【完結】個性:物間寧香   作:大海

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これで本当にラストです。



第0話  雄英入学まで ~禪院真希の視点~

 白い壁に天井。床は広い板の間。中央の壁にはなに書いてんのか分からねぇ掛け軸。

 如何にも日本の空間らしい、古臭い武道場の中。

 汗だくでひざ着いて、両手で腹を抱えてうずくまってる。そんな私を見下ろしながら、直哉は話しかけてきた。

 

「どうやぁ、真希ちゃん。考え直す気になったかな?」

「……うるせぇ!」

 

 頭を踏みつけながらの質問には、そう返してやる。

 答えは最初から変わらねぇ。

 

「私は雄英に行く……私の進路を私がどう決めようが勝手だろうが……!」

「考え直す気になったか聞いとんねん、カス」

 

 もっとも、直哉はそんな返事は聞いてねぇ。余計に体重を掛けてきやがる。

 

「『個性』も無い、クソ弱い、顔と身体だけで入れるほど、雄英は甘くないんじゃボケ。そんな恥晒しが我が家の代表ヅラして雄英の受験なんか受けたら、それだけでこの家の恥になるんが分からんのか?」

「……都市伝説(・・・・)に、恥や外聞があんのかよ? ユーレイならユーレイらしく、口閉じてろ、変態」

 

 どーせ何言ったってやめねーんだ。だったら、言いてぇこと言わねーとなぁ――

 

 

 

 中学生の女が、顔中に青痣浮かべて歩く。

 気にしちゃいるが、基本は無関心を通してる。

 ガキのころから見てきたそんな日本人らしい反応も、今となっちゃどうでもいい。

 

(どいつもこいつも……無個性が雄英目指すのがそんなに恥ずかしいかよ?)

 

 中学三年、進路を考える時期。

 当然、雄英を目指すことは両親にだって伝えた

 

 

 ……

 …………

 ………………

 

 

「ダメだ」

 

 父親の扇は、私の進路希望の紙を見るなり、即答した。

 

「雄英のヒーロー科だと? ヒーローなど、無個性に務まる仕事ではない。仮に奇跡が起きて合格できたとして、雄英でやっていけると思っているのか?」

「……」

「それに……ヒーローとなれば、敵との戦いや救助など、命懸けの仕事になる……そんな仕事を、よりによって、私の娘が、行うなど……」

 

 想像するだに恐ろしい……

 震えながら、目からは大粒、鼻からは滝と、液体を垂れ流しにしながら――

 

「イヤだあー!! そんな危険なことはしないでくれー!!」

「だぁあああ!! ウッゼぇ!! いちいち引っ付いてくんなっつってんだろーがクソ親父!!」

「禪院家の女中でも雑用でも良いから! 安心安全な仕事に着いてくれ!! 安心させてくれー!!」

「そんな選択肢しかねーのが嫌だから雄英に行くって言ってんだ!!」

 

「真希いいいいいいいいいいいいい!!!」

「うおおおおおおおおおおおおおお!!?」

 

 

 

 

「どうして……どうしてあなたはいつもそうなの?」

 

 たった今左頬の湯気が止まった私に、右の頬から湯気を出してる母さんは、そう言ってきた。

 

「一度くらい、産んで良かったと思わせてよ……真希」

 

 夫があんな人間だから、この人も全力の寵愛を受けてきた。

 だが、それでも禪院家の筆頭血筋に嫁いだ身として、後継ぎの期待を一身に受けて、結果生まれた役立たずたち(・・・・・・)のせいで、辛い目に遭ってきたことも知ってる。

 だから、父親ほど娘たちへの興味も愛情も無く、日々を無気力に、漫然と、適当に過ごしてた。

 そんな母さんからしたら、これ以上の苦悩や面倒事を増やすのは御免だったろうな。

 高校になんか行かず、この家の下働きになるか、他人の家へ貰われていってくれた方が、これ以上考えずに済むんだから。

 

 

 ……

 …………

 ………………

 

 

