閉じた恋の瞳、日々過ごしていく中変わってくる日常生活。我々の求めた理想…幻想郷という世界の存在、自分の理想の全て、永遠に残る文字として、自分自身の精神の為、ここに記す。

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最近執筆活動再開しました。文章力や語彙力など、鍛える為に練習で執筆しました。誤字脱字などありましたらコメントをお願い致します。

元々縦型のメモ帳で書いたのでちょっと変かもです。練習で見やすいように書いていたので会話文と会話文に空白を入れてました。


恋の瞳を開くには…

 

 ここは幻想郷。人間と妖怪が共存している世界。そんな幻想郷に外の世界からやってきた人間、「かず」は外では怠惰な大学院卒の社会人だった。だがこの幻想郷という非科学的な世界を目の当たりにし、好奇心が勝ったのか、手当り次第研究をした結果、人脈作りに成功した。彼がここに来てから四年後のお話です。

 

 「はぁ…疲れた」

 

 今日はにとりさんの研究設備の点検、そして整理の手伝いをしていた。ただでさえ工学系は専門では無いのに、テクノロジーの開発を手伝うのはかなり困難である。我生物、獣医専門ぞ。まぁ楽しいんだけど、おかげで論文執筆できるくらい成長しましたよ。ちな査読審査はにとりさんにお願いしました。

 

「お疲れぇ〜盟友!きゅうり食べる?」

「おつかれ様です、いただきます」

 

 ここ幻想郷でもテクノロジーの発展はそこそこ進歩してるらしく、スマホやパソコン等が流行しているらしい。外の世界の知識がある私がにとりさんに必要とされているらしいです。普通に嬉しい。

 

「いやぁ〜外の世界のテクノロジーは凄いねぇ!楽しいよ!これも盟友のおかげだね!」

 

 うお、でっk…じゃなくて、にとりさんの作るメカは正直、外の世界を超えてる様な気がするけど…こっちはこっちあっちはあっちということなのだろうか…

 

「いやいや、にとりさん、ここのテクノロジーも中々凄いですよ。あのメカは外にもないですし」

 

「本当かい?てことは進化の順序が逆…みたいな?」

 

「まぁそんな感じです」

 

 ここは平和すぎて核爆弾とかないんだよな。外の世界の人間怖いわ…妖怪より怖いわ。お空さんがここの住人で良かった。

 

「ということで、また何か手伝うことがあれば呼んでください」

 

「えー?もう帰るの?もっと一緒に居たかったなぁ?」ギュー

 

「はは…いやぁあんまり遅いと…心配させるんで…」ヤワラケー

 

「むぅ…しょうがない…また連絡するよ!」

 

「是非呼んでください…」

 

 

 やばいです。ほんとあの人やたらむぎゅしてくる。理性持たん。童帝王の私には刺激が強すぎる。何なのあのタンクトップ。えr…おほん…今私が住んでいるのは地霊殿です。生身の人間が旧地獄に住めるのか疑問だったのですが、全然行けました。地獄を見れるってのが興奮して、さとりさんに言ったら喜んで承諾してくれました。

 

 「あ!かずくんきたきた!」

 

 「遅くなりました…こいしさん」

 

 地霊殿の入口は穴なので、私が飛び降りたら死んでしまいます。ということで、こいしさんが私をいつも下ろしてくれます。嬉しい。

 

 「かずくんってほんと軽いね」

 

「少食なんですよ。研究と勉強ばかりだったので」

 

「えー?でもお姉ちゃんが作るご飯いっぱい食べてたじゃん!」

 

「さとりさんのご飯が美味すぎるんですわ」

 

「私のご飯はどう?」ウルウル

 

「こいしさん手料理…ほんとだいすき」

 

 こいしさん…実は料理出来る系妹なんです。いやなんというか…嫁に来て欲しい。幻想郷の住人は料理作れる人結構いて嬉しい。お世話して欲しいです。

 

「えへへ、作る甲斐があるなぁ〜」

 

 守りたいこの笑顔。

 

「かずくん、家帰ったら何しよっか」

 

「そうですね…ゲームします?」

 

「おっ!いいねぇ〜」

 

