成り代わり本編が上手く文章に出来ず、悶々としていたら突然、頭の中に4人がお菓子作りしてる光景が浮かんだので、勢いのままに書き上げました。
思い浮かんだのが2/13の22:30過ぎで、過去最速で書く事が出来ました。
本編も、この勢いのように書けたら良いのにと思わずにはいられません。
…現世はもうすぐバレンタインかぁ
…前世では良く友チョコとか、普段お世話になってる先生や家族に振る舞ったんだよね
…確か、食糧庫に製菓用チョコレートとココアあったよね
…ビアとロカ誘って何か作ろうかな
…あ、シャルさんにも声かけてみよう
こうして、3人と一緒にお菓子作りをする事にした。
「誘ってくれてありがとう〜メノちゃん。閣下に美味しいケーキをと思ったんだけど、中々上手くいかなくて困ってたのよ〜」
「スポンジは結構難しいからね。ロールケーキの方が難易度低いから今回はそっちにしようか」
「賛成〜!」
「ロールケーキ…ロールだから、何かを巻くんですか?」
「ロカ正解。オーブンの天板に型紙敷いて、ケーキの生地を流し込んで焼いたのに、クリームとかを塗ってクルクルッて巻いたのがロールケーキって言うの」
「…美味しそうです…ジュルル」
「ビア、ヨダレヨダレ」
「あぅ///」
「さ、やってみようか」
「「はい」」
「えぇ!」
ロールケーキ…正確にはシフォンロールケーキを作る。
材料は卵、砂糖、サラダ油、牛乳、薄力粉。
基本の計量を済ませ、卵は卵黄と卵白に分けて、砂糖も卵黄用、卵白用に分けておく。
薄力粉は2回振るっておく。
「あ、そうそう。コレにココアを入れればココアシフォンの生地に、抹茶を入れれば抹茶シフォンになるよ。加える分量もレシピに書いておくね」
「ありがとうメノちゃん」
天板に敷き紙を敷いて、オーブンを温めておく。
「…メノリさん、温度がレシピよりも高くないですか?」
「あぁ、それはドアを開けたら中の温度が下がるから、あえて少し上げてるの。焼く時に温度を戻せばイイから」
「…そうだったんですか」
「うん。じゃ、続けるよ」
まずはメレンゲを作る。
卵白をハンドミキサーでツノが立つまで泡立てる。
卵白用の砂糖を加えたらハンドミキサーを低速にして砂糖が全体に行き渡り、泡が均等になるように混ぜる。
「このメレンゲ作り失敗したらこのケーキも失敗するから、しっかり泡立ててね」
「「えっ!?」」
「コツ、コツを教えてちょうだいメノちゃん!!」
「ボウルの底にハンドミキサーを当てて一箇所だけでなく、万遍なくこうやってしっかり泡立てる事かな。泡立て器の場合はボウルを傾けてしっかり空気を卵白に混ぜるようにして泡立てるとイイよ。砂糖はツノが立つまで泡立てた後に入れた方が私としてはやりやすいかな。ハンドミキサーの場合、最後に低速にするのは中の泡の大きさを均一にする為だから、これを怠ると中がデコボコになっちゃうからこれも忘れないようにね」
「「「ふむふむ」」」
次に卵黄にとりかかる。
卵黄に残りの砂糖を入れてハンドミキサーで白っぽくなるまで混ぜて、牛乳、サラダ油を都度加えて混ぜる。
薄力粉を粉っぽさがなくなるまで混ぜて、メレンゲをひと掬い加えてサッと混ぜる。
今度はメレンゲのボウルに全て入れてゴムベラで泡を潰さないようにサックリ混ぜる。
「…あ、そうそう、ココア生地作る時の注意なんだけど、カカオが原料のモノは卵白の泡を潰しやすくするから混ぜたらより手早くやらないと失敗する確率上がるからね」
「え?そうなの!?」
「気を付けます」
「うんうん」
少し高い所から天板に均一になるように流し入れて、空気抜きをしてオーブンで15分程焼く。
焼き上がったらすぐに天板から外して、ケーキクーラーの上に逆さにして生地から空気が抜けるのを防ぐ。
「シフォン生地はこうやって逆さにしないとしぼんでしまうから出来る限り手早くひっくり返してね」
「はい」
「解ったわ」
「よし、じゃあ次の生地用意しようか」
「はい」
「えぇ!」
「………むぅ」
「ビアには私と一緒に中のクリームと飾りにするチョコプレート、それとマジパンで好きな形を作って欲しいんだけど…イヤ?」
「やります!!」
…拗ねた顔もカワイイけど、やっぱりこのやる気満々の顔の方がずっとカワイイと思うのは私だけかな?
