<魔神>とは、謎煙の主の長老曰く、我らがこよなく愛するテイワットにおける受肉した精霊のようなものと考えられる。一般的に語られるような絶対的な上位存在ではなく、あくまでテイワットの万物の法則に縛られた<人間>と比較して、とても強力な存在感と能力を持った一つの種族のことであった。巷では不滅の存在とも言われるが、けれど、長い年月で摩耗もすれば戦の果てに死にもする。
 実際の所は空席が出来た際に同種の神格を受け継いだ別の魔神が新たに生まれ、その席に収まる形である。ゆえに"魔神としての名"とは別に、"個人としての名"を戴く個体も存在した。

「兄弟子よ、あれは私たちが戦士として戦うのに必要なことか?」
「妹弟子よ、知らねェよか知ってた方が楽にはなるだろうよ、大人しく聞いてな。」
「ムゥ。」

 武術を習うために伸びた髪をバッサリ切り揃えた少女は、自分の襟足に手を伸ばして肩を落とした。なにしろ手持ち無沙汰だったから、どうにかして手持ちの感触を楽しんで気を紛らわせでもしなければ集中力が切れた今まともに話を聞けそうもなかったからだ。
 隣に腰かける少年を見る。どうしたって数年ほどは年下の子どもは、まろやかな曲線を描く頬からしても片手ほどの差があった。頬を揉み込むのはやめろと言われてしまったからクク竜の尾羽のようなすらりと伸びた一束の蒼穹を、まさしく天の恵みを受けた赤の彼女は手に持ち、一心に撫で梳かす。

「ウェシル……嫌なら断ればいいんだぞ…?」
「ほっぺた揉まれンのは見えなくなるから困りはしたが、引っ張ったり抜き取ったりするわけでもあるめェし、後ろの方で髪に触れる程度なら気になンねェからな。」
「ほっぺた……いや、そうか。」
「ほっぺた……そうだな、うんうん。」

 ウェシルの発言から微笑ましそうにするシュバランケやマーヴィカの上機嫌な様子に内心小首を傾げながら、初代炎神シュバランケによる授業の続きを強請った。懸木の民。そんなある日の昼下がりのことである。

※ふわっと知識しかありません。色々「あれれ~?」ってなる可能性があります。
※原神5.1までの内容あり。妄想と捏造で補完しまくってる部分もあります。
※主人公最強。―――否、ナタ最速の戦士。
燃ゆる夜神の国
  ウェシルと云う戦士()
  ナタの一戦士2024年12月13日(金) 00:00()
  夜の案内人2024年12月20日(金) 00:00
  戦争ダイジェスト2024年12月27日(金) 00:00()
  ナタの夜を照らす神2024年12月28日(土) 00:00
  コホラ竜のイシス2024年12月29日(日) 00:00
  外つ国とナタの差異2025年01月01日(水) 00:00
  夜神の後方保護者メンツ
X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