SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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土曜日名物、日付的には一日二度アップの時間がやってまいりました~♪
噓です。残弾に余裕がある時だけの気まぐれアップです。

さて、今回は前回の続きとなる話で、実は前作からのも伏線回収エピソードの側面があったりします。

少しずつでも時間は進んでゆくもので……







第48話 ピーリス、話に聞く奥方とエンカウントする。ついでに”空中給電機”の話題となる(何故に?) 【挿絵入り】

 

 

 

 

【挿絵表示】

「ピーリス大尉?」

 

「おや? ヤマト技官、いや軍籍復帰して今は”ヤマト大尉”だったな? 何やら久しいな」

 

「そうですね。同じ組織(アロウズ)に属しているのに不思議と顔を合わせませんね。そういえば」

 

「ふむ。私は実証部隊、実機を飛ばす側だ。ヤマト大尉は腕前的にはテストパイロットもできるだろうが、どちらかと言えば研究開発側だろう? 無理もないところだ」

 

 二人は旧交を温め合うようにクスリと小さく微笑み、

 

「それにしても、街中で合うなんて奇遇ですね?」

 

「言われてみればそうだな。私は暇を持て余して街をぶらついていただけだが。ところで、」

 

 ピーリスは視線をついっと視線を横にずらして、

 

「そろそろ紹介して欲しいぞ。隣にいるのは前に聞いた”奥方”なのだろうか?」

 

「あっ、うん。そうだよ。えっとね……僕の可愛い奥さん」

 

「……大尉、相変わらずだな」

 

 ”そんな紹介があるか! このド天然!”と言いださないだけ、ピーリスも大人になりました。

 

 

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「あの、キラ君の妻で、”マリュー・()()()”と申します。お初にお目にかかります」

 

 もう間違いなく”ピンク・コレクション”ブランドのデート服でぺこりと頭を下げるマリュー。

 何というか……動きがいちいちどことなく小動物チックで、キラが庇護欲を刺激されるのもよくわかる。

 

「ふむ……聞くに違わず中々にボリューミーだな」

 

 どこを見てのコメントか実に分かりやすかった。

 まあ、ピーリスとしては『戦闘職としての機能美』を具現化した自分のスレンダーなボディを気に入ってるので特に羨む部分は無く、単なる感想だろう。

 

「ああ。私はソーマ・ピーリス。階級は大尉。貴君の夫と同じく”アロウズ(ARROWS)”所属で、戦時中に一時的に僚機を務めさせてもらった」

 

「あっ、キラ君から聞いています。先の大戦のトップエースの一人で、女性パイロットのトップランカーだって」

 

 するとピーリスは戦場で同じく大暴れしたラクスやネーナを思い出しながら少し苦笑して、

 

「”上澄み”の一人である自負はあるが、面と向かって言われると思いのほか面映ゆいものがあるな」

 

 と珍しくちょっと照れくさそうなピーリス。

 

「それにしても、戦時中に子持ちの20代と聞いたが……ヤマト大尉、もしや(たばか)ったか?」

 

 するとマリューが顔を真っ赤にして、

 

「えっと、もう20代後半で二児の母です。若い恰好しててスミマセン」

 

「なにっ!? いくら何でも若作りが過ぎるだろうっ!! もしや老化防止処置の遺伝子調整(コーディネート)を受けているのか?」

 

「い、一応、混じりっ気なしのナチュラルですぅ」

 

 ちなみにこのやり取り、マリューと初対面の相手だと割と頻繫に発生する会話イベントだ。

 するとこの手の会話に慣れてるキラはそっと助け舟を出すように、

 

「あの、ピーリス大尉、もし予定が無いんだったら、僕たちと一緒にお昼に行きませんか? こうして久しぶりに顔を合わせたのに、立ち話だけじゃなんですし」

 

「いいのか? 誘ってくれるのは嬉しいが、夫婦水入らずのデート中なのだろう?」

 

 この手の配慮ができるようになってるあたり、実は00原作より社会性が随分増してることがわかる。

 当たり前のことを言うようだが、『ソーマ・ピーリスも今を生きている』のだ。

 

「あっ、ご遠慮なさらずに。私たちもマユちゃん、近所の仲良しな女の子に教えてもらった”評判のカフェ”へ行こうとしていた所ですから」

 

 

 

⌚⌚⌚

 

 

 

 

【挿絵表示】

「いらっしゃいませ~♪」

 

 ここはCafe”Southern Cross(サザンクロス)

 エミリア(元エザリア)さん、今日も商売繫盛でニッコニコである。

 

