限界状態のシュヴルーズちゃんが致死量レベルのドカ食いをします。
この本に出てくる蛍ちゃんは元気でうるさい娘なので温かい目で見ましょう。(決して蛍ちゃんのキャラが掴めず妄想に逃げたわけではない)

1 / 1
ドカ食いシーンの前にほんの少し百合っ気がありますが無視してください。
あとこの話は特にイベントに絡んでたりはしません。


【原神】シュヴルーズ、夜と油の大罪

ーある夜のシュブルーズ家ー

シュヴルーズ「お腹が…すいた…」グゥゥゥゥゥゥ

任務が予想より長引き、パッサパサの携帯食を齧りながら三日間に渡り犯罪グループを確保していたシュヴルーズは、報告書の処理も含めてようやく今日の夕方に解放されたのである。

時刻は十二時、先程まで死んだように眠っていた為、シュヴルーズの体は尋常じゃないほどの空腹を感じていた。

シュヴルーズ「何かないかな…」パカッ

キッチンの棚を開けてみるが、入っているのは予備の調味料や、未加工の食材ばかりだった。

シュヴルーズ「買いに行くか…」ガチャリ

憂鬱な腰を上げ、軽く着替える。

人前に出るには少しだらしない格好で、近くの売店に向かう

シュヴルーズ(ああ、澄んだ風だな…)ヒュオオオオ

春にかかり始めたフォンテーヌでは、海より爽やかな風が訪れる。

シュヴルーズ「さて、そろそろ…」

今にも空腹感で卒倒しそうなシュヴルーズを迎えたのはー

ー休業中ー

の看板だった

シュヴルーズ「な…に…?」グギュルルルル

激しくなる自身の腹の音に気づくことなく、シュヴルーズは立ち尽くしていた。

先日対処にあたっていた事件の被害者に、この周辺ほとんどの店の名前があった事を、今思い出したのだ

シュヴルーズ(どこか…何か食べられる場所…でもこの時間ではどこも…)

悩むシュヴルーズの頭に、ふと旅人から入場権を貰った壺の存在が頭によぎる。

思いつくまま、壺の中に入る。

目を開けるとそこでは、雄大な島の大きな邸宅の前でノエルと旅人が談笑していた。

ノエル「あら?シュヴルーズさん…ってどうしたんですか!?凄いフラフラじゃないですか!?」

蛍「私服カワイっ!?」

シュヴルーズ「悪い…任務続きで少し…空腹でな…」グゥゥ

ノエル「わかりました!すぐに何か作ります!ご要望とかは…?」

シュヴルーズ「これで…」カキカキ

シュヴルーズは素早く書いたメモをノエルに渡す

ノエル「!?っはい!」カチャカチャ

メモをみたノエルは一瞬固まるが、急いでキッチンに入る

蛍「とりあえずその間にお風呂入ろっか!スゥーーーー……             お゙ーーーーい゙アルハイゼーン!お風呂沸かしてー!」

近くに居た自分の耳が破壊されそうな程の音量で旅人が叫ぶ

アルハイゼン「ノイズキャンセリングを貫通するな…」

とても辛そうな声が建物から弱々しく聞こえた

蛍「さっ!着替えはあるものでいい?良いなら早めに入っちゃお!」

シュヴルーズ「か、構わない…」グギュルルルル

ーお風呂タイムー

任務で染み付いた血や火薬の臭いを落とし、旅人は心ゆくまでシュヴルーズを満喫した

蛍「ノエルー!もう出来たー!?」

シュヴルーズ「もの凄い良い匂いが…!」

ノエル「作ってみたは良いんですけど…これ、今の時間に食べれますかね…」

蛍「え?」

ノエル作〜深夜の罪〜

豪快なフライドチキンにベーコンや野菜の油がたっぷりとけたミネストローネ、牛脂を贅沢に使った炒飯、学びたて異国の料理ニンニクマシマシ次郎ラーメンにアイスたっぷりフルーツたっぷりハニートースト、申し訳程度の卵サラダ

蛍「ひえええええ…」

シュヴルーズ「全く問題ない。さて、いただいて良いか?」

ノエル「え、ええ!もちろん大丈夫です!」

グギュルルルルルルルルルル、シュヴルーズの腹の音が響く

蛍「大丈夫?今深夜の1時前…」

シュヴルーズ「大丈夫だ、問題ない。…いただきます」

手を合わせ、そういった途端にシュヴルーズは速攻でフライドチキンに齧り付く。

サクッとした衣を破った瞬間、閉じ込められていた旨味と肉汁が噴水のようにジュワッと溢れ出す。溢れた肉汁には微かな酒と出汁の風味が混ざり合い、形容しがたい暴力的な旨味へと昇華する

