比企谷八幡が国立魔法大学附属第一高等学校で生活する話。

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魔法という現実

 比企谷八幡は、十師族でも国立魔法大学附属第一高等学校生ですらもない普通の一般人だ。

 普通に考えて、比企谷八幡に魔法が使えるという設定はない。

 司波達也とも妹の司波深雪とも関わりはない。

 ごく普通の一般的な高校に通い、成績も下の上くらいでふよふよしていた。

 不登校や停学処分になってないというだけの、普通の生徒だ。

 

 

 とはいえ、この世界には魔法というものがあり、それが使える者と使えない者には格差がある。

 比企谷八幡は使えない側の人間だった。

 もし、八幡が自分の子供を魔法が使えるようにしたかったら、自分と結婚した相手に魔法が使える男性の種で子供を生んでもらうか、養子を取るしかない。

 

 小町は中学生で妊娠したが、相手が十師族では無いものの、百家の男性だったので、小町も両親も認知しなくても良いから種付け感謝と喜んでいた。

 八幡はそれから家族が小町のお腹の中の子供にだけ注力しているのを感じるようになった。

 もはや小町の胎児以外に、比企谷家が期待するものはない。

 八幡は十師族の女を孕ませたら俺にも価値が生まれるだろうかと考えたが、普通に返り討ちが想像出来る程度には馬鹿にはなれなかった。

 

 そこで八幡は考えた。

 国立魔法大学附属第一高等学校の用務員になれば、女子生徒と知り合いになれるのでは?と。

 八幡は用務員になる為に何度も受験した。

 そして、二科生(雑草)クラスの床磨きとゴミ箱の手入れと、洗面所と男子トイレの清掃の仕事を手に入れた。

 これで一科生の美少女達と近付ける。

 

 そう思っていたのだが、肝心の一科生の女子生徒達からは避けられていた。

 二科生の女子生徒にも相手にされなかった。

 しつこくしていたら、用務員長の葉山に止められた。

 葉山も非魔法師として見下されてはいるものの、持ち前の顔の良さで全くモテないという訳でもない。

 

 八幡は同じく用務員となった材木座とセットとして扱われていたが、材木座が生徒へのストーカーをしてクビになったので、葉山の直属にして唯一の部下となった。

 

 葉山の方は一般的な用務員としての仕事をしていて、八幡はその補佐というか、主に清掃業務を命ぜられていた。

 

 雪乃が十師族の男性と出来ちゃった結婚したと聞いてからは、雪乃への種付け相手が自分よりも格上の男であることに嫉妬した小町と、魔法師の美少女じゃなかったら雪乃でも良かったと分不相応な態度だった八幡以外は祝福していた。

 

 子供二人が捻くれたせいで、益々孫にしか期待しなくなった比企谷家の両親は、孫を立派に育て上げて国立魔法大学附属第一高等学校生として入学させた。

 二科生でも、社会的には十分なエリートだった。

 次代の比企谷家はまた一つ格上げされた。




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