「すいません。奥のボックス席って空いてますか?」

 

 と率先して尋ねるのはキラ。

 いや、ホントに原作のこの時期のコミュ障っぷりがまるでない。ついでに余人が話を聞こえないようなポジションを確保している。

 

「あいてますよ。どうぞお使いください。ご注文が決まりましたら、卓上の端末でお願いします」

 

 まあ、旦那のラウム・クルゼーロ(元ラウ・ル・クルーゼ)は店のオーナーってだけで、いつも店に居る訳じゃない(アスカ兄妹来店時は、本当にたまたま居ただけらしい)ので、省力化は必須だろう。

 仮にだが……クルゼーロ氏が居たとしても、実は別に問題はない。

 実はこの世界線、原作と違ってキラ・ヤマトとラウ・ル・クルーゼが直接対決したことはないのだ。

 まず始まりの地であり、原作と異なり全面にモノフェーズ光波防御帯を備えオーブ宇宙要塞として未だに健在な”ヘリオポリス”での初戦では、キラはラスティを頭部機関砲で木っ端微塵にしただけでヘリオポリス内に侵入したザフト機は刹那やピーリスに討たれている。

 更にクルーゼは損害が大きすぎて交戦前に撤退していた。

 また、2人がコロニー・メンデルで出会うどころか行くこともなく、先の大戦でクルーゼを討った(ことになっている)のは”ムウ・ラ・フラガ”だ。

 なのでキラはクルーゼと面識がなく、クルーゼはキラを知っているが、運命の大幅な改編で原作のような執着はない。

 というか、クルーゼ、いやラウム・クルゼーロは『イノベイド』という存在を知っている。

 何しろ彼が何の問題もなく短命を克服できたのは、イノベイドの持つナノマシン・テクノロジーのおかげだ。

 そんな状況なのに、今更スーパーコーディネイターがどうこうというという話も無いだろう。そもそも何かとつるんでる『ジャンク屋なのにバラの栽培が趣味の男』自体がナチュラルだのコーディネイターだのとは無関係なのだから

 

 

 

「えっ? じゃあ、”スマルトロン”のテストってもう終わってたんですか?」

 

「ああ。先日な。今は”エンプラス”という技術実証用の試作(デモンストレーター)モビルアーマーのテストを行ってるぞ」

 

 軍事機密っぽく聞こえるが、実はこの程度の情報は『いずれ軍や”アロウズ(ARROWS)”の広報に載る』程度の情報なので外で問題はない。

 さすがのキラも担当外の機体の詳細なタイムテーブルは知らないようだ。

 

「ああ、あのカガリの二つ名みたいな全翼機型の巨大モビルアーマーの」

 

 多分、キラが言ってるのはおそらく、”Empruss(エンプラス)”ではなく、”女帝(Empress)”のことだと思われる。

 まあ、らしいっちゃらしい覚え方だ。

 ついでに確かに『B-2爆撃機に腕を取り付けたようなデザイン』と説明するとイメージしやすいかもしれない。

 

「多分それだ。確かスマルトロンにもエンプラスにも、ヤマト大尉の設計した機関が搭載されていたな」

 

「スマルトロンには”NBSC”、エンプラスには最新の”HHCRD”ですね。”NBSC”の方はモビルスーツにコンバット・ステータスでの十全の行動ができる電力供給しながら余裕持って2基の()()()のGN-T(疑似太陽炉)回せて、”HHCRD”は同じ条件で3基同時って感じで」

 

 つまり、新型は旧型に比べて1.5倍の発電量を誇るということらしい。

 

「”エンプラス”かあ……あっ、でも軍は制式採用する気、あるみたいよ? この間、オンライン参加した装甲材会議でその話題出たもの。どうりで聞いたことある名前だなぁって思った」

 

 基本的に人見知りしない、というか旦那(キラ)より明らかにコミュ力ありそうなマリューはそんなことを言い出した。

 

「えっ? そうなの?」

 

 研究者・開発者・技師としては最先端にいるキラだが、一度開発した物のその後の行方や扱いに関しては、開発修了してしまうと興味が薄れる、あるいは次の開発に気が映るのか存外に疎い部分がある。

 特に自分が主要開発に携わってないのなら尚更だ。例えば、エンプラスは自分が開発した新型複合核動力機関”HHCRD”が採用されているのは知っていたし、『搭載され、どのように使われるのか?』を確認するために機体概要は知っていたが、ピーリスがテストパイロットをしていることは今の今まで知らなかった。

 

