WarThunderのBF109乗りがコトブキ世界に転生します 作:兵器工房
「おいジャスパーさん! あいつら慌てて格闘戦(旋回)に入ろうとしてるぞ!」
『ハハッ! 日本機相手に旋回戦なんてするわけないだろ(直球)。俺たちは惑星(War Thunder)から来たんだ、やることは一つさ!』
無線から聞こえるジャスパーさんの声は、信じられないほどハイテンションだった。さすがWT民、実戦の空でも突入への躊躇が1ミリもない。
眼下では、キリエたちの背後を狙っていた空賊の飛燕が、俺たちの奇襲によって完全に統率を失っている。1機はすでに俺の20mm薄殻弾(マインゲショス)でバラバラになり、もう1機はジャスパーさんのスピットファイアMk.XVIが放った12.7mm M2重機関銃の弾幕に捕まって黒煙を吹いていた。
「よし、残るはあと1機……って、おいおい! あいつ俺のBF109を見て『同じ液冷戦闘機(三式戦)か!?』とか勘違いして、こっちにヘッドオン(正面対決)仕掛けてきやがったぞ!」
『命知らずな奴だな! マウザー20mmを積んだF-4に正面から挑むなんて、惑星ならBR1.0の初心者(ビギナー)でもやらねえぞ!』
「全くだ! ……あ、でも待てよ」
俺はふと思った。
コトブキの世界(この世界)のパイロットたちは、墜落しても高確率でピンピンして生還する仕様(アニメ的お約束)になっている。だが、20mm薄殻弾をコックピットに直撃させたら、流石に中の人間が木っ端微塵になってしまう。それはちょっと後味が悪い。
「ジャスパーさん、殺しちまうのは可哀想だし、ここは惑星流に『羽を折って脱出(ベイルアウト)』させてやろうぜ!」
『OK、了解! 部位破壊(クリティカルヒット)だな! 右の主翼は俺がもらう!』
「じゃあ俺は左だ! 突撃ぃぃぃぃ!!」
ギィィィィィィン!!!
BF109F-4とスピットファイアMk.XVI。欧州の誇る2大傑作機が、凄まじいエンジン音を響かせて急降下で並ぶ。
正面から突っ込んでくる空賊の飛燕は、こちらの圧倒的な接近速度(クロージャーレート)に完全に気圧され、照準がブレブレの12.7mmを無駄撃ちしている。当たらなければどうということはない!
距離500……400……300メートル!
ここだ!
ドドドッ!!
バリバリバリバリッ!!
俺の20mmマシーネンカノンと、ジャスパーさんの12.7mmブローニングが、飛燕の両翼をピンポイントで捉えた。
狙い通り、コックピットを綺麗に避けた弾幕が、飛燕の左右の主翼の付け根へと吸い込まれていく。
パガァァァァァン!!!
「よし、部位破壊完了!」
見事な連携だった。空賊の飛燕は、まるでトカゲが尻尾を切るかのように、左右の主翼を綺麗に「ポキッ」とへし折られ、ただの銀色の「鉄の筒」と化して回転しながら落下していく。
『ーーうわあああああああ!? 両方の羽が折れたァァァ!?』
無線機から空賊パイロットの絶叫が聞こえた直後、ポンッ!とキャノピーが吹き飛び、パラシュートが開いた。
「はい、ベイルアウト(脱出)確認! お疲れっしたー!」
残された空賊の地上部隊や他の機体は、このバケモノ染みた2機の強さに完全に戦意を喪失したようで、クモの子を散らすように退散していった。
【羽衣丸・ブリッジ】
「……う、嘘でしょ」
レーダーを見ていた少女・アンナは、ヘッドホンをずらして呆然と呟いた。
「ど、どうしたアンナ!? 空賊は!?」
副船長が尋ねると、アンナは引きつった顔で画面を指差した。
「さっき乱入してきた未確認機2機……空賊の飛燕の、コックピットを正確に避けて、左右の主翼だけを撃ち抜いてへし折りました。……あんなの、ただの曲芸飛行じゃないです。悪魔みたいな精密射撃です……!」
ブリッジ一同に、ゾワリと冷たい沈黙が走る。
一式戦(隼)の無線機からも、キリエたちの興奮と混乱が混ざった声が響いていた。
『な、何なのあいつら!? めちゃくちゃ速いし、一瞬で飛燕の羽を両方折っちゃったんだけど!?』
『……信じられない。あの急降下からの射撃精度、人間技じゃないわ』(エンマ)
『ケイト、あの2機のデータは?』(レオナ)
『……不明。でも、片方は昨日ラハマで見かけたあの機体。もう片方も、同じくらい異常な性能特性を持っています』(ケイト)
最後の分隊員さんは何処の飛行機にする?
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ドイツ
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イタリア
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フランス