ピーーーーーヒョロロロロロ、ピーーーーー!
あ、鳶だ........................そういえば、鳶って食べられるのかな? 傍目から見ると結構大きいから食いでがありそうなんだけど............いや、止めておこう。
鳶って動物の死骸を食べているみたいだから細菌とかが恐い。『子ども』たちがお腹を壊したりしたら大変だ。
それにしても琵琶湖ってやっぱり大きいんだな~~~、端から端まで見えないや。一見すると海だからね、まるで中国にある長江みたい。アレなんか『河』に分類されてるけど、実際に見たらほぼ『海』だからね。
トライヘキサとの戦いから七年が経過し、今の俺は『自称』フリーの冒険家兼美食家。トライヘキサを倒した後、曹操をはじめ『蒼天の紅旗』や各神話群の皆が、俺に休暇を取るよう言ってきたんだ。
一応『蒼天の紅旗』に所属はしているが、ほとんど仕事が無い状態。俺が主にやっていた武闘派の神様たちの相手も、今では『セブンセンシズ』を使えるようになった『蒼天の紅旗』メンバーで回せるようになった。
だから『蒼天の紅旗』でやる仕事が無くなってしまい、ぶっちゃけヒマなのだ。けれどヒマを持て余すのも何だし、かねてからの夢だった『家族』を連れて世界中を旅しているというわけだ。
「....................こんなものか」
昼過ぎあたりからずっと釣りをしており、日が傾き始めたのでそろそろ切り上げることにする。狙っていた魚である『アメノウオ』もたくさん釣れたし、釣果としては上々だろう。
『アメノウオ』。別名『琵琶マス』と呼ばれる『マス』の固有種。しっとりとした肉質に甘い脂が特徴の高級魚。
しかも驚くべきことに『アメノウオ』はマスでありながら、『生』で食べられるという優れもの!
通常サケやマスはエビなどを食べるため、身にアニサキスなどの寄生虫がいることが多い。だからサケやマスは必ず火を通すか凍らせて、寄生虫を殺さなくては食べられない。
しかしこの琵琶湖には寄生虫の中間宿主となる生き物がいないため、『アメノウオ』に寄生虫がつくことも無い。
そのため『刺身』でも食べられる珍しい魚なのだ。前世で滋賀県へ出張した時に一度食べたことがあったけど、アレはマジで美味かった♪
ガサガサガサッ!
久しぶりに食べる『アメノウオ』の味にウキウキしながら小舟を異空間にしまうと、茂みの方から気配を感じる............ふむ、この気配は『あの子』だな。
「ととさま」
「............紅(くれない)か」
茂みから出てきたのは俺そっくり、というか『恋姫夢想』の『呂布奉先』そのものと呼べる女の子だった。
この子は『姫島紅(くれない)』、俺と朱乃の間に生まれた子どもだ。
トライヘキサを倒した後、俺は約束通り朱乃やアーシアたちと結婚した。それから二年ほど経過して一番初めに生まれたのが、この紅だ。
ちなみにこの子の次にアーシア、ロセ、タマモの順で子どもが生まれた。もっとも、全員ほぼ同時期に生まれたので歳はほとんど離れていない。
ほとんど同じ時期に妊娠したため生活が大変になることも覚悟していたが、出産が近くなると奥さんたちは自分の所属する勢力に戻り手厚い看護を受けるため、実際はそんなに手間が掛かることは無かった。
いやはや、『遠くの親戚よりも近くの他人』とはよく言ったものだ。人の優しさが身にしみるよ。
今は朱乃たち奥さん方とその子供、そしてレイヴェルやオーフィスと一緒に世界中を回り、一緒に美味しい物を食べたりして旅を楽しんでいる。
おかげで俺の『俺式ワールドグルメマップ』の更新も順調順調♪
そしてこの紅をはじめ、子どもたちなんだが............俺の子どもなだけあってか、子どもたちも中々のチートスペックだったりする。
その証拠に........................
「ととさま。コレ、とってきた」
そういって担いできた黒い物体を俺に見せてくる愛娘。見るとその正体は.................体長2m以上はあるだろうデッカイ熊さんだった。
「そうか............ちゃんと、素手で倒したか?」
「ん」グッ!
