「降参だ!おめぇの強さはよーく分かった!オラはもうやめとく」
本編同様セルに勝てないことを悟った悟空。
「なっ なにを なにを考えているんだあいつは……!!!」
「孫悟空 貴様以外にこの私を倒せる者がいるというのか?」
「ああ そうだ。」
「では聞こうかその存在しない者の名前を」
「おめぇの出番だぞトランクス!!」
「なに!?」
「トランクスだと?!」
「オ、オレがですか?」
「ああ そうだ」
「確かにトランクスは強くなっただがな孫コイツはセルに勝てるほどの力を持っていないぞ」
「大丈夫だ オラを信じてくれ。トランクスおめぇの真の力が開放された時セルをも倒せるはずだ」
「オレにそんな力があるのでしょうか?」
「あるはずだ 自分を信じろ!それに平和な未来を取り戻してぇんだろ?」
「……!は、はい!どこまでできるか分かりませんがやれるだけのことはやってみます!」
「カカロット貴様本当に倒せると思っているのか?」
「ああ 真の力が開放された時倒せるとオラはそう思ってる それにおめぇの息子だ 必ずやってくれるさ」
「……どうなっても知らんぞ」
トランクスは己に眠る力を信じ、戦闘民族の王子の息子という誇りと未来の母と師に言われた『最後の希望』その肩書きと言葉を胸にリングに立つ。
前回の戦いの失敗を振り返り、ベジータと同じように超サイヤ人第2形態で戦いを挑むも差は大きい。
前回よりも善戦はするもののやはりセルには及ばず満足の行かないセルは痺れを切らす。
「確かに以前よりも強くなっているな だがこの私を倒せるほどでは無い ……やり方を変えるか」
「?」
「「「「「ウキキ……」」」」」
「!!」
「さあ行け! セルジュニアたちよ!殺しても構わん!」
「気をつけろ!コイツら恐ろしく強いぞ!」
「ムダだ 絶対に勝てはせん 小さくても私の子供たちだぞ」
「はやく真価をみせんと取り返しのつかんことになるぞ よくみるがいい ベジータでやっと互角の戦いだ 16号やピッコロはもちろん 体力を失ってる孫悟空も危ない」
セルはトランクスが未来で仲間たちがやられたことに漬け込み怒りによる覚醒を計るセル。そしてその矛先は悟飯の元にも……
「波ァァァァ!」
「クリリンさん 天津飯さん ヤムチャさん今助けに行きます!」
だが原作同様悟空が認める程の力を有してる悟飯はセルジュニアを退けクリリンたちの助けに向かおうとする。
「ほう 孫悟飯のやつ中々やるではないか だが甘いな」
その実力と甘さを見逃さなかったセルは直接悟飯にデスビームを放つ。
悟空とピッコロは悟飯を庇おうとするも、明らかに間に合う距離ではなく、セルの凶弾が悟飯を貫く。
それを見た悟空とピッコロは怒り狂う。セルに攻撃を加えようとするもセルジュニアが行く手を塞ぐ。
(…ご、悟飯…さん……そんな…俺はまた……あの人を、守れなかったのか……オレは…オレは一体、何しに過去に来たんだ……!またあの'未来‘にするのだけは…それだはッ……!!!)
「ウオアアアアアアアッーーーー!!!!」*1
限界を超え遂にトランクスが覚醒する。
「ト、トランクス……!」
「あ、あれがトランクスなのか?」
「変わった……」
「許さんぞ貴様ら……」
一同が目を疑う著しい変化の中セルジュニアを瞬く間に屠る。
「この私を倒すつもりか?」
「倒すんじゃない殺すつもりだ」
「クックック 面白い冗談だ これを見てまだそんなことが言えるか? ハァァァァァァァ!!!」
「ついにセルがフルパワーの闘いを見せるぞ」
「地球全体が震えてるようなも、ものすごい気だ……」
「どうだ……これが本気になった私だ」
「それがどうした」
セルに再戦を挑むトランクス。
そしてセルをも軽くあしらう実力に、悟空やベジータたちは息を飲んだ。そしてセルも、生まれて初めての恐怖に叩き落とされた。
「バ…バカな この私がたった数発のパンチだけで こ…これほどのダメージを…」
原作における悟飯とは違い甘さと慢心を捨てセルに近寄り重い攻撃を繰り出しそのまま気功波で消し飛ばそうとする。
だが、あまりのダメージにセルの体が耐えきれず18号を吐き出す。セルはショックのあまり我を失い、無我夢中に自爆形態へと変貌する。
「き…貴様だけは許さんトランクス 道連れにしてやる……!!」
本来であれば自爆形態への変化はある程度時間を必要とするが、
ショックのあまり、まともな判断が出来ないセルは、不完全かつ中途半端な自爆形態となり、トランクスを自爆に巻き込もうとする。不完全形態のため、惑星破壊までは行かずとも人間の一人や二人は消し飛ぶであろうそのセルの自爆。
「ならその前にお前にトドメを刺す!」
セルに密着されたトランクスは自分を中心にエネルギー波を放とうとするが……。
