何故かメノリに成り代わりました。   作:如月雪見

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前回、瀞霊廷通信に掲載している人気コーナー『今月の虚夜宮』の編集会議は終了しましたが、その後、メノリに写真集の依頼が。
どうにか了承を得たい檜佐木と、何としても諦めさせたいメノリの攻防戦。
ビア、ロカ、そしてテスラの折衷案と説得で何とか決着が付きました。
年末に向けてカレンダー作りも予定に追加されました。



今回、遂に温水プールが完成しました。
プール開きに尸魂界の子ども達を招待します。



いよいよプール開きです。

 

 

遂に完成した温水プールのプール開きの為の準備をしている最中、コストレイラさんに呼ばれた。

 

…何だろう?

…あ、ひょっとして水着が完成したのかな?

 

完成した温水プールのお披露目に向けて、コストレイラさん達衣装担当が水着を作る事になったのだが、参考資料として現世の水着が欲しいと、藍染経由で平子に頼んだらしい。

実際、お洒落好きでセンスの良い平子は、全ての水着(実用性重視とお洒落重視の両方)を複数枚、そしてプール遊びに欠かせない浮き輪等の遊具もしっかりと購入してくれたのだとか。

 

 

 

「レイラさん、どしたんだろうね?ママ」

「そうね~。何があったんだろうね~」

 

衣装部屋に入れば、予想通り完成した水着が掛けてあった。

 

「「「うわぁ~!」」」

「これだけあると、圧巻ですね」

「そうね~。えっと、私達のは…」

「お待ちしておりました。此方に全てご用意してありますよ」

「「「ありがとう(ございます)」」」

「わ~、かわいい~!」

 

リッカには、デフォルメされたロウコ達がプリントされたのと、リッカの名前の由来である雪の結晶柄のを用意して貰った。

プール開き当日は、着たい方を着せる予定である。

 

「ママのは?ナナゴウのもあるよね?」

「色違いのお揃いにして貰ったわ。ほら」

「わ~!」

 

それぞれ試着して、問題が無いことを確認した。

 

「…流石はコストレイラさん達ね。希望通り…ううん、それ以上だわ」

「かわいいのありがとう!」

「水着に合わせたこの帽子も可愛いです!」

「これで当日、安心して参加出来ます」

「お気に召したようで何よりです。当日は是非楽しんで下さいね」

「「「「うん!(はい/えぇ)」」」」

 

 

 

水着その他を部屋に置いてから、今度はプールに併設された食堂へと向かい、其処で提供するドリンク類と昼食のメニューの再確認、そして調理スペースで実際に作ってみた。

 

「…問題無さそうね」

「そうですね。ほぼ厨房と同じ造りになっていますし」

「姫様のお誕生日会の時と同じビュッフェスタイルにしたから、当日来られるお客様方も、難無く召し上がれるだろう」

「水着と私達厨房担当は問題無いですが…肝心のプールのテストプレイはどうなったのでしょうか?」

「…あ~…奥方様と東仙統括官、日番谷様に市丸様ご夫妻、それと現世から来ていただいた平子様が説得に説得を重ねて漸く頷いたらしいぞ」

「…何に対して?」

「…ピカロ達をプールのテストプレイの為に一時的に出す事を」

「…あぁ」

「「…成程」」

 

お客様として来ていただく尸魂界の子ども達でプールのテストプレイは出来る筈が無い。

かと言って、ビアやリッカ、リリネットにさせるのも違うだろう。

では誰にさせる?となった時に、ピカロ達にさせればと話が出た途端、藍染の機嫌は急降下し、眉間に物凄いシワを寄せてだんまりを決め込んだ。

姫様の安全を確実にする為だと、6人がかりでどうにか説得して渋々、本当に渋々了承したらしい。

 

「…あの子達が遊んで大丈夫なら、余程の事が無い限り安全は確保されたと証明されただろうから、予定通り開催出来るだろうな」

「…そぅ」

 

…相変わらず、ピカロ達への風当たりは強いままなのね

 