シュヴルーズ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」

シュヴルーズが満面の笑みを浮かべる

蛍「私、彼女のあんな顔見たことない。」

ノエル「深夜にこんな…私だったら数日は恐ろしくて体重計に乗れません…」

本来ならばそれだけで胃がもたれそうなフライドチキンをぺろりと食べ、炒飯に手を伸ばす。

シュヴルーズ(これは!牛脂の旨味はそのままに、焦がし醤油の香ばしさが押し寄せてくるっ!!しかもコレだけの複雑な味になりながらも、香味野菜などでバランスが完璧にとれて一切無駄がない!)ガツガツ

蛍「にしても美味しそうに食べるね〜」グゥゥ

ノエル「そうですね…」グゥゥゥ

大盛りはあった炒飯を崩した後、次の標的はミネストローネに向かう。

シュヴルーズ(ああ…優しいながらもコッテリとしたミネストローネの野菜の甘みが、料理の余韻を優しく包み込む…)

蛍「ねぇノエル…」グゥゥゥゥゥゥ

ノエル「つい先程、ダイエットを決めたばかりじゃないですか…」グゥゥ

蛍「ぐぅ…」グゥゥゥゥゥゥ

そして皿を置いた手と反対の手が伸ばされるのは、他と比べても明らかに量が抜きん出ている大盛り二郎系ラーメン

ノエル「ううう…」グゥゥゥゥゥゥ

シュヴルーズはまず、汁を吸った野菜から手を付けた。

噛めば噛むほどスープが口の中に溢れ、次の一箸を渇望させる。気づいた頃には野菜はなくなり、いよいよ背脂のたっぷり浮いたスープと極厚チャーシューが姿を現す。

レンゲでスープを一口飲むと、悪魔的なまでの濃厚さが口を満たす。

シュヴルーズ「流石にこれは!ー」

水に手を伸ばした彼女の視界に、クリームやフルーツが大量に乗った甘いにも程がありそうなハニートーストが映る。

この時、シュヴルーズに天啓走る。

ラーメンを一口啜る

ハニートーストを一口食べる

ラーメンを一口啜る

ハニートーストを一口食べる

限界にも覚える2つの味を、交互に食べる。

濃厚さを甘みで上書きし、甘みを濃厚さで上書きする。

余りにも度し難い無限ループに、自然と手が進む。

横で悶える二人の乙女には目もくれず、ひたすらこの罪を味わっていく。

この脳に直接響くような快感が、己の罪を自覚させる。 

深夜に、ほとんど油の塊のような食べ物をダイエット中の多めに見せながら食べる。

抗いがたいその大罪に、自分の手は押されるがまま、どんどんと料理が口に運ばれる。

シュヴルーズ「あっ…」

気づいた時には双角の巨山はいつの間にか無くなっていた

罪の余韻に浸りなから、サラダを静かにゆっくりと口に運ぶ

先程の暴力的な快感を少しずつ消すように、自分の罪を洗い流すように、ゆっくりと咀嚼する。

シュヴルーズ「ごちそうさまでした」

つい先刻まであった大罪の山脈は消え、一人の満たされた少女と、二人の飢えた乙女を残した。

外の空気を吸おうと出てきたアルハイゼンをドン引きされるには、十分過ぎる程の絵面だった。

アルハイゼン「一体なにがあった…」

飢えた二人に飯を渡しつつ、皿を片付ける。

その代価として事の顛末を聞いた後に、シュヴルーズ達に向けてアルハイゼンははっきりと言ったという。

アルハイゼン「死にたいのか」

当然である

極限の飢餓状態にそんな色々ヤバいものを短時間で山程詰め込んだとなれば、当然かなりのリスクがある。

皆さんも深夜のドカ食いをする時は節度を持って楽しもう。

自身の許容量を考えずドカ食いするのは良い子悪い子関係なく絶対に真似してはいけない。

 

何故なら現実で普通に死人が出てるからだ。

 

ー完ー




【おまけ】
〜その後のシュヴルーズ〜
翌日シュヴルーズの家の粗大ごみとして、表示部分が打ち抜かれた体重計が出されたそうな。
なお周囲の住民からは
・朝早くに悲鳴と銃声が聞こえて本当に驚いた。
・今朝見たシュヴルーズさんはいつもよりムチッとしてる上に赤面しててクソ可愛かった…
・ダイエット食をこっそりポストに入れたらすごく怒られた
との声が上がっていた模様

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。