 外の世界の生活よりここの生活の方が楽しい。そう感じた今日この頃、大学院修了してからも研究勉強の強制。自分の好きな時間に好きなだけやりたい。それが楽しみだった。大学や大学院なんてのは好きな事をする場所ではなかった。少なくとも私がいたところはそうだった。それが辛かったのだ。

 

 やがて地霊殿に着き、外の世界から持ってきた(というか何故か置いてあった私物)ゲームやゲームソフト、漫画、本、学参、専門書等々、香霖堂で買った古いゲーム等を漁っていた。

 

 「うーん、香霖堂で買ったゲーム…気になるのあるんだよね〜迷うなぁ」

 

 香霖堂で買ったのはゲーム機、ゲームソフト、あとはファミコンカセットや結構新しめのゲームソフトだ。まさか外の世界から輸入されるとは思ってはなかったが…そもそも輸入で合ってるのか?

 

 「こいしさんはどういうジャンルがやりたいです?シューティングとかゾンビ系とか色々ありますよ」

 

 「迷う…かずくんのおすすめとかある?」

 

 「そうですね…取り敢えずゾンビ系とかどうですか?某カプのバイ○ハザードなんてのがありますよ」

 

 「面白そう!やろやろ!」

 

 というわけでやる事になりました。某カプさんのを…

 

 

 

 「かずくん!でかいの来てる!!」

 

 「強すぎるだろ!なんでや!」

 

 「ごめん…ハードコアにしちゃったから」

 

 「初めに知りたかった…泣いちゃう」

 

数時間後

 

 「終わった…」

 

 「疲れたぁ」

 

 何とかクリアする事ができました。もうさ…ゾンビがね?ほんと厄介なんですわ。

 

 「次何しよっか」

 

 元気すぎません?ねぇ…可愛いからいいや

 

 「あっ恋愛ゲームなんかある…買ってたっけなぁ」

 

 恐らく学部生の時に買ったのだろう。童帝王極めてた私、というか恋愛とは何かを知りたくて恋愛ゲームを買った記憶がある。はて結局何を得たのだろう。真実を知る者はもういない。多分いないはずてす。

 

 「恋愛ゲーム?気になる…やろ?」

 

 「いやぁちょっと多分黒歴史が…」

 

 「ねぇ?やろぉ?」ウルウル

 

 「ポチ」やりましょう

 

 勝てるわけない。しかもポチって口で言ってるし…この可愛さは私だけの物にしたい。何言ってるんだろうと自分でも思っています。でも可愛いは正義というのは本当のようです。

 

 「えへへ」ギュー

 

 ……

 

 柔らかい感触に耐えながら、着々と恋愛ゲームを進めている。このゲームは幼馴染、同級生、後輩先輩と幅広いヒロインがいる。つまり選択によって結末が変わるということ、因みに男友達もいるそうだ。まさかそっち系も?あるんですかね?

 

 「じー」ギュー

 

 こいしさんが凄い真剣に見てる。しかも無言。疲れてるのかな?でも一向に腕組みをやめようとはしない。ちょっと理性が限界かもしれません。ゲーム内もゲーム内でちょっと子供向けとは思えないシーンもあったりするし…実はこれR18とかでは無いですよね?書いてなかったけど…怪しいですね。

 

 かれこれ1時間くらい経ち、1人目のヒロインの最終章まできた。幼馴染編です。 

 

 「あのね?○○君」

 

 「私さ、幼稚園年少の時さ?○○君に言ったと思うんだけどさ…」

 

 「君は覚えてるか分からないけど…将来結婚するって言ったじゃん?」

 

 「私さ…実は今でも思ってるんだよ…?」

 

 「いつも○○君の事考えちゃうんだ…君のそういう優しさとか…ちょっと抜けてるところがさ可愛くて、私がいないと朝もちゃんと起きれないし、宿題は忘れるし、勉強はそこそこできるけど私といつも勉強しててさ」

 

 「そういう時間がこれからも続いてほしいなって思ってて…」

 

 「本当は○○君の口から言って欲しかったけど、私が我慢できなくなっちゃったんだ。」

 

 「○○君…私と付き合ってくれない?」

 

