ハルのウララの 2XXX海の向こうの甲子園 作:コンスタンチノープル
新島君のモチーフにした人だけ元々が陸上選手だったのに急にプロ野球選手になったという経歴です。
ストーリーのキーマンの1人である末松君についても、モチーフにした野球選手が中学生の時野球部を2ヶ月ほどで退部することになり、その後バレーボールやラグビー、相撲などを経験して最終的に陸上部で砲丸投の選手として県大会優勝をしたことがあるというのが最初、陸上部員として登場する元ネタになりました。
事前情報として知っていた野球選手をモチーフにしたキャラクターとして登場させたのが最初の年の夏の大会だった訳なのですが、その後少し調べただけでも野球以外のスポーツでプロになったというほどでなくても、他のスポーツを経験している野球選手と言うのがかなり沢山いて、中にはレジェンドと呼ばれるような名選手もおり、モチーフにしたキャラとして登場させて野球部に助っ人させたいなと思ったのですが、今後勝って強くなっていけば野球部に入りたいと高知実業に入学してくる中学生も多くなってくるでしょうから、そうなると充分部員がいるので他の部から助っ人を頼むということは出来なくなるでしょうから両立させられなくなるというジレンマに囚われています。
一応ではありますが、南部新校長の大いなる野望として野球部に人数がいても他の部の部員が試合に出るのが大丈夫になるストーリー展開も考えていないわけではないですがここはやはり読者の皆様にアンケートを採って意見を取り入れる形をとろうと思います。
ウララ2年目の野球部員のモチーフについてアンケートを採った際は、あまりにも近すぎて更新を長期間止めることになってしまいましたが今度は今2年目の年度初めから3年目以降に関わるアンケートを採るので長いスパンで募集します。アンケートの内容などの詳細は後書きに回しますが皆様のご投票を心してお待ちする所存です。
ピッチャーも有賀と交代した。蔣のバッティングは長打力はイマイチだったがバットコントロールはそこそこで1年生としては充分といったところであった。
次いで打席に立つのは天童である。
「うわ~、すごいね!」
ウララが感嘆の声をあげる。粗削りながらも北沢と同じぐらいの長打力をみせる。6番か7番ぐらいに置きたい所である。
「よしそれまで。次、岸井」
「はい」
バッターボックスに立つ準備をする岸井。
「まあ、打つのはてんでなんですけどね」
そういう岸井だったが確かにバットコントロールは全然だったがそこそこ長打力があり際どいコーナーの見極めもそれなりにあるといったところであった。
「いや、偶然ですよ。加減して投げてもらったのもありますね」
岸井が謙遜しているのでそこまでということで次に羽鳥の番である。
「お願いします!」
羽鳥のバッティングはバットコントロールが中々だったがそれ以上に長打力が凄かった。北沢や胡を上回るといっても過言ではないレベルだった。
「さすが高校通算60
「すごい! すごいよ羽鳥くん!」
守備には自信がないのでバッティングとピッチングで貢献したいとのことである。次いでバッターボックスには沈が立つ。
「ほう、中々やるな」
「え? たしかに沈くんもとおくにとばしていますけど、羽鳥くんや天童くんのほうがもっととおくにとばしてたような気がしますよ?」
吹本は沈が打球を飛ばす方向が良い、反対方向に長打が打てるのは長所であると説明したのだがウララはよく分からない。なんだかんだ1年近く野球部と関わっているのにどうかとも思うが殊、専門的な内容はよく理解できていないのである。
「反対方向って、正しい方向があるんですか?」
吹本が丁寧に説明する。打球の方向についてはバッターボックスからセカンドベースを見て、1塁側を右方向、3塁側を左方向と大まかに分け、右バッターが右方向に飛ばす打球と左バッターが左方向に飛ばす打球を反対方向、または逆方向へのバッティングといい、反対方向へのバッティングは流し打ち、その逆は引っ張りとも言うと説明した。
「特に沈のように反対方向に長打を打つことは広角に打ち分けるともいいます」
「こうかく? どうしてカニさんやエビさんなんですか?」
その甲殻ではなく、とさらに説明する。沈の広角に長打を打てるバッティングはかなりのセンスか努力を重ねた証だという。
「よし、次は宇多田だ」
宇多田のバッティングはコーナーの見極めはそれなりだがバットコントロールと長打力はそんなにという程で、本人も肩の強さを活かした守備とピッチングを磨いていきたいとのことであった。