「不意討ちじゃなく............正面から挑み............怒らせたか?」
「バッチリ」グッ!
「そうか............よくやったな」ナデナデ
「むふぅ♪」
このように大型のクマさんであっても、真っ向から素手で仕留められるほどの強さを有しているのだ...................いや、まぁ、そのように鍛えたのは俺なんだけどさ。
だって仕方ないじゃん! 俺が毎朝鍛錬してると、子どもたちも面白がって一緒に鍛錬し始めるんだもの!!
一生懸命俺の真似をしようとしている子どもたちを見たら、親としてアレコレ教えたくなるでしょう!?
いち父親である俺としては、子どもたちの『おねだり』には勝てないわけで........................気づいたら子どもたち全員が六式体術を会得。
さらに紅は覇気、アーシアとの息子である『エレン』はチャクラによる医療忍術。タマモとの娘である『葛葉 くずは』なんか、既に仙術チャクラまで使えるというね!
この年齢でここまで強いと、大人になったら俺よりも強くなるんじゃないだろうか?
さらに驚くべきことにロセとの息子である『ヘルムヴィーゲ』は、なんと『神器』を宿しているのだ!
名前は『暁に輝く世界樹 サンライズ・ユグドラシア』。様々なエネルギーを植物へと変換する神器で、ぶっちゃけると【NARUTO】に出てくる『木遁忍術』に近い。
ただし『木遁忍術』とは違い、この神器は生物以外からもエネルギーを抽出することが出来る。それこそ道端にあるゴミですら、ヘルムヴィーゲにとっては植物の苗床だ。
さらには理論上、なんと使用済み核燃料ですら植物に変換できるんだそうだ。
ヘルムヴィーゲの力があれば、人類の永遠の課題である『ゴミ処理問題』と『地球の温暖化』にさえ解決策を見出すことが出来る。
まったく、あの子はいったいどこの【うえきの法則】からやってきたのか。そのため、アースガルズの神や研究バカの堕天使総督なんかはヘルムヴィーゲに非常に興味を持っている。
また、ヘルムヴィーゲ自身も植物に関心があって、暇さえあれば図鑑を読んで植物の勉強をしている。どうやらこの神器を使いこなすには、シンクロ率以上に植物に関する知識が必要なんだそうだ。
前にアフリカに行った時なんか、日照りで農作物が不作している村人のために、その土地の土壌に合った促成栽培が出来る野菜や果物を作って助けたことがあったからね。
つまり、あの子の力は『食糧問題』すら解決することが出来てしまうのだ。もしかしたら新たな『神滅具』に数えられるかもしれない。
なお、これを見たレイヴェルなんかは『新たな英雄の誕生ですわ♪』と大喜び。しかもこのことを聞いたヴァルキリーたちは全員、ヘルムヴィーゲのことを鼻息を荒くして見ていた。
正直、あの時のヴァルキリーの目はとてもお子様には見せられない状態だったけど..................まさか、ね。俺の目が黒いうちは子どもたちは嫁にも婿にもやりません!!!
「それじゃあ............帰るか」
「ん。くまにく、たのしみ♪」
「残念だが............熊肉は、明日だ」
「ッッッッッッッ!!!!」ガーーン
紅が仕留めた熊を俺が持ち、俺が釣った魚を紅が持って家族の待つキャンプ場所へと向かう。
仕留めた熊肉を楽しみにしている紅だが、熊肉は下処理に時間が掛かるため今からだと晩ご飯には間に合わない。
だから食べるのは明日の夜にするつもりなんだが、そのことを伝えると背後に雷が落ちるのが見えるくらいに紅が落ち込んでしまった。
しっかし、これまた上手に仕留めたもんだ。筋肉の緊張具合から、熊が興奮していたことは一目で解る。そこを『指銃』で脳天を貫いて、見事に一撃で倒してるよ。
熊というのは、興奮することで体内に大量のアドレナリンが分泌される。これにより熊肉の旨味が増すわけなんだが、当然興奮している熊を仕留めるのは危険が伴う。
だから一流のマタギさんなんかは後ろから不意討ちで殺すのではなく、熊に自分を襲わせて仕留めるらしい。
以前に熊肉を食べて気に入った紅にそのことを教えたら、次の日に自分で熊を仕留めてきたから驚いたよ。以来、熊や猪などの害獣を仕留めるのは紅の役目になっている。
『動物愛護』? 熊が目の前にいて襲い掛かってきているのにそんなこと言ってられるか! こちとら『緊急避難』という伝家の宝刀があるんじゃ!!