 何故これを買ったのか薄々理解した。過去の私よ…君の気持ちはよく分かる。いや本当に、こういう青春送りたかったんだよねそうだよね。わかるよ。恐らく研究や勉強で疲れてる時、夜な夜なこのゲームをしていたんだ。そして寝落ち。これの繰り返し…そして存在しない記憶を見てしまっていた。これが私なんですね。トホホ

 

 私がトホホとしていると、腕を組んでいたこいしさんがちょんちょんと私の頬をつついた。  

 

 「ねぇねぇ、どうするの?」

 

 その問に少し違和感を感じたが、私はこの台詞を聞いて、見て「はい」と押す以外に選択肢がないと思いました。これで良かったのだと、自分で思えるように…

 

 「えへへ」ギュー

 

 「ど、どうしたんですか?」

 

 こいしさんがやけにご機嫌だ。もしかして恋愛ゲームの完成度に満足しているのか?

 

 「かずくんとこうして一緒にゲームしたりお出かけしたりするの楽しいなって…これからもずっと一緒にいたいなぁ」

 

 「こ、こいしさんそれ告白ですか…?」

 

 「ふぇ!?え!あっあはは…まだ、する勇気は…ない、かな?えへへ」

 

 こいしさんは顔を真っ赤にしながら、私の膝に顔を蹲る。そしてグリグリと頭を振りながら「ふえぇ」と情けない声を出す。

 

 「…」

 

 「まだ」…か

 

 恋愛経験皆無の私でも何となく分かってしまう。これは研究や勉強をしてたから分かる訳では無い。直感だ。勘違いだったら多分死ぬ。

 

 「えへへ…かずくんと結婚…かぁ」ボソッ

 

 気付いたら夜になっていた。ずっと仕事をしていたのか地霊殿メンバーがクタクタな状態で戻ってきた。  

 

 「つかれたぁ!」

 

 お空さんがゴロンとしながらジタバタしている。さとりさんも疲れてるのか、お空さんの頬をぷにぷにしている。はて無意識なのかな?

 

 「ありゃ、こいし様とかずくんも帰ってたのかい?」

 

 お燐さんは伸び〜をしながら私達の方へ向かってくる。 

 

 「お仕事お疲れ様です。こいしさんとゲームしてました。なんかごめんなさい」

 

 「いいんだよ。それが仕事ってやつだしね」

 

 「ご飯作りますよ」

 

 「それは助かるね。何か手伝おうか?」

 

 「いえいえこいしさんと作りますよ」

 

 

「じゃあお言葉に甘えようかな…ってさっきから こいし様は何をしてるんだい?」

 

 こいしさんは今でも顔を蹲った状態のままでいる。

 

 「お燐〜見ないでぇ、今顔真っ赤ぁ」

 

 お燐さんは「はにゃ?」という何とも言えない顔をしながら私の肩をポンと叩きながら、

 

 「こいし様の事、よろしくね?」ニヤニヤ

 

 「あはは…幸せにしてやりますかねぇ」

 

 「その意気だよ!かずくんや!」

 

 「ッ!!!///」

 

 その後、何とかこいしさんを起こす事に成功し、夕食を一緒に作り終えた。因みにビーフシチューとペペロンチーノを作りました。

 

 「そういえば、お燐さんとお空さん、私のペペロンチーノ好物ですよね…そんなに美味しいですか?」

 

 お燐さんは指を横に振りながら自慢げに言う。

 

 「かずくん、君は分かってないね!あたいは生前猫だったからにんにくが食べれなかったんだよ。初めてかずくんのペペロンチーノ食べた時、これがにんにくなのか!って思ってね」

 

 「かずくんのペペロンチーノ美味しいもん!」

 

 なんか照れる。

 

 「空腹の時に食べるかずくんのペペロンチーノ、本当に美味しいわよ?本当に病みつきになってしまう」

 

 さとりさんにも好評らしい。料理教室で勉強してて良かった。学費は無駄じゃなかった。横を見るとこいしさんもバクバクと食べている。守りたい、この笑顔… 

 

 「次の宴会で妖夢さんと一緒に作ってみてはいかがかしら?」

 

 「そういえば、宴会に行ったことないですね」

 

 「かずくんが来てから、あんまり霊夢さんも仕事ないんじゃないかしら…平和なのは良い事だけどね」

 

 「ふーむ、今度冥界に行って妖夢さんに色々教えてもらおうかな」

 