「しかしあの機体、巨大な上にかなりクセがあるぞ? 軍はどういう運用をするつもりなんだ?」

 

 実際に動かし飛ばしているピーリスはそう疑問を持つが、

 

「えっと、腕部パーツを外して、そこにレーザー/指向性マイクロウェーブ/デュートリオン・ビームの送電装置を搭載して”基地給電機”として使うってアイデアみたい」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 そう、以前にキラとユーリ・アマルフィ(ニコルのパパ)の話題でも出た、従来型のバッテリー稼働モビルスーツの運用柔軟性を大幅に増す可能性がある”空中給電機”の具象化だ。

 実はアイデアを出したのはキラだが、その後の彼の知らない開発にまつわる紆余曲折があった。

 第12話の会話後、ユーリ・アマルフィ工学博士はキラと連名でアイデアをまとめてオーブ国防軍技術部門上層部へと提出していたのだ。

 キラだけでなくユーリ自身も軍用モビルスーツの開発に多大な貢献を果たしていたので、その資料は軍機扱いの重要書類として扱われた。

 そして結果から言えば、かつて存在した空中給油機と航空機の関係以上に、モビルスーツの作戦行動半径の拡大と運用柔軟性の拡張を確保できると軍は飛びついた。

 最初に目論んだのは、公試運転を終えて就役予定の久方振りにその艦種がオーブに登場する新造巨大洋上空母”タケミカヅチ”の艦上機としての配備だ。

 ベースに選ばれたのは他に現用機に適当な候補が無いという事で堅牢で内部容積に余裕のある”ストライク・ティエレンタオツー”だった。

 また、ストライク・タオツーは軍で広く用いられ、練習機型の複座型も用意されていたので、この複座型をベースに1人がパイロット、もう1人が「送電オペレーター」として任務が行えるように改宗した。

 この機体はストライカー・パック対応なので、すぐさま”HHCRD”と予備のパワーエクステンダー型予備バッテリーパック、三種の無線送電システム一式、飛行機能をオールインワンパックとした”エナジーチャージ・ストライカー”を試作した。

 だが、ここで問題が発生した。

 ”エナジーチャージ・ストライカー”が大きすぎたのだ。

 その体積は、ざっとストライク・タオツーのざっと倍以上。重量もそれに比例していた。

 だが、これ以上の小型化は困難だった。なぜなら核動力はともかく、レーザー/指向性マイクロウェーブ/デュートリオンの三種のエネルギー送電装置は本来は『母艦の艦載装備』であり、むしろここまでコンパクトにできたことがオーブの高い技術力を物語っていた。

 加えてこれだけの重量物を『大気圏内を飛ばす』為の飛行ユニットがさらに大きさと重さを引き上げていた。無論、その総体積と重量から運動性は原型と比べてかなり悪い。

 加えてこの大きさと重量では艦内の格納庫から飛行甲板へのエレベーターでの昇降が困難と判断され、苦肉の策としてストライク・タオツーと”エナジーチャージ・ストライカー”を別々にエレベーターで乗せて甲板上で連結して超電導電磁カタパルトで射出するという『即応性に欠ける苦肉の策』がとられたのだ。

 だが、それ以上に問題とされたのは、いくらキラ謹製の”HHCRD”が高出力発電が可能と言っても、何機もの、場合によっては2桁に達する『母艦の送電可能エリア外に居るバッテリー切れ直前のモビルスーツに送電する』のは発電量的に荷が重いと判断された。

 そもそもが”HHCRD”は、モビルスーツ搭載用の複合核動力で、『搭載モビルスーツ1体を動かす』事を前提に開発されている。

 この様な使い方は規定外だった。

 しかし、母艦からの直接送電が届かないエリアでの無線送電はやはり旨みが大きく、能力不足はわかっていても用途を絞ることでこの”空中給電型ストライク・タオツー”は、複座型タオツー本体にも更に小改良が加えられ、結局、艦上給電モビルスーツ”チャージ・タオツー”としてひと先ず制式化された。

 

 だが、オーブ国防軍上層部は、そこで満足しなかった。

 艦上機(艦載機)として開発するのに制約が多過ぎるのなら、いっそ大きさや重量の制約が緩い陸上基地から飛び立つ”基地給電機”として開発しようという流れになったのだ。

 こちらも当初は適当な開発母体となる機体は存在しなかったが、運よく”アロウズ”とソレスタルビーイングの共同開発の技術実証大型モビルアーマー”エンプラス”の話が飛び込んできた。

 

