午後05:25 西区中央部 中央パトロール西分署 6階刑事課オフィススペース
フィリーとなのはは西分署に戻ってくると銀のインゴットの移送先を調べることにした
1兆ミッド分の銀のインゴットだ。簡単に隠すことはできない
もしくは何かの支払いに充てたのか。エレオノール・シュバルスの負債状況について確認していた
それが何かわかれば大きな証拠になるかもしれない。
「7000億ミッド分の支払いをHRの関係者に銀インゴットでやったのかもしれないわね」
銀インゴットの価格は金融市場によって評価額が変動する
7000億ミッド分のインゴットで麻薬や銃火器の支払いをしたのだろう
現金でもらうよりもいろいろと都合がいいかもしれないからだ
だが証拠はない。インゴットの行き先がわからないのだ
トラックで運び出されたまではわかったのだがその後の足取りは不明
どこに消えたのか
「どうします?」
「なのは。追いかけることができるだけ追いかけてみて。こっちは別ルートで調べてみるわ」
「どうやって調べるんですか?」
「友人に当たってみるわ」
フィリーは暗号回線である人物に連絡を取った
「レダック。忙しいかしら?」
彼女が電話をかけた相手は港湾パトロール安全保障局テロ対策部に属している友人である
相手の名前はレダック・オリハーである
『それほど忙しくないが。何か緊急の案件か?』
「実は調べてほしいことがあるの。エレオノール・シュバルスの関連情報を調べてほしいの」
『わかった。借りがあるからな。できるだけ情報収集をして報告してみる』
「ありがとう」
「誰にかけたんですか?」
「港湾パトロール安全保障局の友人よ。貸しがあるから返済してもらうのよ」
「諜報機関が簡単に協力してくれるんですか?」
「簡単には無理よ。でも貸しがあるからできることよ。世の中、持ちつ持たれつの関係だから」
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東区東部セントラルクラナガン空港 セントラルカジノノース地区7番街2丁目 カジノ店舗内
そこには多くの負傷者がいた。
今は現場鑑識よりも負傷者の救助を最優先にしなければならない
「ティアナ!応急措置ができるなら応急措置を最優先に行って。負傷者の救護が最優先だよ」
「はい」
カジノ店内でも派手な銃撃戦をしたようであちこちに弾痕があった
現場検証がかなりひどく時間がかかることは間違いない
幸運な事に死亡者は出ていなかったことだ。ただし重傷者は出てしまった
一命はとりとめていたが大けがを負っていることには変わりない
「派手にやったね。銃弾をすべて回収するのはかなり苦労するね」
サイノスもけが人の応急措置作業を手伝っていた
カジノの店内のあちこちに銃弾がめり込んでいる
死者が出なかったのがまさに奇跡と言えるかもしれない
これだけの発砲をしておいて死者は出さなかった。ただし殺人未遂に強盗未遂に銃刀法違反
三振法で仮釈放なしの終身刑か死刑は間違いない
「本当にひどい現場。ここまでする必要はないと思うけど」
威嚇のために撃つにはかなり派手だ。
もっともカジノには警備スタッフとしてパトロール捜査官が配置されている
彼らを狙っていたのかもしれない。邪魔者は徹底的に排除するつもりなのだから
『中央本部から各員へ。セントラルカジノ地区の強盗事案については早急に対応せよ。救急車をさらに5台派遣した』
「上層部が現場の混乱を知らないのは世の常だね」
上層部は現場のことを考えることをしないことは良くある話だ
上はいつも無茶なことを言ってくる。それに対応することが求められる
だからこそ捜査部捜査官として在籍している
「何とかするしかないね」
サイノスは救急隊が駆けつけてきたことから現場鑑識を行うことにした
ティアナにも声をかけて同時に現場鑑識作業を開始した
ティアナは主に現場写真の撮影を担当する。もちろんサイノスも証拠の写真撮影を行う
彼女の証拠写真撮影は保険である。そして練習である
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北区南部 ノースクラナガン堰(ノースクラナガン第1水力発電所) 内部
エディは今も発電所のないを捜索していた。
不審物が設置されていないかどうかを入念にチェックしていた
何かもし些細な不審物があれば危険である。この水力発電所は重要な主要電源なのだから
警戒するのは当然である
「問題を抱えているのはわかっている。そろそろ出てきたらどうだ」
エディが独り言をつぶやくと向かいのドアからある人物が入ってきた
女性である。それも意外な人物だ
「いつから気が付いていたの?」
「俺は人の気配を察知するのが得意だからな。それで状況は?」
「あら早速仕事の話?時空管理局に5年も潜入捜査をしていた苦労を労ってくれないの?」
「誕生日カードを送っただろ。時空管理局の大規模縮小が発表された日に。それと酒を」
それとスコッチを3本。高かったんだぞと言うとあれはたしかに美味しかったわと返答した
彼女はCIAの潜入諜報員である。
時空管理局が規模縮小された日を持って5年間の潜入捜査の任務が解かれて今は自由を満喫しているはずだった
なのにこの発電所にいるということは職場復帰をしたことを示している
「休暇はなしか?」
本来長期間の潜入をしている時は任務が終わるとしばらく休暇が与えられる決まりがある
そんなことは誰もがわかっている。
「まぁね。そっちも面倒事を背負って苦労しているじゃない。エディは関係がないみたいだけど」
エディは機動六課組の教導官役ではないということである
問題は彼女がここにいることだ。どんな任務をしようとしていたのか気になるところである
「そうだな。俺は関係はないが。それでそっちの手札はなんだ?」
「この発電所に潜入しようとした理由なんだけど、警告に過ぎないということかもしれないよ」
どういうことだと聞くと魔法至上主義の連中で構成されている組織のメンバーが、
市内を混乱に落とそうとしているとのことだ。それはそれで大きな問題である。
首都であるクラナガン市内がテロにあったら大変である
「それでそっちの任務はなんだ?」
「私は監視役よ。今回の任務遂行者は侵入攻撃経験がないから裏切らないか監視をするのが仕事」
「なるほどな。保険ということか」
「そういうことよ。それじゃ、私ものんびりしているわけにはいかないから、そろそろ撤収するわ」
「情報感謝する」
彼女はそう言うと水力発電所を出ていった。残されたエディは大きなため息をついた。
今回の案件には大きなバックが控えていることを示しているからである
それは捜査において大きな迷惑な存在になる
捜査方針の検討をした際には大きな邪魔な存在になることは間違いない
「幸運には恵まれていないな」
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