Fate/kaleid liner knight 作:シャチ猫
第14話です。
前回から2ヶ月以上空いてしまい、大変申し訳ございません。
展開をどうしようか悩んでいました。
今回でバゼット参戦です。
それでは、どうぞ!
イリヤside
「え?何か言った?」
部屋で宿題をやっている時に、何か聞こえた気がしてルビーとベッドにいるクロに聞いた。
「はい?何が?」
『何ですか?』
だけど、2人は何も聞こえなかったみたい。
「・・・・・・あれ?」
おかしいな、確かに聞こえた気がするんだけど・・・。
『空耳ですか?イリヤさん』
「ボケるには早すぎるんじゃないー?」
「うぬぬ・・・」
クロめ、好き放題言っちゃって・・・!
「そう言えば、大和は今日来るんじゃなかったかしら?」
『大和さんなら家の掃除とか色々済ませてから来るそうですから、少し遅くなるそうですよ』
多分もう少ししてから大和君が遊びに来るから、それまでに宿題を終わらせないと。
「大和、早く来ないかなー。どんな水着が好みか聞かないと」
クロの言葉に私は考えた。
大和君、どんな水着が好きなのかな?
やっぱり無難なビキニタイプ?
それとも・・・やっぱり男の子だから際どいえっちな水着・・・?
・・・・いやいや!そうだとしても人前でそんな水着ムリだし!!/////
いずれにしても、大和君に可愛いって思えるような水着を買わないと。
「イリヤ、水着決めたの?大和も来るしせっかく海で誕生会開いてくれるんだからニュー水着買うんでしょ?」
クロの言葉に頭を悩ませる。
んー欲しいところだけどさー・・・。
「セラが買ってくれるかどうか怪しいところなんだよね・・・」
セラをどう突破しようか考え中だった。
「【では、それが誕生日プレゼントということでいいですね?】とか言いそう」
「あはは言うねー。セラってばメイドのくせにケチだからね。ま、私はお小遣いで好きな物いっくらでも買えるけどー」
「え”っ!?」
思わずクロの方に体を向けた。
「ど、どういうこと!?何でそんなお金持ってるの!?」
「ちょっと前までお金持ちの家の子でしたからー?」
「ルヴィアさん!?」
そう言えば忘れかけていたけど、監視っていう名目でルヴィアさんの家に住んでいたっけ・・・!?
「月のお小遣いとして十万円もポーンと渡してくれたわ」
じゅうまんっ・・・!?
「美遊はもっとすごいわよ。メイドの給料があるからね。もう三百万以上貯めてるんじゃないかしら?」
「さんっ・・・!!?」
私が知っている小学生が持っているお金の範疇を超えていて愕然としてしまった。
でも、一つだけ理解したことがある。
「私・・・美遊と友達になれてよかった・・」
「イリヤ、それ今言うには最低のセリフよ」
『魔法少女にあるまじき現実主義ですね』
まぁでも、ルヴィアさんのお金事情は私たちとは違うってのは最初から分かっていたことだし。
「水着はセラの機嫌がいい時におねだりしてみる方向で」
私はそう決めて宿題にまた取り掛かった。
「殊勝なことねー。まあ頑張りなさい。あっ、これとか大和が好きそうねー♬」
クロは水着のカタログを読みながらベッドでゴロゴロし始めた。
・・・・・ていうか。
「クロ、人の部屋でゴロゴロしてるけど宿題はやったの?」
「人の部屋っていうか私の部屋でもあるんだけど」
「まだ言うか・・・」
いくら私と同じ存在だからって、それやめてよね!
「それに宿題なら、イリヤが今やってるし」
「写さないからね!」
そんなことだろうと思ったよ!
「あーあ、口うるさくてドケチ・・・大和も苦労するわねー。こんな女の子に好かれてちゃって」
「な、何ですと!?」
ほんとさっきから言いたい放題言っちゃって・・・ッ!
ふ、ふんっ!
そっちがその気なら、こっちだって考えがあるんだからね!