仕方ないと言えば仕方ないのだが、少しピカロ達に同情してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてプール開き当日。

 

「「「「きゃっほ~い!」」」」

「「「きゃ~!」」」

 

それぞれのブースではしゃぐ子ども達の姿があった。

 

乳幼児用ブースに外見が7~14歳くらいに相当する子達用ブース、成人用ブースに高齢者用ブース、そしてファミリーブースも用意してあり、勿論、事故対策をして造って貰ったので、余程の事が無い限りは大丈夫な筈である。

 

「ママ~!ねぇね~!」

「こんにちは、ナナゴウちゃん」

「はしるとあぶないよ、ナナゴウ」

「ぶ~!」

 

子どもが主役のイベントでは、リッカとナナゴウちゃんの母親業優先がもう当たり前になってしまい、厨房はロカとテスラが引き受けてくれた。

 

…毎回申し訳無いけど、2人に手が掛からなくなるまでは、ね

 

そして今回もビアは姫様の友達として既に同行している。

 

 

 

既に着替えが終わっているリッカの相手をロウコ達がしてくれている間に、ナナゴウちゃんを水遊び出来る格好に義替えさせた。

 

…プール用オムツもちゃんと履かせたし、これで遊びに夢中になっても大丈夫

 

「さぁ、行きましょうか」

「「うん!(あい!)」」

「クォッ!」

 

安全に遊べる場所を探していたら、リッカの友達のセツちゃん母子とノリちゃん母子に会った。

 

「「リッカちゃん!」」

「セツちゃん!ノリちゃんも!」

「「こんにちは、メノリママ、ナナゴウちゃん!」」

「こんにちは」

「…んにちゃ」

「あら?旦那様方は?」

「「それが…」」

 

セツちゃんのお父さんは今朝、何の前触れも無く来た母親をもてなさなければならなくなり、ノリちゃんのお父さんは昨日の仕事で怪我をして来れなくなったのだとか。

どちらも物凄く残念がっていたらしい。

 

…どっちも気の毒だけど、母親来襲ってタイミング最悪じゃない?

…ってか

 

「怪我なら私が治せますのに…」

「いくらなんでも、それは図々し過ぎるでしょう。その気持ちだけ受け取らせて貰うわ」

 

そんな会話をしている間に、リッカ達は何処で遊ぶかを決めたらしい。

 

「あっちでね、ボールさがしやってるんだって!」

「けいひんがもらえるんだって、やろうよ!」

「うん、やる~!」

 

バタバタバタ…

 

「ちょ、走ったら転ぶわよ~!」

「「「へーき!」」」

「…全くもぅ…」

 

3人の頭の中は既にボール探しというゲームでいっぱいのようだ。

一先ず3人の後を追い掛けた。

 

 

ボール探しのルールは、渡されたカゴごとに指示書が入っていて、その指示書に書いてあるボールを探し出してカゴに全て入れるのにかかった時間によって、貰える景品が変わるらしい。

 

「…折角だし、ナナゴウちゃんもやってみる?」

「あい!」

 

年齢によってゲームの難易度は違うらしく、ナナゴウちゃんはサイズ問わずで指定された色のボールを、リッカ達は指定された数字或いは柄が書いてあるボールを探す事になった。

 

「最初のボールをカゴに入れたらスタートだって」

「えっと…◯…◯…あった!」

「☆…☆…どこぉ~?」

「こっちにあるよ」

「え、ちょうだい!」

「セツちゃんのは?」

「3!すぐそこにあったよ」

「いいなぁ~」

「きいりょ、きいりょ…あい!」

「はい、じゃあそれぞれのカゴに入れて…始め!」

「…88?はちはち…はちはち…」

「♢…♢は…あった!」

「△…△…ないよぉ~!」

「ク~ォッ!」

「ロウコがみつけたって!」

「クォッ!」

「え、ほんと!?ありがとぉ~」

「クォッ」

「赤はどこかなぁ?」

「あきゃ…あきゃ~」

 

ナナゴウちゃんのは同じ色のボールがたくさんあるから割と早く終わるだろうけど、リッカ達のチャレンジは少し難しいと思う。

何せ数字は0~99まで有る上に柄も多い。

基本の◯と△に□、トランプのスート、楽譜に使われる音符に☆、▽、◎、!、?…矢印も上下左右に花、動物、アルファベットまで…かなりの種類がある。

これだけの種類があるボールの中から指定された10個を探し出すのは、大人でも骨が折れるだろう。

 

…ちょっと気合い入れ過ぎじゃない?

