いつものこと。
なんでデス・ストランディング?
能力者がいるってことは共通しているかなってのは、後付けです。
色々ツッコみ要素はあるけど、クソな大人に振り回される世界観で、避けられない絶滅が迫っているとなったら?という思い付きです。
オリキャラ×ナナ前提です。
ナナのキャラがかなり違います。
それでもOkって方だけどうぞ。
いいですね?
内容はすでにざっくり本編を超えて、色々終わった後という感じ?
もし連載するとしたら、これをさらに細かく描写して連載する形になるかも?
オリキャラ×ナナ前提です。
奇妙な虹がかかる空の下。
降ってくる雨は、恵みではなく、そこに住まう全ての命と物質の時間を加速させた。
人間はその雨を『時雨』と呼んだ。
その雨を浴びた生命体は、急激に老化する。
その雨は、人間が造った人工物の耐久性を喪失させ、あっという間に朽ちさせていく。
多くの死と共に、人類の文明をあっという間に消し去っていく雨が降り始めたのはかなり最近の話だ。
人類の中に特殊な能力を持つ能力者が現れ始めた時代に、その時代の到来による混乱がどうでもよくなるほどの禍が世界を襲った。
能力者達を教育する場所として絶海の孤島が選ばれた。
そこにあちこちから集められた能力者が衣食を共にし、人類の敵と戦うために教育される……という建前で生活させられていた。
集められた子供達は何も知らないまま、その孤島で生活をさせられていた。
そこにひとりの無能力者が能力者を偽ってやってきた。
人の心を読む能力であると偽れるほどの観察眼と洞察力、諜報能力をもって同年代の能力者達の中に入ってきたその少女は、ある任務を遂行するためだけにやってきた。
それは能力者を秘密裏に暗殺すること。
委員会という司令塔から送り込まれた人類の敵である能力者を殺すよう教育された暗殺者だった。
能力者を徹底的に憎むよう教育された少女、柊ナナは、家族の仇だから、人類の敵だから彼らを殺すことに何も疑うことなく任務を遂行しようとしていた。
しかし、そんな彼女の現在と未来を挫くことになる存在が遅れてやってきた。
ナナから数日遅れてやってきた転校生としてひとりの男子が孤島に来た。
教室に入ってきた時からとんでもないインパクトを残したその生徒は、仕方ない事情があったらしい。
キャスター付きの真っ黒いカーテンのようなもので全身を包んで入ってきて、中からモゴモゴと恥ずかしそうに声を出してきた。
「あ、あ……、こ、小門空来(こもんそら)…です。よ、よろしく…。」
いきなり顔も体も隠して入ってきたので、能力者達の中でガキ大将やヤンキー系がすぐに絡んだのだ。
本人が嫌がってカーテンを外されまいと抵抗したが、能力の火でカーテンを焼かれた。
直後、絡んできた能力者達が見えない力で宙に浮いた。
いきなりのことにパニックになるなか、四方八方に浮かされた者達が飛ばされて叩きつけられる。
さらに教室内の椅子や机も浮いて追撃に利用される。
「ルフ! 落ち着いて!」
焦げたカーテンから出てきた小門空来が見えない何かに叫んで制止しようとする。
その制止する声が届いたのか浮いていた椅子や机が床に落ちた。
「ご……、ごめんなさい…。」
謝りながら燃え残った黒いカーテンで身を隠そうとする空来。
「明るいと……ダメなんだ…。できるだけ闇に…隠れないと……。ああなるから…。」
どうやらこれが彼の能力であるらしい。
その後、ポツポツと語られた彼の能力。
まず霊能力。死者と会話をしたりする。
二つ目、へその緒と繋がっているルフという見えない幽霊。ルフという名前は親が付けてくれたらしい。
