精一杯の祝福を君に
アリス・ギア・アイギスの君影唯が主人公の最終決戦のif作戦です。
半分以上スパロボ&オリジナル要素です。
それでも良ければよろしくお願いいたします。
(メテオ作戦はまた後でやります)
が、その後のゴタゴタで隊長がカンヅメになっている間に、アリス作戦とアイギス作戦の二正面作戦の立案が進み、蓋を開けてみれば……という流れ。
唯ちゃんにとって一番大変な時に
『定刻です、アリス作戦発令されました。開封承認、対象はコード:クリフォト。アイギス作戦開始まであと0130です』
オペレーターの若狭さんから通信が入る。それを合図にか、隊長からの通信が来た。
『やあ。みんなの頼れる頼りない隊長だ。改めて作戦の確認をしようと思うが良いかな?』
「ええ。いつでもどうぞ」
「……」
『……無理もないか。では改めて作戦を説明する。 アイギス作戦の作戦目標はコード:ネフィリムの中枢たる村尾未羅の撃破、若しくは奪還である。……わかっているからそんな睨まないで。そして今作戦の戦闘目的は、あくまでもアリス作戦側であるNフィールドへ注がれるリソースの分散、及び撹乱だ」
わざわざ釘を刺してくる。嫌味かな。
「未羅は
「唯ちゃん!」
『…………………そうだ、と言ったらどうする? アライアンス協定違反の
「っ……!!」
『………続ける。今作戦の参加チームはドクソンとバエル、モデラーズの計
深沙希さんが気配もなくスッと口を開く。
「隊長さん。Sフィールドの維持は、ええ幾らでも構いません。ですが、コード:ネフィリムが居ると推測されるのはエリアFでは?」
『それについては既に準備を済ませている筈だ。充分使いこなせるようになったと聞いているが、どうだ?』
「はい! お陰さまでなんとか!」
「……」
『……他に何かあるか?』
「
すぐみさんがまるで緊張感のない口調で尋ねる。
『それについては申し訳ない。ただ、潤沢な補給は手配しているつもりだ。エネルギーや武装、弾薬に関してはアリス作戦と同等レベルとしている』
それを聞いたすぐみさんは、一瞬だけチシャ猫のような目線をこちらに流し、すぐに元の雰囲気に戻った。
なに……いまの。
「あはっ! てっきり
「はぁーっ!?」
『当然だ。誰一人として捨て駒にはしない。少なくとも僕個人はそうしたいと思っている』
「よくもそんなことを抜け抜けとっ!!!!」
「やめてってもう!」
いけしゃあしゃあとよく言ったもんだっ!
こいつはっ! この男は未羅のことも唯のこともっ! 一切顧みなかったっ! 大を生かす為に小を殺せる男だっ!
「ほら隊長、内妻には伝わってないみたいですよ? その苦労」
芹菜さんが茶化すようなことを言う。何が若奥様だ、誰が内妻だ、こんな奴のっ。
『……質問がないなら作戦準備に移ってもらう』
「あら、無視ですか。昔の女はお呼びでないと♪」
は?
『芹菜、こんな時に誤解を招くようなのはマジでやめてくれ』
「あら言ってなかったんですか? 不誠実なのは嫌われますよ?」
「おっ? 修羅場にござるか?」
は????
『はぁ……深沙希さん』
「はい。後で言い聞かせておきますね」
なんだろう、この、疎外感。
そうか。深沙希さんはAEGiSの人なのだから隊長とも頻繁に会ってたのかもしれない。唯を差し置いて……いや、あんなやつのことはどうでもいいしっ。
もう口を開くものは誰もいない。
この憎らしい顔見るのも、これで最期かもしれない、か。
……ふん。
『……よし、では諸君の健闘を祈る』
「「「はいっ」」」
「……」
『最後に、唯へ。辛いときに一緒に居てやれなくてすまなかった。用意したプレゼントが未羅と共に帰って来れるその一助に成ればと思う』
「何をいまさらっ……!」
「あらあら」
『どうか、無事で』
「っ……!」
こんなことで許すとでも思ったのかっ……!
言いたいことだけ言って通信切りやがったしっ……
『コンディションイエロー発令。チームバエル・モデラーズは第三格納庫へ。チームドクソンは第一格納庫へ。アイギス作戦開始まで0121。各員配置に着いてください』
「唯ちゃん、行こう?」
「……うん」
「君影さん、少し宜しいですか?」
格納庫へ向かおうとしたところで、深沙希さんが遠慮がちに話しかけてくる。
「はい。なんでしょうか」
どこからか、スッと何かをこちらに差し出した。
「これを、お渡ししておきます」
これは、データカード? 何の? あまり使わないから判らないけど、見たことない規格のような。裏は……ってこのロゴはっ!
