今更始まる摩訶不思議アドベンチャー   作:ただのトーリ

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インペルダウン4

 そこからはもはや隠密など考えない突貫突激大進行だった。

 イワンコフさんいわく「一分一秒が全てを左右するのにコソコソする意味なんてナッキャブル!」らしく、ルフィくんもこれを分かりやすいと採用。

 現在通路を埋め尽くす勢いでオカマ達を連れて爆走中。

 

 

「うおおおおお! エースーー!!」

 時折道を塞ぐ為に現れる看守や監獄獣をなぎ払い、ルフィくんは駆け抜けていく。

 

「よっ、はっ!」

 その隣を気弾で援護する私。

 

「アンッ、ドゥッ、クラァ!!」

 その死角を襲う敵を蹴り飛ばすボンちゃん。

 

 

 

 

DEATH WINK(デスウィンク)!!」

 

 バヂゴンッ、と異様な音と共に瞬きすると衝撃波が放たれて正面の敵が吹き飛ぶ。

 私たちが使う気合い砲そっくりだ。

 

 ふと、イワンコフさんがこちらを見て質問してきた。

「ヴァナタ、妙な技を使うわね。それ覇気じゃなっキャブルね? どういう原理かしら?」

「え? ああ、これは気弾といって所謂生命エネルギーを触れたり目に見えるレベルで圧縮して放つ気功術です」

「気功術……やはり聞かない技ね。それはもっと大きなのも打てるのかしら?」

「その気になれば床をぶち抜く位はできますよ」

 スーパーサイヤ人になれば全壊も可能だけど、そうなると多くの人が犠牲になっちゃうからやりたくない。

 

 犯罪者でも進んで殺したいわけじゃないんだ。

「それが真実なら帰りに使ってもらうことになるから、期待してるわよ」

 

 たしかに、これだけ目立っているのならば脱出はさらに酷く困難になるはず。

 その時は本気を出させてもらおう。

 ついでにマゼランにもイッパツお見舞いしておきたい。

 負けっぱなしはサイヤ人のプライドが許さないからね。

 

 

 

 

 

 インペルダウン最下層、LEVEL6。

 

「エース! どこだーー!」

 

 到着した彼が叫ぶも誰も答えない。

 牢屋の中から視線が注がれるが、その大半が面白がるような態度でかなり危険なオーラを感じる。 

 

 するとその中の一つから声が掛けられた。

「お主、もしやルフィではないか!?」

「誰だお前」

 

 そこ聞いたのは青い肌の大男がいた。

 なんとなく普通の人間ではないとわかるけど……。

「海侠のジンベエ!! ヴァナタ捕まってたの!?」

「ジンベエ?」

「王下七武海のひとりで、魚人のトップよ」

 

 

 王下七武海って、たしかハンコックもそうだよね。あれ、でも王下七武海って政府公認の海賊だよね、なんでそんな人が捕まってるの?

 

 するとジンベエさんは慌てた様子叫ぶ。

「今なら間に合う! 戻るんじゃ!」

「どういう事だ!? エースはここにいないのか!?」

「君が来る少し前にマゼランが連行して行ったんじゃ!! そこのリフトから地上に一本道で向かってる最中じゃ!」

 

 なんてことだ。私たちが来るよりも前に連れていかれてしまったらしい。

 

 愕然としているとイワンコフさんが諦めるようにルフィくんに言うが……当然それを受け入れない。

「エースは海軍本部に連れていかれるんだろ? そこでしかエースを助けられないってんなら、俺行くよ、海軍本部!」

 

 

「ヴァカおっしゃい!! この世界の頂点の戦キャブルよ!!! 『白ひげ』の実力知ってんの!? 迎え撃つ海軍の大将・中将・七武海の実力知ってんの!? ヴァナタ命いくつ持ってんの!? 気持ちを切り替えて諦めるんだね!! 後は「白ひげ」に賭けるしかない!!」

 

 

「それでも、行かなきゃ悔いが残る!!」

 

 強い気迫が当たりを襲う。

 また、覇王色が漏れ出ているみたいだ。……これは本当に鍛えたらとんでもない力になりそうだ。

 

 数秒の睨み合いの中、突如として後方の部隊が騒ぎ出す。

 何事かと見ればリフトからガスが送り込まれているのだ。

 その手前には数名の仲間が痺れたような動きで倒れており、毒ガスの類だと判明する。

 

