四葉真夜の息子⁉   作:苦茶。

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タイトル思いつかない…


感情の変化

「全員そこを動かないで!!」

 

 

校門前に一人の女性の声が響く。

 

 

達也達が声の方をした方向を向くと、そこには二人の人物がいた。

 

 

 

「七草生徒会長!渡辺風紀委員長!」

 

 

 

A組の生徒の一人が大きな声を出す。

 

 

新入生達にはそれほどの衝撃があった。

 

 

なぜならこの第一高校の『三巨頭(さんきょとう)』と呼ばれる三人の内の二人である……生徒会長である真由美さんと、風紀委員長の渡辺先輩が突然現れたのだから。

 

 

この場に居る生徒の顔を2人が見ている間に周りを見渡すと、達也達は真っ直ぐに真由美達を見ており、この騒動の中心である森崎も顔を青くさせながら真由美達を見ていた。

 

 

それだけでなく……校門前には下校途中と思われる生徒も数多くいた。

 

 

こんなにも生徒がいるのだ。

 

 

『トラブルが起こった』と……誰かが生徒会や風紀委員に知らせていてもおかしくない。

 

 

2人がこの場に居る生徒を見ていると俺が居る事に気がついたようで笑みを浮かべ声をかけてくる

 

 

 

「さっきぶりね、彗君」

 

「えぇ…先程ぶりですね」

 

 

だが二人は一瞬で厳しい表情に戻すとCADを持っている1年生に静かに告げた。

 

 

 

「自衛目的以外の魔法による対人攻撃は、校則違反である以前に、犯罪行為です。なので、ここであった騒動について……詳しく話を聞かせてほしいのだけど。」

 

 

 

真由美の告げた言葉でA組の生徒達は完全に蒼白となっていた。

 

 

中にはよろめく生徒までいる始末だ。

 

 

だがそれも無理はなかった。

 

 

真由美さんの小柄な身体から並の魔法師を大きく上回るサイオン光が出ていたのだ。

 

 

それは彼女の威厳を示すには新入生達には絶大すぎた。

 

 

 

「君達は……1-Aと1-Eの生徒だな。事情を聞きます。ついて来なさい」

 

 

そう言ったのは、真由美さんの隣にいる渡辺先輩であった。

 

 

摩利が持つCADには既に起動式の展開がされていた。

 

 

達也に視線を送ると、お前が行けと目で訴えられたので、仕方が無く俺が前に出る

 

「すいません渡辺先輩、少し悪ふざけが過ぎました」

 

「悪ふざけ?」

 

俺の言葉に渡辺先輩は軽く眉をひそめる

 

「はい、森崎一門のクイックドロウは有名ですし、俺も早撃ちを得意とする魔法師なので後学の為に1度見せてもらえないかと思ったのですが…2人ともかなり気合いが入ってしまって」

 

そこまで言うと渡辺先輩も俺の言いたい事に気が付いたのかニヤニヤしながら追いかけてくる

 

「ほーう…では他の者達がCADを構えていたことはどう説明する?」

 

「驚いたんでしょう。俺自身少しばかり力を込めすぎてサイオンを余剰に展開してしまった感はあるので。異常なサイオンの量にすぐに気が付いて条件反射ですぐに起動プロセスを実行しようとするとは……同じ一科生ながら誇らしいですね」

 

 

「私には君の友人達が、迎撃しようとしている様に見えた訳だが……それでも悪ふざけと主張するのかね?」

 

俺はそこで達也に、これ以降はお前がやれと言う思いを込めて視線を向ける

 

達也も意図に気が付いたのかイヤイヤといった雰囲気で一歩前に出てくる

 

 

「1-Eの司波達也です、迎撃といっても誰も魔法は使用していませんし、攻撃性のある魔法を誰も使おうとはしていませんでしたから

 

 

「ほぅ…君が…それで私には君の言葉がこう聞こえるぞ?魔法の起動式が読み取ることができると」

 

 

 

「俺は二科生なので実技は苦手ですが、分析は得意です」

 

改めて達也の異質さを理解する

 

 

魔法師は、魔法式についてはどのような効果を持つのか直感的に理解することができる。

 

 

だが起動式は別である。

 

 

 

起動式は簡単にいえばデータの塊だ。

 

 

それを読み取ることができるなど数百万と呼ばれるデータを全部記憶しているようなものだ。

 

 