…絶対に時間掛かるわよね

…ちょっと手伝った方が良いかしら?

 

「はちはち…はちはち…あった!」

「ママ、あきゃ!あお!」

「あら、2ついっぺんに持って来たの?凄いわね~」

「あい!」

 

 

予想通り、リッカ達よりも先にクリアしたナナゴウちゃんは、3人の手伝いを始めた。

 

「ひよこ…ひよこは…」

「ねぇね、あい!」

「え?どこにあったの!?」

「う!」

 

リッカの後ろを指差した。

 

「そ、そんなとこにあったの?」

「あい!」

 

自力で見付けられなかったリッカは、今度こそはと意気込んだ。

 

「最後のは…♤ね」

「♤…♤…」

「すぺぇじょ…すぺぇじょ…う~?」

「セツのは7だって」

「7、7…」

「ノリのは犬ですって。見付かるかなぁ?」

「がんばるもん!いぬ、いぬ…」

「「「あった!」」」

 

最後はみんな自力で見付けられた。

 

 

 

4人は貰った景品(水で膨らむ玩具)で早速遊ぼうとしたところで、この景品で参加出来るゲームの存在に気付いた。

せせらぎプールのゲーム用のスタート地点から玩具を流して、ゴールした順番に景品のクジが引けるらしい。

 

「景品は現世の駄菓子だって。やってみる?」

「「「「うん!(あい)」」」」

「参加者は4人ですね。では、この板の此方側に玩具を入れて下さい」

「わたしここ!」

「ねぇねいっちょ!」

「リッカの隣ね」

「あい!」

「じゃああたしはここにする~」

「わたしは…こっちにするね」

 

競馬のスタート地点のような仕切り板にそれぞれの景品をセット、合図と共に板が外れて玩具達はスタートした。

4人は水の流れ具合によって、時々クルクル回りながら進む玩具を興奮気味に追い掛けた。

 

しかし、ゴールまであと少しの所でナナゴウちゃんが足を滑らせて転んでしまった。

 

「「「あっ…」」」

 

ツルッ…ベチャッ、ゴンッ!

 

「「な、ナナゴウちゃん!?」」

「ちょ、だいじょうぶ!?」

「ふっ…う…うぇ…うぇぇぇ…!」

「あ~、良し良~し。ビックリしたねぇ~」

「…びぇぇぇぇ!!」

 

突然の転倒にナナゴウちゃんは大泣き。

全員の玩具がゴールしたのでクジを引かせて貰い、ナナゴウちゃんを落ち着かせる為に、少し早いけれど昼食をすませる事にした。

 

「う~…」

「良し良し。ほら、お昼ご飯だよ~。美味しそうだね~?何食べよっか?」

「う~…しゃんまぁ」

「うんうん、サンマね~」

「わたしもたべる~」

「は~い。タレはどうするの?」

「ん~…おろしぽんずがいい!」

「おろしポン酢ね」

「うん!」

「…ママ、ちょまちょ」

「トマトね。リッカも食べる?」

「うん!」

「とりしゃん」

「トリさんも、と」

「わたしぶたしゃぶ~!」

「はいはい」

「おににり」

「おにぎりね~…どのおにぎりにしよっか?」

「おきゃきゃ」

「おかかね」

「ママ、ツナマヨないよ?」

「え?そんな筈は…あ、こっちにあるわよ。1個で良い?」

「うん!」

 

ナナゴウちゃんがぶつけた後頭部を癒して、抱っこしたままの状態で欲しがった料理を片っ端から取った。

 

…2人とも、食べ切れるかしら?