「不味い! イナズマ!!」

「は!!」

 

 黄色と白の服を着たメガネの人が手を掲げると腕が大きなハサミとなった。

 それを使いまるで地面を布のように切り裂いて行く。

「せい!!」

 びたん、びたん、と切り取られた地面はガスを送り出すリフトを塞ぐように固定される。そして効力を失ったのか、本来の石の硬さに戻る。

 

「これで毒ガスはこれ以上入ってこない……けれど上に行く道が無くなった」

 

「そんな……」

 途方にくれるルフィくんに私が声をかけようとした瞬間、突如として誰かの笑い声が響いた。

「クハハハハ! 外に出たいか麦わらァ! だった俺をここから出せ!」

 

 そこに居たのは囚人服に身を包みながらも強者の風格を持った男が立っていた。

 顔に横一文字の切り傷、そして左腕が義手の代わりに大きなフックになっている男。

 

「クロコダイル!!」

 

 檻越しにルフィくんとなにやら言い合いをする。どうやら過去に揉めた確執があるらしい。

 相手は既にその事を気にしていないようで、戦地にいる白ひげに用があると言う。

 

「うーん、その必要は無いんじゃないかな?」

「何?」

 

 私の言葉にぎろりと睨みつけてくるクロコダイル。目つき悪いなぁ。

 

「てめぇ見てえなガキにどうやってこの状況を打破するってんだ」

「そっちがどうやって脱出する気か分からないけど、もし天井に穴を開けて外に出るだけなら私にもできるよ?」

「なにぃ!? ほんとか!!」

「ふ……おもしれぇ、やって見せてもらおうじゃねぇか」

 

 そう言って私がいざ行動を移そうとしたら、今度はイワンコフさんが口を開く。

 

「お久しぶりだわねぇ、クロコボーイ」

「てめぇ……」

「麦わらボーイ、こいつを外に出してやんなさいな」

「でも!」

「大丈夫よ、ヴァタシはクロコボーイがルーキー時代からの付き合いで弱みをひとつ握ってんのよ。万が一裏切る行動に出てもヴァタシが抑え込むから……大人しく力だけを貸すって言うなら出してあげるわ」

 

 

 

 その事の場に舌打ちしながらも了承したとして彼は外に出ることになった。

 するとジンベエさんも「わしもエースさんを助ける手助けがしたい」との事で解放。

 

 

「で? お前の手段とやらを見せてもらおうか」

 クロコダイルは皮肉たっぷりに私を見下ろして笑う。

 ……この世界って大きい人多すぎない?

 

「まあ、みててよ」

 

 私はみんなに一応離れててもらうようにお願いして広場にぽつんと立つ。

 

「……はぁ!!!」

 

 気の解放と共に力を込めると体から黄金の光が溢れ出る。髪は逆立ち、瞳はエメラルドグリーンに変わり、体の周りには黄色いオーラが立ちのぼる。

 

「な!?」

「変身した!?」

「……」

「なんと」

「おお! あの時のやつかー!」

「綺麗ねぇーい!」

 

 

 一度見ているルフィくんとボンちゃんだけが目を輝かせ、他のみんなはそれぞれのリアクションを見せる。

 

「で、宴会芸を見せておしまいか?」

「せっかちだなぁ、ここからだよ」

 

 そう言って手首を合わせるようにして体の前につきだす。

「か……」

 上体をひねり体の後ろに引き込むように腕を引く。

「め……」

 腰を落とし、手に送る気を一段階増やす。

「は……」

 手のひらの中で行き場を求めるように膨らむ気を抑え込むように包む。

「め……」

 圧縮した気を腕ごと突き出すように前へ!!

 

「波ァーーーーーー!!!!!」

 

 

 

 直後、直径5mはある光の柱が放たれ十数メートルもあるフロアの床を突き破った。

 その感触は間違いなくLEVEL6からLEVEL1まで直通だ。

 

 一応加減したからインペルダウンが沈没する程では無いはず!