魔法を使うには起動式が必要である。

 

 

が、使う前から理解するなんてどんな魔法師だろうと不可能だ

 

 

 

「君達は誤魔化すのが得意なんだな」

 

 

 

摩利は真っ直ぐに達也と俺を見る。

 

 

 

すると、そこに俺達を庇うように深雪が前に出る。

 

 

 

「兄達が申した通り、本当に、ちょっとした行き違いだったのです。先輩方のお手を煩わせてしまい、申し訳ありませんでした」

 

 

 

そして、深々と頭を下げた。

 

 

 

その様子に毒気を抜かれた摩利は目を逸らし、真由美に視線を向けた。

 

 

「摩利、もういいじゃない。彗君、達也君、ただの見学だったのよね?」

 

 

 

「「はい」」

 

 

「生徒同士で教え合うことは禁止されているわけではありませんが、魔法の行使には、行動するだけでも細かな制限があります。これは一学期の授業で教わる内容です。魔法の発動を伴う自習活動は……それまでは控えた方がいいでしょう」

 

 

 

真由美は優しげな表情で全員に告げる。

 

 

その真由美に習って摩利も話した。

 

 

 

「……会長がこう仰っているので、今回は不問にするが……以後このようなことがないように全員注意するように」

 

 

そう締めくくると、達也の方を向いてニヤリと笑った

 

 

「彗…嫌な予感がするぞ」

 

「まぁ…うん…頑張れってことだ」

 

 

 

その後真由美が小さく手を振りながら、摩利が少し一瞥しつつこちらを見ながら、校舎へと去っていった。

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「……借りだなんて思わないからな」

 

 

 

二人が校舎へと去っていってから、森崎が達也へと向けて言った。

 

 

「別に貸しだとも思ってないさ、それにそれを決めるとしたら俺ではなく彗だ」

 

 

「別に貸したなんて思ってない、1つ言いたい事は、二科生を雑草と呼ぶのはやめろ」

 

 

森崎は俺の言葉に返事はせず、踵を返しそのまま去っていく。

 

彼にくっついていた友人達もその後を追いかけるのだった。

 

 

達也はその後ろ姿を黙って見ていたのだった。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

俺達は駅までの道を一緒に帰っていた。

 

 

 

といっても、その途中にある喫茶店で過ごす事になりそこに向かっていた

 

 

「それにしても四葉君、さっきのやつ説明してくれるんでしょうね?」

 

 

「さっきのやつ?」

 

 

エリカが好奇心に溢れた様子で俺に聞いてくる。

 

 

 

「そうそう!俺も気になってたんだよ!」

 

 

「わ、私もです!」

 

 

レオ、美月も気になるのかソワソワしていた。

 

 

側にいる深雪も騒いではいないが、先程から俺の方へ好奇の視線を向けている。

 

 

俺が本当にわからなくて疑問符を浮かべていると

 

 

「きっと、さっき森崎の魔法式を防いだ魔法の事を聞きたいんだろう」

 

 

 

「成程…取り敢えず店に着いたら説明するよ」

 

 

 

 

 

 

目的の喫茶店に到着し、各々注文した後、俺は話の続きを始めた

 

 

「それであれは何だったの、普通に考えてあの距離で魔法を防ぐことなんて不可能だし、それがアイツみたいな速さ特化の魔法師なら尚更、私みたいに獲物を扱う魔法師なら話は別だけど…そういった物も持ってなかったし…」

 

「ちゃんと説明するよ…その代わりこの話はオフレコでね」

 

皆が頷くのを確認してから俺は話し始める

 

「俺は先天的特異能力者でね…どんな物か簡単に言うと…自身のサイオンを自在に操る…とでも言おうか」

 

(本質は違うけど…サイオンの操作という点では嘘は言ってないからな)

 

「先天的特異能力者…確か七草会長もそうでしたよね?」

 

「詳細については軽くで勘弁してくれ、一応四葉の秘匿情報なんだ」

 

 

そう言うと達也と深雪以外の全員が顔を真っ青にした

 

「つまり…今私達…」

 

「十師族…それも四葉の…秘匿情報を」

 

「聞いてるって事…だね」

 

「俺達…殺される?」

 

 

「別に殺されないって、盗み聞きしたなら話は別だけど俺が話してる分は特に問題無いって」

 

笑いながら伝えると、皆ホッとした顔を浮かべ俺の話に集中し始めた

 

