問題児たちが異世界から来るそうですよ?~えっ、俺も問題児?~ 作:しましまテキスト
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あと投票とかもしてくれたら嬉しいな~なんて…
すいません調子のりました許してください(泣)
では今話をどうぞ。
「生憎店は閉めてしまってな。私の部屋で勘弁してくれ。」
と、美少女(笑)もといこの店の店主である白夜叉は5人を自室に通した。
部屋の中は実に趣味のいい和風内装であり、特に部屋の中から見える中庭は素晴らしいの一言だった。
「改めて自己紹介しておこうかの。私は四桁の門、三三四五外門に本拠を構えておるサウザンドアイズの幹部の一人白夜叉じゃ。この黒ウサギとは少々縁があってな、コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸している器の大きい美少女である。」
「外門って何?」
「箱庭の階層を示す、外壁にある門でございます。数字が若い程都市の中心部に近く、同時に強大な力を持つモノたちが住んでいます。ちなみに、私たちのコミュニティは一番外側にある七桁の外門ですね。」
「そして私がいる四桁以上が上層と呼ばれる階層だ。その水樹を持っていた白蛇の神格も私が与えた恩恵なのだぞ。」
「へえ、じゃあお前はあの蛇より強いのか?」
”あっ、なんかすごい嫌な予感がする”
「当然だ。私は東側のフロアマスター。この東側の四桁以下にあるコミュニティで並ぶもののない、最強のホストだからのう。」
”おいおい、そんなに煽っちゃ隣の三バカが反応するだろーが。”
「そう…フフ。ではつまり貴方のゲームをクリアすれば、私たちのコミュニティが東側最強ということになるのかしら?」
「無論、そうなるだろうな。」
「そりゃ景気のいい話だ。探す手間が省けたな。」
”ほらみろ、このバカチンが。空気よめよ!”
と、祖国は内心で三人を焚き付けた白夜叉を罵倒していた。
白夜叉の実力を知っている黒ウサギは慌てて三人を止めに入る。
祖国も今回ばかりは十六夜たちでは分が悪いと察し助け船をだす。
「ちょ、ちょと皆様!?何言っちゃてるんでございますか?」
「逆廻、今回ばかりは止めといた方が身のためだぞ。」
「はっ、悪いな祖国。こちとらお前に水神とられて欲求不満なんだよ。目の前にこんな強そう(楽しそう)な奴がいるのに、みすみす引き下がれるかよ。」
「よい気概だの、小僧。こちらもゲーム相手に窮しておる故、お前たちと遊ぶこともやぶさかではない。だが、ゲームの前に一つ聞いておく事がある。」
そういうと白夜叉は懐から一枚のカードを取り出した。
向かい合う双女神のカードを優雅な仕草で口元にもっていくと、圧倒的強者としての威厳ととも白夜叉は問うた。
「おんしらが望むのは”挑戦”か?…あるいは対等な”決闘”か?」
突如起こったその天変地異にも等しい変化に流石の祖国も驚愕を隠せなかった。
白い雪原と凍る湖畔、そして水平に回る太陽。
そんな見たことのない世界に一瞬にして連れてこられた十六夜たちは驚愕で声も出ていない。
唯一、早くも平静を取り戻した祖国は、
”こいつとは極力戦いたくねーな”
と、意外と呑気な感想をいだいていたりした。
唖然と立ち尽くす十六夜たちに白夜叉はこう言った。
「私は”白き夜の魔王”ー太陽と白夜の星霊・白夜叉。今一度問おう。おんしらが望むのは試練への”挑戦”か?あるいは対等な”決闘”か?」
その白夜叉の圧倒的な力量を前に、十六夜たちは唾をのんだ。
そして少しの静寂の後に、十六夜が笑いながら手を挙げた。
「参った、やられたよ。降参だ白夜叉。」
「ふむ、それは決闘ではなく試練を受けるという事でよいかの?」
「ああ、これだけの物を用意できるんだ。あんたには資格があるからな。今回は黙って”試されて”やるよ。」
「ほらな、無理だったろ?」
「ヤハハ、自分で実際に体験しないと信じないたちなんでな。」
「して、そこの二人も同じかの?」
「…ええ、私も試されてあげてもいいわ。」
「…右に同じ。」
「最後に、そこに座ったままのお主はどうするのだ?」
と、白夜叉が祖国に尋ねた。
すると祖国は心底心外といった表情で白夜叉に言った。
「俺をそこの三人と一緒にすんじゃねーよ。お前に喧嘩うった覚えはねーぞ。」
「しかし、これから同じコミュニティで共に戦っていく身であろう?今のうちに、おんしらの力量を見定めておきたかったのだが…」
「俺はまだ黒ウサギのコミュニティに入ると決めたわけじゃねぇ。逆廻たちと違って俺にはやることもあるしな。」
