呪術師と友人帳   作:ヒキニックニク

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 私が祓い屋である的場さんに誘拐されてたあの日から2週間がたった。

この2週間はどこに行くのも1人ではなかった。

街に買い物に行くのにも五条君や夏油君がついてくるし、2人が任務でいない時は七海君と灰原君がついてきた。

どうやら五条君たちに私を1人にするなと言われたみたいだった。

なんか物凄く申し訳ない気持ちだよ。

私を誘拐した的場さんは上層部にだいぶネチネチ言われて、慰謝料と保管していた呪物をいくつか持っていかれたらしいと夜蛾先生が慰謝料を私に持ってきた時に教えてもらった。

それと私が封印した呪霊は呪術高専の倉庫で眠っている。

上層部が私物化しようとしらたしいが、私がした封印が強すぎで誰も解くことが出来なかったらしいのだ。

 

 そんな事があったある日、私は自室のベットに寝転がって考えていた。

考えているのは祓い屋の技術である。

わたしの術式である『友人帳』はおいそれと使うことが出来ない。

だから祓い屋が使っている御札や紙人形などの技術はとても便利だと思う。

 

「どうしたらいいかなぁ」

 

「何がだ?」

 

私のつぶやきにニャンコ先生が新聞を読みながら答える。

 

「先生」

 

「どうせまたろくでもないことで悩んでおるんだろ」

 

「ろくでもなくないよ!」

 

「なら言ってみろ」

 

そう言うので先生に相談してみた。

 

「祓い屋の術を習いたいねぇ」

 

「うん。私の友人帳はおいそれと使えないから手数を増やすならそれかなって思って」

 

「ふむ、確かにお前は棒っきれを振り回すだけだからなぁ。それにレイコも使っていたしな」

 

「えっ!お母さんも?」

 

先生の言葉に驚いた。

呪霊を従わせるために戦っていたのは知っているが、その方法はバットで殴るしか聞いたことがなかったからだ。

 

「当たり前だ!流石のレイコでも棒っきれだけで呪霊を倒せるわけなかろう!!」

 

確かにそうだと先生に言われて思った。

 

「私も誰かに教わりたいなぁ」

 

そう言いながら先生を抱っこしてどうするかを考えるのだった。

 

 

 

 

 今日は任務でとある山にある廃村にきています。

ここには昔、陶芸に使う良質な土を取るためにできた村でしたが、時代とともに廃れてしまいました。

それだけなら別に呪霊が湧き出すなんてことはないのですが、この廃村に遺体を捨てたり、殺人事件があったりしたので、心霊スポットとして話題になり人が訪れた。

そうなるとその場にふの感情などが集まりやすい環境になってしまい、その負の感情やこうあってほしいという思いで呪霊が生まれてしまったのだ。

階級は三級が複数確認されているようだ。

私は三級に昇格したので1人で任務できるが、複数いるのと私を1人にするなと過保護の五条君の命令で七海君がついてきてくれている。

 

「ごめんね七海君、お休みだったのに」

 

「かまいません。やることもなかったので」

 

七海君は相変わらず礼儀正しくて壁がかる感じだ。

 

「これが終わったら何か奢らせれね?」

 

「いえ、だいじょ「ね!」はい、ではお願いします」

 

無理やりだったかもしれないけどお礼はしっかりと受け取ってほしいのだ。

窓の人が帳をおろしたのを確認して呪霊を探す。

効率的に行くために七海君と別行動をしている。

廃村の中心には朽ち果てた大きな屋敷があった。

そこを調べていると、蔵を見つけた。こんだけ大きな屋敷だから蔵ぐらいあるのは珍しくはない。

しかし何か気になってしまうのだ。

私は蔵に近づいていく。

すると半開きの蔵の扉から縄が外に向かって伸びているのが目に入った。

 

「縄?」

 

その縄を手にとって引っ張ってみる。

 

「おい、やめろ苦しいだろ」

 

「えっ?」

 

後ろから声がしたので振り返ってみると、着物を着た1つ目鬼の面を被っている呪霊がいた。

 

「あっ!ごめんなさい」

 

私は謝って縄をはなす。

 

「おかしな子だ。私は呪霊なのに謝るなんて」

 

「そうだね。でも私は言葉が通じるなら挨拶もするし悪いことをしたなら謝りもするよ」

 

「そうか」

 

呪霊の声はどこか懐かしいものを思い出しているかのような声をしてた。

 

「こんな何も無いところに何のようだ?」

 

「ここにいる呪霊を祓いに来たの。私は呪術師だから」

 

「そうか。私もついに祓われるのか」

 

「あなたはどうしてここに繋がれているの?」

 

「そうだね。少し昔話をしよう」

 

