃の効果であった。2ボール0ストライクとなったところでストライクを取りに来た甘い真ん中の半速球を吉保のバットが捉えライト前タイムリーヒットとなり、その点差僅か1点。

 

「いっけー! 末松くーん!」

 

「タイム」

 

 ここでバッターボックスに立つのは7番バッターながら中軸に匹敵するバッティングセンスを持つエース末松。更に殊勲の吉保に代わり、俊足の明月をピンチランナーに送る。

 

 押せ押せのムードの中、キィンという甲高い金属音が春野に響き渡る。

 

 打球は右中間を真っ二つに破る長打。明月は一気にセカンドを回ってサードへ走る。

 

「いっけー!」

 

 サードベースコーチの隅本が腕をぐるぐる回し明月を一気にホームへ突入させる。

 

 俊足を飛ばして一気にサードを回りホームを狙う明月。しかしこの場面で相手もセンターからセカンド、そしてキャッチャーへとこれ以上無い流れるような中継プレーでボールがバックホームされた。

 

「っ!」

 

 ホームはクロスプレーになる。セーフであれば同点。

 

「アウトっ!」

 

 しかし僅かにキャッチャーのタッチが早かった。

 

「あぁ……」

 

 送球の間に末松がセカンドに進んでおりワンアウトランナー2塁でプレーが続く。

 

「すいません……」

 

「ドンマイドンマイ! まだ終わりじゃないよ! よーし、がんばれー庄埜くーん!」

 

 明月のホームタッチアウトで流れが潰えたかに思われた。しかしここで庄埜がしぶとくレフト前にヒットを放ちワンアウトランナー1塁3塁と再びチャンスを広げる。

 

「川田君。ここは」

 

「わかりました」

 

「名取君、打ってみるかい?」

 

 ここで吹本はベンチに残っている最後の選手、名取を代打に送る。

 

「名取くん! おちついて、思いっきりたのしんでね!」

 

「はい!」

 

 ウララがヘルメットをかぶる名取に言葉を送って、名取が2度、3度と素振りをしてからバッターボックスに入る。

 

「なんだかまた飛ばしそうなやつが出てきたな」

 

 どことなく打ちそうな空気を漂わせる名取に相手バッテリーが慎重に攻める。ウララの言葉で落ち着いてバッターボックスに立つことが出来た名取はこれをじっくりと見極めフォアボール。

 

「ま、満塁……しかも次のバッターは……」

 

 ワンアウト満塁、迎えるバッターは滝山。高知実業、正真正銘のラストチャンスである。

 

「滝山くーん! さいこーの場面だよー! いっぱいいっぱい楽しんでねー!」

 

 ウララが滝山に声援を送る。他の選手たちも声を送った。

 

 初球、アウトコースのストレートから入り滝山はこれを見送ってボール。

 

 2球目、アウトコースのスライダーをライトにファウル。1ボール1ストライク。

 

 3球目、インコースのストレートが外れて2ボール1ストライク。

 

「次ですな」

 

「えっ? どうしてですか?」

 

 吹本の言葉にウララが聞き返したが、一般的にこのボールカウントはピッチャーがストライクを投げる可能性が高く、バッティングのチャンスとなるためバッティングカウントと呼ばれている。

 

「わかりました! かっとばせー! 滝山く~ん!」

 

 運命の1球が投じられた。

 

 ボールはインコースのツーシーム。滝山のバットが一閃する。

 

 打球は鋭くワンバウントしながらピッチャーの横を抜けるかに思われたがピッチャーの差し出したグラブの中に収まる。

 

 ホームへ送球されフォースアウト、更にキャッチャーからファーストへボールが渡りスリーアウト。

 

 こうして高知実業野球部の命運をかけた一戦は、あと一歩のところで惜しくも敗れてしまった。


 トレセン学園

 

 数多くのウマ娘たちと同様に生徒会の3人も高知実業野球部の試合を注視していた。

 

 滝山がダブルプレーに倒れると、その後の成り行きを見ることはせずにルドルフがパソコンに映し出された配信の画面から切り替えた。

 

「あまり、意味のないものを見てしまったな」

 

「ええ、そうですね」

 

 ルドルフとエアグルーヴはこの運命の一戦を無意味なものだと、ルドルフの言葉を借りるとすれば一刀両断に斬り捨てる。

 

「そうか? 私は今後が楽しみだって思ったが……」

 

 一方でブライアンは好意的に捉えていた。

 

「今の試合、果たしてハルウララの高校には試合開始から終了まで真に勝利を求め続けた選手が何人いただろう。私の眼には多くの選手が勝負の場に挑む者の顔をしていなかったように見えた」

 

「同感です。ウララを除けば1人か、精々2人ぐらいかと」

 

 それはブライアンも感付いている。

 

「個人競技である私たちのレースと団体競技である野球を同列に語ることは難しい。だが、個人競技の側面が強いレースも5人のウマ娘が集まらなければレース自体が不成立となる。*1過去にマルゼンスキーがその強さを恐れられ、その5人を割りそうになったことがある。野球の場合、味方が9人揃わなければ私たちでいう出走さえ認められない」