「藤」
「はい」
藤もバッティングは長打力はそこそこだがバットコントロールは新入生の中では下から数えた方が早いというレベルで宇多田とどっこいどっこいというところ。守備型の選手である。
「よし、今日はこんなところにしよう。明日から本格的な練習を始める。練習試合を受けてくれるところが見つかり次第早速試合を組むつもりだから上級生たちも気を引き締めて練習するように」
「あの、吹本先生。走るのはみなくてもいいんですか?」
そこは実戦でやってみたほうがいいと、今後の練習試合で判断することにした。
「でも! これで練習試合ができるんですよね!?」
それからは土日祝日になれば練習試合……とはいかなかった。いくら前年の夏の大会で末松の投げるボールが評判になったといっても、40年間公式戦で勝っていない高校とはそう易々と練習試合を組んでくれないのである。しかも前年の夏に末松が凄まじいボールを投げたことが知れ渡ったのが却って仇となり、野球部が無名な高校は末松とでは勝負にならないとこちらも中々練習試合を受けてもらえなかったのである。また、運よく試合が組めても基本的には1年生たちを試合に重点的に出して高校野球のスピード感に慣れさせることに時間を割き、上級生たちは試合後半から出場させているのでまだ1勝も挙げられていない。
「また負けちゃったんですよね……」
4月ももう終わりが近くなったこの日、ウララが野球部の練習を見学しにきたが直近の練習試合は陸上部を視ていたため欠席であった。
「今はまだ試合の勝ち負けは重要ではありません」
吹本曰く、まだ1年生に高校野球の打球の速さなどスピードに慣れさせないとならず、これをやらなければ試合で負傷する可能性が高くなるので重要なことであり、同時に実戦経験も積ませるとのことで、これらはこの時期に試合の勝敗を度外視してもやるべきことであると説明した。
「なるほど、せっかくの試合でけがしてほしくないですもんね」
夏の大会で勝つためには大切の事だと付け加えていると、ウララのウマホが鳴った。
「あ、ごめんなさい……」
「いえ、出てください」
ウララが一旦その場を離れて通話を始める。その相手はスペシャルウィークであった。
「スペちゃん久しぶり! あのね今度……」
「ウララちゃん大変なの! ライスさんが!」
その声は事態が切迫していることがウララにも分かるほど鬼気迫るものだった。
「スペちゃんどうしたの!? ライスちゃんになにかあったの!?」
スペシャルウィークから事態を聞いたウララは驚き、取る物も取り敢えず支度をしている。そこへ練習を終え、帰宅しようとしていた末松がやってきた。
「ウララ先生お疲れさ……どうしたんですか?」
「末松くん! いくよ!」
「え? 行くってどこに?」
事態の飲み込めない末松を半ば強引に拉致するような形でウララは高知を発った。2人が転がり込むように飛び込んだのは京都レース場近くの宿泊施設。息も絶え絶えの末松と彼を置いていかないようにペースをなんだかんだ合わせてくれたウララの元にこちらも息も絶え絶えの状態のスペシャルウィークとミホノブルボンが迎えた。
「ウララちゃん、えっと……そっちの子は?」
「わたしの学校の生徒で末松くん!」
「ああ、去年の野球部の試合、観させてもらいました」
「ハァ……ハァ……ゲホッゲホッ。そりゃどうも……」
末松が息を整えていると、ウララはスペとブルボンに飛び掛からん勢いで問い質した。
「ライスちゃんがいなくなったってどういうこと!?」
なんと天皇賞(春)を前に出走予定のライスシャワーが行方不明になってしまったのである。
「それが私にもなんだか……」
「もしかしたら……」
ブルボンには心当たりがあった。
「この町かもしれません」
「町?」
「お二人はここへ来る道中にあった天皇賞の広告を見ましたか?」
ウララは必死だったため目に入っていない。末松は見たという。
「全てがマックイーンさんの3連覇を期待するようなもの。中には勝つのが決まっていると言わんばかりのものまで」
「え? でもそれってこの前……」
ライスは菊花賞で勝利した際にブルボンの三冠を期待していた人々やウマ娘たちからの失望や溜め息をモロに受けた。中にはライスに対する悪意めいたものもあり、ブルボンの三冠という大勢のウマ娘たちや人々の夢を自分が壊してしまったと自分を責め、天皇賞でもメジロマックイーンの3連覇を期待するウマ娘たちや人々の夢を自分が壊すことへの嫌悪にも似た感情から出走自体を取り消そうとしていた。
