タイトルが全て MZDの奥さんが人間であるという捏造設定
pixivより転載

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【とうらぶ×ポップン】MZDの娘(半神半人)が審神者をやっているようです

 これから仕える主が、人間が帯びるはずのない神気を帯びていると初対面で気づいたとき、俺はひどく動揺し緊張したものだった。しかし、神と言い切るには人間の要素もあるように思われる。それで、俺は勝手に想像した。

 日本人は皆神の子孫だ。それがウチの主の場合は比較的近い代に神の血が入ったのではないか――俺ができた予想はそれぐらいだった。近現代において神の血が混ざるとは考えにくかったが、それ以外に想像ができなかった。鬼や妖怪の子孫の審神者もいるというから、主もその類だろうと思ったのだ。

 その予想はある意味で当たっていたし、外れていたと知るのは、着任して半年ほどのことだった。

「よぉ、●●」

 それが主の真名だと知ったのは、「あ、お父さん」という主の返事のためだ。

 そのときは丁度洗濯物を畳んでいるときで、主は庭に突如現れた少年に平然と受け答えしたのだ。

 俺は慌てて主を押しやり刀を手に取り――「待って待って、あの人は無害だから」と主に羽交い絞めにされた。しかし、落ち着いて考えると益々おかしい。

 本丸には結界と言うものがあるのだ。少なくとも生者や現代兵器では太刀打ちできないものが。それを、あの少年は一切の感知をさせず入って来た。現にこんのすけすらこの場に現れない。恐らく厨で呑気に油揚げを食べているところだろう。

 少年は、茶髪にサングラス、ニット帽をかぶった、DJ風の風体をしていた。年若い主と年が変わらないように思われる。街中にいれば紛れてしまうような、ごく普通の少年に見えた。だが、気づいた。――主とよく似た神気を、主の2倍は強く感じる。そして、先程主が放った言葉。「お父さん」。

「落ち着いた?」

 主は問うてくる。その間も、庭に立った少年はにやにやと笑っていた。彼らを見比べて、俺は思い切って尋ねた。確認ともいう。

「……主の、父君か?」

「うん。あ、一応神様、アレ。どこの何の神様かは訊かないでね。ちょっと言えないから」

「親に向かってアレとか言うな」

 少年の言葉は真っ当だったが、真っ当ゆえに更なる混乱を招きそうだった。

 

「つまり、えぇと、主は半神半人ということか……?」

 少年を縁側に招いて、並んで座る主に問う。

 主は「そうなんだよ」と答える。

「今時神話か? って話なんだけど、お父さんが神様でお母さんが人間だからそういうことになるね。事実として」

「……道理で神気と人間の要素を感じると思った」

「あぁ気づかれてたんだ」

「お前まだそういうの隠すの下手だもんな」

「ふ、普通の人間にはわからないんだからいいでしょ……大体今のお父さんだって駄々洩れじゃん」

「今ならいいだろと思って。ここは『神様』が集う場所なんだろ?」

 少年は皮肉げに笑う。そうしていると、見た目だけなら兄妹、あるいは姉弟で通るだろう。実体は父神とその娘なのだが。

 少年は言う。

「全く……お前が審神者になりにいくとふらっと出て行ったときはどうしようかと思った。20世紀末から23世紀初頭にまでふらっと来ちゃう辺りが俺の娘だなって感じがするが」

「は? 主過去の出身者だったのか?」

「そだよ。学校面倒だな~ちょっと休むか! ってことで良い休暇場所ないかなって探してたらこの時代の時の政府で審神者募集してるって言ってたから応募したら受かった」

「いやそれ学生なんだから学業を全うしろ主」

「大丈夫、帰ったら元の時代だから」

「? ……時間停止審神者と一緒ということか?」

「私の場合それを政府の仕組みに頼らず自力でやってるっていうだけだな。どっちにしろ私はこれ以上老けないし」

 ……頭が痛くなってきた。頭を抱える俺に、主が肩を叩く。

「大丈夫。まともに考えると頭が痛くなってくる話だからこれ。あるがままに受け入れて」

「……俺には難しい……」

「慣れて」

「うう……」

「ははは、面白い奴を近侍にしたな。それじゃ邪魔したな。俺はもう帰る」

「えー、晩御飯食べていけばいいのに」

 主の言葉に、少年はにやりと笑った。

「嫁さんが晩飯作って待ってくれてんだぞ。食べたいってときは今度から事前に連絡するから」

 そう言って少年は庭に降りたつと、ふっとその姿が煙のように掻き消えた。

 ……どっと緊張の糸が切れる。思わず洗濯物の上に倒れ込みそうになったのを、主が容赦なく払いのけた。俺は畳の上に倒れた。主は無情である。

 そして、俺は真相を確かめることにした。

「主」

「何」

「先ほどの少年……あれは、『創造神』と呼ばれる類の神じゃないか?」

 主は一瞬だけ洗濯物を取る手を止めた。しかしすぐに再開する。

「そういう質問はお断りって言ったでしょ」

 そういう主の言葉は肯定と取れた。

「それじゃ、もうひとつだけ。あの少年の名前は?」

「……MZDって呼ばれてるよ」

 

 その後も度々少年――MZDは現れ、手土産片手だったり他の刀剣男士の前で平気で結界をすり抜けることがしばしばあった。

 そんな2人が交わしていた言葉を最後に綴ろう。

「ところでお父さん、この戦はあと90年ぐらいで終わる?」

「それぐらいだったぞ。お前も終戦したら20世紀に帰ってくるんだぞ」

「ちぇー、はーい」

 

 

 

 

 


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