…残ったら私が食べれば良いか

 

「「「おいし~!」」」

「んぐんぐ…おいちっ」

「本当に美味しいわ」

「こういう時でないと食べられない料理が多くて、目移りしちゃうわね」

「解るわ~!」

「おかあさん、これうちでもつくって!」

「あたしもたべたい!」

「え、えぇっと…」

「それは…ねぇ?」

 

困り顔でチラッと此方を見る2人に提案した。

 

「…後で良ければレシピ、用意しましょうか?」

「良いんですか?」

「是非!」

 

食事で機嫌を直したナナゴウちゃんは、すんなりとお昼寝に入った。

 

「休憩室で腹ごなししましょうか」

「は~い!」

「「え~?」」

「こらこら、2人とも」

「ナナゴウちゃんを置いてけぼりには出来ないでしょ?」

「あ…そっか」

「ごめんなさい」

「良いのよ」

 

休憩室の空いている場所を探したら、朽木家の隣しか無かった。

 

…うわ、何てタイミングなの

 

「すみません。お隣、お邪魔しますね」

「む…兄か…構わぬ」

「どうぞ。あら、メノリさん。其方の方々は…?」

「此方、リッカのお友達の寺田セツちゃんと中村ノリちゃんです」

「「こんにちは」」

「うむ…」

「はい、こんにちは」

「そして、セツちゃんのお母さんのタエさんとノリちゃんのお母さんのイオさんです」

「「は、初めまして」」

「初めまして、杏奈の母の緋真と申します。杏奈共々仲良くしていただけると嬉しいです」

「…茶でも持って来よう。緋真は母親同士、仲を深めると良い」

「はい、ありがとうございます。白哉様」

 

…あ、2人とも凄く緊張してる

…無理も無いよね

…あの朽木家の方々と仲良くなんて、畏れ多いもの

※自分以上に緊張している2人を見て、逆に冷静になった。ついでに、同じ感覚を共有出来る人が漸く見付かってホッとしてる。

 

ぐっすり眠っている杏奈ちゃんとナナゴウちゃんを挟んで、お互いプールの何処でどんな遊びをしていたかの話をしていたのだが、やがて子育て談義に話題は移り変わった。

 

…やっぱり、ママ同士が集まるといつの間にか我が子自慢か育児の話になりやすいのよね

 

「…う~…ママぁ?」

「…まんまぁ…とっとぉ…」

「あら、おはようナナゴウちゃん」

「…はょ…ママ」

「…起きたか杏奈」

「あ~…あぅ」

「あ、ナナおきた?」

「あい」

「じゃあ休憩はお終い。そろそろ行きましょうか」

「「「は~い!」」」

「では、私達はこれで失礼しますね」

「あぁ」

「お話出来て嬉しかったです。また、色々と聞かせて下さいね」

「「は、はい」」

「えぇ、その日を楽しみにしております。では」

 

会釈をして休憩室を出た。

 

「「…っはぁ~…緊張したぁ~」」

「他の隊の隊長とその奥様と話すなんて…」

「しかもあの朽木隊長だものね…」

「やっぱり緊張しますよね。同胞達にはどんなに話しても、中々解って貰えなくて…」

「「あ~…」」

 

…それにしても、「一緒に行動しませんか?」とか誘われなくて良かったぁ~

 

 

 

気を取り直して、別のゲームに挑戦する事になった。

 

「みずてっぽうだって!」

「えっと…1分間の間にいくつ的を撃てるか勝負!撃った的が多い程、クジがいっぱい引けるよ!…ですって」

「やりたい?」

「「「「うん!」」」」

「ななも!」

「…え?隼颯君?」

「おれもやる!なかまにいれて!」

「「「いいよ~」」」

「…居た!」

「何してるの隼颯!」

「あ、とうちゃん、かあちゃん。おりぇもリッカたちとみずてっぽうやるんだ~!」

「おま、どんだけ探したと…!」

「すみません、この子ったらもぅ…」

「岩鷲が飯の食い過ぎで倒れちまって…休憩室に寝かせてる間に居なくなったと思ったら、此処に来ちまってたみたいで…」

「何か粗相とかしていませんか?」

「大丈夫ですよ、志波様」

「こういったげぇむは大勢でやる方が楽しいですし」

 