「あーあ、こーんないい加減な女の子に好かれちゃって、大和君かわいそー」
「・・・・何ですって?」
クロがベッドから起き上がって、私の方を見た。
「あれ、知らなかった?大和君って自分のやるべき事はちゃんとやるしっかりとした女の子が好きって言ってたっけなー。そう思うとクロは大和君の好きな女の子とは違うなー」
「ほー・・・言ってくれるじゃない?」
クロが鋭い目線で私を見た。
いつまでもクロに好き放題されてたまるもんですかっ!
「ほら、悔しかったら自分で宿題・・・を・・・」
クロに言いかけた時、また変な音が聞こえた。
空耳なんかじゃない!
「やっぱり聞こえた・・・!変な音!」
「は?何も聞こえなかったわよ。また空耳___」
ズンッ・・・・
その時、振動が部屋に響いた。
「・・・・・今のって・・・・」
今度はクロも聞こえたみたいで、窓の外を見た。
私も一緒に窓を見た。
今の音は・・・。
「ルヴィアさんの家から・・・・・?」
私とクロは急いで家から出て、向かいのルヴィさんの家に行った。
「あれー?何ともないね・・・」
ルヴィアさんの家に前まで来たけど、特に変わった様子はなくいつもの豪邸のままだった。
「この家には認識阻害の結界が張られているから外からじゃ分からないわ。中で何か起こっても普通は外の人間に気付かれることはないの」
私の疑問にクロが答えた。
普通は気付かれないことが、私もクロも聞こえた。
じゃあさっきのは・・・。
『今ルヴィアさんの家では想定以上の《何か》が起きている・・・ことでしょうか』
ルビーの言葉に私もクロも冷や汗をかいた。
「・・・・・・開けるわよ」
クロが門を開けた瞬間、息が止まった。
目に飛び込んで来たのは____
ルヴィさんの豪邸が崩れて、瓦礫の山になっていた。
「・・・侵入者の警報が鳴りませんね」
崩れた豪邸の方からスーツを着た女の人が歩いてきた。
「見たところ子供のようですが、貴女たちも関係者のようだ」
「援軍だとしたら、一足遅い」
ザワッ!!
全身に鳥肌が立った。
なっ、何・・・!?この人・・・ッ!?
女の人がこちらに向かってきた。
「ッ!!」
クロが手に剣を出して、女の人の攻撃を防いだ。
「イリヤ!ボサッとしない!こいつは敵よ!!」
クロは私服から戦闘服に変えて、剣を構えた。
「うっうん!!ルビー!!」
私も意識を切り替えて、転身するためにルビーに声を掛けた。
『・・・・・・・・・・』
でも、何も返事してこなかった。
「ルビー!?」
何で黙ってるの!?
その間にも女の人がクロに攻撃をしていた。
女の人の連続パンチをクロが両手の剣で防いでいた。
でも、クロは押されていた。
女の人がクロを殴り飛ばそうとしたけど、クロはそれを両足で防いで、空に飛んだ。
クロは女の人の足元に大剣を飛ばした。
それを女の人は破壊したけど、その隙にクロは弓を構えていた。
「バイバイ」
クロが女の人に矢を放った。
矢は勢いよく女の人に向かった。
「その戦法は、
ガシィッ!!!
けど、その矢を女の人は当たる直前に掴んだ。
嘘でしょ・・・ッ!?
「返しましょう」
ボヒュッ!!
女の人は矢をクロに目掛けて飛ばした。
「クロ!!」
放たれた矢はクロのいたところで砂ホコリが舞った。
「ルビー!!ルビーどうしちゃったの!?早く転身してクロを助けなきゃ!!」
ずっと黙っているルビーの羽の部分を掴んだ。
何でずっと黙ってるの!?
「
女の人がグローブを付け直しながら言った。
ルビーを知ってるの、この人・・・?
「なぜ貴女が持っているのか分かりませんが・・・抵抗しなければ身の安全は約束しましょう」
「あなたは・・・一体・・・・・?」
この人、何者なの・・・・!?
