ゴブリンスレイヤーはゴブリン退治を望む少年魔術師のためにゴブリン討伐の依頼を受けた。そして、新人であり、後衛しか出来ない少年魔術師を支援するためにそれぞれ、鋼鉄等級となった女神官と女武闘家と新米戦士に見習い聖女が一党になる事を申し出たのでゴブリンスレイヤーは受け入れた。
そして、当然の如く森人剣士もその一党に入る事で七人でゴブリン討伐をする事になったのだ。
こうして冒険者ギルドから依頼を受けた場所へと向かっている時……。
「ふむ、あそこが訓練場予定地か」
ゴブリンスレイヤー達はゴブリンスレイヤーに牛飼娘の故郷である村近くに建設される冒険者のための訓練場予定地を通りつつ、大勢の人々が動きながら建設しているのを見かける。
「ああ、一応この周辺の怪物掃討の依頼も出ていたな」
ゴブリンスレイヤーは森人剣士の言葉に答える。
「確か、この近くには陵墓があったよな。それこそゴブリン達が住処に使いそうなくらいの」
森人剣士はゴブリンスレイヤーと共に彼が故郷を守るためにゴブリン用に罠を仕掛ける手伝いや罠の仕掛け直しを手伝っているのでやはり、ゴブリンスレイヤーの村周辺の地理には詳しかった。
そして陵墓について聞いてみると……。
「だから、重点的に罠は仕掛けているし村人には近づかないように言っているよ。少し前に見たときはゴブリンの群れとトロルが罠にかかってたな」
「は、ゴブリンがトロルと?」
「あいつらは自分達より強い者には表面上では従うんだ。裏では馬鹿にするけどな。だから例えばトロルが瀕死になった時には喜々としてとどめを刺したりするぞ」
少年魔術師が戸惑いながら、ゴブリンスレイヤーに問いかけるとゴブリンスレイヤーは頷く。
「覚えておけ、ゴブリン討伐の依頼においてはゴブリンの裏に魔術師や闇人、トロル、オーガとか強い存在が潜んでいる場合もある。勿論、ゴブリンの中でも強い田舎者、酋長、ロードにチャンピオンと上位種もいるからそこは用心しておけよ」
「これは本当の事ですよ」
「ゴブリン相手だから楽勝なんて考えは絶対に捨てるべきよ」
「ゴブリンだから上位種倒しても報酬増えたりしないしな」
「そういうとこはきついわよねぇ」
ゴブリンスレイヤーの言葉に女神官に女武闘家と新米戦士に見習い聖女が実感の籠った様子を見せながら言葉をかける。
「そ、そうなのか」
少年魔術師は女神官たちの様子に息を呑んだ。
そうしてともかく、依頼の場所へと向かうゴブリンスレイヤー達。
「あ、おーい、ゴブリンスレイヤさーん」
そこに別の一党で第九位の黒曜等級と第十位の白磁等級の入り混じった駆け出しから一歩出た者達でゴブリンスレイヤーも面倒を見たことがある冒険者の一党と出会い、その一党の中より下着同然の鎧で巨大な戦斧を持った神官戦士の女性が声をかけてきた。
「おう、冒険は順調か?」
「うん、とっても」
「いや、順調ではないでしょう。危うかったですよ」
「まったくだ。終わり良ければ総て良しなんてことはないからな?」
中年の域に差し掛かった只人の魔術師の男と祈りの言葉持つ者となった闇人の盗賊がそれぞれ、反論した。
「まあ、俺は苦戦とか大歓迎だけどな」
「だからって私が奇跡を使う前に飛び出さないでくださいね」
「仲が良いようでなによりだ。頑張れよ」
『はい』
ゴブリンスレイヤーの言葉に一党の者達は応じ、そうしてゴブリンスレイヤー達は依頼の場所へと向かい、神官戦士達の一党は辺境の街へと帰還するのであった……。