IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~ 作:シシカバブP
クラス代表が一夏に決まり、俺を含めた専用機持ちは平穏な日々を送っていた。
「はい、それじゃあここの問題を……織斑君!」
「は、はい! えっと……」
「織斑君?」
「分かりません!」
「1年期末の復習なのに、どうして分からないんだ! 馬鹿者!(スパァァンッ!)」
「ぐへぇ!」
座学では去年習った範囲の問題が全然解けなくて、千冬さんから
「専用機持ちが集まったということは、それぞれ個性的なISスーツが集まるということ。う~む……眼福♪」
「ロ~ラン?(スパンッ!)」
「あひんっ!♥」
実習ではロランが、俺が思ってたことを代弁した所為で四十院さんに(竹刀で)ケツをシバかれ。
……うん、平和平和(当社比
VTSとかいうISのシステムが暴走したり、軍用ISが暴走したり、ISを使った衛星兵器が暴走したりはしていない。……去年ってISが暴走してばっかりだなおい。
とにかく、クラス代表決定戦とかいう茶番劇も終わって、少なくとも俺はGW直前の今日まで平穏だったわけだ。どれくらい平穏かというと
「あ゛~、マッタリした日々さいこ~……」
「そうですね」
「うん、去年は色々ありすぎたから、こういう時間が貴重」
寮のベッドで横になる俺。頭はヴィシュヌの膝枕、そして仰向けの体には、簪が掛布団のように覆い被さっている。まさしくこれが、肉布団というやつか……!
「あ、怜二さん。寝返り打っても大丈夫ですよ」
「えっ? いや、寝返り打つと、ヴィシュヌの太ももが」
「怜二さんの吐息を感じたいので、いっぱい私の足に吹きかけてください。むしろスリスリしてください」
「ん、ヴィシュヌさんの注文エロい。吾妻君、私も頑張る」
「いやちょっ、頑張るって何をほぉぉぉぉ!?♥」
ヴィシュヌさん!? 閉じて枕にしてた膝を開いて、俺の顔をサンドイッチとかやばいからぁ! 鍛えられつつも柔らかいムチムチ太ももに挟まれて! って簪も、膝でマイサンを挟んで扱くのらめぇぇぇぇ!
「お、お前らストップ! これはマジでマズい、マズいか、ぁ」
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「れっきゅ~ん、明日からGWだけどさー、ってわーお」
隠し部屋から出てきた束(妊娠して腹が膨らんだ姿も可愛い)が部屋の、というよりベッドの惨状を見て、呆れ半分感心半分って声を上げた。
まあそうだろう。なにせベッドの上には、パンツ一丁で胡坐掻いてる俺がいたんだから。ヴィシュヌと簪? 二人とも、ちゃんと制服着てるぞ。
「お゛お゛お゛……♥」「うひぃ……♥」
「カエルのようにうつ伏せ状態でピクピクしてる二人、ちゃんと制服着てるのに床に投げ捨てられたショーツが2枚。つまりそういうことだよね」
「ハイ、ソウデス」
「察するに、二人から猛アピールされて、れっきゅんの中の淫獣君が出てきちゃったと」
「まったくもって、その通りです……」
なんだろうな、束が全く怒ってないのは顔を見ればよく分かるし、ぶっちゃけ
「れっきゅん」
「おう」
「束さん、今はお腹の子が大事だから、れっきゅんと夜の運動会は出来ないんだよ」
「そうだな」
「けど、二人を見たらムラムラしてきました」
「言い方」
「れっきゅん! 私のオッパイを揉んで、気持ちよくしてよ!」
「欲望丸出しな要求! そして了解した感度3000倍!」
「ツッコみつつもエッチなことしちゃう、れっきゅんのそういうところが好きぃ!♥」
――――――
―――
それから1時間ほど後、他のハーレムメンバーが大浴場から戻ってくる中、懐かしい人物が部屋にやってきた。
「怜二さん!」
「うぉっと」
「怜二さん怜二さん怜二さん怜二さぁん!……くんかくんか」
「やめなさい!(スパンッ!)」
今年度から隣の寮で生活してたはずの蘭ちゃんから、タックルに近い抱き着きを食らった。そんな蘭ちゃんは速攻、鈴に頭を叩かれるっていう。
「いったぁい! ちょっと鈴さん、何するんですか!?」
「開幕怜二に抱き着くのはいいとして、ソッコーで顔を下にスライドさせて股間の匂いを嗅ぐんじゃないわよ!」
「仕方ないじゃないですか! 1か月も隣の寮で他のクラスメイトと一緒の部屋だったんですから!」
「いや蘭ちゃん、それでもマイサンの匂いを嗅ぐのはどうかと」
「鈴さんだって、1か月もオアズケされて理性が持ちますか!?」
「ソ、ソノクライラクショウヨ……」
「おい鈴、どうしてそんな片言なんだよ」
しかも顔を背けんな。……おいお前ら、どうして全員顔を背ける? ん、なんだよ束。去年の夏休み? ……あっ(察し
「はぁ、まったくもう……ってあら?」
さっき戻ってきたメンバーにいなかった刀奈さんが、部屋に入るなり中の光景を見て『どうしたのこれ?』と俺にアイコンタクト。
俺が下を、今も腰に抱き着いてる蘭ちゃんを指さすと、それで状況を察したようだ。マジで?