 

「う……」

「う?」

「うおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 

 一気に爆発したような雄叫びが上がった。

 

「すげぇ! なんだいまの!!」

「インペルダウンを貫通しやがった!」

「これなら帰り道も簡単だ!」

「すげぇぜキー二の姉さん!」

 

『キー二の姉さん!!!』

 

 

「おほー! すっげぇー黄猿なんかよりすんげぇー!」

「ヴぁ、ヴァナータ……本当に何者なの?」

「……チッ」

「なんちゅう威力じゃ……ワシが食らったらひとたまりもないぞ」

 

 その後、イナズマさんが貫通した穴を通れるサイズの地面を丸く切り取り、イワンコフさんの脅しでクロコダイルが砂を操って地面を持ち上げることになった。

 どうにもクロコダイルはスナスナの実を食べた砂人間だという。しかもルフィくんとは違って自然系(ロギア)と呼ばれる物理攻撃が聞かない能力者らしい。

 

 

 ……気弾なら効くかな? って思ってちょっと小さいの撃ってみたら余裕ぶっこいて「無駄なことを……ぐっ!?」って、クロコダイルの顔面にあたって笑っちゃった。

 

 これにはまたイワンコフさんがビックリしたり、クロコダイルが怒って砂を飛ばしてきたけど拳圧で砂を掻き消したらすごく不満そうに顔をそらされちゃった。

 

 でもいいこと分かったね。

 私の気弾は自然系(ロギア)にも効く。これは初見殺しとして十分使えそうだ。

 

 

 ベジータさんや悟空さんは初見殺しとかあまりしたくない性格らしいけど、パパの教えでは「あの二人はいつもそれで痛い目見てる。本人は楽しそうだから構わんがキー二はやれる時にちゃんととどめを刺すんだぞ」と口酸っぱく言ってくる。

 

 ……マゼランとの戦いで様子見しすぎてやられたとかバレたら、間違いなく怒られそうだから黙ってよう。

 

 

 

 今後は見敵必殺で行こう。

 

 と思ったら、LEVEL4辺りから騒がしい。

 なんだと思ったら囚人たちが手錠や檻から抜け出して暴れているのだ。

 みんな口々に『バギー船長バンザイ!』と叫んでいる。

 

 どういう事? と首を傾げてたら丸坊主の男の人が飛び出してきて、クロコダイルの前に膝まづいて。

 

「社長、ご無事で」

「おう、てめぇもいたかMr.1。これはどうなってやがる」

「バギーと名乗る赤鼻とMr.3が各階層の牢を開けて陽動をしているようです。コートを」

 

 Mr.1と呼ばれた男はゴージャスな感じのするコートを取り出しクロコダイルに差し出す。

 クロコダイルはそれを羽織ると、ポケットに入っていた葉巻を吸い始める。

 煙たいから向こうで吸ってくれないかなぁ。

 

 って思ってたらこっちに吹きかけてきたよ! こいつ嫌い!!

 

 それよりもバギーとMr.3って言ったよね!?

「あの二人無事なんですか!?」

 Mr.1に聞くと少し驚きながらも頷いた。

 

 コレってあれだよね! 私たちが逃がしたあと、戻ってくることを信じて動いてくれてたってことだよね!

 

 凄く嬉しい!

 ルフィを見ると同じことを感じてたようでニコニコしてる。

「くぅー! バギー船長最高っ!!」

 

 嬉しくて叫ぶと近くにいた囚人が振り向く。

「嬢ちゃんも仲間か! 一緒にバギー船長に恩を返そうぜ!」

「だね! あんなに仲間思いの人そうはいないよ!」

「分かってんじゃねぇか! よっしゃ野郎ども! 嬢ちゃんと共にバギー船長に続くぞー!」

 

『おーーー!!!』

「おーーー!!!」

 

 ずらずらと足場に乗る囚人たち。

 さすがに人数が多くてゆらぎそうになる。

 

「イナズマさん! もうひとつ足場お願い!」

「構わないが……」

「おいクソガキ! 俺はふたつも運ばねぇぞ!!」

「分かってるよ! こっちは私が持ち上げる!」

「は?」

 切り抜いた足場に囚人のみんなが乗った所で私は「むぅっ!」と力を込める。

 すると重い床と何十人も乗った足場が浮かび上がる。

 

「ひ、ひとりでに浮いたぞ!?」

「まて、あの嬢ちゃんも飛んでねぇか!?」

「ほんとだどうなってんだ!?」

 

 これは餃子さんから教えてもらった超能力の念力だ。どうにも私にはその手の才能もあったらしくて念力だけは使えた。

 まぁ、自分から数m内にある物だけにしか使えないけど今回みたいなことには大助かりだ。

 

 私は舞空術で飛んでクロコダイルが操る足場の後を追いかける。

 

 その途中、なんか真っ黒の髭面のおっさんが変なところで待ち構えてたけど、穴を直通する私以外に気付くことなく進んだ。

 

 なんだったんだろう?