 「彼女なら料理の事詳しいから良さそうね」ウフフ

 

 まぁそうだよな、幽々子さんの朝昼晩飯作ってるわけだし…妖夢さん強いなぁ…

 

 「「「ご馳走様でした」」」

 

 「お粗末さまです」

 

 嬉しかった。私が作る料理を食べてくれる人がいる。ここでの生活…私にとって充実した時間を過ごせる。これが幸せなのだ。

 

 「一緒に寝よ?かずくん」

 

 私には勿体ないくらいの世界だ。まさに理想の世界。

 

翌日

 

 「よし、今日は妖夢さんのところに行くか…どうやって行けばいいのだろうか、一回死ぬ?」

 

 「何言ってるのかずくん…」

 

 妖夢さんと幽々子さんとは人里で会ったりしてるが、冥界に行ったことは一度もないのだ。冥界って亡霊が集う場所と魔理沙さんに聞いたことがある。え?じゃあ死ぬしかないんじゃないんですか?

 

 「かずくん…死ぬとか言わないで、私が連れてくからぁ」

 

 可愛い。

 

 「あはは冗談ですよ。こいしさんを置いて死にませんから」

 

 「ん、約束だよぉ?」

 

 普段こいしさんに揶揄われているので偶には仕返しがしたかったのです。風呂覗かれたり、急にタオル一枚で侵入してきたり、勉強してる時に頬をつついてきたりと…嫌ではないんですけどね。むしろ嬉しかったり…

 

 「行こっか」

 

 こうして冥界に向かうのだった。

 

 「そういえば魔理沙さんに聞いた話ですと、白玉楼という屋敷?があるそうですが、どんなところですか?」

 

 幽々子さんと妖夢さんが住んでるという情報だけ知ってるが、そもそも非科学的な場所である故、ワクワクが止まらないでいます。

 

 「うーん、幽々子さんはあれかな?亡霊を管理?する役割があるってお姉ちゃんが言ってた!妖夢さんは庭師だって!」

 

 凄い。ここの世界は何でもありなんですね。流石幻想郷だ。 

 

 「そろそろだよ!」

 

 急に寒くなってきた。今六月なのにな、一応羽織るものを持ってきて良かったよ。周りに霊のような者も沢山いるし、これは研究しがいがある。

 

 「とーちゃく!」

 

 ここは旧地獄とは違う何かを感じる。薄暗く何かの視線を感じる。こいしさんは私の手を握り案内してくれてる。  

 

 「妖夢さぁぁーん!!」

 

 こいしさんがそう叫ぶと、妖夢さんが長い階段をゆっくり降りている。

 

 「こいしさんとかずくん?どうしてここに?」

 

 妖夢さんは少し頭を傾げて問う。

 

 「あっいえ、大した用ではないのですが、もしお時間があれば料理を教えていただけないかと…」

 

 すると後ろから幽々子さんともう一人、人が近寄ってきた。

 

 「あら?かずくんじゃない、いらっしゃい、よく来たわね」

 

 幽々子さんは扇子を顔に近づけて微笑んだ。そしてもう一人の小さな少女は、

 

 「貴方が、紫が言っていた方ですね?」

 

 はて、私はこの人と面識はない筈だが、向こうは私の事を知っているとな。

 

 「私は四季映姫、閻魔です、よろしくお願いします」

 

 「え、閻魔様?本当に実在したとは…」

 

 まさか死ぬ前に閻魔様と出会えるとは思いもしなかった。媚びようかしら…

 

 「おや、さとり妖怪の妹さんもいますね、こんにちは、あの人は元気にしていますか?」

 

 「お姉ちゃんは元気だよ!」

 

 「そうですか、それは良かったです」

 

 「立ち話もなんですし、取り敢えず中へどうぞ」

 

 「お邪魔します」

 

 ここが白玉楼。思ったより普通の屋敷だった。外の世界とほぼ変わりのない和室。

 

 「それで、かずくん達、私に何か用ですか?」

 

 妖夢さんは全員分の茶と菓子を用意し、私達に首を傾げて問う。

 

 「私、率直に言うと、料理を教えていただけないかと思いまして」

 

 妖夢さんは「おぉ」と驚きながら、少し微笑みこう言う。

 

