元親友の両腕欠損盲目TSっ娘がめちゃめちゃ依存してくる話   作:うしみつ

5 / 5






過ち

 

「ふあぁ……眠い…」

 

朝、隣に温かい体温を感じて目を覚ました。

温もりの方に目を向けると、いつも通りのハルの寝顔があった。

痛々しい顔の傷跡、今にも消えそうなほど細い体、それらを含め、全ていつもの日常だ。

 

ただし、ハルが全裸である事を除けば。

 

「っ…!!」

途端に、昨夜の光景が脳内に浮かび上がる。

「やっべぇ…やっちまったな、俺………」

 

昨夜、ハルをベッドに押し倒した後、俺達は当然ヤッた。

もちろん、初体験だった。

日本にいた頃に見漁っていた''そういう動画''を思い出して、お互いにぎこちなく行為に及んだ。

ただ、ハルの処女膜はなかった。

それはつまり、奴隷商の言葉通り、ハルは俺が助け出す前に性処理道具(オナホ)として扱われていたということを示していた。その事実が苦しすぎて、行為中だと言うのに思わず顔を歪めてしまった。

けれど、そんな事も忘れそうになる程、初めての行為は劇薬だった。

 

 

 

「ん…」

俺が思案に更けていると、ハルがもぞもぞと体を動かした。どうやらハルも目を覚ましたらしい。

「あ、ユータ…そこにいるんだよね?もっと、こっちきてよ」

「…あ、ああ」

言われた通りハルに近寄り、ぎこちなく体を触れさせる。

「……えへへ、ユータ……大好き……」

胸の中で呟くハルは、いつになく穏やかな表情をしている。この時間が永遠に続けば良いのに、そう思いたくなる空気が俺達を支配していた。

 

「なあハル…その、体、大丈夫か?…昨日、羽目を外し過ぎたような気がするんだが…」

「うん、大丈夫、心配しなくて良いぃ______ッッ!?」

体をこちらに近づけようとして、声にならない悲鳴を上げるハル。

あぁ、やはり大丈夫ではなかったらしい。せめてもう少し気遣い出来なかったのかと、昨夜の自分に文句を垂れた。

 

「ちょっと待ってろ、水取ってきてやる」

「え…ぁ、待って、…行かないでっ」

「っ、ハル?」

「離れないで…お願い…」

ベッドから立ち上がろうとすると、ハルが突然足を絡めて来た。

 

「もう少し、もう少しだけぎゅってしてて欲しいの…」

「はぁ…しょうがない、いいぞ」

 

甘えておねだりをしてくる女性を無視できる輩が存在するものか。

仰せのままに。弱々しいその体を再び強く抱きしめる。

叶うなら、その小さな小さな体に刻まれた古い痛みを、少しでも和らげたいと願って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「昨日さ、ユータとシたときに思ったんだ……僕は"ユータの女"なんだなって」

「は……?」

どのくらいそうしていただろうか。

突然、ハルは起き上がり、突拍子もないことを言い出した。

 

「今まで、いつでも心の奥にいたんだよ、前のご主人様が。ユータに抱きしめられたときも、頭撫でてもらったときも、それが消えなかったの…………でも、昨日、ユータと一つになったときは、そんな事考えられなかった」

「……ハル」

「だからさ、ユータ、僕の『ご主人様』になってよ……」

「は……?」

「僕のこと、親友じゃなくて、女として見て欲しいの」

「っ…ハル!」

「ユータの好みも分かるし、どんな事でも受け入れられるよ、だって僕はユータの親友だもん」

「何言ってるんだ!」

「何の役にも立てないけど、頑張ってご奉仕するよ?」

「そんなこと…!そんな…っ」

 

言葉が出なかった、出せなかった。ハルを押し倒したのは誰だ?ハルに過去の傷を掘り返させる行為をしたのは誰だ?

結局、お前も腹の底はご主人様(クソ野郎)と同じじゃないか。

 

 

「あー……」

改めて昨日の自分を思いっきりぶん殴りたくなった。

どうやら俺は、ハルをより深く、戻れない所まで依存させてしまったらしい。

 

より強い焦りと葛藤が俺の中で渦巻くのが分かる。しかし、依存しきった(こんな)ハルに興奮している自分が居るのも事実だった。

 

「……あー」

「……ユータ?どうしたの?」

「いや、何でもねぇよ」

 

脳裏に浮かぶ歪な感情を振り払い、ハルを抱き締める。

もう良いんだ。この関係は元に戻せない、だから堕ちてしまおう、昨日そう言ったではないか。

 

 

「ハル、愛してるよ、俺も」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

TS転生したので幼馴染系ヒロインムーブする【本編完結】(作者:わらにんぎょう)(オリジナル現代/恋愛)

TS主人公が幼馴染をからかいながらメス落ちさせられる話


総合評価:11333/評価:9.01/完結:24話/更新日時:2024年12月01日(日) 20:59 小説情報

狐ちゃん奮闘記(作者:moti-)(原作:僕のヒーローアカデミア)

 先生に拾われた狐の話。


総合評価:3239/評価:7.83/完結:46話/更新日時:2019年08月14日(水) 22:01 小説情報

魅了の魔女(作者:わらにんぎょう)(オリジナルファンタジー/恋愛)

魅了の魔眼持ちのTS少女が、魅了の効かない男と出会うだけのありきたりな話。▼或いは、世界に絶望した少女が救われるお話。


総合評価:2888/評価:8.71/連載:21話/更新日時:2026年06月29日(月) 13:50 小説情報

性別が変わってしまった親友の背中を押したら大事故を起こした話(作者:かりほのいおり)(オリジナル現代/恋愛)

終業式の日に性別が変わってしまった親友▼そんなあいつの夏休みは俺の家に入り浸り▼けれども学校に戻る気はそんなになくて▼俺はアイツの背中を押すことにした▼お前は彼女でも作れよと▼――それが大事故のスイッチだと知らないまま


総合評価:1605/評価:8.76/連載:9話/更新日時:2026年06月20日(土) 17:01 小説情報

俺のエルフが、チート魔術師で美少女で、そして元男な件について。 (作者:主(ぬし))(オリジナルファンタジー/恋愛)

TS転生したエルフの物語を、傍で見ている主人公(男)の視点で描いたものです。


総合評価:7655/評価:8.42/連載:14話/更新日時:2025年03月29日(土) 05:13 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>