『・・・彼女の名前はバゼット・フラガ・マクレミッツです』
すると、ずっと黙っていたルビーが口を開いた。
『私たちがやってきたカード回収任務・・・』
『その前任者です』
「前任者・・・って?」
『クラスカードの《アーチャー》と《ランサー》、最初から手元に2枚ありましたよね。
あの2枚は、凛さんとルヴィアさんじゃなくて、彼女が回収したんです』
「!!」
回収した・・・つまり、《アーチャー》と《ランサー》の英霊を倒したってこと。
この女の人__バゼットさんが、英霊2人を・・・!?
「そう、カード回収任務は私が請け負っていました。ですが、回収開始後まもなくゼルレッチ郷が介入。私は人を外されました」
『回収任務は凛さんとルヴィアさんに正式に引き継いだはず・・・それがなぜ今になって貴女が出てくるのですか?』
「上の方でパワーゲームがあったということです。すでにこの屋敷からは4枚のカードを回収しました。しかし・・・・」
ガキンッ
「足りません」
「残りのカードを持っているのなら渡しなさい」
「抵抗するならば・・・強制的に回収を執行します」
バゼットさんが左右の拳を合わせながら言った。
『イリヤさん、クロさんとの戦いを見てましたよね?彼女は素手で英霊に匹敵する正真正銘の怪物です』
「・・・・・ルビー、転身お願い」
『正直言って今のイリヤさんに勝ち目なんてありません!彼女の目的がカードだというのなら素直に渡すのが「ルビー!!」
私はルビーの言葉を遮った。
「今まで何でも危ない戦いがあったよ。美遊なんか1人で戦ったこともあった」
「私たちは命がけでカードを集めたんだ」
「それを前任者だか知らないけど、勝手に持っていかれるなんて納得いかない」
でも・・・何より・・・それ以上に・・・
「友達を傷つけた」
「それだけは絶対許せない!!」
転身して私は構えた。
「・・・先程の少女の力、間違いなくアーチャーのもの。そして貴女はゼルレッチ郷の礼装を使っている。どうやら事態は協会の認識以上に混沌としているようですね。しかし何であれ・・・」
「私の仕事は変わりません」
「さぁ始めましょうか」
そして、バゼットさんとの戦いが始まった。
私は砲射や散弾、斬撃と次々攻撃を仕掛けてたけど、それを全部拳で防がれた。
ルビーの言ったように素手で英霊を倒しただけあって、この人強すぎる・・・!
・・・・・まあ、私が弱いっていうのもあるんだけどね!!!
でも、ルビーはそれが逆に良いみたいで、バゼットさんに大技や切り札は使っちゃだめらしい。
どういう事か聞きたいけど、バゼットさんの攻撃で全く聞けれない!
何とか反撃しようと、バゼットさんが右腕を振りかぶった瞬間、腕を障壁で拘束した。
左腕も拘束して、両腕を動けなくした。
「弱くたって・・・出力が足りなくなって・・・戦い方はある!」
私はルビーを振りかぶった。
「
ルビーから魔力砲が放たれた。
これなら・・・!!
バキンッ!!
バゼットさんは腕の拘束を壊して、魔力砲を避けた。
あの状態で・・・!?
だったら、もう一度・・・!!
けど、バゼットさんは地面をえぐり取って壁を作った。
「ちょっ___」
次の瞬間____
ズドッ!!!
壁からバゼットさんの拳がぶち破ってきて私のお腹に直撃した。
「かは・・・・っ」
今まで感じたことがない痛みが襲い、地面に倒れた。
『イリヤさん!!』
地面にクラスカードが散らばった。
取りに行きたいけど、痛みで体が動かない・・・っ!
「やはり、貴女もカードを持っていたようですね」
バゼットさんが私の太ももにあるカードホルダーを掴んで持ち上げた。
「あうっ・・・!」
ホルダーが外れて私は地面に落ちた。
「《ランサー》、これで残り2枚・・・っ!?」
その時、クロがバゼットさんに斬り掛かった。
「先程の少女・・・!もう復活しましたか」
「もう少し寝てたかったのに、誰かさんのボディブローで叩き起こされたわ」
クロはバゼットさんにキックをして屋敷の方に飛ばした。
「カードを拾ってイリヤ!1枚もこいつに渡さないで!」
クロは剣を出現させて、バゼットさんに向かった。
「うぐっ・・・!」
私は痛みを我慢して地面に落ちているカードに向かった。
クロが足止めをしてるうちに、早く・・・っ!