 

「それで結局俺がやったのは何なのかと言うと、簡単でサイオンを操作して森崎の魔法式にぶつけただけだよ」

 

 

そこまで言うと達也は理解したようで、納得した表情を浮かべた

 

「擬似的な術式解体(グラム・デモリッション)だろ?」

 

「正解!!」

 

皆の顔を見ると、深雪、雫、光井さん、美月は驚いた顔を浮かべているが、千葉さんとレオは疑問符を浮かべていた

 

「術式解体って…?」

 

「確か…圧縮されたサイオンの塊をイデアを経由せずに対象物に直接ぶつけて爆発させて、そこに付け加えられた起動式や魔法式と言ったサイオン情報体を吹き飛ばす…魔法ですよね?」

 

「そして射程が短いこと以外に欠点らしい欠点が無い、現在実用化されている対抗魔法の中では最強と称されている無系統魔法…だった気がする」

 

「流石一科生、2人とも正解だ」

 

「ただ…圧縮したサイオンを使用する事から、必要なサイオンの量が極めて多くて使用者がごく僅かな魔法だと聞いてますが…」

 

 

「達也が言ってだろ擬似的だって、本来なら圧縮したサイオンの塊をぶつけて爆発させて吹き飛ばす魔法だけど、俺はサイオンを無理やり魔法式に介入させて内側から崩す術式解体もどきだよ」

 

「彗お兄様の異能を使って、サイオンで構築されてる魔法式に介入し魔法式自体を破壊する…」

 

「何より、もどきと言っておきながら元の魔法より高性能なのがたちが悪いな」

 

「元の魔法って…術式解体より四葉君の方が凄いってこと?」

 

「あぁ、術式解体は一発のサイオンの塊で1つの魔法を吹き飛ばす魔法だ、さっき雫とほのかが言っていたがその一発ですら一般的な魔法師が使える1日分のサイオン量に匹敵する、対して彗の方は空気中に自身のサイオンを飛散させれば、サイオンがその場の空気中に残ってる限り、いつでも何個でも魔法を無効化出来る」

 

そこまで言うと皆この魔法の異常性に気が付き始めたようで

 

「つまり…四葉君が居れば魔法は無効化されるって事でしょ…?」

 

「それって…」

 

「彗には魔法が効かない…ってことだと思う」

 

「何それ!!すっごい便利じゃん!!」

 

 

皆がじっとこちらを見てくるため、食べていた物を飲みこんで答える

 

「んなわけ無いでしょ、それだったら苦労してないよ」

 

俺は一口水を飲んでから再び喋り始める

 

「さっきも言ったけど、俺のは内部からあくまで崩してるだけで、さっきまでは威力が弱い魔法だから良かったけどあれが威力の強い魔法だったら崩された魔法式が暴発して何が起こるかわからないよ、確かに便利なのは認めるけどいつ暴発するかわからない爆弾を常時使わなきゃいけないほど弱くもないよ」

 

「「「……」」」

 

言い切った後やらかした事を悟った為、急いでフォローをする

 

「ちなみにだけど…俺の目の前にも術式解体が使える人間は居るけどな」

 

 

そう言うと皆の視線は俺から俺の眼の前に居る達也に向けられた

 

 

「マジかよ達也!!お前も使えるのかよ!!」

 

「いや俺は…」

 

「てか術式解体使えるってサイオン量どんだけあんの?」

 

「いや…」

 

「そうですよ!!お兄様は凄いんです!!」

 

「恨むぞ…彗」

 

 

 

皆に一斉に質問され困り果ててる達也を見ながら、俺は元の世界と違い感情がある為戸惑いながらも笑顔な達也を見て、改めてやって来たことは間違ってなかったと実感するのであった




ここまで読んでくださりありがとうございます。

達也の感情の変化は書きたかったので書けて良かったですね

感情あるけど、感情出すとキャラ崩壊しちゃうから塩梅が難しい…

また雫のイチャイチャ書けなかった…
そろそろ作者が死ぬ…

やっぱ個人的メインヒロインは‼(参考までなので必ずではありません)

  • 司波深雪
  • 北山雫
  • 光井ほのか
  • 七草真由美
  • アンジェリーナ=クドウ=シールズ
  • 千葉エリカ
  • 柴田美月
  • 中条あずさ
  • 黒羽亜夜子
  • その他
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