呪霊が語り始めた。

この廃村は江戸時代終わり頃に出来た村で陶芸に使う上質な土が取れた。

村人達はその土を街に売りに行って生計を立てていた。

しかし山を削る作業は危険が伴う。

何人も生き埋めになったり、熊に襲われたりしていた。

それにこんな山奥に医者などいるわけがなく病や怪我で亡くなる人も多かった。

そんな時、呪力をもって生まれた女の子がいた。

彼女はその呪力で怪我人の怪我を直したのだ。

今で言う反転術式だ。

これを見た両親と村人たちは喜んだ。

怪我をしてもこの子が直してくれるので更に土をとって稼ぐことが出ると。

そして両親はこの子に怪我を直してもらうためには取ってきた土の半分をよこせと村人たちに言った。

最初は渋っていたが「この子には長生きをしてもらわないといけない。そのためにはうまい飯を食わせるために金が必要だ」と女の子の両親の言葉に納得した村人は土を渡し、両親は土を取りに行かずに土が手に入り、それを売れば金が入るという楽な方法で富を築いていった。

しかしそれも長くは続かなかった。

女の子が15になった年にその山の上質な土をとりつくしてしまったのだ。

稼ぎがなくなってしまった村人達は村を捨てて山を降りていった。

女の子の家族も山を降りて女の子の反転術式で医者の真似事をして食っていこうと思ったのだが、山を降りたら女の子が反転術式を使えなくなっていた。

どういうことだと女の子をせめる両親だが女もどうしてる変えないのかわからなかった。

そうしてつかなかったのかと言うと、幼い頃、呪力があまりないにも関わらず反転術式をかけろと両親に言われいた。

その時に幼い頭で考えた「お家でいっぱい直せるようになりたい。お外で使っちゃ駄目だからお家の中だけ」と思ってしまった。

これが呪術師で言う縛りになってしまい、この時住んでいた家の中限定でしか反転術式が使えなくなり、その縛りによって呪力が莫大に増えたのだった。

しかし呪術師ではない女の子と両親はそんなことわかるはずもなく、両親は反転術式が使えなくなった女の子を下の家の蔵に縄で繋いで閉じ込めた。

閉じ込められた女の子はやがて亡くなり、そのまま呪霊になって蔵にい続けた。

呪霊になってからどれだけ立ったかわからないが、ある時1人の男性がやってきた。

男性は自らを祓い屋だといった。

男性は呪霊に祓わない代わりにこの蔵を使わせてほしいといった。

呪霊はどうでもよかったので好きにしろといった。

それから男性は蔵の中で何かを書いては外に湧き出た呪霊で書いた術を試したりしていた。

そんな男性を見たり話しているうちに呪霊はこんな時間も悪くないと思っていた。

男性が蔵に住み着いてから20年がたったある日、男性が倒れた。

どうやら病を患っていたそうだ。

死にそうになりながら男性は呪霊に言った「私を食べてほしい」と。

呪霊はそんな事できないと泣きながら言うが、男性はどうしても食べてほしいと言う。

男性の願いを聞き入れて呪霊は男性を食べることをようやく決意した。

泣いている呪霊を見て男性は笑いながら「この蔵にある俺が作った術を君に託す。君が渡してもいいと思う人が来たら渡してくれ」と言って息を引き取った。

 

 

 

「それからずっと私はこの蔵を祓い屋や呪術師、呪詛師から守ってきた。しかしもう疲れてしまった。お前がきたのはちょうどよかったよ。さあ、私を祓っておくれ」

 

呪霊がそう言うが私はこの呪霊を祓いたくなかった。

 

「蔵の中身はどうするの?」

 

「もう劣化してしまっているから読むことも出来はしないよ。このまま朽ち果てていくだろう」

 

蔵を少し覗いたが確かに蔵の中にある書物は手に取ったら崩れてしまいそうなほど古かった。

 

「これで思い残すことはない。さあ、早く終わらせておくれ」

 

「私には出来ない。私はあなたを祓いたくない」

 

村のために頑張っていたのに用がなくなったからって実の親に殺されて、心を許した大事な人を食べなければいけなかった彼女の気持ちを考えると私は何も出来なかった。

涙を流しながらうつむいていると、呪霊が涙をふいてくれた。

 

「お前はこの世界に向かないぐらい優しい子だね。呪霊である私を思って泣いてくれるなんて。お前と共に行けたら良かったと思うよ」

 

「なら一緒にいきましょう!!」

 

そう言って私は術式を発動する。

私の術式である友人帳は呪霊に名を与えることもできる。

 

「あなたに名をあげる。そしてその名を友人帳に記せばあなたと一緒にいられる」

 

「友人帳、そうかお前が夏目レイコか」

 

「違うよ。私は星羅、レイコは私のお母さん」

 

「なるほど、親が親なら子も子か」

 

「我、夏目星羅が汝になを与える。汝の名は【柊】」

 

呪霊に柊と名をつけると私の中から友人帳が出てきてパラパラとめくれていって白紙のページで止まる。

 

「そこに今つけた名前を書いて」

 

「わかった」

 

柊が名前を書き終えると友人帳はパタンと閉じて私の中に戻ってきた。

 

「これであなたは私の呪霊ね!これからよろしくね柊!!」

 

「ああ、私の全てを持ってお前を守ろう夏目」

 

こうして初めて自分で呪霊を仲間したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 最初は名取を出そうと思いましたが、柊を仲間にしたいと思い今回の展開にしました。
名取さんはもしかしたらでるかもです。
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