空来は、色白だ。見える皮膚の部分だけ見ても分かるほど色白だ。髪が長めであるせいで顔立ちが分かりにくいが色が白いということだけはよーく分かる。
恐らく能力が暴走するの止めるためにできるだけ太陽の下の出てこなかったのだろう。
転校初日からとんでもない力を見せつけられ、いじめっ子達は彼に不用意に絡むのをその日のうちにやめた。傍観しているその他大勢もできるだけ距離を取る。素行があれとはいえ実力のある者達がルフに簡単にもみくちゃにされたのを見たら、警戒心が湧くのも致し方ないだろう。
「小門くん、よろしく! 私、柊ナナ!」
「あっ…! はい、よ、よろしく…。」
そんな中で空気読めないキャラを作っているナナが愛らしい笑顔で明るく空来に近寄った。
白いほほが一瞬にして赤みを帯びたのは、異性への耐性の無さもあるだろう。
その次の日……、孤島に集められていた能力者のひとりであった中島ナナオが行方不明になったことで孤島という孤立した生活区間で波紋を呼ぶ。
それは間もなく柊ナナが進むはずだった未来を挫くことになる。
小門空来がナナと出会った、その時からすでに始まっていた。
「………そんなこと…、もう何十年も前って気がする。」
雨がっぱや水分を弾くグローブやズボンなどで時雨を防ぐ装備をした少女が昔を振り返ってそんなことを言っていた。
「まだ1年も経ってないよ?」
「分かってるけど、気分的に。」
短い草だけが生えた大地を進む、二人の少年少女。
少女は分厚い雨がっぱで雨を防げる装備をしていたが、一方は普通の格好だった。
時雨が降るようになった今、そんな中で無謀に肌を晒すなど自殺行為に他ならない。だが彼だけは例外だったのだ。
「道路と標識がないと不便だね。」
「それだけ人類のインフラが凄かったってことだ。」
「…世界の終わり直前で分かるって、なんか虚しい……。」
「そういうもんなじゃないのかな? 絶滅する前と後じゃないと分からないけど。」
「でも、その絶滅の先って…もうないんでしょう?」
「さあ?」
「ラスト・ストランディングの元凶がそんなこと言う?」
「そういわれてもなぁ…。なんにも残らなかったあとに、なにかが作られても確認しようがないし…。」
「卵が先から鶏が先かって話ね…。」
「あっ。」
「なに?」
「あれ! 観覧車! 良かった、まだ残ってる!」
「予想通りだね。この辺はまだ時雨が少ないから。」
「あと少しだ! ナナちゃん、だいじょうぶ?」
「平気。あなたこそへばらないでね、空来。」
二人は手をつないで低い山の向こうに見えた観覧車のところへ歩を進めた。
柊ナナは、ナナオを殺した後日に次の標的を空来に決めた。
だから彼がナナのことを可愛い異性として意識しているのを利用してまんまと彼の部屋に入り込んだ。
そこで突然死を装った死に偽装して暗殺するつもりだった。
だがここで想定外のことが起こった。
「好きです! 柊さん!」
「へ?」
いきなり告白。
耳と首まで真っ赤にして、全力告白。
ルフもそれを応援してか部屋の中にある物をフワフワ浮かせている。
出会って数日でドストレートに告白されるとは思わず、ナナが思わずキョトンとしてしまったが…、気を取り直そうとしたナナに信じられないことを空来は言ったことで状況が変わった。
「いきなりですみません! でも一目見た時から……、好き!って思っちゃって……、ごめんなさい! ここで人殺ししに来ているのに急にこんなことして!」
「…は?」
今度こそナナは固まった。
なぜばれた?
いつ知られた?