「おっと!攻撃はしない方がいい 俺に少しでも衝撃を与えればその瞬間に爆発するぞ」
「な、なんだと!?」
「どう考えてもこれしかねぇか」
「ご、悟空お前まさか」
「……オラが瞬間移動でセルを引き離す。これで悟飯の仇も取れる みんなすまねぇ それとクリリン チチにはいつも勝手なことばかりしてすまねぇと言っといてくれ」
一方悟空は、悟飯の仇として、自分がセルと共に瞬間移動し、己を犠牲に自爆の阻止を試みる。一か八かの作戦に巻き込んで悪い と仲間たちに申し訳なく別れを告げ、悟空は逝こうとする。
「待てカカロット」
「なぜ止めるベジータ」
だが、それを止めるベジータ。悟空は最初、ベジータが何故自分を止めるのかが理解出来ずに反発した。しかしそのベジータの目は、今の自分と同じような目をしていることだけは感じ取った。
完全体にした責任…息子に尻拭いを任せる形になるだけでなくその息子に実力を超えられた…。
屈辱や恥を超えた言葉にならない精神的な痛みがベジータを襲っていた。それを黙って見過ごすのはシャクだと、ベジータは覚悟を決めていた。その本気を感じ取った悟空は、ベジータに役目を譲るが、悟空はそこでベジータにある忠告をする。
「悟飯はまだ、一度もドラゴンボールで蘇っていねぇ。まだ生き返らせてもらえるが… ベジータ、おめぇは違う…。すでにナメック星でおめぇは一度死んじまってる もう二度とおめぇは生き返れねぇんだぞ」
「それがなんだというんだ?二度と蘇ることが出来ない…そんな代償に屈するようなプライドなんぞ、生憎俺は持ってないんでな……」
そして、この時初めてベジータは…己の命を、己以外の者の為に初めて使うことを決意し、 サイヤの誇りを持ちセルを引き剥がしセルの自爆と相打ちとなった。*2
自分の世界だけでなく、過去の父や師匠までも失ったトランクス。
「よくやったトランクス おめぇとベジータが終わらせたんだ」
「だけど……オレは二度も父さんを…悟飯さんを…」
「だがおめえの力がなければ地球は助からなかった そうだろう? さあ帰ろう」
戦いは終わりを迎えたかに見えた。
原作よりも小規模の自爆。核が傷つくはずもなく、セルはすぐさまトランクスたちの元へ駆けつけて来る。
自爆からの再生により、復活パワーアップを遂げたセル相手に、トランクスは劣勢を強いられる。精神的にトランクスはかなり弱っていた。二度も父や師匠を守り切れず、そんな自分への引け目がトランクスを襲う。
セルは最後の一撃として かめはめ波を放とうする。悟空ですら呆気に捕らわれる気量。
「なんて気だ……あ、あんなの跳ね返すことなんてできねぇぞ……」
戦士たちは敗北を悟る。トランクスも自分の力の無さを恨み、敗北を決心する…。
「ふはは!! どうだ!地球どころか太陽系すべてが吹き飛ぶほどの気力が溜まっているぞ!!」
「どうしたトランクス!最後の抵抗を見せてみろ!…どうした?抵抗せんのか?」
「抵抗しても無駄なことくらいわかってる」
「フン 呆気ない幕引きだったな」
「おいトランクス!何を呆けていやがるッ!!貴様はサイヤ人だ、戦闘民族だッ!戦いに背を向け諦めるなんぞ、許さんッ!!」
「と、父さん!?い、一体どこに!?」
「今界王を通してあの世から語りかけている。 だが今そんなことどうでもいいお前しかヤツを倒せないんだぞ!」
「念仏でも唱え始めたか?」
「無理なんですよ……過去に来ても未来に居ても…オレは何一つ守れなかった…今のオレじゃ、結局……!」
「貴様は負けるのが怖いのか?」
「え…?」
「ちっ、俺の息子でありながら本質はカカロットに似てるとはな…皮肉な話だぜ…。貴様が恐れているのは負けではない。失うことだ、違うか?」
「 …!!」
「何が失いたくないだ!そんなもの、貴様が強けれさえすれば何も失わずして勝てるだろう!!後ろばかりを見るな、その先を見ろッ!!貴様が本当にサイヤ人ならばッ!未来から来た最後の戦士ならばッ!!俺の、息子ならばッ!!もう二度と、戦いに背を向けるなッ!さぁ、分かったならとっとと迎え撃て!今ここで見せてみろ、この時代で手にした力を…俺を超えたその力をッ!!
「……はいッ!!」
「抵抗する気になったか では行くぞ 地球ごと消えて無くなれッ!!!」
「ファイナルフラッシュ!!!」*3
「地球へのダメージは気にするなッ!そんなものはドラゴンボールで直せる!!ヤツにお前の全てをぶつけろ!!」
「はい!」
かめはめ波とファイナルフラッシュの押し合い。セルがやや優勢であったが直後セルに気弾が炸裂する。
「なっ!?そ、孫悟空!?」
「今だ!!」
「波ァァァァァァァァ!!!!!!」
「ぎえええ……そ、そんな……この……私が……」
「ハァハァ ……やりましたよ…父さん……!」
こうしてトランクスは見事セルに勝利したのであった