 「かずくんも料理するんですか?勿論私で良ければ教えしますよ!和食なら幻想郷一上手く作れます!多分」

 

 「妖夢の作る食事は美味しいわよ〜」

 

 幽々子さんは自慢げにそう語る。

 

 「えへへ幽々子様ったら褒めすぎですよ〜」

 

 満更でもないみたいです。

 

 白玉楼の台所はまるでレストラン並に広いキッチンだった。屋敷なのに和風と洋風をミックスしたみたいな感じだった。コンロとかを見ると「NITORI」と書かれていた。納得すぎる。あの人凄いわ。

 

 「かずくん洋風スイーツとか作れるんですか?」

 

 「作れますよ、和風は難しくてまだできないですけど」

 

 「なら…」

 

 ということで、妖夢さんに洋食、妖夢さんは私に和食を教えてくれるという事になりました。

 

 「私もお菓子作りしてみたいなぁ」

 

 「おっいいですね。こいしさん。初めは簡単なお菓子から作りましょう。手伝いますから」

 

 「やった!」

 

 三十分経ち、大体インプットすることが出来た。メモも出来たし、あとは地霊殿で練習するだけだ。こいしさんも初めてのお菓子作りで少し手間取っていたが、楽しそうに作ってくれて何よりだ。私も嬉しいです。

 

 「うふふ、かずくんとこいしさんは仲良しですね!少し羨ましいなぁ」

 

 「もう地霊殿に来て四年は経ちますからね、今ではいつも一緒ですよ」

 

 「白玉楼にお引っ越ししてもいいんですよ?」

 

 「むっ!駄目だよ!かずくんは私の!」ギュッ

 

 「冗談ですよ!少し残念ですけど…お二人はもうそんな仲なんですか?」ニヤニヤ

 

 こいしさんは少し手の力を弱め、帽子で顔を隠す。

 

 「え、あっえぇ」

 

 「妖夢さん、あんまりこいしさんをいじめちゃ駄目ですよ」

 

 「ふふ、ごめんなさい」

 

 その後、私とこいしさん、妖夢さんの試作品は皆で食べる事になりました。

 

 「んー!美味しいわ〜初めてなのに凄いわね〜」

 

 「本当ですね。これはお店を出せるのではないでしょうか」

 

 「かずくん…センスありますよ!」

 

 「あはは、大袈裟ですよ。妖夢さんこそ、流石です。これからももっと美味しく作れるように頑張ります。いつか宴会でも妖夢さん達と一緒に振る舞えられたらいいなと思います」

 

 「その意気です。応援していますよ」

 

 「かずくんは本当に料理上手だよね!」

 

 「こいしさんも最近は料理上手になってきてますよ。さとりさんも喜んでます」

 

 「(確かに、かずさんが来てからこいしさんは変わってますね…ふふ、かずさん、紫が選んだだけはありますね)」

 

 「今日はありがとうございました。態々お時間をいだいてしまい…」

 

 「いえいえ、私こそ、次は私の洋食を振る舞いますね!」

 

 「楽しみにしてます、行きましょうこいしさん」

 

 「うん!またね〜!」

 

 そして私とこいしさんは帰路につく。

 

 

 「あの子変わったわよね〜」

 

 「そうですね。あの子がいれば旧地獄も、人間と共存出来そうです」

 

 「これでもっと幻想郷は平和になるわね〜」

 

 「えぇ」

 

 今日は綺麗な夜空だ。こんな日は少し散歩してみたいものだ。都会の夜はあまり好きじゃない…だが、ここは自然豊かで非常に落ち着く。自分のいた世界となんら変わりのない夜空、けど一つ違うとしたら、隣には私の大事な人がいる事…

 

 ここは人里にある人気の少ないテーブル付きのベンチ。ここからは綺麗な夜空、川、滝、が見える。川の流れる音、滝の音など、落ち着く音が様々だ。良く勉強する時や読書する時に訪れる場所である。

 

 「はい!かずくん!」

 

 「さっきのクッキー…」

 

 「かずくんと初めて一緒に作ったから…一緒に食べたいなって思って…妖夢さんとラッピングしたの」

 

 そのラッピングはハートマークのリボンで結ばれており、ハート型のシールが貼ってある。

 

