玲子は自分の死を疑った。玲子は確かに自殺を図ったが、地蔵の前で死ぬようなことはしていないと記憶を確かめる。玲子の前では苔むした地蔵が目を閉じ、ただ微笑んでいた。訳が分からない状況に混乱し、とりあえず地蔵を拝んだ玲子は自分の死を確信した。目を開けると目の前にいた地蔵が消えていたのだ。それだけではない、自分を取り囲むゴロゴロとした石に、何やらレトロを感じさせるゴミがまばらに挟まっていた。玲子はこの意味不明の連続を死後の世界だと解釈したのだ。状況の整理が済むやいなや、玲子の頭の中は不満でいっぱいになっていた。「私は死後を望んで死んだのではない」と。これは玲子が幻想郷で死ぬためにあがく物語である。
| 第一話「練炭自殺」 | |
| 第二話「無銭の霊」 | |
| 第三話「光明」 | |
| 第四話「私と | |
| 第五話「 | |
| 第六話「 | |
| 第七話「今後」 | |
| 第八話「消滅」 | |
| 第九話「不明の霊」 | |
| 第十話「痕跡」 | |
| 第十一話「彼女の行方」 |