※メイビス闇堕ち√かつ、原作キャラの立ち位置や設定改変あります。
※短編集の前に下記設定前提の短編集なので、こちらを見て問題なければどうぞ。
悪逆妖精國アースランド
…メイビスが本当の意味で悪鬼羅刹ルート。
某ブリテンの妖精達を世に放った事で多くの生物が無邪気な悪意に晒され、妖精蔓延る幻想郷に至る。
オリ主であるアクトは両親を弄び殺戮されたルーシィ、人を妖精にする人体実験施設である楽園の塔に奴隷として扱われたエルザ、悪魔呼ばわりされて本編以上の迫害で姉弟を殺されたミラジェーン、竜より強くならざるを得なかったウェンディを弟子に取る。
勿論妖精がこれだけの惨事を引き起こしているので、妖精の尻尾という正規ギルドは存在しない。
原作と違ってプレヒトはメイビスの悍ましい計画から、離反。
ブリテン産妖精ばら撒くメイビスや妖精絶対殺すルーシィとかノーセンキューな人はブラウザバック推奨。
【妖精國の始まり】
「ねぇプレヒト。私、やりたい事が出来たんです」
突如一年間の失踪から戻って来たメイビスはプレヒトに語る。
「ゼレフが出来なかった理想郷。現実に妖精がいないなら妖精を作れば良い」
「皆妖精になれば誰もが魔法を使える素晴らしい世界になるはず!」
「全人類を妖精にして妖精國を作ります!」
【ゼレフの死と悪意ありきな妖精軍師】
「ゼレフが死にましたか……まあ良いです、あんな人。所詮は私がいない時代に生まれただけの凡夫。刹那で忘れましょうか」
ゼレフが死んだ数日後、イシュガルへ進出したアクトはメイビスと対峙する。
目の前に敵がいるというのに、ニコニコ笑顔で悪意なく笑うメイビス。
「良くぞここまで来ましたね。ゼ、ゼレ……ゼパ?、そうゼパール。良くぞゼパールを倒しましたね」
「ゼレフだ」
「どちらでも良いじゃないですか。エーテリアスという悪魔を野放しにしてた時点で私の妖精國には邪魔でしかありませんでしたし」
「プレヒトの話だと愛し合ってたと聞いてたが……」
「ええ……不老不死になるまでの私は若かった。彼は呪いに苦しみながらも優しさを損なわない強い人……けれど一緒にいて気付いてしまった」
「何をだ」
「エーテリアスという自分を殺す魔物を作ってると言っておきながら、意図的に自分より弱いスペックで作ってたり、国を作って戦力を集めておきながら自分で解けなかったから無理だと目を逸らして呪いを解く研究を疎かにしていた。そこから導き出された真実は……」
「死にたいと言ってるだけで本気で行動には移さない優柔不断か?」
「口先だけのヘタレだったんですよ。不死者だから無限に時間はあるとか言っておきながらアクノロギアには勝てないと最初から諦めてた。私の見てた格好良いと思ってた姿は虚構だと知って熱が覚めたんです」
「お前容赦ないな」
「後は恋人の営みも酷かったですね。毎回自分だけ満足してスッキリして満足したかいと爽やかな笑顔で言ってくるとかイラっと来ましたし……」
「お前本当に容赦ないな!?」
「まあ過ぎた事ですから良いんです。それより良い提案があります。貴方も妖精になりませんか?」
知りたくもないゼレフが営み下手疑惑を打ち切るアクト。
【異常者の集まり】
妖精の軍勢を退けルーシィとエルザはメイビスと対峙する。
「しつこい」
「貴方達は本当にしつこい。心底うんざりしました」
「口を開けば親の仇、子の仇、兄妹の仇と馬鹿の一つ覚え」
「貴方達は生き残ったのだからそれで十分でしょう」
「身内が殺されたから何だと言うのです。自分は幸運だったと思い元の生活を続ければ済むこと」
「何を言ってるの?」
ルーシィは口元を震えさせながら呟く。
目の前にいる妖精という災厄を世界に撒き散らした元凶は感情一つ揺らさずに口にする。
「妖精に殺されることは大災に遭ったのと同じだと思いなさい」
「何も難しく考える必要はありません。雨が風が山の噴火が大地の揺れがどれだけ人を殺そうとも天変地異に復讐しようという者はいない」
「死んだ人間が生き返ることはないのですから、何時までもそんなことに拘っていないで、日銭を稼いで静かに暮らせば良いでしょう?」
「殆どの人間がそうしてます。 何故貴方たちはそうしない?」
「理由は一つ。人間の魔導士は異常者の集まりだからです」
「異常者の相手は疲れました。いい加減終わりにしたいのは私の方です」
「メイビス……貴女は存在してはいけない生き物だ」
【プレヒトの悔恨】
『アハハ見てくださいプレヒト!妖精が人間の子の手をねじ切りましたよ!産まれたてなのに、わんぱくですねぇ。あ、あっちは魔導士相手に魔法で撃ち合ってます!やっぱり妖精は魔法の上達が早くて火の魔導士を火球で丸焦げにしちゃいました。子供達の成長を見るのは楽しいですよねプレヒト?』
「ワシは、メイビスが行った妖精達を使った村での殺戮を見せられ、逃げてしまった。ワシがあの時、刺し違えてもメイビスを止めていれば悲劇は起こらなかったかもしれないのだ……」
「メイビスはアンクセラム神の呪いがあるから不老不死だったんだろう?あの時残っててもプレヒト一人じゃ殺しきれなかったさ」
「だがメイビスは思いとどまったかもしれない。ルーシィは目の前で両親を妖精に嬲り殺される事は無かったかもしれないし、エルザは楽園の塔で故郷の者達を妖精に変えられ殺し合わせる悪夢の所業に巻き込まれなかったかもしれない……それに妖精の悪虐由来で悪魔狩りでミラが姉弟を殺されたり、ウェンディも……」
「切り替えろプレヒト。彼女達は自分達の悲劇に他人からの同情を求めてない」
「だが……」
「今はメイビスを討つ。それだけで良い」