 

 

 

 その後もLEVEL3、2と囚人たちを回収しながら上昇。足場が狭いせいでちょっと大変そうだけど許して欲しい。

 そしてLEVEL1でバギーさんとMr.3に再開した!!

 

 

 私達を見るなり、ダバァって涙を流しながら「ほら言ったじゃねぇか! アイツらがやられるタマかよ!」「知ってたガネ! 私も信じてたガネ!」と肩を組んでいる。

 彼らの周りにはバギー船長を慕う囚人たち。

 

「バギーさん! Mr.3!」

 飛びついてギュッと抱きしめると2人とも照れながら憎まれ口を叩いた。

 

「二人ともありがとう! 一緒に行こう!」

「ったりめーよ! 俺ァ天下のバギー船長だぜ! 俺様がいなくてこの先の航海どう行くってんだ!」

「その自信どこから来るんだがね……って社長!?」

「おうMr.3か、陽動ご苦労。この後も働いてもらうから覚悟しとけよ」

「わ、分かりましたガネ!!!」

 

 どうやらMr.3の組織はクロコダイルの作ったやつだったらしい。

 あんなのが上司とか大変だね。

 

 その後はMr.3がスペースの心許なくなってきた足場をドルドルの能力で拡張してくれた事でさらに多くの人を乗せてLEVEL1を目指す。

 このまま快進撃で進めるかと思ったら私達が通ってきた穴の下から何かが近づいてくる。

 

「……これは、みんな降りて!!」

 

 私は無理やり足場を放り投げるようにLEVEL1の広場に皆を下ろす。

 クロコダイルも何かを感じたのか同じように足場を下ろす。

 

「どうしたんだ!?」

「奴が来るよルフィ!」

「やつって……毒か!!」

 私は穴の上まで飛び、足元を除くと紫の液体が溢れるように迫り上がってくるのが見えた。

 

 

「みんな先に行って!」

「何言ってんだよ!」

「私がここでくいとめる! 私は飛べるから、船にもあとで追いつけるから!!」

 そう叫んで穴の中へと気功波を打ち込む。

 すると毒液は飛び散って勢いが収まる。

 しかしそれも時間稼ぎ程度にしかならない。本体に当てて意識を奪わなければ長期戦はのがれらられない。

 

 

 イワンコフさんは私を見て頷き、ルフィくんを抱えて走り出す。

 他のみんなも気にした様子だが今一度「行って!」と叫ぶと走り出す。

 

 バギーさんも残ろうとしたが、Mr.3に一喝される。

 

「お前はここにいる囚人を率いるんじゃないのカネ!? やるべき事を間違えるんじゃないガネ!!」

 

「ぐっ……」

「任せたまえ、レディをエスコートする役目は私のような紳士がお似合いだガネ」

 

 そう言って彼は穴の縁に立ってニヤリと笑う。

 苦しげに呻いたあとバギーさんは背を向けて走り出す。

 

「何か案はあるのカネ?」

「残念ながらゴリ押しで時間稼ぎと本体をぶっ飛ばすしか」

「だと思ったガネ。私の案を聞くんだガネ」

 

 そこからMr.3が口にした案はシンプルだった。

 私が気功波で毒液事下の階層に押し込める。

 そしてMr.3は全力でLEVEL2へと通じる穴を蝋で埋め固めると言うもの。

 

 

「結局ゴリ押しだね」

「仕方がないガネ。能力者との戦いは基本的に自分の能力の押し付け合い、つまりはゴリ押しだガネ」

 

 肩をすくませるMr.3。だけど表情は少し緊張をしている。

 

「正直に言おう。今すぐ逃げたい」

「ふふ、分かるよ」

 

 したから再び毒液がせり上ってくる。

「いくよ」

「分かった」

 

「面で押し潰すならこれがいいよね!」

 私は両手を使い◇の形を作り出す。それを覗くようにして真下の穴を見る。

 

「気功砲!!」

 

 ドン、と巨大なエネルギー砲が放たれる。これまで通ってきた穴よりも大きなソレに毒液と、恐らく居るであろうマゼラン事押し潰す。

 

「穴を大きくするとは面倒な! しかし良くやったガネ! キャンドルフロア!!」

 両手が蝋に変わって穴を塞ぎ始める。思ったより早い、これなら……と思った矢先マゼランもそれを察したのか動きを早めた。

 

毒の道(ベノムロード)!!」

 下から迫るマゼラン。それを気功砲で何度も何度も押し返す。

 

 かめはめ波より気の消費が激しいこの技を連発するのは辛いなぁ!