一番の問題である『発砲による安全・責任問題』も、素手で仕留める分には関係無いしね♪
付近の住民も助かる、俺たちの家計も助かる、公務員もいらん責任を負わなくて済む。ほら、皆が喜ぶ優しい世界の誕生だ!
「あ、奉先様、おかえりなさいませ♪ 紅もおかえりなさい、ちゃんとお父様に会えたみたいね」
「コクン、ただいま、朱乃」
「ただいま、かかさま」
俺たちがキャンプをしている場所へ着くと朱乃が笑顔で迎えてくれる。
奥にはアーシア、ロセ、タマモ、レイヴェルが食事の支度をしており、3人の子どもたちがオーフィスと一緒に最近ハマっている『デビ☆ピュア』ごっこで遊んでいた。
「かかさま。コレ、とってきた」
「まぁ、大きな熊さんね! これで麓の町の方々も安心するわ。紅、ご苦労様♪」
「むふぅ♪」
紅が自分の仕留めた獲物を見せると、朱乃は紅の頭を優しく撫でながら褒める。紅も大好きな母親に褒められてご満悦のようだ。
「とうしゃま~~~」
「ちち~~~、おかえり~~~」
「ヘリー、葛葉、ただいま」
二人のほのぼのとした光景になごんでいると、子どもたちも俺たちに気づいてこちらへ向かってきた。
ヘリー(ヘルムヴィーゲの愛称)と葛葉の二人は全力ダッシュで抱きついてくるので、俺は二人の愛娘を優しく抱きあげた。
けど、ヘリーの銀髪と葛葉の黒髪が鼻をくすぐってて若干鼻がむず痒い。
しかし! 一仕事終えた父親に向かって娘が労いのハグをする、これぞ俺が夢見ていた家族像よ!!!
「....................................」ジーーーー
俺がまさに『我が世の春が来た!!!』と実感していると、少し離れたところから、物欲しげな眼差しでこちらを見ている金髪少年がいた。
「エレンも、いいぞ」
「っ、えっと、その、ぼく............/////////」
俺が『エレンも抱きついてきていいよ』と手招きするも、当の本人は顔を俯かせてズボンをギュッと握っている。
エレンはアーシアに似て恥ずかしがり屋だからな~~~、しかも男の子だから父親に抱きつくのに抵抗があるのかもしれない。
まさか........................これが『反抗期』というヤツか!?
