戦いが始まるのと同時に二人でハリベルを攻め立てる、柊晴と冬獅郎。冬獅郎は始解をし、柊晴は無解放でそのまま応戦する。
「縛道の六十三 鎖条鎖縛!!」
柊晴が鎖条鎖縛でハリベルの足を絡め取ろうとするが、躱されてしまう。
「鬼道得意じゃねぇんだから、慣れないことするんじゃねぇ……!」
「得意じゃねぇってバラすなよ!?」
避けた後隙に追撃を仕掛ける冬獅郎。それを短めの刀身で受け止め押し返すハリベル。押し返されると同時に氷の竜を出してハリベルの追撃を躱すのと同時に、攻撃を続ける。
「はぁああああ!!!」
「くっ!」
冬獅郎の氷の龍と共に突撃する。振り下ろす斬魄刀を止められても、直ぐに横なぎ蹴りを直ぐさま放ち、体勢を崩させ
「氷輪丸!」
氷の竜がハリベルを捉え氷漬けにする。しかし、その氷の拘束もハリベルは直ぐに破り、冬獅郎を視界に収めようとする。が、
「余所見なんて関心しねぇぞ!おい!」
斬魄刀による真横から薙ぎ払いがハリベルの首を狙い襲いかかって来る。ハリベルは屈みながら、お返しと言わんばかりに横薙ぎに切りつけてくる。
「余所見なんてしてないさ」
その横薙ぎを上から足で押さえつけて距離を取る柊晴。そしてそのまま冬獅郎と合流する。
「初めて破面と戦うけど、中々だな。俺達が結構攻め込んでも、落としきれねぇなんてな」
「気を緩めるなんて事するんじゃねぇぞ柊晴……!こいつらはまだ本気を出していない」
「藍染が態々率いてくる連中だ、どうせ一筋縄で行かないだろうし面倒なのは分かってるよ……!」
冬獅郎の忠告に頷きながら、嫌な表情を隠さずハリベルを見る。ハリベルの方も思考していた。
(単独同士なら、現状なら油断はできないが大きな脅威とも感じられない。だが、連携されると話は別だ。互いに的確に追撃をしかけてきて……攻め入る隙を与えてくれない。無理にでもこじ開けて行くしかないか……)
ハリベルは霊圧を迸らせ、一息に距離を詰め、柊晴に襲いかかる。
(速くなりやがった……!ギアを上げてきやがったか!)
柊晴は受け止めることが出来、防ぐことが出来たが数秒持ちこたえた後、
「くっ!」
押し切られ、叩き落とされ、建物を貫通しながら地面に激突する。
「いっつつ……!いきなり一段階上げてくるかよ。派手にやってくれるじゃねぇか……!!」
瓦礫を蹴り飛ばしながら元気よく起き上がり、空中で戦っている冬獅郎とハリベルを見据える。それと同時に松本と桃の方も気にかける。はっきりとした戦況は分からないが、劣勢じゃないというのは分かる。
(修行の成果は出てると考えたらいいんだよな?本当ならあの三人を片付けてじっくり事を構えたいが……それじゃあ桃を信じていねぇもんな。なら、信じるぞ桃……!)