 昔これでセルを足止めした天津飯さんは本当にすごい。

 

 サイヤ人みたいな体力も気の量もないのにそれをやってのけたんだから。

 

「はぁ!」

 

「そろそろその技を止めるのだガネ! 塞いだ蝋が壊されるガネ!」

 どうやら穴が狭まってきたようで技を変える必要があるらしい。

「なら今度はこれだ! どどん波!」

 指先から放たれる貫通力高めの気弾。

 

 当たり判定は小さいけど出の速さと弾速ではかなり使いやすい。

 

「ぬぅぅ!! 小癪な!」

「出来たガネ!」

「よし!」

 蝋が床を完全に塞ぐと、ガツンと殴るような振動が伝わる。

 

「暫くは足止め出来るであろうが壊れるのも時間の問題だガネ! 今のうちに脱出するんだガネ!」

「分かった!!」

 

 Mr.3を脇に抱えて飛ぶ。

 気を探るとほとんどが海の上に出ているのか、インペルダウンの真上からズレていた……あれ?

「ひとりで残ってる?」

 

 その言葉にMr.3がピクっと反応する。

「何か知ってるの?」

「……恐らくボン・クレーだガネ。彼は道中『正義の門を開けるものが残る必要がある』と言っていたガネ」

「まさか!?」

「彼は死ぬ気で仲間を送り出すつもりだガネ」

 

 

 なんて事だと怒りが湧く。

 彼には命を救われたというのに、なおも身の危険晒してまで仲間をたすけようとするのか。

 気を探り居る位置を把握する。

 不味い! 既に囲まれている!

 

「Mr.3! ちょっと派手に行くよ!」

「……!! 今更遠慮する事はないガネ! 存分にやるんだガネ!!」

 

「腰に捕まってて、飛ぶよ!」

「う、うむ!」

 

 ガシッと腰にしがみつくMr.3を確認したあと気を解放する。腰の辺りで「ぬぉぉぉぉ!?」と悲鳴が聞こえるが無視をする。

「ギャリック砲ーー!」

 斜め上に放たれたエネルギー砲がインペルダウンを揺らす。そして貫通した穴を飛び目的の場所へと到着する。

 

 そこには銃を突きつけられ絶体絶命のボンちゃん。

 

「やめろーー!!」

 

 気弾を連発して看守たちをノックダウンする。

「な、キー二、ちゃん?」

「間に合った! 帰ろうボンちゃん! みんなの所に!!」

 そう言うと先程泣いていたのか崩れた化粧をさらに滂沱のごとく涙が流していく。

 

「うぉぉぉぉ!!! キー二ちゃぁぁぁん!」

 手を取ったあと全力で空を飛び遠目に見える正義の門を見つける。

 

 どうやら閉まっているようだ。

 

「ど、ドゥーするの? もうあかないわよーぅ」

 空中で停止して、2人を念力で浮かべる。

 

 Mr.3はビビりながらふわふわしている。

 

「もちろんぶっ壊すよ! 何が正義だ! 私たちの友情の前にこんなもん挟むんじゃないよ!」

 

 そう言うとボンちゃんは少し瞬きした後笑い出した。

「ンガーハッハッハ! たしかにねぃ! キー二ちゃん、思っきしやっちゃいなさい!」

「もちろん! ボンちゃんの技名ちょっと借りるよ!」

「え!?」

 

 気を高め左右の手に気弾を生み出す。

「いくよ、スワンウィング!!」

 

 両腕を白鳥の羽ばたきの様に振り抜くと、斬撃を伴った気功波が正義の門に×マークの傷を深く刻んだ。

 そして……。

 

「き、切り裂いたガネーーーー!?」

 

 正義の門は海の藻屑となった。

 

 遠目にルフィくんが乗る船が見える。

 みんな目玉飛び出す勢いで驚いてる。

 

「行くよふたりとも!」

 

 

 こうして、インペルダウン攻略は終えたのだった。

 

 




怒涛の4話連続投稿
多分誤字沢山ある……見直しても見直しても、どうしてもゼロにできないのほんま謎。
最早バグでは?
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