 さて、この全長45m、全幅82mの堂々たる大きさの全翼機タイプの大型モビルアーマーなら、容積も問題ないと判断された。

 贅沢にも”HHCRD”ユニットを2基を内蔵し、6基のGN-Tを搭載するこの”エンプラス”、大型クローや大口径偏向GNビーム砲を外せば、十分な電力量と無線送電設備が確保できる容積があることが判明した。

 しかも”GN-MVPS装甲”を採用した頑強な機体構造に、おまけにいざとなればGNバリア・フィールドまで展開できるのだ。

 基地から前線付近まで飛んで行き給電作業を行うのにまさにうってつけの機体だった。

 無論、その場合はコックピット・ブロックはピーリス用の発展型クォンタム・サイコフレーム搭載のVPSシェル球体状コックピットではなく、現代の爆撃機や哨戒機に近いレイアウトの機長兼操縦手、副機長兼レーダー/航法手、給電システムオペレーター×2名のオーソドックスな四人乗り仕様にする事になる。

 それに合わせ、GN粒子を大量に使う武装を外すのでGN-Tを6基→4基に減らしてより多くの”HHCRD”発生の余剰電力を確保。またGN-T2基の取外しで空いたスペースには追加パワーエクステンダー系バッテリーとGNキャパシタ、”GN粒子供給プローブ”×2を詰め込む事になる。

 しかもこの給電機、大気圏内だけでなくGN粒子を推進剤に大気圏外でも活動可能だ。

 こうして、後に8機のモビルスーツ同時に各種無線送電に加え、2機同時のGN粒子の空中供給すら可能とする傑作給電機、『武装無き決戦兵器』、『非核動力機の女神』、『大空の女帝(フライング・エンプレス)などと二つ名を持つ、

 ”エンプラス・ハイパーチャージ”

 が産声を上げたのだ。

 

 軍部は開発を”アロウズ”並びにソレスタルビーイングに打診し、(その軍が提示した対価に)リボンズ・アルマークはにっこり微笑んエ二つ返事で了承した。

彼曰く、

【挿絵表示】

『まさかただの技術開発・実証目的の実験機がドル箱になるなんて、思いもよらなかったよ。長生きはするもんだね? 世の中にはまだまだ面白いことが山のようにある』

 

『あい♡』

 

 最後の一言は誰が言ったのかはあえて書かないが……『面白い話をまとめたリジェネが、ひん剝かれて尻を中心に全身を数時間撫で繰り回されたせいで、しばらく使い物にならず業務が滞った』とハナヨを筆頭にあちこちから苦言が出たらしい。

 そういやこの愉悦主義者、前にも同じ事やらかしてたな……リボンズは尻派だろうか?

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 とまあこんな経緯があったのだが、当然カフェの三人は知る由もない。

 

「ところでヤマト大尉は今、何をしてるのだ? 専用機開発の噂は聞こえてこないが……ああ、機密なら話さなくてもいい、むしろしゃべるな」

 

「機密ってほどじゃないけどね」

 

 まあ、本当にヤバい事を言いそうになったら、いつの間にか背後に戦闘用イノベイドが忍び寄っていそうだが。

 

「まず、”ジャスティス・ソーディアン”近代化改修(レトロフィット)だけど、プラン自体はあるし下準備もしてるけど、本格的には手を付けてないよ? ちょっとその前に佳境に入ってる開発案件があってさ」

 

 キラは一呼吸おいて、

 

プロジェクト”アルケー”プロジェクト”GNZ”……もうすぐ終わりそうなんだ」

 

 それはピーリスが聞いたことのない計画名だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




というわけで、まさかまさかの”エンプラス”のバリエーションモデルの製造が決定して、軍で制式採用されるようですよ?(挨拶

最近、リボンズ師匠の出番が増えているような?
まあ、それだけ彼的に愉快な事象が増えているのでしょうw

とりあえず、”エンプラス・ハイパーチャージ”は非核動力モビルスーツの作戦行動半径や運用の柔軟性を大幅に引き上げそうです。
ぶっちゃけ能力的にはKC-135のような現実の空中給油機よりも無線給電できる分、使い勝手は良さそうです。
それに滅多なことでは撃墜されんだろうしw

それにしても、エミリア(エザリア)さんのお店は商売繫盛なようで何よりです。
ただ、何故かボックスシートで見目麗しい夫婦+1が交わす会話は、割と物騒であったりするという。
なんかそのうち、”アロウズ”の溜まり場になったりしてw

さて、次回は……キラの最後の言葉がヒント、いやまんま正解かも?

次回もどうかよろしくお願いします。
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