「えれん、おねえちゃんと、いく」
「っ、う、うん」
なかなか踏ん切りがつかないエレンを見かねて、一番上である紅がエレンの手を引いて近づいてきた。
エレンも姉である紅も一緒に行ってくれるということで、ようやく踏ん切りがついたように紅の手を握る。
さすがはお姉ちゃんだ、きっと朱乃の教育の賜物だろう。俺が教えたことなんて、それこそ武術と獣の仕留め方ぐらいしかないからなぁ........................。
二人が近づいてきたのを見て、ヘリーと葛葉が俺の腕から肩へと移動。空いた両腕で紅とエレンを抱き上げて、俺は子どもたちの止まり木みたいになってしまう。
「あらあら、うふふ♪」
「ふふふ、皆お父さんのことが大好きなんですね♪」
「まるで鳥さんたちが木に集まっているみたいです♪」
「まぁ、呂布殿は大黒柱ですからね。あながち間違ってはいませんわ♪」
「『深紅の武人』様にも勝てない相手がいたみたいですわね♪」
「我も、登る」
俺が子どもたちにしがみつかれている姿を見て、奥さんズ&レイヴェルが嬉しそうに笑っている。
しかも何故かオーフィスまで俺の背中によじ登ってきた..................う、動きづらい! さらに子ども達&オーフィスは歌まで歌い出した。
「「「「あるひ〜〜〜もりのなか〜〜〜クマさんに〜〜〜であった〜〜〜♪
クマにくた〜べ〜る〜た〜め〜〜〜クマさんに〜で〜あった〜〜〜♪」」」」
「.................なんとも逞しい歌ですわね」
そりゃあ、本来襲い掛かってくるクマさんが逆に襲われるわけだからね。お嬢さんじゃなくてクマさんの方がスタコラサッサと逃げ出しちゃうよ。
とても子どもが歌っていいような歌ではない.................いや、狸を鉄砲で撃って、煮て焼いて食う歌だってあるんだから、クマさんを素手で仕留めて食べる歌があってもいいかもしれない。
その後、食事の用意が出来たので、四人の子ども&オーフィスに抱きつかれていた俺はようやく解放された。今は丸太を組み合わせて作った木製テーブルに座り、皆で食事を楽しんでいる。
ちなみに熊肉については俺の異空間に保存しているので、悪くなったりすることもない。
そんなわけで今日の晩御飯のメニューは『アメノウオの刺身と炙りの海鮮丼』『山菜の胡麻とクルミ和え』『アメノウオのアラ汁』だ。
初めて食べるアメノウオに皆が舌鼓を打っていると、朱乃が思い出したかのように話を切り出した。
「そうそう、奉先様。私、来週からリアスの下へ行ってきますわ。当分戻ることが出来ませんので、ご了承くださいませ」
「? 何かあるのか?」
急に朱乃がしばらく帰ってこれないことを伝えてきて、思わず俺は首を傾げてしまう。珍しいな、朱乃が長期で留守にするなんて。
「ええ。ほら、例のレーティングゲームの国際大会。アレの開催が近づいてきていますので、グレモリー眷属が全員集まって合宿をすることになったのですわ」
あ~~~~、そういえばそんな話があったねぇ。何でも悪魔社会の民主政治が軌道に乗ってきたということで、『各勢力の友好を深める』という目的で開催することになったんだっけ?
俺は参加しないけど、各勢力から色んなヤツがチームを組んで参加するらしい。人間社会で言うところの『オリンピック』みたいなものだな。
「そういえば、『蒼天の紅旗』からも複数のチームが参加するらしいですわよ。先日、曹操殿から連絡がありました」
「北欧からもトール様をはじめとした武闘派の神々と一緒に、ヴァルキリーたちが参加すると聞いています」
「日本神群からも建御雷様たちが参加するみたいですわ。皆さん、呂布殿と戦えない鬱憤をこの大会で晴らすおつもりですわね」
「は、はわわわ~~~、何だか凄そうですぅ!」
神様連中のガス抜きは今や『蒼天の紅旗』メンバーがやってくれているため、俺が戦うことはもはやほとんど無い。
せいぜいたまに顔見せに行った時に手合わせするぐらいなんだが、それでも不満はあるらしい。
やれやれ、いったいどんだけ脳筋なんだか。嫌だね~~~、どうにも『体育会系のノリ』というのにはついていけない。
「ええ、かなりの大規模になるとソーナ大臣からも聞いておりますわ。ですが、レーティングゲームは悪魔発祥の競技。
その記念すべき第一回の国際大会は、何としても悪魔から優勝者を出したいと皆さん気合が入っていますわね」
「確か、優勝チームには『全勢力が協力して可能な限りの願いを叶える』でしたっけ?」
「はい。しかも願いによっては複数叶えられますので、かなりの破格となりますね」
