読んどきゃよかった鬼滅の刃ァ! 作:焼肉パーリィ
走り出して数分、やはり違和感がある。
カナエさんの速度が柱にしては遅すぎるのだ。
……いや、一般女性に比べたらアホみたいに早いんだけどね?
「あの、カナエさん…失礼ながらもしかして全集中、あまり維持出来ないですか」
「ゴホッゴホッ……ええ、粉のような氷を撒いて、それを吸わせる事で肺胞を壊死させるとあの鬼本人が自慢げに言っていたわ」
「すいませんそんな状況で喋らせて……柱でここまでなら一般隊士は即死級じゃないですか」
なんで義勇さんまだやり合えてんの?バケモンかあの人。もしや義勇さん全然俺に本気見せて無かった?
柱との差に少々凹むが今そこはどうでも良い。まずは指示通りにカナエさんを撤退させないと。
「なんなら抱えましょうか」
「駄目よ」
「即答!?下心って訳では」
「生き残る優先順位は貴方、私は……生き残っても、肺をやられては戦える程に回復出来るか分からない」
「………戦力確保の為に助けに来た訳じゃ無いです」
「もちろん冨岡君含めて全員生存が最良よ……それに痛みにくい呼吸のコツは掴めてきた。ほら、咳き込んでいないでしょう?少なくともただ走ったり喋ったりで足手纏いにはならないわ」
……これが柱、鬼殺隊の最高戦力。対応力が段違いだ。
いやもうマジで何なの?肺にダメージある状態で痛みにくい呼吸って出来るモンなの?それ人間が出来て良い芸当か?
「………まあ気にしてる場合じゃ無いから良いや」
こっちにプラスの事象だしな!
「?あら、こっちに飛んできてる烏は鎹烏かしら」
「あ、俺の烏ですね!おーい牡丹〜!救援は呼べ…」
「避ケテェェェ!」
2人とも反射的に飛び退くと、先程まで居た所に大量のつららが突き刺さった。
「嘘だろ……待って嘘だろ!?義勇さんは!?」
「彼なら人形遊びに付き合って貰ってるよ!……とりあえずキミには無駄な時間使わされてたからね〜!直接殺しに来たよ?」
「……どういう事かしら?」
「心当たりがなさすぎるんだけど説明もらえる?出来ればじっくり懇切丁寧に」
「はは!やだなあ日が昇っちゃうよ〜!……日ノ替を名乗っておいて心当たりがない訳ないじゃないか」
「……………へ?」
「じゃ、死んでもらおっかな!」
「ホントに待っt」
[花の呼吸 陸ノ型 渦桃]
「まだ動けるの!すごいなぁ!」
「日ノ替くん!!戦闘準備!生存を優先!」
「俺今混乱の最中なんで彼に更なる説明求めて貰っても良いですか!?」
「答えてくれる訳がないでしょう!しっかりしなさい!」
「ですよね!クソが!」
もう訳がわからない!物理的にも情報的にも!
氷を操る血鬼術はまさに怒涛
必死になって受け、流し、躱し、逃げ回る
これが上弦、理不尽の塊……
に対して隙をついて攻めに転じるカナエさん
おかしいなぁ!?あの人俺より消耗してる筈だろ!柱もやっぱり理不尽の塊だ!
……とはいえ長くは続かないだろう
鬼に体力消耗の概念は期待出来ない……頸を落とす以外の決定打は無いのだ
太陽はまだ上がらないし、義勇さんは未だ足止め状態……
一手なにか、なにか……!
「耐エテ!モウ少シヨ!モウ少シデ救援ガ…」
「到着したわよ!」
[蟲の呼吸 蜂牙ノ舞 真靡き]
とんでもない威力の突きが、扇子と激突して甲高い轟音を響かせる
「お〜!可愛い娘が増えたねえ!」
「姉さんから離れろ!悪鬼!」
「しのぶさん!」
「しのぶ!術を吸わない様にゴホッ…肺がやられるわ!」
「わかった!……姉さんには既にその術を使ったのね?」
「そうd」
「答えなくて良い…どちらにせよ殺してやる!」
……やっぱしのぶさん、俺の鬼滅の刃の記憶と違うんだけど?なんか苛烈じゃね?
「日ノ替君!まだまだ動けるわね?」
「いやあの、貴女の妹血の気多く無いですか?上弦相手にあそこまで啖呵切りますか普通?」
「しのぶが来てしまった以上、日が昇るのを待つなんて悠長な策を取る気は無いわ!私が使い物になる内に仕留める!」
……うん、血の気が多いのは姉妹揃ってだな?
「「勝つわよ!」」
「アッハイ」
ともあれ戦況は変わる!イクゾー!