SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について 作:種再燃祭
前話にてフェルトの妊娠が発覚しましたが……サブタイ通りにその顛末と後始末な話です。
「どうした? クジョウ、随分と不機嫌そうじゃないか?」
ここはソレスタルビーイングの代表執務室。
今頃行われているだろうフェルトを交えたディランディ兄弟の話し合いが終わるのを待ってる間、こっちはこっちで確認作業をしているようだ。
カガリにとっては、最近は”
ソレスタルビーイングは既に組織として完成の領域に入っていて、普段は”アロウズ”本部の執務室で電子決裁するだけで済むほどに仕事は効率化されていたのだが……
(今回ばかりはそういう訳にもいかないか)
「……別に不機嫌って訳ではないです。ただ、『ウチの悪ガキどもがまた面倒事をやらかしやがって!』とは思ってますが」
ちょっと荒れ気味にそう返す彼女こそ、ソレスタルビーイングが誇る実働部隊、ガンダム・マイスターを預かる実働部隊指揮官の”リーサ・クジョウ”女史であった。
無論、カガリにはその原因を察している。
皮切りは、自分の麾下ではないとはいえ同じソレスタルビーイングの警備部門に所属する形になっている女パイロットが年下の美少年と結婚したあたりからだ。
それかというもの”先輩には年下の若い彼氏ができる”は、頭痛の種枠であるエンジニア部門の一番若い女の子が正妻公認の技師長の愛人宣言するは、そのエンジニア部門の良心みたいな女の子が操舵手と無自覚にイチャイチャしてるは、しょっちゅうソーマ・ピーリスがマリー・パーファシーに変化して(主にアレハレを)襲撃しに来るわで恋愛絡みの騒動(?)が続き……あっ、彼女の立場を慮ると何だか泣けてくる。
「挙句の果てに、ガンダム・マイスターの1人がまだ厳密には成人していない女の子(※フェルトは12月28日生まれ)孕ませたですってぇ~~~っ! ロックオン! アンタ10歳も年上なんだから避妊ぐらい年長者の務めで管理しなさいよ! どうせフェルトの『大丈夫。体内ナノマシン、避妊設定にしてるから』とかって言葉を鵜吞みにして無責任にガツガツ乱れ撃ってたんでしょーよっ!? そんなの孕みたガールの常套手段じゃない! どんなに若かろうと幼かろうと女は女だっつーのっ!! オーブ女のしぶとさと強かさを
泣けてくる……
「そう言ってやるな。若いうちはまあ、よくあることだろ?」
(マネキンに関しちゃ私が煽った部分もあるしな)
「そうは言われましても……後始末するこっちの身にもなってほしいものです。ホントになんで計画性もないままに若い娘を孕ませた部下の後始末してるんだろ私……」
今度は何だか理不尽さに泣けてくるボヤキと共に拗ね始めてしまった。
クジョウは美人なのは間違いないが、その姿が妙に可愛らしい。
(なんでクジョウに男が靡かないのか、未だ結婚できないのか……真面目にソレスタルビーイングの七不思議の一つかもな)
何気に失礼なことを考えてるカガリである。
あと主な理由は酒精関連だと思う。
「しかし、処理はニールとライルの”トレード”、『ロックオン・ストラトスの入れ替え』で問題ないんだろ?」
そうカガリは真面目な話題……というか、生臭い話題に切り替えた。
「ええ。流石に戦時中の”ジェネシスα”の時みたいな『
「まあ、”フェレシュテ”……というか、ルイード(フェルトのパパで”フェレシュテ”の頭目)の奴からも懇願されてるんだよなぁ。連中、私が生まれた頃のガンダム・マイスターだけあって仕事のヤバさをよく理解している」
「実情を知ってる人間からは、
なんか自分の職場を鑑みて、思わず遠い目になってしまうクジョウさんである。
「それこそ今更だろ? 国は綺麗ごとでは回らんさ。世界は西暦なんぞ始まる前から死臭に満ちていて、これからもそうであり続けるだろうさ」
カガリは何故かクックックと楽しそうに嗤い、
「知ってるか? ソレスタルビーイングってのは、まかり間違えば……”再構築戦争(第三次世界大戦)”が無ければ、太陽光発電公社ではなく”戦争根絶を目指すために戦場に武力介入する非合法組織”になってた可能性があるんだそうだ。ガンダムは本来、そのためのツールだとか何とか」
紛れもなくそれはおそらくはリボンズに聞かされたであろう『本来のイオリア計画』だった。
「は? なんです……その自己矛盾しまくった組織は。戦場にいくら介入したところで、戦場で戦う全員を殺しつくしたところで、『局地的停戦』は成ったとしても、戦争自体を止めることもましてや戦争根絶なんてできるわけないじゃないですか? それに戦争を始めるのも終わらせるのも軍人じゃなくて政治家の範疇です」
正論だった。クジョウは『スメラギを名乗った00原作の自分』を見たら何を思うだろうか? 思い切り軽蔑するか、あるいは絶望してその場で射殺……いや、この世界の合理的なクジョウならば、別世界の自分を射殺するとしたら『その方が状況がマシになる』と判断した場合だろうか?