急遽、隼颯君も参戦しての勝負となった。

 

「はい、好きな水鉄砲を選んで下さいね~。あ、ナナゴウちゃんは此方から選んで下さ~い」

「わたしきいろね」

「きみどりがいいなぁ~」

「ももいろにしようっと」

「あおみっけ!」

「あひりゅしゃん」

「はい、ではこのテーブルに両肘を着いて、ナナゴウちゃんはメノリさんと一緒にこのイスに座っていただいて…では、用意…ドン!」

「「「え~い!」」」

「てやぁ~!」

「きゃ~!」

 

…現世の水鉄砲を改造して、水の補給がいらないようにしてあるのね

…これなら不公平にはならないわ

 

次々と出て来る的を目掛けて撃ちまくる4人の目はとても真剣で、特に隼颯君の勢いは凄かった。

それでもゲームの結果は、リッカと隼颯君が同点だった。

 

「では、リッカちゃんと隼颯君は6回、セツちゃんとノリちゃんは4回、ナナゴウちゃんは2回引いて下さ~い」

「「わ~い!」」

「ふたりともすご~い!」

「いいなぁ~」

「くじ、くじ~!」

 

それぞれクレヨンやスケッチブック、鉛筆といった筆記用具をゲットした。

 

…良かった、隼颯君と同点で

…もしどちらかが負けてたら「もう1回!」って、言い出す可能性があったもの

 

得意気なリッカに内心ホッとした私だった。

 

 

 

水で濡らす訳にはいかない景品をロッカーに入れに行った帰りに、大きな滑り台が目に入った。

選んだ滑り台によって、ゴールが違うタイプらしいその滑り台ことウォータースライダーを滑ってみないか提案してみた。

 

「これすべったらさっきのところにもどれるの?」

「みたいね」

「ほんとう?」

「えぇ」

「…ママ、このすべりだいはへいきなの?」

「平気よ。心配してくれてありがとう」

 

リッカは雪まつりの時に私が腰を抜かした姿を見て以降、滑り台を使う度に心配するようになった。

 

…何度も言うけど、あれは滑り台じゃなくて巨大なラージヒルだからね

 

取り敢えず、全員で乗る為に大型ボートを選ぶ事にしたのだが…

 

「ママ、わかめたいしがいる~」

「…そうね~。杏奈ちゃん専用に朽木様が持って来たのかなぁ~?…さて、みんなはどれが良い?」

「おはなのがいい!」

「カエルさんのがいいよ!」

 

…さっきの杏奈ちゃんにかけていたタオルケットといい、このボートといい

…此処ぞとばかりにその存在をアピールしてない?あの人

 

「ねぇねぇ、れんげのはなとカエルさんのがあるよ。ほら。どうかな?」

「「いい!これにする!」」

 

朽木白哉のわかめ大使への愛に遠い目をしている間に、セツちゃんとノリちゃんの要望に応えられそうなボートをリッカが見付けた。

 

「決まった方は此方に並んで下さ~い!」

「「「は~い!」」」

 

意気揚々と並ぶ3人に念の為のライフジャケットを着せた。

 

…無いとは思うけど、怖いのはボートから落ちて溺れる事だからね

 

抱っこしっ放しのナナゴウちゃんにも着せて、場所を取らないようにロウコ達には小さくなって貰って準備完了。

 

「お母さんとお子さんが交互になるように座って下さいね」

「「「は~い!」」」

「…では、行ってらっしゃ~い!」

「「「きゃ~!」」」

 

建物の3階に相当する高さから、緩やかな傾斜と左右にクネクネ曲がるウォータースライダーから見える景色は中々面白く、リッカ達は始終歓声を上げていた。

 