柊晴は再びハリベルを見据えて、霊圧を迸らせ威圧する。ハリベルは柊晴に視線を向けて
「波蒼砲」
攻撃を放つ。柊晴はその攻撃の正面に立ち
「一切、断ち切れ 斬截!!」
始解し、相手の攻撃に大して軽く横薙ぎに振るい、真っ二つにして防いでみせた。
「あれが……藍染様が言っていた御厨柊晴の始解……」
ハリベルは柊晴への警戒度を上げる。藍染から事前に聞かされていた柊晴の始解の情報。斬る対象の強度、硬度関係無く斬る事が可能の斬魄刀だと。
「お前の相手は柊晴だけじゃねぇ」
その言葉を耳にした時には横から氷の竜がハリベルの眼前に迫っていた。響転で氷の竜を躱し、冬獅郎に切りかかるが、その間に柊晴が割って入り斬截を出される。刀身同士がぶつかれば、斬截がハリベルの刀を斬るのは必定。
「くっ!」
ハリベルはそれを嫌がり後方に飛び
「波蒼砲」
遠距離攻撃を放つが、柊晴もハリベルが後方に下がった時点で斬截に霊圧を纏わせ放つ。
「斬衝閃!」
初めて始解した時に放った技でハリベルの波蒼砲を切り裂きながらハリベルに向かって飛翔する。響転で交わすことでダメージは受けなかったが、避けたあとの斬撃を見ると、ビルが綺麗に斬られていた。
「これ程とはな」
ハリベルは分析を進めながら柊晴とどう戦うかを思考を巡らせる。近接戦をすれば武器を失うし、回避に専念しなければならない。しかし、遠距離では攻撃自体を斬られ、有効打を与えることが出来ない。
ハリベルは勝負に出ようとした時、激しい轟音が大気を揺るがす。方向を見ると、松本、桃の方であり、この轟音の正体は桃である。
「派手にやっているみたいだな、向こうも!部下が心配か?十刃!!」
一瞬で距離を詰め、ハリベルに切りかかる。ハリベルは柊晴との近接戦を嫌がり、回避に専念し、距離を取る。その隙を冬獅郎がその後を詰める。
「そんなもの……!」
ハリベルは冬獅郎を押し返し波蒼砲を放つ。冬獅郎は
「卍解……!大紅蓮氷輪丸!!」
卍解し、正面から受け止める。大きく後方に吹き飛ぶが、叩きつけられるほどではなく、踏ん張りハリベルを睨みつけていた。ハリベルはチャックを上げて胸元の番号を見せる。
「てめぇ程の力で……まだ、三番目か」
「……私程の力で?私の力の底など、まだ、貴様らに見せた覚えは無いぞ」
「力を出し切ることが出来なかったことを負けた言い訳にはするなよ?」
柊晴は構えながらに言う。しかし、ハリベルはそんな柊晴を見据えながらに言う。
「お前こそ、卍解を使わないことを負けの言い訳にしないことだ」
「へぇ……言ってくれるじゃねぇか……!」
柊晴の霊圧が迸る。今まさに卍解をしようとした時。
「馬鹿野郎!挑発に乗って卍解しようとするんじゃねぇ……!今回、お前の卍解は結界も切る可能性がある以上、藍染との戦い以外では使うことを禁じられているだろ!」
冬獅郎が柊晴に向かって叫ぶ。柊晴は苦虫を潰したような表情を浮かべながら深呼吸をして気持ちを落ち着ける。
「良いコンビだな。だが、ここで終わらせる」
ハリベルは斬魄刀の刃を下に向けて言う。
「―――討て、『皇鮫后』」
大量の水がハリベルを包み込む。そして鮫を模した大剣を右手に装着し、顔のマスクは消え失せ布面積が狭まった姿で現れる。
「随分と防御が手薄のような姿になったじゃねぇか……けど、油断なんて出来ねぇな……」
「当たり前の事を言うな来るぞ」
ハリベルがゆっくりと大剣を上段に構え振り下ろす。次の瞬間、冬獅郎の右半身が切られていた。
「なっ!?」
そのまま冬獅郎は地上に落ちていくが、柊晴は構うことなくハリベルに切りかかる。その行動にハリベルは多少の驚きを感じながらも水流を放つ。
「この程度!」
斬截を振り下ろす。水流を斬りながらハリベルに刃が迫るが。刃自体が押し戻されていく。
「なんでも切るかもしれないが。流体の水が際限なく刃を押し戻せば、それを振るうお前が鈍る」
「なるほどな、切れてはいるが際限がなければ押し戻される……確かに今までにそういった体験は無かったな……」
柊晴は横に切り払い上に飛ぶ。それを読んでいたようにハリベルは構えるが、頭を狙った一閃が迫りくるのを感じ身を屈める。そこには先ほど切り伏せた冬獅郎が居た。動揺することなくハリベルは大剣を持ち替えて横薙ぎに振るい冬獅郎に距離を取らせる。
「どういうことだ?」
「仕掛けるの遅いんじゃねぇの?」
「お前がもう少し粘ればよかっただけだろ」
ハリベルは切った冬獅郎を見ると氷の塊になって砕け散っていた。
「氷の人形……」
「こんな手一度しか通じないだろうからな、できればギリギリまで温存してしておきたかったが……。あんまり、オレたちを舐めるなよ十刃」
再び互いに構える。そして第二ラウンドの火ぶたが切って落とされる。
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