元親友の両腕欠損盲目TSっ娘がめちゃめちゃ依存してくる話 作:うしみつ
「ふあぁ……眠い…」
朝、隣に温かい体温を感じて目を覚ました。
温もりの方に目を向けると、いつも通りのハルの寝顔があった。
痛々しい顔の傷跡、今にも消えそうなほど細い体、それらを含め、全ていつもの日常だ。
ただし、ハルが全裸である事を除けば。
「っ…!!」
途端に、昨夜の光景が脳内に浮かび上がる。
「やっべぇ…やっちまったな、俺………」
昨夜、ハルをベッドに押し倒した後、俺達は当然ヤッた。
もちろん、初体験だった。
日本にいた頃に見漁っていた''そういう動画''を思い出して、お互いにぎこちなく行為に及んだ。
ただ、ハルの処女膜はなかった。
それはつまり、奴隷商の言葉通り、ハルは俺が助け出す前に
けれど、そんな事も忘れそうになる程、初めての行為は劇薬だった。
「ん…」
俺が思案に更けていると、ハルがもぞもぞと体を動かした。どうやらハルも目を覚ましたらしい。
「あ、ユータ…そこにいるんだよね?もっと、こっちきてよ」
「…あ、ああ」
言われた通りハルに近寄り、ぎこちなく体を触れさせる。
「……えへへ、ユータ……大好き……」
胸の中で呟くハルは、いつになく穏やかな表情をしている。この時間が永遠に続けば良いのに、そう思いたくなる空気が俺達を支配していた。
「なあハル…その、体、大丈夫か?…昨日、羽目を外し過ぎたような気がするんだが…」
「うん、大丈夫、心配しなくて良いぃ______ッッ!?」
体をこちらに近づけようとして、声にならない悲鳴を上げるハル。
あぁ、やはり大丈夫ではなかったらしい。せめてもう少し気遣い出来なかったのかと、昨夜の自分に文句を垂れた。
「ちょっと待ってろ、水取ってきてやる」
「え…ぁ、待って、…行かないでっ」
「っ、ハル?」
「離れないで…お願い…」
ベッドから立ち上がろうとすると、ハルが突然足を絡めて来た。
「もう少し、もう少しだけぎゅってしてて欲しいの…」
「はぁ…しょうがない、いいぞ」
甘えておねだりをしてくる女性を無視できる輩が存在するものか。
仰せのままに。弱々しいその体を再び強く抱きしめる。
叶うなら、その小さな小さな体に刻まれた古い痛みを、少しでも和らげたいと願って。
「昨日さ、ユータとシたときに思ったんだ……僕は"ユータの女"なんだなって」
「は……?」
どのくらいそうしていただろうか。
突然、ハルは起き上がり、突拍子もないことを言い出した。
「今まで、いつでも心の奥にいたんだよ、前のご主人様が。ユータに抱きしめられたときも、頭撫でてもらったときも、それが消えなかったの…………でも、昨日、ユータと一つになったときは、そんな事考えられなかった」
「……ハル」
「だからさ、ユータ、僕の『ご主人様』になってよ……」
「は……?」
「僕のこと、親友じゃなくて、女として見て欲しいの」
「っ…ハル!」
「ユータの好みも分かるし、どんな事でも受け入れられるよ、だって僕はユータの親友だもん」
「何言ってるんだ!」
「何の役にも立てないけど、頑張ってご奉仕するよ?」
「そんなこと…!そんな…っ」
言葉が出なかった、出せなかった。ハルを押し倒したのは誰だ?ハルに過去の傷を掘り返させる行為をしたのは誰だ?
結局、お前も腹の底は
「あー……」
改めて昨日の自分を思いっきりぶん殴りたくなった。
どうやら俺は、ハルをより深く、戻れない所まで依存させてしまったらしい。
より強い焦りと葛藤が俺の中で渦巻くのが分かる。しかし、
「……あー」
「……ユータ?どうしたの?」
「いや、何でもねぇよ」
脳裏に浮かぶ歪な感情を振り払い、ハルを抱き締める。
もう良いんだ。この関係は元に戻せない、だから堕ちてしまおう、昨日そう言ったではないか。
「ハル、愛してるよ、俺も」