『ダメですよイリヤさん!!まだ受けた傷が癒えていません!治癒に専念しないと命取りになりかねません!』
「そんなのっ・・・待ってられないよ・・・!」
みんなで命がけで集めたカードを、こんな横取りみたいなことで奪われるわけにはいかないの・・・!
「1枚でも・・・!」
体を引きずって、カードを手に取った。
ダンッ!
私の手の上に靴が踏まれた。
「子供ながら、よくここまで持ちこたえたものです」
上を見上げるとバゼットさんが手にカードを持っていた。
クロを見ると、瓦礫にもたれ掛かっていた。
「ぐ・・・・・・うッ・・・・!」
「クロ・・・ッ!!」
「・・・・カードから手を離しなさい」
バゼットさんは私の手を強く踏んだ。
「・・・・ッやだ!!」
絶対に離すもんか・・・!
「これ以上意地を張るつもりなら・・・骨ごと踏み砕きましょうか」
バゼットさんは本気で私の手を踏み潰すつもりだ・・・・。
「・・・・ごめんね、クロ・・・・」
「せっかくクロが時間つくってくれたのに・・・カードを奪い返せなかった・・・」
「けど・・・」
「1枚だけ・・・せめてこの1枚だけでは・・・」
「絶対に渡さないから・・・!!」
手に持っているカードを力強く握りしめた。
「ッいいでしょう・・・それがあなたの答えなら!!」
バゼットさんは大きく足を上げた。
襲ってくるであろう痛みに耐えるために、目を思い切り瞑った。
その時___
「っ!?」
バゼットさんが横に大きく吹き飛んだ。
「はあぁっ!」
「くっ・・・・!?」
直後に、バゼットさんは誰かが蹴り飛ばして、森の方に飛ばされた。
バゼットさんを蹴り飛ばした人は、すぐにクロのところに行き、クロを抱きかかえて大きくジャンプして私の隣に移動した。
「イリヤ、やっと来たわよ。こわーいお姉ちゃんとかっこいい
私は顔を上げて目の前にいる人の顔を見た。
「負けちゃった・・・私もクロも・・・多分凛さんとルヴィアさんも・・・けど・・・」
「・・・・・うん」
私はずっと握りしめていたカードを渡した。
「すまない・・・!。もっと早く来ていれば・・・イリヤもクロも・・・っ!」
クロを抱きかかえていた人が悔しそうに言った。
「あなたのせいじゃないわ・・・だからそんな顔しないで」
クロは微笑みながら言った。
「クロの言う通りだよ」
「・・・・本当にごめん」
その人は立ち上がって着ているコートから剣を出した。
「また援軍・・・!次から次へと・・・ッ!」
森からバゼットさんが戻ってきた。
「イリヤ、クロ。後は私たちに任せて」
「ああ。2人は___」
「「俺(私)たちが守る!」」
大和君と美遊がそれぞれの武器を構えた。
いかがだったでしょうか。
本当に展開が難しくて、どうしようかと悩みました。
主人公を後から来るのは決まっていましたが、そのタイミングがどうしても分からなくて頭を抱えました。
美遊より後に来るか一緒に来るか、ここがめっちゃ悩みました。
悩んだ結果、一緒に来るに決めました。
次回、主人公+美遊vsバゼット戦です。
バゼットの宝具にどう立ち向かうか。
また頭を抱えてしまいます・・・・。
ですが、みなさまが楽しんでもらえるよう頑張ります!
話は変わりますが、《牙狼 東ノ界楼》終わってしまいましたね。
流牙と莉杏のラストにグッとくるものがありました。
牙狼と亡者ノ鎧が合わさったことにより、鎧がさらに変化するのでしょうか。
次回があることを期待します!
それでは、次回!