「そのうえ『全勢力の協力の下』ですからね。一勢力だけでは叶えられない願いも叶えられることとなりますわ」
「そういえば、ヴァーリ様が非常にやる気だったと曹操殿から聞いておりますわ。何でも『優勝したら呂布に決闘を申し込む』と意気込んでいたとか」
うげぇっ! ヴァーリのヤツ、そんな恐ろしいことを考えてんのか!? せっかくこっちは家族団欒を楽しみながら、長めの育児休暇を満喫してるっていうのに。
こうなったら、朱乃たちには頑張って優勝してもらわないと..................よし、ならいっそのこと俺が修行をつけるか。
「そういうわけですので、しばらく奉先様やこの子たちとは離れ離れになってしまいますわ」
「かかさま、どこか、いっちゃうの?」
「あけのかあさま、どこにもいっちゃ、ダメ!」
「あけのははが行くなら、くずはも行く~~~~!」
「う、うぇ、うぇぇぇぇぇ.....................」
『朱乃と離れ離れになる』と聞いた瞬間、美味しそうにご飯を食べていた子どもたちも悲しそうな顔で朱乃に抱きつく。エレンにいたっては今にも泣きそうだ。
よしよし、ナイス援護だ我が子どもたちよ。これで俺が朱乃たちの面倒を見ても文句は言われないな。もし言ってくるようなら....................ほんのちょ~~~っとだけ暴れちゃおう♪
「あらあら、うふふ♪ これは困ってしまいましたわ♪」
「みんな、朱乃お母さんを困らせたらダメですよ? お母さんたちと一緒にお留守番、出来ますよね?」
「「「「フルフルフルフル!!!!」」」」
子どもたちに抱きつかれ、全く困っていなさそうな朱乃。そこにアーシアが優しく言い聞かせようとするが、彼女の母性を持ってしても子どもたちは『イヤイヤ!』と首を振る。
「う~~~ん、どうしましょうか?」
「無理矢理引き離して暴れられても困りますしね」
「もう、これじゃあワタクシたちの故郷に預ける時も不安になってしまいますわ」
幼いとはいえ、母親と一時離れるだけでこの有様。それを見てタマモも来たるべき時のことを危惧している。
そう、俺が子どもたちと一緒に世界中を旅しているのは『その時のため』でもある。
実を言うと俺たちが家族揃ってこうしていられるのも今だけ。何故なら子どもが15歳になったら、妻が所属している各勢力に預けることになっているのだ。
そのため、子どもたちは全員が妻の戸籍に入っている。だから紅なんかも『姫島紅』、エレンは『エレン・アルジェント』となっている。
まぁ、俺ってば転生者だからこの世界に戸籍なんか存在していないので、この方が都合が良い。
そして『何でそんな話になっているのか』というと、なんでも『各勢力のパワーバランスを保つため』らしい。
例えば子どもたち全員が、どこか一勢力のみに集中して興味を持ってしまうと、せっかく各勢力から妻を用意したのに意味が無くなってしまうんだとか。
それを防ぐために『子供が15歳になったら我々に預けるように』と神様連中が提案、曹操にも同じようなことを言われてしまったため仕方なく俺も承諾したというわけだ。
まぁ預けると言っても20歳になるまでの話だし、別にその間は全く会えなくなるわけじゃない。
会おうと思えばいつでも会えるし、その勢力圏内であれば自由に出かけてくれても構わないと言われている。
ただ、『自分たちの了承なしに他所の勢力に連れ出すことはしないでくれ』というだけの話だ。
教育なんかも各勢力がやってくれるそうだから、全寮制の学校にでも入学させると考えておけばいいだろう。
今だってこんな風に親が恋しくて駄々を捏ねてはいるが、流石に15歳にもなれば落ち着くはず..................っというわけで、俺からナイスな提案をしてあげようじゃないか♪
「それなら............俺が朱乃たちに............修行をつけよう。そうすれば............皆、一緒にいられる」
「「「「「............................」」」」」
あれ? 何でか俺が提案したら皆が黙っちゃったぞ? 我ながら良い提案だと思ったんだけど、何か問題でもあるの?
「え~~~っと、お気持ちは大変嬉しいのですが................」
「その、それは難しいんじゃないでしょうか.................?」
What's? 我ながらナイスアイディアだと思ったのに、意外なところから反対されてしまった。朱乃とアーシアだけではなく、ロセたちも難しい顔をしている。
はて、いったいどこに問題があるのだろうか?