「カタナン、お疲れだね~」
「そうなんですよ束さん。どうも日本政府内で動きがあったようで」
「日本政府に動き?」
あの、万年碌なことをしない日本政府が何をしようっていうんだ?
「そうなの。ちなみに怜二君は、政府関係者と最近会ったことは?」
「ないですね。それこそIS学園の入学前に、遣いの者だって言って、千冬さんが実家のドアを蹴破って来たのが最初で最後です」
「織斑先生……」
刀奈さんのジト目を食らって慌てふためく千冬さん。
「いや、あの時は悪かった。今ここで全裸で服従のポーズをするから許してくれ」
「織斑先生、何を言ってるんですの!? それはわたくしの役目ですわ!」
「は~い二人とも~、出番じゃないですよ~」
「「うぶぶぶぶぶっ!」」
「え~っと……つまり、今までの政府は怜二君ノーマーク、織斑君に一点掛けの状態だったわけ」
「まあ、突然湧いた、男性操縦者ですからね。
「ええ。政府も、そして当初の更識家もそう思っていた。まあ後者、というより私達は、怜二君の女になって色々知れたわけだけど、この前のクラス代表決定戦辺りから……」
「俺にも目を付け始めた?」
「怜二君にというよりは、怜二君のISを作ったR&Tカンパニーに、かしら。特に決定戦の最後、織斑先生と戦った記録が決定打だったようね」
あー、なるほど。なんとなく理解した。
あの時、一夏は千冬さんにあっさり倒された。俺も倒されはしたが、一夏よりは粘れた。それだけ見ると、俺が一夏より強かったって話になるんだろうが、日本政府は『きっと機体性能の差だ!』と結論付けたんだろう。だってそうしないと『僕達は織斑一夏ばかり注目して、将来彼より強くなる吾妻怜二の才能に気付きませんでした~w』って結論になって、大恥掻くからな。それよりは機体性能ってことにしておきたいんだろう。
「しっかしそうなると、他の国でも同じ動きなのかな?」
チラッとナタルの方を見ると、元アメリカ軍人である彼女は薄っすらと笑い返した。
「ステイツは特段、ダーリンのこともイチカのことも調べてないわ」
「あ、そうなん?」
「ええ。リン、貴女のところもそうでしょ?」
「いやまあ、そうなんですけど……」
なぜそこで鈴? そして刀奈さんは『それよねぇ……』って、今にもため息が出そうな顔してるし。
「考えてもみなさいよ怜二。今の日本、国会議員はどんな連中?」
「どんな……あっ(本日2回目の察し」
そうだった……今の国会、米中韓のスパイだらけじゃん! そりゃ自分達で調べなくても、日本の調査結果を堂々と持ち出せばいいんだよな。議員特権とか、ものによっては外交官特権とか使って。
ま、まあ、米中がそんな感じとして、欧州勢は?
「僕やラウラは正直、最初は織斑君との接触を望まれてたんだと思うんだ」
「そうだな。軍上層部も、私と織斑一夏との接点を利用して送り込んだ節があったからな」
「あ、今日は珍しくかっこいいラウラだ」
「なんだ"珍しい"とは」
「飴ちゃんいる?」
「いる!」
「ええ~……」
唐突に清香の飴を欲しがってピョンピョン跳ねるラウラを見たティナは、目の前の光景が理解出来ずフリーズしたようだ。でもいいじゃん、あのラウラ可愛いし。
「あはは……けど、最近では織斑君のことを何も言われなくなった、かな?」
「そうなの?(ラウラに飴ちゃんをあげる)」
「ん~♪(もらった飴を口の中で転がす) むしろ、にぃにと一緒にいることが増えたって報告したら、『現状を維持しろ』って言われたよ!」
「つまり総合すると、最初かられっきゅん目当てでヴィッシーを送り込んできたタイから遅れて、他の国もれっきゅんに目を向け始めた感じかな?」
せっかく今年もクラス代表を一夏に押し付けられたってのに、面倒ごとにならなきゃいいなぁ。
と思っていたのが悪かったのかもしれない。
「れいじく~~~ん……」
「ま、真耶さん?」
ドアの開く音とともに、全身から負のオーラを漂わせる真耶さんがチェックイン。く、空気重っ!
「ど、どうしてんですか?」
「ふふ、ふふふふ……」
「だ、だめよ。精神がやられちゃってる……!」
「ちょっとちーちゃん、どうしてこうなるまで放っておいたの~?」
「わ、私は悪く「いや貴女が悪いでしょ1組担任兼学年主任」あっ、はい」
PONが目立ち始めたブリュンヒルデを横目に、真耶さんがジリジリと俺に近づいてくる。こ、怖~……
そして目の前に立つと
「怜二君……」
「は、はい……」
ハイライトの消えかかった瞳をしながらも、ニッコリ笑顔をこちらに向け
「ギリシャから、ですね? GW明けに、新しい編入生が来るそうです♪」
「……はい?」
思わず聞き返すと、今度は両手で顔をガッシリ掴まれて
「ギリシャから! 代表候補生が! やってくるんです! これどう見ても怜二君狙いですよね!?」
「「「「「ええぇぇぇぇ!?」」」」」
【悲報】月刊代表候補生、打ち切りかと思ってたら再開される