初投稿&初参加です。
「明日は待ちに待ったハロウィンよ!みんな準備はいいかしら!?」
「もっちろん。準備万端だよっ!こころんっ!」
「ああ、もちろんさこころ。」
「う、うんこっちも準備できてるよ。」
「それじゃあ、明日は目標を達成するわよ~!おー!」
「「「おー!」」」
10月31日、そう今日はハロウィン。お菓子を求める人外が街にあふれる不思議な日。
子供たちは仮装して、お決まりの文句を口ずさみお菓子を集める特別な日。
そんな特別な日に私たちハロー、ハッピーワールド!のボーカル弦巻こころはというと…
「ねぇ!あれを見て頂戴!こんなところにゾンビがいるわっ!本物かしら?」
「ふふっ、そうかもしれないね。普段は姿を見せない恥ずかしがり屋も今日ばかりは私たちに姿を見せてくれるようだ!」
「わー!ゾンビだー!こころんと同じなのかな?ね、かのちゃん先輩!」
「う、うん。そうかもしれないね。はぐみちゃん。」
「うーん、キョンシーじゃないかなぁ…」
当然こんな面白い催しに参加しないわけもなく、ハロハピ全員で仮装をして町を練り歩くことになったのであった。
(うーん、今日は家で弟とハロウィンを楽しむつもりだったんだけどなぁ。まぁハロハピに入っている以上予想できたことだけどさ。ってゆーか弟と私の分しか仮装は用意してなくてミッシェル用の仮装がなかったから、黒服さんが用意してくれた仮装してるけどさ…不気味すぎないかな!?装飾品のお札の数10を軽く超えてるんだけど!)
今の美咲(ミッシェル)は黒いローブにお札が大量に張り付けられた、知り合いであれば反射的に他人のふりをしたくなるほど不審者の格好をしていた。
(ものすごく不気味!向こうのお姉さんも、こっち見て眉をひそめてるし!まだミッシェルの中にいるからマシだけどさぁ、市ヶ谷さんあたりに見られたら絶対引かれる!)
目立っていた、それもとてつもなく。そもそもミッシェルの時点で目立っているのにこんなに不気味な格好をしているのだ、目立たないわけがない。こころ達がきちんとした仮装をしているのも悪目立ちに拍車をかけている。
(こんなことなら自分で用意するべきだった!)
そんなどうしようもないことを考えている内にも、ハロウィンという名の進軍は続いている。
「トリックオアトリート!お菓子をくれなきゃいたずらするわよっ!」
「トリックオアトリート!お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ~!」
「トリックオアトリート。お菓子をくれないとさらってしまうよ、子猫ちゃん。」
「ト、トリックオアトリート!お菓子をくれないといたずらしちゃいますよ?」
「トリックオアトリート~お菓子をくれなきゃいたずらするぞ~」
こころ達は進んでいく、道中でこっちを見て近づこうとする人が何人か渋い顔をして去っていったがおそらくこの格好のせいで不審者に思われているのだろう。単純に近づきにくいと思われているのかもしれないが。
ともかく、こころ達のハロウィンは順調であった。途中風によって薫さんの目が砂に入ったり、花音さんがいつの間にか迷子になったり、はぐみのねじが落ちたりと見ていないところでトラブルはあったようだが概ね上手くいっていた。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいもう別れる時間になってしまった。
「あー!楽しかったわ!でももうこんな時間なのね。名残惜しいけどそろそろ帰りましょうか。」
「そうだね、こころん。もう帰ろっか。」
「こんな一年に一度しかない日もこうやって終わってしまうんだね…ああっ儚い!」
「そうだね、こころちゃん。もう遅いもんね…」
「ミッシェルももう疲れちゃったよー」
(やけに早く終わったなー。いつもだったら私が止めるまで続けたがるし、言っても続くこともあるのに自発的に帰るなんて珍しいこともあるんだなぁ。)
「じゃあ、ミッシェルはこっちだから~、みんなまたね~」
「ええ。またね。美咲。」
「じゃあね、みーくん。」
「またいつか時が来たら会おうじゃないか、美咲。」
「バイバイ、美咲ちゃん。」
「う、うん。じゃあね~」
早く終わったこと、こころ達がいつもよりも落ち着いていたことに違和感を覚えながらも美咲は黒服さんの手を借りながらミッシェルを脱ぎ、自宅へと歩を進め、自宅に帰って来たのだがそこで自分のポケットに何か入っていることに気付いた。
(あれ、コレは…ミッシェルについてたお札?もしかして、ミッシェルを片付けるときについてきちゃったのかな、こころから借りたものだけどボロボロだし捨てちゃおう。)
それになんか不気味だし、と思いながら美咲は明日のため睡眠をとるのであった。
「あら、お札捨てられちゃったみたいね。」
「あちゃー。残念だね、こころん。」
「申し訳ありません、こころ様。気づかれないように美咲様のポケットに忍ばせたのですが、気付かれてしまったようです。」
「いいわ。来年またチャレンジすればいいもの。それより、次は確実にお札を隠して持たせる方法を考えましょう。向こうに帰ってから一時間バレなければいいんだから。」
「そうだね、こころ。ハロウィンは何度だって巡ってくるのだから。」
「承知致しました。こころ様。」
「やっぱり美咲がいなくちゃ、ハロハピとは言えないものね。絶対にこっちに引き込んで見せるわ!」
「うん、次は絶対美咲ちゃんを連れてこようね。こころちゃん。」
10月31日、そう今日はハロウィン。お菓子を求める人外が街にあふれる不思議な日。