ぼっちアートオンライン、よろしくお願いします。
「――比企谷、なんだね、これは」
「作文です」
「そういうことを言ってるんじゃない」
――目が腐ってること、独りを好む性質を持つ以外にどこにでもいる平凡な捻くれものの少年、比企谷 八幡。
彼は、ふとしたことからとある部活へと入部させられる。
「で、この部はなんなんだ?」
「奉仕部は、そうね……あなた程度の頭脳にもわかりやすく伝えさせてもらうとすると、餌を取ってあげるのではなく、餌の取り方を教えてあげる部活よ。あくまで変わるのは本人で、その手助けをするのがこの部の理念」
「……なるほど」
虚無感を抱き、興味をも抱かない彼は、たった一つだけその腐った目を光らせることがあった。
そう、それは――
「――比企谷、仕事だ。というか、君の学校は凄いな。なんだ、こいつらは死徒にでもなりたいのかね」
「どういうことです? 桐子さん」
「あんな進学校のくせに、裏じゃ化け物や魔術師でうじゃうじゃだ」
「――それ、殺しまくれるんですか?」
「無論。と言うかまったくもってどうしてこう、直死の魔眼持ち共は殺し合いに飢えてるんだ」
「仕方ないですよ。俺もあいつも、死に慣れすぎたせいか生きてる気がしない。だから、更に死に近い方が生を感じれるんですよ。
尤も、両儀の奴は自分を許さない人間と出会えてしまったから、その限りではないけれど。第一、殺す人間を一人と決めている時点であいつは俺より優れた殺人者だ。壊れてはいない」
「まぁ、壊れてるという点で君に勝てる者はそういないだろうな。本当にやばい時の対アラヤ兵器のつもりだったが、使わずに済んだ良かったと思っているよ」
「おかげでこっちは消化不良ですよ。挙げ句意味のわからない部活にも入れさせられて」
「ふ、案外君の求める物が手に入るかもしれないぞ?」
「……どうですかね」
その腐った瞳は、死を視る眼となる。
その本質は、狂気を孕んだ異能の殺人者。
「比企谷くん、最近、妙に付けられてる気がするんだけど、犯人はあなた?」
「え、ヒッキーそれまじ? キモい……」
「なわけあるか」
対するは、日常に紛れ込む非日常。
「お前がうちの部長に付きまとってる奴か。なんだ、一応まっとうな人間の形してるじゃねぇか」
「お、お前……彼女のなんなんだ!」
「安心しろよ、同じ部活ってだけだ。それと、もっと安心しろ。お前がこれに安堵する必要はない」
「……殺す、殺す殺す殺す。邪魔者は殺すぅぅぅぅっ!」
「だってほら、今ここでお前は俺に殺されるしな。気味悪い死を象ってやがる。どっからなぞってもロクな死体になりゃしない」
人助けの表、異能殺しの裏。
少年の本当はどちらなのか。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている
-the garden of sinners-
始まりません。
という嘘予告でした。
やってもいいけどぼっちアートオンラインの比にならない文章量故に心がきっと折れるので多分やらない。
と言うか新作はおそらく俺ガイルとSAOの入らないものでクロスの予定。
一応候補一つ目はP3です。