 両親に限らない。

 頭首様には鼻で笑われたし、私より弱いヤツも含む、禪院家の人間全員から漏れなく笑われた。

 学校でもそうだ。私が雄英のヒーロー科志望だって聞いた、クラスの全員、腹を抱えて笑ってた。クラスどころか、三年全員が束になって個性向けてきても、無個性の私一人に勝てねーくせにだ。

 ま、だから手ぇ出せねぇ代わりに笑うことにしたんだろーな。昔から、ヒーロー科に行くって粋がってたヤツも、手ぇ出してきたからちょっと反撃してやったら、あっさりヒーロー諦めてたし。現に、今年はうちの中学、雄英どころかヒーロー科志望も私一人だって話だ。担任からも、私が全員をボコったせいだって泣かれたしな。

 

(だから私の進路で笑いを取った担任は闇討ちしてやったからどーでもいいとして……まあ、やることは変わらねぇ。誰がなんと言おうが、雄英目指すだけだ――)

 

 ガキのころから禪院家で鍛えられてきたおかげで、腕っぷしはもちろんだが、目とか耳とか、気配を読む感覚まで鋭くなってる。だから私に向けられた視線にも気づいたし、そいつが音を殺して襲い掛かってきたことも分かった。

 

「Mサイズの隠れ蓑……」

「あぁん? ヘドロか? 流動体系の異形型個性か?」

「大丈夫……苦しいのは最初だけ。君は俺のヒーローだ――」

 

 

「コラー! 出せー!!」

 

 ちょうど歩いてたのがゴミ置き場で、都合良くゴミ袋が落ちてたもんで、向かってきたそいつに広げて被せてやったら上手いこと納まって、口縛ったら閉じ込められた。

 

「うるっせーぞ、全裸の変態野郎。このまま焼却炉に投げちまうぞコラ!」

 

 どうせ、今までロクな生き方してこなかったクソ野郎だろうし。異形型だからとか関係ねぇ。こんなヤツ、憂さ晴らしで死のうが誰からも文句言われる筋合いねーだろうしなぁー……

 

(……ま、そんなこと思いつつ、普通に警察に届けるんだがよ)

 

 

 ――わーたーしーがー……

 

 

「来た!!」

 

 ゴミ袋を振り回して弄んでたら、そんな声が聞こえた。

 この国じゃまず知らねーヤツはいねぇ、No.1、平和の象徴。

 オールマイトの決め台詞と声が。

 

「……て。もし? そこの眼鏡少女、この辺りに――」

「ヘドロヅラした全裸変態野郎なら、こん中だ」

 

 逃げられねぇよう、近くのポリバケツに入れてやる。穴は開いてねぇな。ふたの上に座ってやりゃあ、逃げたくても逃げらんねーだろ。

 

「むむ! 少女が捕まえてくれたのかい? いやすばらしい、よくやってくれた!! ……だが、正当防衛とは言え、個性を使用するのは感心できないな」

「はぁ? なに言ってんだジジィ。私は無個性だぞ?」

「ジジィ……え? 無個性? 本当に!?」

 

 呼ばれ慣れてねーのかジジィって言葉にショック受けた様子だったが、その後の無個性って言葉に、余計にショック受けたみてーだ。

 

「え、君、本当に無個性なの?」

「いちいちこんな下らねーウソついてどーすんだよ? なんなら病院で検査してもらうか? ガキのころそうしたせいで母親には大泣きされたがな」

 

 ケツの下でじたばたうるさく暴れてるポリバケツに蹴りを入れてやったら、ようやく大人しくなった。

 

「で? なんだ? 正当防衛でも個性向けたら犯罪だって?」

「あー、いや、それは……」

「個性が無きゃこんなザコ捕まえることもできねーヤツと私、どっちが役に立ってるのかねー?」

 

 今まで散々、個性を持ってるだけのクソザコどもに好き勝手言われてきた。

 そんな個性持ち(・・・・)どものトップに、下から罵詈雑言を浴びせる。ある意味、無個性だけの特権だな、こりゃ。

 