「呂布様。クレオパトラ様とカサンドラ様のことをお忘れではございませんか?」
「もうそろそろあのお二人も臨月になりますし、付き添わないとマズいんじゃないでしょうか?」
「特にクレオパトラ様は怒らせると後が恐いですわよ?」
「ッッッッッッッッッッッッッッ!!!!」
奥さんズ&レイヴェルに言われて、俺は冷や汗を流しながら思い出した!!!
っ、そうだった....................あの二人が妊娠していて故郷に帰っていたことを忘れていた。しかもクレオパトラからは『早く顔を見せなさい!』と催促もされていたんだった!!!
この場にいる四人以外に俺はギリシャ、エジプト、ケルト、須弥山からも奥さんを迎えた。
その中でエジプトの『クレオパトラ』とギリシャの『カサンドラ』は出産を控えているため、各神話群が面倒を見ているのだ。
ちなみにケルトの『グラニア』と須弥山の『ラーダー』は実家の畑が収穫期なので里帰りしており、その二人にはまだ子供はいない。
そのせいか、神様連中からは会うたびにせっつかれていて、口やかましい姑のように鬱陶しい。ちなみに彼女たちは当然『本人』ではなく、『子孫』である。
グラニアとラーダーは収穫が終われば帰ってくるから問題ないが、クレオパトラとカサンドラについては会いに行かないと流石にマズい!
特にクレオパトラはこの手のことに関しては、物凄〜~~く厳しい!!
かと言って、朱乃と離れたがらない子どもたちを無理矢理連れていくのも気が引けるし................どうしよう。
「呂布様。お悩みでしたら子どもたちの面倒は私たちで見ておりますので、お二人のところへ行かれてはいかがですか?」
「私たちも、リアスさんたちに久しぶりに会いたいですし」
「そうですね。私も後輩のあの子がリアスさんの眷属として、ちゃんとやっているのか気になります」
「ワタクシたちはこの子たちを連れて、朱乃さんと一緒に冥界へ行きますわ。ついでに朱乃さんの応援もしてきます」
皆からは俺だけ二人のところへ行って、自分たちは子どもたちと一緒に朱乃の応援に行くと提案される。
確かにそれが一番フットワークが軽くて丸く収まるかもしれない。
ロセは新しくリアスの眷属になった自分の後輩.....確か『シュバルトライテ』だっけか? その子のことが気になるみたいだ。
駒王学園の中等部に留学してきたギャルっ子なんだけど、リアスが『戦車』として在学中にスカウトしたらしい。
このヴァルキリーのギャルっ子、略して『ギャルキリー』は『北欧の天才児』と呼ばれるほどに才能豊かで、どうやら原作のロセ枠のようだ。
後は原作のゼノヴィア枠として、『騎士』に同じ中等部だった『宮本絶花』という女の子を眷属にしていると朱乃から聞いたな。
なんでもあの『宮本武蔵』の子孫で、『天聖』という刀の形をした『神器』を宿しているんだとか。
これでリアスの眷属は残すところ、原作でのアーシア枠である『僧侶』だけ。大会に出るんなら、仮でも『僧侶』の枠を埋めないと厳しいんじゃないだろうか?
まぁ、それはそれとして..............子どもたちは俺と離れて大丈夫なの? いや、俺は全然大丈夫だよ。ホントホント、ただ子どもたちがどうなのかということが心配でさ。
「お前たちは............俺がいなくても............大丈夫か?」
「へっちゃら」グッ
「いってら~~~~」
「お土産ヨロ」
「その............いってらっしゃい」
.................どうやら子どもたちは俺がいなくても全く問題ないようだ。
グスッ、あれ? おかしいな、今日のご飯がやたらと塩辛いぞ? ふんっだ、いいもん。オーフィスを連れて行くから寂しくなんかないやい!!!