そんなことを頭の中で必死に考える。
「なんで知ってるかって……、その…、君と会った時から分かっちゃったんだ…。これはもう体質っていうか……。僕のこと……実は秘密があって……、信じてもらえないことばっかりだから……言うに言えなくて…。」
「……で?」
「…うーんと……、もし柊さんが良かったらでいいんだけど…。僕のこと利用してくれていいよって思ってて。」
「はあ?」
「もちろん! 柊さんのことは絶対秘密にするよ! お口チャック! さっきの…告白のことも無視してくれていいから…、でも、柊さんのためなら……、僕の力を柊さんのために使ってもいいって思った…、それだけ…です。」
「…言ってる意味分かってる? 馬鹿なの?」
心底呆れたとナナは、取り繕っていた明るい少女の顔を捨てて冷徹な顔で空来を睨んだ。
「うん。分かってる…つもり。本当に、そうしたいって…思ってる。むしろ……、どうせならって……。もし好きな人ができたら……、その人のためにって決めてたから……、それが柊さんだった。」
妙に濁された彼の発言内容に、ナナは奇妙さを感じて服に忍ばせていた凶器を手に、彼に迫る。
「…変に隠すのはやめてくれる? 利用しようにもどんなことができるのか知らないと使えるか分かんないから。」
「分かった。」
空来は座りなおして正座してナナに真剣に説明を始めた。
自分に何ができるのか。何者なのか。これから何が起こるのか……、全てを。
それは到底信じられる内容ではなかった。
大量絶滅という現象が地球上で何度も起こっていたこと。
それを引き起こす絶滅体という存在。
此度の絶滅を引き起こすのが、小門空来だということ。
これから起こる絶滅は、生命体と物質もエネルギーも消え去る完全な滅びである、ラスト・ストランディングであること。
絶滅が起こっていないのは、絶滅体である空来が自分の意思で絶滅を抑えていてくれているからだということ。
霊能力もルフも、その本当の役割の力の上辺でしかないこと。
その証明として、空来は、BTなる見えない怪異を呼び寄せて、孤島の端にいた人間を襲わせて対消滅という大爆発を起こしてみせた。
その大爆発で近くにいた能力者も巻き込まれたらしく、島中がパニックとなった。
高台から見て、すぐ分かるほどの大きなクレーターだけがそこに残った。
ルフは、BTらしいが仲の良い兄弟のように絶滅までの短い猶予を共にいてくれているらしい。
次いで空来は、ナナに真実を伝えた。
ビーチのようなあの世とこの世の境界線で、彼女の死んだ家族と出会えるようにしてくれ、ナナは家族の死の真実と能力者を殺すよう命じられた真相を知ることとなった。
怒涛の真実の発覚に、ナナは廃人になりかけたが、そんな彼女が立ち直るきっかけになったのも空来だった。
いくら猶予ができるよう空来が抑えていても迫りくる最後の絶滅の時。それまでの時間を自由に過ごしてもいいのでは?という気持ちの切り替えができるようなった。
それは単純に何もかもどうでもよくなったという投げやりと、間違った状態で終わる前に真実を教えてもらったことへの空来に対する恩もあっただろう。
いつの間にかナナは、空来と残る時間を過ごすことを決めた。
空来は何も無理強いはしなかった。告白を断られようと、協力を断られても良かったようだ。だが、ナナが望むなら…とナナのために絶滅をすぐに起こしてもいいぐらいにはナナへの好意はある。
だからナナは、それを受け取り、利用することにした。
自分をだました奴ら。しょうもない理由で何も知らない能力者達を好き勝手に殺す委員会を。
絶滅体がいることで引き起こされるデス・ストランディングの現象で滅ぼした。
時雨も、BTも、デス・ストランディングとラスト・ストランディングから引き起こされる禍の一部でしかない。
だがあまりも突然で、あまりにも奇怪な現象を前に、彼らはあっさりといなくなった。
大きなクレーターになった委員会の建造物があった場所を時雨が降る中で見に行った時、ナナは声を上げて泣いた。
そんな彼女の傍で空来はただ見守っていた。
復讐と八つ当たりが終わっても、絶滅は止められない。
少しずつ少しずつ、日本どころか世界中で時雨やBT、タールのような物質があふれ出る現象が起こり始める。