「はい。私とテイオーさんでライスさんと話をして走る気力を取り戻し、一人になる時間をわざわざ作ってまでマックイーンさんに勝とうと意気込んでいました。ですが、この町の空気……いくら自分のことに集中しようとしてもここまでくると……」
京都の町は古都の景観保護のために条例が定められ、全国展開する有名なコンビニエンスストアも景観を壊さないように看板の色を変えているほどである。天皇賞のような大きなレースであってもその宣伝広告に使える場所と大きさは制限され、景観に悪影響を及ぼすような華美なものは控えられている。しかしそういった制限が却って広告に登場するウマ娘が一部に集中してしまう傾向が他の町々と比較しても強く出てしまい、今回の天皇賞(春)においては3連覇が期待されるマックイーンに集中し、まるでマックイーンしか出走しないようなほど京都の町にはマックイーンを取り扱った天皇賞の広告しかなかったのである。
「わかった! ライスちゃんを見つけて、はげましてがんばれっておうえんしてあげればいいんだね!?」
「あのそれは別にいいんですけど……」
末松がここまで抱き続けてきた疑問をぶつける。
「俺を連れてくる必要は1つもないような気がするんですけど」
「そういえば。ウララちゃん、どうして一緒に連れてきたの?」
「私にはウララさんの行動を理解することができませんが、彼には何か力になれるものを持っているのでしょう」
ブルボンはしっかりとした根拠の下にウララが末松を連れてきたのだと考えた。
「え? あ……ご、ごめん! ここに行くじゅんびをしているときにあいさつにきたからついいっしょにつれてきちゃった……」
教師が生徒に何も理由を説明せず、半ば拉致するように遠くに連れてくる。ともすれば問題行為と言われかねない。
「えっと……でも、探してくれる手が多いと助かるから……末松さんでしたよね? 一緒にライスシャワーさんを探してくれますか?」
スペからのお願いにここまでくる道中でバテバテになっていた末松だが一緒に探すと言った。
「ありがとう! じゃあ末松くん、手分けしてさがそう!」
一見尤もなことをウララは言ったがブルボンが止める。
「仮にもウララさんは教師で末松さんは自分の学校の生徒です。もう既に夕暮れの時間帯です。夜になることを考えた際に教師が生徒を放って別々に行動するのは更に問題と言われるでしょう。2人で一緒に探すべきです」
ブルボンの冷静な判断によりウララと末松は2人1組で一緒にライスを探すことになった。
「よし! じゃあいっしょにさがしに行こう!」
「はい」
2人が宿泊施設から飛び出していくとスペとブルボンは互いに顔を見合わせる。
「私たちも探しに行きましょう!」
「ええ」
2人も飛び出していこうとしたが1人のウマ娘が止める。
「無駄なことです」
そのウマ娘は4人の成り行きを少し離れた椅子で紅茶を飲みながら眺めていた。
「そんな! ライスさんのことが心配じゃないんですか!」
スペの一言にも動じずに紅茶を口に含むのは、メジロマックイーン。そのウマ娘であった。
アンケートの選択肢について解説します。
「目指せ!全国制覇!」はその通り春夏の甲子園や明治神宮大会、国体など主要な全国大会での優勝を目指すもので、公立高校なりではありますが普通に全国優勝を目指し、今後大会で上位進出をしていけば県内の有力な中学球児が集まってくる王道的ストーリー展開です。
「目指せ!模範的高校生スポーツマン!」は南部新校長の野望が展開されていくストーリーになります。アメリカの学生スポーツのような活動を目指します。現実世界の日本に実在する教育機関の名前を出すのであれば慶應義塾が近いと言えば近いです。こちらの場合も全国制覇を目指すのは一緒ですが文武両道でいきます。ですが筆者に最低限の学もないので学業中心になって連載開始当初の趣旨と大きくかけ離れるようなことはないと思います。アメリカを参考にするので他の運動部と野球部を掛け持ちする部員が入ってくるシナリオを予定しております。
さすがに慶應の名前を出すのは後書きだけです。ストーリーにはモチーフにした違う名前の学校として登場する可能性があるとは思います。
今後の高知実業(ストーリー展開)の方針
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目指せ!全国制覇!
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目指せ!模範的高校生スポーツマン!