「そんな、個性持ったヤツらの代表のアンタに聞きてーんだが」

 

 だから、そんなNo.1の口から聞きたくなった。

 

「無個性はヒーローになれねのーか?」

「……」

「無個性の人間は、テメーみてーなヒーロー目指しちゃならねーのか?」

 

 私がそんな質問をした時……

 いきなり、No.1の身体から煙、てより湯気が湧いて出た。

 

「……どうかネットに書き込まないでくれよ?」

 

 

 ガリガリに痩せこけたオールマイトの口から聞かされたのは、自分が五年前にデカイ傷を負って、マトモに戦える身体じゃ無くなっちまったこと。それでもヒーロー続けて平和の象徴として君臨し続けてること。常に笑ってるのは、内心から来る恐怖とかプレッシャーやらをごまかすためにそうしてたってこと。

 で、質問の答え……

 

「力が無くても成り立つ仕事だなんて、とても口には出せないよ。夢を見るのは悪いことじゃない。だが、相応に現実も見ないとな」

「……オールマイト」

「なんだね? 眼鏡少女?」

「……その話、コイツに聞かせて良かったのか?」

 

 ポリバケツを蹴りながら聞いてみたら、オールマイトは、あ……とだけ声を出した。

 

 

 結局、ポリバケツに閉じ込めた変態は、透明なゴミ袋ん中で目ぇ回して気絶してた。ゴミ袋+ポリバケツ+私の体重で、酸欠になっちまったらしい。

 

「……」

 

 オールマイトと別れた後も、オールマイトに言われた言葉が頭の中でグルグル回ってた。

 分かってたことだ。いくら鍛えて、人より腕っぷしが強ぇっていっても、個性無しじゃ成り立たねー仕事だ。それに私自身、元々の動機が、私をバカにしてくる禪院家のクソどもや、個性を持ってるってだけの私より弱いクソザコどもを見返してやるためって気持ちもあった。

 

(それでもなぁ……憧れちまったもんは、仕方ねぇだろ)

 

 No.1からもハッキリ言われたんだ。無個性には無理だって。だからその時点で諦める所なんだろーよ。

 だが、諦めろって言われりゃ、諦めたくなくなるのが人間のサガなんだよ、クソッタレ!

 

「どーせ無理なら……記念受験だろうがなんだろうが、私の力見せつけて、後悔無くしてから辞めてやんよ――て、なんだ?」

 

 裏路地の方から、普通とは違う音が聞こえてきたから、そっちへ走ってみた。

 

 

「オ、オ、オッ、オマエ、ヒーロー、だろ。ヒーローだろ? なぁ? 俺は賢いンダ」

「ハッ! 私がヒーローに見えんのかよ、クソ野郎が!」

 

 最近、この辺で人間が喰われるって事件が続いてた。

 噛まれ痕や大ケガで済むヤツはまだ幸せ。手足や腹を喰われて死んだヤツもいた。周りに山も無ぇ町中でクマ出没もねーだろうし、異形型でたまに現れる、人間の味を覚えた敵の可能性が高いってニュースで言ってたっけ? そのせいでうちの学校でも、異形型の生徒が疑われたりしてたっけな?

 この町にオールマイトが来たのは、コイツを捕まえるため。ヘドロはそのツイデか。

 

「さては、オッオ前、賢くないナ? 俺が、なんの個性カ、分かってないダロ。知っテいるカ? コノ世界ハ、賢くないヤツから死ヌんダ!」

「……バッタの個性だろ?」

 

 

「コイツ!!!! 賢いゾ!!!」

 

 

 いや、見たまんまじゃねーか……

 

「バカ、早く、逃げろ……!」

「どっちがバカだ! 私が逃げて警察が来るころには、お前は喰われちまってるしコイツも逃げてんだよ!」

 

 名前は知らねー。この町に事務所構えてるヒーローの誰かが、一部食いちぎられた腕を押さえながらエラそうに叫んでるのを無視しながら、バッタ野郎の攻撃を避けていく。

 

「オマエ……ドッチだ?」

「なにが?」

「賢いノカ、賢くないノカ……俺は、賢い」

「賢いヤツは、あんまり自分のこと賢いって言わねぇ」

 

 

「そーなの!?!?」

 

 

「あと、全裸でいるのも賢くねー!!」

 

 眼鏡を外して、懐まで走る。

 

(2本腕 対 4本腕――腕モ顎モ目も、人間ヨリ俺の方が優れテいる! ナノになンで……なンで俺ダケ殴らレる!?)