「葛葉たちは呂布殿がいなくても大丈夫そうですわね....................」
これこれタマモさんや、死体蹴りはやめなさい。傷つく心がここにあるんだよ、俺のライフはもうゼロなんだから。
恐らく今夜は枕を涙で濡らすことになるだろう.....,.......そんなことを考えていると、子どもたちがはしゃぎながら答える。
「くれない、おねえちゃんだから、あかちゃんのおせわする!」
「ヘリーもおにいちゃんだから、おせわする~~~♪」
「クレオパトラかあさまと、カサンドラかあさまと、あかちゃん。みんなでいっしょにたびをする!」
「えっと、かぞくがふえるの、スゴくうれしいです♪」
「あらあら、まぁまぁ♪」
「ふふふ、みんな新しい家族が出来ることが楽しみみたいですね♪」
「そうですね、また賑やかになりそうです♪」
「うふふ♪ では私たちもそれぞれ、そろそろ二人目を作るとしましょうか♪」
「タマモさん、子どもの数については各勢力にも相談しないといけませんわよ!?」
「モグモグ、ごはん、おいしい」
なるほど、子どもたちは俺と別れる悲しみよりも新しい家族が出来る喜びの方が勝っていたみたいだ.................うん、そうに違いない!
良かった良かった、危うく腹いせがてらに神様連中へ八つ当たりするところだったよ♪
それにしても、俺を含めて今いるのが11名。そこからさらにクレオパトラとカサンドラ、そしてその子どもも加わるから計15名になるわけか〜~~。
いつの間にか結構な大所帯になってきたもんだ。しかもここにグラニアとラーダーが加わると17名だろ?
そしてその二人に子供が出来たら合計で19名。子どもだってまだ増えるかもしれないから..................何だかんだで最終的には30人くらいになりそうだな〜~~。
凄い、もはやサッカーチームどころか俺の子供だけで学校の一クラスが埋まりそうな感じだ。もしかしたら【聖闘士 星矢】よろしく、『青銅聖闘士』を俺の子どもで固めることが出来るかもしれない。
もちろんこの世界では『青銅聖闘士』は無いし、そこまで子どもが出来ることは無いと思うけど...................レーティングゲームのメンバーぐらいなら俺の子どもだけで固められる可能性はある。
今すぐにとはいかなくてもマジで実現しそうだ。実際、妻&子どもだけでも頭数は足りているからね。
30人近い家族で世界中を旅する。いつだったか俺が曹操に語った夢が、まさかこんな形で実現するとはね〜~~。
あの時は単純に俺たちと似たような境遇の人間を集めて、『家族』とする予定だったんだけどな~~~~~。
でも、まぁ、これもある意味で...................。
「...................『小さな大家族』、なのかもしれない」
以上で【深紅の武人が往くD×D】を完結とさせていただきます。
完結まで二年ちょっと掛かりましたが、ここまでご愛読いただき誠にありがとうございました♪
【あとがき】でも述べましたが、【ノーマルエンド】では別世界で呂布を活躍させるかもしれません。もし投稿しましたら、読んでいただけると幸いです。
新作ですが、いつか言った通り【食戟のソーマ】の二次創作を書きます。
前々から、【トリコ】世界のグルメ食材を【食戟のソーマ】をはじめとした他作品の調理技術で料理を作るとどうなるんだろう?と気になっていたので作りたいと思いました。
そして作品はやっぱり『主人公最強』『基本的に無口』になると思います。『またかよ』『懲りないな』と思うかもしれませんが、作者が好きなのでご容赦下さいwww
少しありきたりですが、ずっと気になっていたことなので自分で書くことにしました。
ココの小説情報にURLを貼っていますので、是非とも読んでいただければ幸いです。
触りの部分は既に投稿してますので、『どんな作品なのか』ぐらいは伝われば幸いです。
プロローグについては4/6からの連続投稿、第一章は毎日投稿にします。
第二章以降の投稿スピードは…………………ちょっと未定です。
こちらもエタらないよう完結までの道すじを作って定期投稿していきますので、安心して読んでください♪
それでは、『お気に入り登録』『高評価』『感想投稿』およびご愛読いただけた皆様!
ここまで私の欲望と趣味と好みに振り切った作品にお付き合いいただき、本当にありがとうございました!!
次回作でお会いいたしましょう♪