 

「私がネットニュースなどで事前に聞いた話では、ウララの高校は彼女が他の部活動の部員に頼んで助っ人として集まったとのことなので、恐らくウララのもつ『徳』によって大会に出られるまでこぎ着けたということでしょう」

 

「『徳』か……私らウマ娘にとって『徳』ってモンは『走ることへの渇望』と、『勝利を求め続けること』だろ? 人間の、普通の高校生の部活動だって勝負ってことに変わりはねぇだろ? 『味方が9人揃わなきゃ私らでいう出走もできねぇ?』、『ハナっから勝つ気のねぇ連中の集まりで1人2人しかやる気があるやつがいねぇ?』上等じゃねぇか。仲良しこよしで群れてる奴らなんかに答えなんてねぇよ。1人2人やる気がありゃあとは木偶(でく)で邪魔しなきゃ充分じゃねえか。今の試合だって結局はその1人2人のやる気が足りなかったってことだろ?」

 

 この件については割と喋るな。と思ったルドルフとエアグルーヴであったが同時にそれでは違うのであるとも思った。

 

「それが出来れば苦労はしないさ。だがなブライアン、普通の学校の部活動……(こと)人間のやる高校野球においてはそれが通用しない『お題目』があるんだ」

 

 ルドルフもその「お題目」にはウマ娘として少し違和感を感じつつも人間のやる、スポーツのスポーツだけではない意味を孕ませた野球というスポーツの伝統であることを尊重しているのであった。

 

「ウララが高校野球に携われているのは、楽しむことを大切にしているからでしょう。ですがウララの高校の選手たちは、彼女の『楽しむ』という行動の源や意味を真に理解していたのでしょうか? 彼女は自分の『楽しむ』ということの意味を彼らに伝えられていたのでしょうか? でなければ今の試合、初めから勝つ気でいた選手が1人2人しかいない。などということはありえなかったハズです」

 

 エアグルーヴの言うことは尤もである。実際ウララは、正規の野球部員と他の部からの助っ人たちとの連帯感を構築することには一役も二役も買っていたのだが彼らにウララの「楽しむ」や「ワクワクしたい」という思想を真の意味で彼らに伝承するということは出来ていなかったのである。

 

「ブライアンの言っていることを私たちに置き換えるとすれば……スピードはあるがスタミナに課題があるウマ娘がそのスタミナが切れる前にトップスピードのままゴールまでけ抜けようとしているようなものだ。彼らの場合そのスピード、つまり勝ちたいという意欲を湧かせることができなければ内部分裂に繋がり、結局のところ試合に出るどころではなくなってしまうだろうな」

 

「だったら私は“皇帝”と女帝殿のいう1人か2人の顔に『かける』だけだな」

 

 「かける」という純粋なスポーツの場においてあまり相応しくない言葉を発したブライアンをエアグルーヴが注意した。

 

「勘違いするな。『かける』っつっても貝に者って書く『賭ける』じゃねえ。県と系に下に心って書く『懸ける』だ。2人の勝ちてぇって気が他の連中の気を変えること。今の試合をどっかで観て勝ちてぇ、勝たせてぇって思った中学生が来年入学してくることに懸けてみてえんだよ。なんてったって連中にはウララがついているじゃねえか。それだけ取っても連中を信じてみて良いんじゃねえか? なあ、ルドルフ。エアグルーヴ」

 

 意外なことかもしれないが、3人の中でブライアンが勿論意図せずであるが吹本の思惑に一番迫っていたのである。

 

 ブライアンの言葉に、ルドルフは予ねて抱いていた思いを吐きつつもそれを自身の心にしまいなおすことにした。

 

「教師になれたと聞いた時。高校野球と関わると聞いた時。多少無理をしてもハルウララにトレセン学園へ赴任してもらおうと考えた。だが今しばらく様子を見守るとしよう」

*1
場合によっては5人以下でもレースが成立することはある。




 後半は生徒会3人の会話がメインになりましたが、わたくしは3人の中ではエアグルーヴしか引けておらずしかも育成していないという体たらく。

 特にナリタブライアンに話してもらいましたが彼女の口調を再現できていないのではないかと心配するなど前書きで書いたことが既に起きてしまっているという事態に…

 失敗を恐れて何も始めないのは賢くもないし、リスクマネジメントでもなくただ臆病風に吹かれている卑怯者なのにその立場に甘んじている。だから弱者ではなく卑怯者という表現だし、自分で自分のことを卑怯だと言って責任から逃れようとしている真の卑怯者だと思う。と、いうところまで言ってしまうんですよね…

 不快にさせてしまい申し訳ございません。

初めての試合が終わりましたが1試合分みて改めてどうでしょうか?

  • もっと細かく試合を書いて。
  • これくらいで充分。
  • もっと試合の描写を省いていい。
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