 

「ダガ……オ前やっぱ、賢くないナ!」

「……チィ」

 

 アイツの拳は全部避けてた。実際、マトモな殴り合いなら私の方が勝ってた。

 なのに……

 

「虫けらのくせに、硬ぇ皮膚しやがって……」

 

 硬ぇうえに、所々トゲまで出てるせいで、拳が傷だらけの血まみれだ。

 

「もういい! 逃げろ! 君はよくやった! 君だけでも逃げるんだ!!」

「黙ってろ!! てか叫ぶ余裕あるなら警察、呼んでんだな」

 

 よく見たらスマホ取り出してやがる。

 なら、私がすることは、コイツを逃がさねぇための時間稼ぎだな。

 

「喰ってみろよ」

 

 大股で立って、両手を広げる。

 悔しいが、今の私にはこいつを倒すことはできそうにねぇ。だが、不意打ちなら何とかできるかも知れねぇ。

 体の一部が喰われるのは覚悟して、飛び掛かってきたところをカウンターで良いのを入れる。最悪、喰わせたまま組み付けば警察が来るまでの足止めくらいはできるかもしれねぇ。

 

「俺ハ……賢い!!」

 

 そのまま飛び掛かってくるもんだとばかり思ってた。

 そしたら、アイツの腹が、こっちへ伸びてきた。

 

「バッタの腹って、伸びるのかよ――」

 

 

 もう大丈夫……

 

 なぜって?

 

「私が来た!!」

 

 

 

 結局、その後はオールマイトがバッタ野郎をアッサリ捕まえて、腕を喰われたヒーローも保護された。

 私は危険なことをしたってことで、その場で警察にこってり絞られた。私の拳を見て、警察で手当てするって言われたが、こんなケガは禪院家の訓練で日常茶飯事だ。だから断った。むしろ、ここで警察になんて行っちまったら、またクソ親父がピーピー泣き叫んで面倒だからな。だから家まで送るって誘いも拒否した。

 

 

 その後は簡単な聞き取りだけされて帰された。

 

「……」

 

 今日一日で、全裸の変態を二人も相手させられて、よく分かった。

 結局、私がやってきたことは、無駄だったってことが。

 いくら体を鍛えたところで、本物の個性を持った敵相手にこのザマだ。もっと強いヤツ相手に、どうやって戦えって話だ。

 よく分かった。無個性の私は結局、ヒーローには……

 

「私が来た!!」

 

「あん? なにやってんだ、オールマイト? さっきまで警察に……」

「事後報告なんて速攻で終わらせたさ! なにせ私はオールマゲボッ!!」

 

 しゃべってる途中で吐血して、元のガリガリの姿に戻りやがった……

 

「少女よ! 礼と訂正、そして提案をしに来たんだ」

「あん?」

「君がいなければ、私は口先だけのニセ筋になるところだった」

「ニセ筋て……よく分からねーが、私がやったのはアンタに、プロヒーローの仕事の邪魔だろう? 結局、敵一人も倒せなかったしよぉ……」

「そうさ! 他の誰でもない、無個性の君だったから私の心は動かされた!」

「……?」

「トップヒーローは学生時から逸話を残している……彼らの多くが、話をこう結ぶ。『考えるより先に体が動いていた』!」

 

 その時……頭の中に、グルグルグルグル、ずっと言われてきた言葉が響いた。

 

 

 ――この野郎! 無個性のくせに!!

 ――無個性のくせに、なにがんばってんだよ?