 「ハートばかりだ…」

 

 「あはは、妖夢さんがね」

 

 

 「これはかずくんにあげるんですか?」

 

 「うん!最初はね一緒に作った人と食べたいなって」

 

 「ラッピングのデザインはお任せ下さい!」

 

 「え?」 

 

 

「という感じで、これを持ってきたんだ」

 

 「妖夢さん、変なところで女子高生なんだから…」

 

 「でも、私はこれで良かったと思ってるんだ」

 

 こいしさんは顔を赤く染め、モジモジしながら、私の手を触る。その手はとても暖かく、こいしさんの体温が直に感じられた。

 

 「さっ一緒に食べよ?」

 

 そう言いながらハート型のリボンを解き、クッキーをひとつ摘むと、「あ〜ん」と言いながら私の口にクッキーを近づける。

 

 「パクっ」

 

 そのクッキーは丁度いい甘さのチョコチップクッキーだった。その甘さは病みつきになる程の丁度よさ。そして柔らかすぎず固すぎない、あまり咬合力を使わずに食べられる。

 

 「どう…かな?」

 

 「美味しいです!。初めてなのに火加減がピッタリですし、甘さも丁度いい。私好みですよ」

 

 「良かった、私もっとお菓子作り頑張ろうかな?」

 

 そう言いながら、こいしさんは自分の口にもクッキーを入れてもぐもぐと噛む。

 

 「…」

 

 夜空の光に照らされたこいしさんは、とても美しかった。無意識に見てしまう。

 

 「…無意識に私の顔見ないでよ…恥ずかしいよ」

 

 「無意識に見てしまうんですよ」

 

 「むぅ、そういえば、かずくんは私をいつも見つけてくれるよね。私が傍にいる事の方が多いんだけどね」

 

 「何でですかね、そこにこいしさんがいる…ただそれだけなんですよね。見えないとかそういうのは無かったですね」

 

 「へー、じゃあ私の能力効いてないのかなぁ?気付かれずにお風呂覗けないじゃん!」

 

 「覗かないでください…偶に他三人も覗くんですから…」

 

 「え?本当?やだなぁそれ」

 

 「私が一番困ります」

 

 

この他愛もない会話、これが一番楽しい。この暮らしが、私に希望をくれたのだ。生きる希望をくれた。

 

 初めてこいしさんと出会った時、博麗神社で少しお世話になっていて、たまたまさとりさんが訪問していたその時、能力で気づかれていなかったこいしさんを一番最初に見つけたのが私だった。さとりさん達にも驚かれたが、本人が一番驚いていた。たたの幻想入りした人間が見つけたのだから、そこからこいしさんと意気投合して地霊殿でお世話になる事になりました。

 

 最初は霊夢さんや魔理沙さん、早苗さん、妖精達以外の妖怪と関わる事がなく、緊張していたが、皆良い人で、幻想郷の様々な歴史を教えてくれた。

 

 こんな環境下で人生を謳歌出来たら、最高の人生を過ごせそうと感じた。

 

 「ねぇ、かずくん…こっち見て」

 

 そして今、こうして幻想郷の皆さん……こいしさんと一緒に人生を過ごせて…

 

 「どうしまし…んッ!?」

 

 「…」チュ

 

 とても楽しいです。

 

 「え、えへへ…急にごめんね、どうしても我慢できなくて」

 

 「・・・こいしさん」

 

 「はい…」

 

 「私から、言いたい事があるんですけど、良いですか?」

 

 「うん」

 

 約四年、地霊殿で過ごし、こいしさんといつも幻想郷を散歩したり、種族関係なく様々な交流をしてきた。つまり幼馴染と、いや家族として過ごしてきたようなものだ。一緒に遊んだり、ご飯を食べたり、時には些細な事で喧嘩もした。でもお互いに謝罪して、また仲良く過ごす。そんな時間をずっと続けてきた。今までそんな経験がなくとも、それ以上の関係もお互いに意識し始めている。自分で言うのもなんだが、無頓智だった私も変わってきた。今、このタイミングで言うしかない。そう自分自身に言い放った。

 

 「初めて出会った時から早四年、気付けば私達はお互いに意識し始めています、勘違いだったら泣きますけど」

 