白夜叉は内心、祖国の事を高く評価していた。事前に白夜叉の力量を感じ取ったことからも、祖国が少なくとも白夜叉に近しい実力を持ち合わせていると考えていたからだ。それほどの実力を持った彼が黒ウサギのコミュニティに入らないのは余りにも惜しいと考えた白夜叉は、話を続けた。
「やる事とな。いったいそれはなにかのう?」
「…人探しみたいなもんだな。」
「ふむ、それなら私も協力できるやもしれぬぞ?」
「どういう事だ?」
「知っておろうが、わたしの属するサウザンドアイズは東西南北の上層から下層まで、いたるところに進出しておる超大型コミュニティだ。これだけの規模ならば、おんしが望む情報も提供してやれるかもしれん。」
「どうすれば教えてくれる?」
「箱庭に来た以上、その方法も箱庭のルールに基づいたものである事は当然であろう?」
「つまり俺に試練を受けろと?」
「惜しいの。おんしには”決闘”を受けてもらう。安心せい、命までは取らんよ。」
「なんで俺だけ?それにそもそも”試練”と”決闘”の違いは何だ?」
「簡単に言うなら、試練は主催者に得は無い、決闘にはそれがある、といった所かの。」
”試練は参加者が勝てば恩恵がもらえるが、主催者側には目立ったメリットはない。それに対して、決闘は主催者と参加者が対等、つまり勝者にさえなれば主催者、参加者共にメリットがあるって事か…”
「つまり、俺に何かしてほしい事でもあるのかよ?」
「察しが良くて助かるのう。勝者に与えられるのは”敗者に対して一度のみどんな要求でも行える。”という権利でどうかの?」
この時、祖国の頭の中では高速でリスクとリターンの計算が行われていた。
”この広くてよく知らない箱庭の中から天使1人を自力で探し出すのは至難の業だ。箱庭全土に精通しているサウザンドアイズなら、情報源として文句なしだ。だが奴が俺に何を要求するのかが分からない以上、不用意にYESと言うのはリスキーだ。ここはちょっと探るしかねえな。””
そう考えた祖国は、軽い態度で白夜叉に質問した。
「つってもなー、俺みたいな人間風情に何ができるんだよ?」
「そう卑下することは無い。私はお主を高く買っておるよ。」
「それって俺じゃなきゃダメなわけ?黒ウサギとか、逆廻とかは?」
「無論、お主だからこそ頼むのだ。」
「それだけの実力があるなら自分で出来るでしょ?」
「私では立場上無理なのだよ。」
そして、祖国は今までの白夜叉の発言からピースを拾い上げ、形にしていく。
”黒ウサギに手を貸している白夜叉が、ここにいる他でもない俺に要求すること。白夜叉では立場上無理だが俺には可能なこと。なぜ他のやつらではダメなんだ?他の奴らには無く、俺にあるもの?”
その時祖国は不意に、自らの発言を思い出した。
そして白夜叉の要求を理解した。
”なるほど、逆か。俺だけが持っていないもの。俺だけが唯一満たしていない条件ってことか。”
白夜叉の意図に思い至ると、祖国は
「オーケー白夜叉、決闘だ。」
と不敵な笑みを浮かべていた。
十六夜たちが白夜叉の試練を受けている間、祖国と白夜叉は…
呑気に茶を飲んでいた。しばらく黙っておいしいお茶をすすっていた祖国だったが、「茶菓子が欲しいな」といきなり無理な事を言い出し、しかし白夜叉は動じることも無く「わたしも丁度そう思っておった所だ」と言うと、袖から一本のカステラを取り出すというビックリもあったのだがそれは今回置いておこう。そんな二人は和やかに間食を楽しんでいたのだった。
「白夜叉、お前って本当におせっかいだよな。」
と突然祖国は白夜叉に切り出した。いきなりの発言に驚いた白夜叉だったが、祖国の発言の意図を察し
「まあ、それほどでもあるかの。以前のノーネームには色々借りもあったしの。」
と答えた。
「それよりおんし、本当に良かったのか?」
「何が?」
「本気でわたしに勝てるつもりでいるのか?」
「さあな、自分の目で確かめたらどうだ?」
「それもそうかの。おっ、ようやく試練が終わったようだの。」
「ああ、どうやら春日部が勝ったようだな。」
「そのようだな、では私たちも準備するかの。」
「おう、いいぜ。」
という和やかな会話をしながら、しかし二人の目は真剣そのものだった。それこそ、2人が互いの実力を認めていることの何よりの証拠だった。
そして数分後、
白き夜の魔王と大宮祖国の激闘の火ぶたが切って落とされたのだった。
読了ありがとうございます。
やっとここまで来ることができました。
次回祖国君が大暴れしますので、期待してください。
ギフト解説はその次になるとおもいます。
あと、私用ですが、来週一週間はまるまるバイトなので、アップが遅れるかもしれません。
感想、批判、質問まってます。
それでは今回はこれにて。