ダンジョンで思い付き短編を書くのは間違っているだろうか   作:ミストリアン

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思い付き…まぁ、微妙にタイトル通りに行けなかったですが、
お楽しみいただければ幸いです


魔法少女アルフィアちゃん

「…ほぉ?村の催しで劇があるのか」

「うん!アルフィアお義母さんも一緒に行こうよ!」

「ほほー、ならばわしがバッチリいい席取ってやるぞい!ああ、狭かったらわしがベルを抱っこして、お前さんも胸を揉ませてもらって膝の上に」

「『福音(ゴスペル)』」

ドォォォォォォン!!

「ほげぇええええええええええ!」

「お、おじいちゃーーーーんっ!?」

 

 

―――オラリオの喧騒も届かないほど、遠く離れた田舎。

 

そこで妹の忘れ形見でもあり、大事な甥のベルとともに、静寂のアルフィアは過ごしていた。

 

 

 

将来、黒竜を倒せる…英雄になりたい、彼の願いもあって鍛えている日々。

 

時々邪魔なジジイがセクハラにやってくるが、それは毎度のようにふっ飛ばしており、村の中でも既に慣れたもので、飛び具合で今日の天気を売らない人も出るほどである。

 

 

そんな中で、今日は珍しくお休みの予定だったが…

 

 

 

「何でも、元冒険者の人たちが、スキルや魔法を使っての劇をやっている一団があるって!」

「ふむ…騒がしくはあるが…そうか、お前がそんなに面白そうだと思うのか」

 

 

キラキラと眼を輝かせる大事なベルの顔に、ふっと思わず笑みを浮かべるアルフィア。

 

騒がしいのは好まないが、こういうのも悪くはないだろう。

 

 

 

「それに、使えそうなものならば明日から再開するお前の特訓にも使えるかもしれないからな」

「ぴぇっ…い、イエス、マム!!」

「良し、そんな変な返答を教えたあの爺は、今晩埋めておくとしよう」

「埋めるって何するの!?」

 

 

 

 

 

 

 

とにもかくにも、そこまで大した問題にもならないだろう。

 

一緒に楽しめるのであれば、それでよかった‥‥はずだった。

 

 

 

 

しかし、そこはこの世の中、甘くはない。

 

「す、すみません!!この家に魔法を使える人っていますか!!」

「む?」

「ん?」

 

 

突如として聞こえてきた、誰かの声。

 

それは、この村に住む者の声ではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

何者かと問いかけて見ると、どうやら劇団の人らしく、ある事態が起きてしまったそうだ。

 

「なるほど…急な病で、主役とマスコットが不在と」

「ええ、それは非常に不味くて、うちの劇を楽しみにしている人がいるのに、それがこんな形で中止になるのは…そこでお願いです!!どうにか、主役とマスコット役をやっていただけないでしょうか!!」

「えええー!!それは大変!!お義母さん、一緒に出ようよ!!」

「断る…と言いたいが、そうか、出たいのか…」

「出ないなら、わしがでるぞい☆」

「『(需要無)(いだろ)』」

ドォォォォンッツ!!

「ホゲェェェェェッヂ!!」

 

 

ジジイが空を舞うが、まぁ、それは気にすることはあるまい。

 

またあの俗物爺さんの家のところのだと言えば、それだけの話。

 

とにもかくにも、ベルが了承した以上、アルフィアの方も断り切れず…仕方がないかと諦め請け負ったのは、この時最大のミスだったと、彼女は後に語る。

 

 

 

 

 

「おい…今日の主役の衣装を着たのは良いが…なんだこの格好は」

「すごい、お義母さん似合っているよ!!今日の劇の主役、『魔法少女ネスティちゃんDX』の服ぴったりだもん!!」

「誰が魔法少女だぁ!!」

 

 

アルフィアとて、高レベルの冒険者。

 

その肉体は若く、この程度の衣装を着こなせないわけではない。

 

だがしかし、病弱とはいえ美しいその姿に、魔法少女の衣装は少々厳しかった。

 

みちぃっと胸元のボタンが弾き飛びかけており、丈の短いスカートはニーハイソックスの絶対領域で守られているとはいえ少しの風も危うく、誰かが見たらうわキッツ、とか言われかねない気もするが、それでも美しい容姿から魔法少女…

 

 

 

ぺろんっ

「少女、かのう?見ろ、ベル。スカートをめくっただけでも見える太ももが病弱のくせにむっちむちで下着も」

「ーーー『祝福の禍根、生誕の呪い、半身喰らいし我が身の…』」

「ほげぇっつ!?そ、それはマジでシャレになら、」

「『以下略』、『魂の(アタマボケ)平静(ジジイホシニナレ)

 

ドゴゥウウウッツ!!

「おっぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

 

 

…まぁ、あれである、しつこい様であるが、これも平常運転。

 

星にする魔法で、空にスカート捲りをして見せた愚者(勇者?)は去った。

 

違う、魔法少女が討伐すべき、最強最悪最低の敵だったに違いない。

 

 

 

 

 

 

「ええっと…と、とりあえず決め台詞をお願いしまーす」

「む?必要なのか、それは」

「必要なんだって」

 

ちゃっかりマスコット衣装…ふわふわの兎の服を着たベルの言葉に、しぶしぶアルフィアは応える。

 

これがオラリオで見られたら、それこそ一日にして黒竜よりも早く全てを潰しかねないが…それでもまぁ、そうならないだけましか。

 

 

「台本だとこれか…『見敵滅殺☆魔法少女ネスティちゃん、これにて一件落着だZO☆』…良いのか、これで」

 

魔法少女にしてはかなり物騒な言葉が混ざっていたが、間違ってもないようなので、ひとまず劇を乗り切ることにするのであった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーなお、余談だが後日、オラリオでもとあるハイエルフが主神の土下座もあってやらされたという噂をアルフィアが聞いた時、流石に同情したという。

 

 

「…そうか、あの行き遅れの癇癪娘もか…こればかりは、憐れむとしよう」




なお、当初の予定ではこう、キランッて輝く感じで魔法少女の役割を見事にこなすアルフィアの姿を描く予定だった


でも、そこまで書けるかと言えばそうでもなかったため…劇団にちょっとした助っ人形式に変更したという事情があったりする



土下座で魔法少女をやらされたって、一体どこのハイエルフなのか…



リクエストも一応対応中
遅筆だったり速筆だったり、安定しないですがご了承ください


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