「まあ、そう言うことだな。この世は矛盾に満ちているし、納得できないことも理不尽なことも割り切れないことも山のようにある。だが、それでも生きてゆくしかない」
無論、カガリは”ありえたかもしれない世界の結末”……『ソレスタルビーイングこそが世界共通の敵になり、それを触媒として世界をまとめる』という”破滅を前提とした計画”など話すつもりはなかった。
「確認するが、”ロックオン・ストラトス”はニールからライルに移る……という方向性でいいな? 元々、”ケルディムガンダム”は『狙い撃つニール』より『乱れ撃つライル』向きの機体とも言えるしな」
「……確かにその通りですが。まさかパイロット交代を想定して”ケルディム”の仕様が決まった訳じゃありませんよね?」
「そんな訳はない……と言いたいところだが、ガンダム(=オリジナルGNドライブ搭載機)の担当はイアンだからな。正直、底が知れん」
確かにイアン・ヴァスティならば、『ふむ。フェルトも孕んだか』とか本人も気づかぬ妊娠初期状態で見抜いて『こんなこともあろうかと』と準備していてもおかしくはない。
「とりあえず、”ケルディムガンダム”のオリジナルGNドライブの取り外しは終わってるし、改修は暇があるなら”
「いえ。実は複合核動力さえ供給していただけるなら、戦前に計画していた『ガンダム・”デヴァイズ”・デュナメス』のプランがそのまま流用できると思います」
クジョウが語る『ガンダム・”デヴァイズ”・デュナメス』とは?
公式の模型企画『機動戦士ガンダム00 Revealed Chronicle』に登場するデュナメスのバリエーションで、位置づけ的には『ツインドライブ以前あるいは前段階の技術である”ダブルドライブ(GNドライブを単純に2基搭載)”』開発の為にプランニングされた改修であるが、オリジナルGNドライブを用意するのは不可能だったためにはGN粒子貯蔵タンクで代用していた。
この世界線の事情に置換すると、『その”ディヴァイズ”改修計画が立ち上がった時点で疑似太陽炉(GN-T)の”無毒化”が完了してなかった(つまり前作第1話以前の計画だった)為にオリジナルGNドライブにGN粒子貯蔵タンクを併用して疑似的にダブルドライブを再現した』ということになるだろうか?
これは非常に意義のある実験だったらしく、近々だと”GNZ”、”アルケー”両シリーズのような『GN-Tを複数搭載するマルチドライブ機』は、『ガンダム・”デヴァイズ”・デュナメス』で培った技術とノウハウが無ければ完成しなかったし、そもそも現在、刹那とハナヨの激重カップルが試験中と思われる『ツインドライブ初の実用機』の開発すらもおぼつかなかったろう。
「”ディヴァイズ”の設計をGN-T用にリファインして戦闘向きのセッティングを施せば、十分に”カタロン”へと支払うニールとライルの
クジョウとしてはカガリに借りを作り過ぎるのはよろしくないと考えていた。
実際、今回の明らかなガンダムマイスターの”不祥事”に、波風立ったりせずに円満解決するように裏で手を回してくれたのがカガリであることに気づいていたからだ。
特に対価は求められていないようだが……見えない好意に甘えすぎた人間がどういう結末を辿るかを、クジョウはよく知っていた。
クジョウの冷静な分析と打算ににカガリは満足げに頷き、
「ならばその路線で行こう。キラも現状では暇な時間ができるか不透明だからな。複合核動力については”NBSC”でよければ予備の保管分がある。直ぐに用意できるが?」
「十分です」
同程度のサイズでより高出力な”HHCRD”が実用化された昨今、一世代前の複合核動力になってしまった”NBSC”ではあるが、『トランザムの消費電力の瞬間的増大を加味した上で2基のGN-Tを余裕を持って回せる発電量』があるので、今回のような改修には十分過ぎる程だった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
さて、今回の騒動の顛末を最後に示そう。
まず、『ガンダム・”デヴァイズ”・デュナメス』を元設計にしたGN-T×2基を搭載する”ダブルドライブ機”は、”フルチャージ・デュナメス”という機体に結実する事になった。
