事情通系胡散臭お嬢様になりたい転生トリニティ生   作:水野 四十坂Q

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気が向いたので一章分だけイベスト風ストーリーやります。書き溜めとか特にないので不定期更新です。










Journey-Jack-Judgement!!
スイーツ食べ放題バスツアー:1


「バスツアー?」

 

 ごきげんよう、美奈底(みなそこ)シズムですわ。頭脳明晰にして容姿端麗、走ればアスリート立てばモデル戦う姿は戦乙女の如し。特技は不良の制圧。そんなパーペキでウルトラキュートな完全無欠の正義実現委員の一年生ですわ。

 

 さて、そんな私ですが今はお友達と二人で過ごしていました。彼女の名前は吾傘(あがさ)ツラヌキ。私の同級生にして幼稚園からの知り合い、所謂幼馴染という間柄ですわね。幼少からの彼女のブッ飛んだ行動には散々頭を悩まされて……いえこれはやめておきましょう。

 そんな彼女ですが、聞けば、何やらバスツアーの招待券とやらを持ってきたらしく。

 

「うん。スイーツ食べ放題なんだって! シズムちゃんも行ってみない?」

「……なるほど?」

 

 チケットを拝見。……なるほど、これは島巡り観光をするようなただのバスツアーではなく、トリニティの生徒(お金持ちのお嬢様)を対象に色々と新商品や看板商品を提供して意見をもらったり広告に使おう、と。まあよくあるやつですわね。食べ放題と銘打ってはいますが、実際のところは品評会とか発表会とか、そういうのが近いでしょう。

 ですが……まあ、ふむ。悪くないですわ。私も甘いものは好きですし、ここ最近働き詰めでしたから。たまには観光も悪くはないでしょう。

 

「そうですわね。ご一緒させていただきます」

「やったー! じゃあ再来週、約束だからね!」

「ええ。楽しみにしていますわ」

 

 と、いうのが、先々週の話。

 

 

 

「皆様、本日はご集まりいただき誠にありがとうございます!」

 

 現地ですわ。

 

 ……うー、む。

 

「あっ、見て見て、ここの絶対美味しそうじゃない!?」

「いいじゃん。お、マカロンある」

「わ。見てこのパフェ。みんなで食べようよ」

「ふむ……事前調査をせず、立ち寄った場所で見つけるスイーツ。それもまたロマン」

「レイサは何が食べてみたい?」

「そうですね……私はこのクレープとか楽しみです!」

 

 わいわい、きゃっきゃ。

 

 ……やべーですわ。

 

 めちゃくちゃ見覚えのあるタブレット端末とスーツ姿の男とめちゃくちゃ見覚えのあるチョコミントがマイブームそうな女生徒と元不良っぽそうな女生徒とロックでロマンな奴と煽り気質で将来性がものすごそうな金髪となんだか声量は大きいけど性格は陰の者みたいなマーブル髪が見えますわ……!

 

 ほ、放課後スイーツ部じゃないですの!

 

 いえ私、別に放課後スイーツ部相手にどうこうといった感情を抱いているわけではないんですけれども。中等部時代のアレコレでどこぞの湿気彼女ヅラ激重彼氏ヅラ両面持ち猫耳女とは顔見知りでしてぇ……あんまり関わりたくないと言いますかぁ……

 

 と、とりあえず日除け+お嬢様コーデで持ってきた帽子を目深に。同様に日除け目的で持ってきたちょっとおしゃれなサングラスもかけておきます。簡単なお忍びコーデの完成ですわ。

 

「シズムちゃん、何してるの? 誰か知ってる人でもいた?」

「え? いえ、別にそんなことはありませんわ。ほら、日差しが眩しくて」

「曇り空だよ……?」

「ツキちゃん、紫外線は曇天でも容赦なく突き刺さってくるものですわ。日光が出ていないからと言って油断していると即シミになりますからね」

「そういうのは日焼け止めとかの話であってサングラスは違うんじゃない……?」

「あ、シズムだ。来てたんだね」

「あれ先生、知り合い?」

 

 おファーーーーーッッッック!!!!

 

 秒でバレましたわ!

 そういえば先生とかいう生き物、生徒をヘイローで判別出来るんでしたわね!!!!

 

「ご、ごきげんよう先生。奇遇ですわね」

「うん。こっちの……放課後スイーツ部のみんなに誘われて来たんだ。シズムは?」

「ああ、私はこちらの……友達のツキちゃんに誘われまして」

「初めまして。吾傘ツラヌキです。シズムちゃんからはツキって呼ばれてます」

「私はシャーレの先生だよ。よろしくね」

「何、先生? 私たちをほっといて他の生徒とお喋り?」

 

 うげ、最悪……

 

 よりにもよって、会話に割って入ってきたのは杏山カズサ。元スケバンの放課後スイーツ部一年生で、中学時代は『キャスパリーグ』の異名でまあまあそこそこ多少は名が知れていたちょっぴりケンカの強い生徒ですわね。

 

 私個人的にキャスパリーグって呼び名好きなんですのよね。無性に呼んでやりたくなりますわ。やーいキャスパリーグ。うぷぷのぷ。まあ今は初対面を装いたいのでやりませんけど。

 というかフェードアウトしてぇ……このまますり足で後退を続けたら今日一日バスの隅っこで平穏に過ごせませんかしら。

 

「ああ、正義実現委員会の子でね。エデン条約の頃に色々お世話になったんだ。というか、トリニティの一年生だから知ってたりするんじゃない?」

「いやー……正実でしょ~……? トリニティって言っても生徒数多いし、まあまず知らない子じゃ……ん……? あれ、あんた、どっかで会ったっけ?」

「いえ……気のせいではないかしら……?」

 

 帽子を目深に被った私の顔面を確認すべく、猫耳不良女が覗き込んできます。目逸らし。ワタクシ()アナタノコト(あなたのこと)ゾンジマセンワ(存じませんわ)

 

 というかファッションも髪型も前髪も全部変えてるんだから気づかないでしょうがさっさとどいてくださいまし……!!

 

「んー……?」

「カズサ、シズムも困ってるみたいだからそれくらいで……」

「シズム……?」

 

 あっ。

 

「シズム……いや、アンタ、美奈底(・・・)!? ぷっ、ふ、あはははははは!!!!! なにそのカッコ!! イメチェン!?」

「うっさいですわね……」

「何その口調!?!? キャラ作り!?!? 似合わねー!!」

 

 一人腹を抱えて笑い転げるカズサに、全員ハテナマークを頭上に浮かべる先生に放課後スイーツ部一同。「あ!」と言わんばかりの表情を始めたツキちゃん。そしてばつの悪そうな顔を浮かべる私。

 

 あ~。

 

 最悪。

 

 だから、この女とは顔を合わせたくなかったのに。

 

「思い出した! カズサちゃんでしょ!? 中等部の頃シズムちゃんとよく遊んでくれてたっていう!」

 

 こいつ、不良時代の顔なじみなんですのよね。






シズムが元不良っていうのは1話から散々匂わせてきたからええやろ。




カズサ→シズムの呼び方は散々悩んだんですが、レイサだけ宇沢呼びである理由を「カズサは中学の知り合いは名字で呼んでいる」と解釈しています。


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