 ――なんだ、出来損ないめ?

 ――身の程をわきまえろや、カス……

 ――真希みたいになっちゃダメ。

 ――一度くらい、産んで良かったって思わせてよ。

 ――うおおおおおおお!! 真希ぃぃぃいいいいいい!!

 

 

「君もそうだったんだろう?」

「……おお」

 

 ああ……なんだよ。

 今まで散々否定されて、それに慣れて、悟った気になってたけど。

 私は結局、褒めてほしかっただけじゃねーか。

 誰かに、言ってほしかっただけじゃねーか……

 

 

「君はヒーローになれる」

 

 

 その話を受けた後は、謎とされてきたオールマイトの『個性』の秘密を晒された。

 個性の名前は『OFA(ワン・フォー・オール)』。聖火のごとく引き継がれた、『個性』を譲渡する個性。一人が力を培い、その力を一人へ渡し、また培い次へ。そうしてオールマイトにまで引き継がれてきた個性。

 ソイツを、私にくれるって話だった。

 私次第だって言われたが……

 

「くれ! ワン・フォー・オール!」

 

 断る理由なんか、ねぇ!

 

 

 

 そっからは、禪院家での訓練に平行して、オールマイト考案の特別メニューをこなしていった。

 目的は、『力』を授かるための『器作り』。今の私のままOFAを譲渡したら、その力に耐えきれず四肢が吹き飛ぶ、らしい。

 そのための身体作りだって言われた。

 で、そのためにやってるのが、不法投棄がまかり通ってゴミだらけになってる海浜公園のゴミ掃除。ここの水平線を蘇らせること。

 

「それにしても君、改めて見ても現時点でかなり鍛えられているね? 今まで一体――」

「私の家庭事情は詮索しねぇ。それが力を受け取る条件の一つだってこと、忘れんなよ、おっさん?」

「はいはい、分かったよ……まったく、No.1ヒーローにそんな尊大な態度が取れる子供は、君しか知らないよ」

 

 

 もっとも、言われた通り元から鍛えてたのもあって、ゴミ掃除自体は半年ちょっとで終わった。その後はいよいよ個性を譲渡された。髪の毛抜かれて食えって言われた時は、セクハラと思って思わず殴り飛ばしそうになったがな。

 で、力を授かって、いよいよその使い方を学ぶとなったんだが……

 

「それは……感覚だ!」

「なるほどな……アンタが人に教えるのに向いてねーってことがよーく分かった」

 

 ハッキリ言われてショック受けてるオールマイトは無視して、とりあえず、力を発動させてみた。確かに、かなりの力を感じた。こんなもん考え無しに振り回したら、私のヤワな身体なんて潰れちまうだろう。

 だからとにかく、加減の方法を考えた。オールマイトは頼りにならねぇ。独学でやるしかねぇ。

 とにかく、色々考えて、力を徐々に、徐々に出していく方法を試していって――

 

 

 

『フルカウル』って名づけた操作方法を覚えて、5%まで力が引き出せるようになったのが、受験の前日。

 その感覚を必死に体に覚えさせて、受験の当日。

 当たり前だが、全国から大勢が受験しに来てる。

 いかにも優等生って見た目した男子、田舎くせぇ女子、目付きも顔付きもイっちまってる不良風なヤツ、どう見ても記念受験しにきたふうな、目の下にクマとそばかす浮かべた冴えねぇガキ。

 

(いかにもイジメられてきたってツラの、モテそうにねぇガキ……)

 

 どいつもこいつも、それぞれ事情やら志があるんだろうが、それは私も同じだ。

 私はここで、プロヒーローになる。

 

 ヒーローになって、禪院家の頭首になる。

 

 

 

 言い忘れてたが、これは私が、最高のヒーローになるまでの物語だ。

 

 

 

 




てなわけで、真希さんの個性は『ワン・フォー・オール』でしたー。
ちなみに、蝗Guyは最初、I・アイランドか林間合宿のどこかで出久にぶつけようかと考えてたキャラです。
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