オリジナルGNドライブは外され、既に”二代目ロックオン・ストラトス”に内定したライル・ディランディの愛機”ケルディムガンダム”に移植されたので、この元ガンダムデュナメスがガンダムを名乗ることはない。(※この世界線において厳密には、『ガンダム=太陽炉を搭載するソレスタルビーイングのガンダム型』のみを指す。他は全て”ガンダム・タイプ”)
しかし、その性能は実はガンダムだった時代より上昇している。
まず外観からだが、本来ならオリジナルGNドライブがあった背中部分には、前述の複合核動力”NBSC”が搭載され少し膨らみ、また2本のサブアームが追加されている。。
ではGN-T×2基は何処に搭載しているかと言えば、デュナメスのガンプラを持っている方ならイメージしやすいと思うが、臀部(腰部下方)のGNスラスターユニット×2基が大型化され、そのままGN-T搭載ベイになっている。
実質的に倍加された通常時のGN粒子生成量により余裕が生まれ、GNフルシールドが標準搭載となった上に、その素材をマリュー・ヤマト
武装は基本的にオリジナルと現状では変わりはないが、背部に追加された2本のサブアームはGNビームピストルをハロ・コントロールで射撃可能であり、フルチャージ・デュナメスは最大4丁のGNビームピストルを同時射撃可能となり、また懸念点とされていた『狙撃時の無防備状態』も大幅に改善している。
またフルチャージの名の通り、片側のGN-Tには”トランザム・システム”が搭載されており、現状のGN-Tではトランザムを使用すると短時間の粒子生成量3倍と引き換えに炉心融解を起こして使い物にならなくなるが、その状態であれば00原作中に登場し『落下コロニーの狙撃』に用いられた”高高度狙撃銃”が、『
つまりトランザムを使用すれば高高度狙撃銃のみの携行であのフルチャージ狙撃を再現できるのだ。
これはもしかしたら切り札になるかもしれない。
まあ、これだけの機体が専属パイロット&ソレスタルビーイングのテクニカルサポート込みで回ってくるのだから、”カタロン”もサーシェスも納得するだろう。
まあ、サーシェスの部下にニールが入るのは酷く皮肉を感じるが……
実はこの世界線、サーシェスとニールには面識が既にある。
というか、ド素人時代の刹那とニールにモビルスーツ・パイロットのイロハをスパルタ方式で叩き込んだのが、当時ソレスタルビーイングから教官を依頼されたサーシェスだ。
ただ、その過酷で苛烈な訓練っぷりから、刹那とニールには軽くトラウマが刻まれたらしいが。
まあ、00原作のサーシェスに刻まれたトラウマに比べれば、比較するのが馬鹿馬鹿しいほど軽微なソレな上にトラウマの種類も違うので問題ないだろう。
さて……
「ニール、私、幸せだよ♡」
きっとそれが何よりなのだろう。
この世界線では、彼女のミドルネームとなった”グレイス”は、両親のかつての同僚だったシャルによって名付けられ、由来は母によればの『アメージンググレイス』であるらしい。
アメイジンググレイスとは”大いなる恩寵”……
原作では両親にも
という訳で、何故かガンダムデュナメスが”フルチャージ・デュナメス”にパワーアップ・イベントでしたw(挨拶
デュナメス:「俺、”カタロン”にて現役続行、決定♪」
この世界線ではPMC”カタロン”とソレスタルビーイングは持ちつ持たれつっぽいので、テクニカルサポートはソレスタルビーイングで行うらしいですw
というか、そのうち出てくるサーシェス専用機が”アルケー”シリーズなので、元々疑似太陽炉機のテクニカルサポートでソレスタルビーイングから技術者が出向予定なので、別に大して手間は増えないというw
それにしてもクジョウさんェ……(涙)
いや、すっごい美人なんですよ?
有能だし、気立てもいいし……酒量と酒癖が残念なだけでw
ビリーさんは売約済みっぽいし、誰か娶ってくれ~。
ホント、このままじゃあ”独神”まっしぐらっすw
まあ、それとフェルトの恋物語はハッピーエンドって感じです。
物語はまだまだ続くどころか、原作開始すらしてませんが、フェルトの初恋を無事に書き終えて一安心です。
この世界線のフェルトを応援してくださった皆様、ありがとうございました。
あと書くとすれば……ウェディングシーンくらい?
さて、次回は……ラクスの配信はあるみたいですが、それ以外にも?
次回もどうかよろしくお願いします。
お気に入り登録、ここすき、ご感想、高評価などなどいただければ、本当に励みになります。