ビアとホイップ、カスタード、抹茶、チョコのクリームとついでに残しておいた漉しあんも用意した。
漉しあんを見たビアとロカの表情は、揃って物凄く嫌そうに歪んだ。
…あの男が絡むと解りやすいなぁ、2人とも
チョコプレートにチョコペンで、私用のに〈だいすき〉と一生懸命書くビアはカワイイが天元突破していた。
生まれて初めてのマジパンには、流石に苦戦してハート形と星形を量産するのがやっとだったけど。
土台となるシフォン生地も結局、プレーン生地だけでなく、どうせならと抹茶、ココア生地も作った。
しっかり冷めたら型紙を外し、巻きやすいように生地の手前に横に2〜3本、線状の切り込みを入れてからクリームを均一に塗り、奥の方1〜2cmくらいは何も塗らないで手前から巻いていく。
巻き終わりを下にして形が落ち着くまでラップ代わりに濡れ布巾をかけておく。
そのまま大体1時間くらい置いて完成。
それぞれ食べたい分を切り分けて好きにデコレーションしてから除けておき、残りも切って藍染一家用、今回来ている狛村さん用(東仙の代理)、吉良さん用(市丸の代理)と姫様の世話役分を給仕係に渡し、シャルさんもバラガンに渡す分を確保。
プレーンと抹茶の漉しあんロールはビアが
「嫌な作業はさっさと済ませて来ますので、メノ姉様待ってて下さいね」
と本当に嫌そうな顔で宣言して、ものの数分で頼んでた道具を持って戻って来た。
私とロカも普段から交流のあるテスラ、ネリエル達、グリムジョーは運悪く藍染の命令で留守だったが、シャウロンに代表として渡した。
渡したい破面達に大体渡し終えた私達は、上機嫌でバラガンの所へ戻って行くシャルさんを見送ってから、部屋に戻って3人だけのお茶会を楽しんだ。
夜、あと30分くらいで日付が変わる頃、厨房に汚れたエプロンを置きっぱなしにした事を思い出した私は、そっと部屋を出て厨房に急いだ。
途中、明らかに不機嫌なグリムジョーとばったり遭遇してしまった。
「…チッ」
「ど、どうかしたの?」
「…別に」
「あ、もしかしてロールケーキ、口に合わなかった?」
彼の眉間の皺が1本増えた。
「…食ってねぇ」
「え?」
「お前から貰った後待ち切れねぇって、俺の分残して食う事にしたんだとよ」
「あらま…あれ?」
「そしたら、ディ・ロイとエドラト、イールフォルトがどれ食うかで喧嘩しやがったせいで全部ひっくり返してグチャグチャにして食いっぱぐれた」
「うーわ」
…何気に食い意地凄いんだっけ、あの3人
…特にスイーツ系でケンカしやすいとかシャウロンが言ってたな
…そのせいで食べられなかったとは
…あ、でもちょうどイイかも
「この後ちょっとイイ?」
「あ?」
あるモノを渡す為に厨房に付いて来て貰った。
「はい、最後の1個。もう夜だからコーヒーじゃなくてホットミルクだけど」
「…何でひとつだけあんだよ」
「…作った人の特権、味見…今回は食べたい分を先に取っといたんだけど、コレだけ残っちゃって」
「…ふーん」
眉間の皺が戻ったグリムジョーは黙々と、最後のココア生地にチョコクリームのシフォンロールケーキを食べる。
…本当は、前世の事思い出してつい作っちゃったんだよね
…推しキャラにって、イベント毎に何かしら作る友人に付き合ってこういったモノをよく一緒になって作って
…まぁ、作ったのはイイけどその後の事考えてなくて、明日分解して、デコの部分は私、ケーキをビアとロカに半分こして貰おうと思ってたけど
だって、ハート形のチョコプレートにLOVE、マジパンは白いネコ(豹のつもり)が香箱座りやヘソ天とかしてるデコレーションなんて、絶対ややこしい事になる。
シャルさんは絶対からかって来るし、ビアがまたグリムジョーに塩対応するだろうし、ロカも何かしら変な気を使って来そうだし。
…上手く処理出来て良かった
機嫌の直ったらしいグリムジョーが、持っていた白い箱…多分、現世のお菓子屋のだと思われる…を渡して来た。
「藍染の野郎が姫の為に買って来いって、いきなり命令して来やがって…しかもうろ覚えの店の名前と買うモノしか言わねぇから探すのに手間取った」
…だから居なかったのか
「んで、買った帰りにお前が言ってた店があったからアイツ等にって思ったが…止めた。お前等で食え。じゃあな」
「え?あ、ありがとう」
グリムジョーが食べた食器を片付けて、目的のエプロンと貰った箱を手に部屋に戻った。
…あ、コレはビアとロカを連れて現世に行った時に見つけたプリンとシュークリームの専門店のだ。
…お土産にって渡したの覚えてたんだなぁ
翌日、ビアとロカも一緒にオヤツとして、プリンとシュークリームどっちも美味しくいただいた。
シフォンロールケーキは昔、一時的にハマって色々な組み合わせのを作っていたのを思い出しながら楽しく書きました。
現在、成り代わり本編が第5話までなので、他の推しキャラがまだ出ていない状態ゆえ、彼に出て貰いました。
らしく出来上がっていれば幸いです。
本編の続き、頑張ります。