 「(か、勘違いじゃない…よ、泣かないで?)」

 

 「私も、こいしさんの事を無意識に目で追うようになりました。ゲームの時も、一緒に勉強している時も、食事中の時も、お風呂に入ってる時も…」

 

 「(え?お風呂?え?)」

 

 「少し遠回しに言ってしまいましたが、こいしさんにキスをされて、もう今しかないと思いまして、率直に言います」

 

 

「はい…」ドキドキ

 

 「こいしさん、貴方が好きです、これからも一生、私と一緒に生きてください」

 

 「あぅ…よ、喜んで…」ポロポロ

 

 「あ、あれ?泣いてる?え?ご、ごめん、なんか」

 

 突然こいしさんが泣いてしまった事に驚きが隠せないでいる。本当に陰キャぼっちでごめんなさい。

 

 「えへへ、これは嬉し涙だよ…嬉しいから泣いてるんだよ」

 

 「よ、良かったぁ」

 

 思わずこいしさんを抱きついてしまったが、こいしさんは優しく抱き返してくれた。その温もりはとても暖かいものだった。この時間が一生続いていくと考えると、嬉しさで私も涙が出てきそうだ。

 

 「ところで、お風呂って…どういうこと?」

 

 あっ…

 

 「あっ、それはですね…実は」

 

 説明しよう。私は廊下で勉強するのが好きで、外の世界にいた時も、自室で勉強して、疲れたら廊下で勉強する。というのをどこにいても続けていて、私の部屋の隣の隣が二階にある風呂場だったので、たまたまシャワーの音やこいしさんの鼻歌が聞こえてきて、それがとても心地いいものだったのだ。おかげで博士論文の執筆が捗った。

 

 「あ、あぁ〜そういうことだったのかぁ、自分は色々言ってたのにかずくん…変態さんだね☆」

 

 「恥ずかしい…」

 

 「でもさ!」

 

 こいしさんは再び顔を赤く染め、手を後ろに組み、くねくねしながらこう言う。

 

 「今度から一緒に入っても問題ないよね」

 

 「…た、確かに」

 

帰宅後、一緒に入りました。なんて言うかその、ご馳走様です。

 

 そして入浴後、私の部屋に二人で行き、ベッドに座る。

 

 「かずくんのえっち♡」

 

 「何も言い返せません…」

 

 「でも、私も人の事言えないや…えへへ」

 

 そう言いながらこいしさんと真正面でベッドに横たわり床に就く…がそれができない。何故なら…

 

 「こいしさん…当たってます」

 

 「当ててるの♡」

 

 こいしさんからの猛アタックが炸裂しているからです。

 

 ですが、これからもこいしさんとずっと一緒にいられると思うと、安心できます。これからもよろしくお願いします。こいしさん。

 

 「(私の方こそ、これからもよろしくね!かずくん!)」

 

 

 「という感じですね…数日間隠しててごめんなさい」

 

 「いやいや、別に怒ってませんよ。なんならどうかうちの妹をよろしくお願いしますって私言ってますし…」

 

 「ひゅー!かずくんやるぅ〜」

 

 「なんかよく分からないけど…おめでとう!かずくん!こいし様!」

 

 こいしさんはチッチッと指を振りながら言う。

 

 「分かってないなぁ〜かずくんも、お姉ちゃん達も!私はお姉ちゃんやお燐とお空に、私の惚気話を聞いて欲しかったの!」

 

 「(あはは、公開処刑だ…)」

 

 「(かずくん…うちの妹がごめんなさい)」

 

 「でね!かずくんったらね!本当に可愛くてね!人里でさぁ………」

 

 こういう日常を、当然の如く、過ごせたら良いなと思う。共に勉学に励み、遊んだり、お菓子作りをしたり、平穏な日々を送っていきたい。

 

 「………」

 

 「私も私で、結局惚気けてしまったな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




投稿するつもりはなかったのですが、自分だけでは評価する事ができないので投稿しました。私は私の中の理想を記録していきたい。でも今の自分では無力だ。誰かに見てもらう、読んでもらって始めて成長するんだと感じました。私は今まで精神的に参ってしまい好きな事をやらずにいました。なのでこれからは好きな事を好きなだけ楽しみたいと思います。

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