世界中を繋いでいたあらゆる通信網も使い物にならなくなっていき、時雨が人類の文明を朽ちさせて地上から消していく。
知らないで時雨を浴びた生命は、あっという間に老いて死んでいき、浴びずにすんだ者達は時雨から身を守ろうと地上から姿を消した。
そうして世界が完全な終わりに向かっていく中、あえて地上で最後の時を過ごそうとしているのが、柊ナナと小門空来であった。
空来が絶滅を抑えているからこの程度ですんでいるが、抑えきれない終わりが確実に迫っている。
インフラはほぼ壊滅した中で、今回は無人の遊園地に行ってみようということで大きな観覧車が有名だった遊園地を目指した。
「電源はまだ生きてる。」
「じゃあ、動かせるかな?」
「途中で止まったらどうする?」
「うーん…、ルフに降ろしてもらう?」
「それしかないか。」
そう言いながらまだ動きそうな観覧車を起動させてみる。
ほとんど手探りだったが、上手くいった。
ギシギシと錆が擦れて危なそうな音がするが、まだ観覧車としての機能は残っているようだ。
時雨が降る頻度が少なかったのが幸いしたのだろうが、時がたてばこの観覧車も遊園地の痕跡も無くなるのだろう。
「…高いね。」
「観覧車って、デートスポットだったっけ?」
「よく聞くけど、何がいいのかさっぱり。」
「じゃあ止めといた方がよかった?」
「うーん…、せっかくここまで来たし。いいんじゃない?」
「そっか。」
ゆっくり回る観覧車に乗って、向かい合うナナと空来は、そんな風に会話をしながら景色を眺めた。
時雨の影響ですっかり木々はなく、建物も朽ちて崩れた個所が多い。
「降りたらどうしよう? 次どこ行こうか?」
「何が残ってるかな? 時雨の範囲も増えてるみたいだし……。観光名所はあまり残ってないかもしれないけど。」
「ビーチ経由でビューンって飛べば世界の観光名所にもいけない?」
「…試したことなかった。」
「もったいないことしてるね。じゃあ、降りたら早速やってみようよ。」
「分かった。どこの国に行くかナナちゃんが選ぶ?」
「うー-ん…。あとでいい?」
「分かった。ゆっくり考えてくれていいよ。……まだ時間はあるから。」
「…うん。」
ニコニコ優しく笑う空来を見て、ナナは切なそうな悲しそうな笑みを浮かべた。
物事にはいつか終わりがやってくると言う人や文章はずっとあり続けた。
だがそれがすぐそこまで迫っているなんて微塵も考えない。
「あっ。」
観覧車を降りた直後に、地面が揺れと共に遅れて大爆発による音が山の向こうから響いた。
「……対消滅?」
「たぶん追手がタールに引っかかったのかな?」
「しつこいよね。もう追いかけてる暇なんてないのに。」
「僕を殺せば、猶予期間が少し伸びるからだよ。」
「でも次の絶滅体が生まれるんでしょう?」
「それはいつになるか……。」
「どーせ終わりなら、最後の時を好きに生きようって思わないかな?」
「最後まで諦めないって気持ちもあるんだよ。」
「…それもそうだね。じゃあ、さっさと日本からおさらばしよ!」
「もう決めたの?」
「一応。じゃあよろしく!」
「どこに飛べばいいかな?」
「南極!」
「防寒着揃えてからにしようよ!」
明るく行き先を指定したナナに、思わずツッコみを返してしまった空来なのであった。
果たしてナナが早い段階で原作で明らかになった真実を知ったり、とんでもない禍が迫っていることを知ったらどう動くか?
そこのころがメチャクチャで申し訳ない。
このお試しで書いた展開は、ナナが真実を早くに知って自暴自棄になりながら、迫りくる終わりまでの間に好きに生きてみようって切り替えて、オリキャラの力を利用して委員会とか親の仇をつぶしたりしてます。
他能力者達やナナオはどうなったかはあえて書きませんでした。
もしかしたらナナがラスト・ストランディングのことを知ったら、原因になる空来を殺して絶滅までの時間を稼ぐことを選ぶかな?
でも次の絶滅体が生まれるまでの猶予があるだけってことにしました。
それでも殺し続けるって流れかもですが……。
適当で申し訳ない。
もし連載するなら無能なナナが完結した後にしたいかなと思ってます。