「「「ゴール!」」」

「「「お帰りなさ~い!」」」

 

担当の破面達にお出迎えされる形で戻って来た。

ウォータースライダーを気に入ったリッカ達は、このブースにあるスライダーをコンプリートしたいと言い出した。

 

…此処のはどれも緩やかな傾斜だから、安心して滑れるのよね

 

直ぐ近くのスライダーから順番に滑る事になった。

 

「「「あ」」」

「ん?」

「まことくんととうせんとうかつかんだぁ!」

「こんにちは」

「む?メノリとリッカにナナゴウ…そして寺田に娘さんのセツと…?」

「初めまして。7番隊に所属しております中村の妻のイオと娘のノリです」

「あぁ、狛村のところの…初めまして」

「東仙隊長も此方にいらしていたのですね」

「あぁ、本来なら次男夫婦が来る予定だったのだが…昨夜、突然急用が入ったとかで…」

「あら…」

「中々、こういった行事に参加してあげられないのが心苦しいと言っていたが…こればかりは…な」

「あ!じぃじ、つぎぼくたちだって!」

「ん、そうか。では、私達は先に行かせて貰う。君達も楽しんでくれ」

「「「はい!」」」

 

…そういえば、セツちゃんママは旦那さんと同じ東仙の隊に所属してるんだっけ

 

これだけ人が居る中で、直属の上司と会うとは思って無かったらしい。

ホッとした表情をしている。

 

「次は私達の番ね」

「「「うん!」」」

「あい!」

 

その後はリッカ達の宣言通り、制限時間ギリギリまで使って乳幼児ブースのウォータースライダーをコンプリートした。

 

…何とか全部滑れて良かったぁ

 

「おやちゅ!おやちゅ!」

「きょうのおやつはなぁに?ママ」

「ゼリーとシャーベットのどちらかを選べるわよ。どっちが良い?」

「「「う~…どっちもたべたい…」」」

「「じゃあ、お母さんと半分こしようか?」」

「「うん!」」

「ナナゴウちゃんはぽんぽん痛い痛いになったら大変だから、ゼリーにしておこうね」

「や!しゃーべっちょ!」

「…じゃあ、ママのシャーベットちょっとだけ食べようか」

「…あい」

「リッカはセツちゃん達と同じくママと半分こする?」

「うん!」

 

無事、話が着いたので、シャーベットとゼリーを手に大きなテーブルに座った。

 

 

 

 

 

 

…やっぱり、ゼリーは夏のフルーツいっぱいのフルーツポンチ風にして正解だったわね

…みんな目を輝かせて食べてるもの

…小ぶりのシャーベットセットも好評で何よりだわ

…はいはい、溶けちゃう前にシャーベットの方から食べよっか

…はい、あ~ん。美味しい?

…そう、良かったぁ

…ん?ママも食べるわよ、勿論

…ん~、我ながら美味しいわ

…あ、そうそう、東仙統括官から聞いたのだけど、託児所の子達、今年の夏は此方のプールで体力作りするって本当なの?

…先日、総責任者の綱彌代5席と藍染様が直々に契約を交わした?

…じゃあ、時間によっては此方で食事やおやつの用意をするのも決定なのね

…厨房の人員編成、どうしようかしら

…破面達のプールの利用状況次第でも変わるだろうし

…色々とパターンを考えとかなきゃね

 

 





な、何とか8月中に出来ました…。

夏の風物詩として思い付いたのがプール開きだったのですが、予想以上の難産となりました…。

基本引きこもりな上にカナヅチで、そういった施設なんて殆ど行った事が無いのに、何故挑戦してしまったのだでしょう、過去の自分…。

オマケに、他の作品のネタが次々と湧いた所為で、ますます執筆が滞って…。

それでもどうにか形にはなったと思うので投稿しました。



次回以降は当分、お誕生日会ラッシュになるかと。
リッカ、杏奈ちゃん、ナナゴウちゃんそして姫様、自分、ビアとロカ、双子ちゃん…と。


今後も他作品共々頑張ります。
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