「これAEGiSの!? こんなもの、私が閲覧してもいいの……ですか?」
「今のあなたに必要なものでしょうから。アリスギアのサブパネルのスロットに入ります。出撃前までにご覧になって下さい」
「……」
「では、お互い無事で」
「あ、はい。宜しくお願いします」
教本にも載っている(実話)美しい御辞儀をして音もなく去っていく。
何を、考えているのだろう。
解らない。
とりあえずハンガーに急がないと。
@@@
時は遡り二ヶ月前
「磐田さん。話ってなんですか? しかもこんな遠くの格納庫まで」
「わしは隊長からの預かりものを渡すだけだ」
「……! あいつ……」
「えっ、隊長が?」
「そう怖い顔をすんなって。トップモデルがして良い顔じゃねえな」
「……」
「着いたな。開けるぞ」
セキュリティカードと磐田さんの生体認証により扉が
どうやら大きな格納庫の上部デッキにでたらしい。
そこには異形の物体が二つ、鎮座していた。
「RX78 GP03オーキス。大型スラスターと超長砲塔砲、超大型格闘武装、大容量実弾兵装コンテナベイ、独立コア・ジェネレーターによるHigh-dimensional Pressureジェネレーターも実装されとる、もはや機動要塞だな。これが次の作戦での乙莉ちゃんの特別装備だ」
「わぁ! すごいです!! こんなの使っていいんですかー!」
「……これ、大丈夫なんです? 主に版権とか……」
「さあ。わしらは隊長さんに用意しろと言われたものを用意しただけに過ぎん。GP計画? 知らんなそんなもん」
「じゃあその型番何ですか」
「はて。んでこっちがお嬢ちゃんの装備だ」
「VERUNE 35A/MPFM 多目的航行モジュール、通称ミーティア改。こいつは武装の種類こそ多くはないが、それぞれの武装の威力が高い」
「こっちは二本なんですねー」
「……なんですか。MSVにしとけば良いかなってことですか」
「んん゛っ。なんのことやら」
まあ、強い装備が手に入るならそれに越したことはないけどさ。
「だがコイツには一つ注意点がある。ヴェルヌにも独立コア・ジェネレーターが搭載され、火器及び主推力へと供給がされているが、こいつにはHPジェネレーターが搭載されていない。まあその分他へ出力が回っているわけだが」
「当たらなければいいってことでしょ? 上等じゃない!」
「はは、その意気だ」
やってやるっ。
今度こそ、未羅のところに……
機材の陰から鈴木さんが顔を出した。そんなところにいたのか。
「じゃお二方、起動確認するんでアリスギアの装着をお願いするッス!」
「はーい!」
「了解です」
@@@
『君影唯、アリスギア装着確認』
『須賀乙莉、アリスギア装着確認』
『
『
無事にアリスギアの起動が終了する。
人工知能
その一つに、ALICEとの
制御室の鈴木さんから通信が入る。
『じゃあ君影さん、須賀さん。追加装備の起動シークエンスに入るッス』
『「了解」』
『エミッションコア、同期作業開始。コントロールを君影 唯に』
『エミッションコア、同期作業開始。コントロールを須賀 乙莉に』
「I have control」
『アイハブコントロール!』
『ヴェルヌ装備位置へ移動をお願いします』
「了解」
『オーキス装備位置へ移動をお願いします』
『はい!』
ALICEとの同調によって身体の延長のような感覚となったアリスギア。
それにより、これまで以上に自由に動かせる。
手脚が伸びた様なものだが、不思議なことに違和感は感じない。まるではなから私の一部だったかの様に。
この二ヶ月、唯達は殆ど哨戒任務も回されずに、この装備の慣熟訓練が課されていた。薄々
なにせ、この大型装備はALICEとの同調を以てしても容易に扱いきれるものではなく、最初のシュミレーションではオートパイロットを切った瞬間制御不能になるという醜態すら晒した。
だが、その甲斐あって単騎でファルコンの弾幕を
流石に慣れた手付きで固定アームを展開し、接続。
「接続アーム固定完了。ヴェルヌ側コア励起」
『ヴェルヌ・コア励起確認。
「エミッション・コア
エミッション・コアは扉だ。
扉の数が多ければ、その分取り出せるものは多くなる。
だが、それを同じリズムに合わせなければそれぞれが打ち消し合ってしまったりするのだ。
ALICEとの同調により、この扉の意味が、理解できる。
「……
『各部エネルギーライン出力正常。ヴェルヌ起動確認』
『オーキス起動確認』
『出撃準備完了確認。では作戦開始まで待機お願いします』
『「了解」!』
はぁ。
定刻まで19分。
やれることは全部やった。
あとは、迎えに行くだけ。
そうだ、深沙希さんから貰ったデータカードの内容でも確認しておこっか。
〈〈ファイルアクセス権限確認:【Yui Kimikage】
ファイル名:ウツロ作戦
機密レベル:S+(作戦破棄によりAAAより格上)
作戦目標:ネフィリムの足止め
作戦目的:シキ作戦の陽動
作戦参加アクトレス:君影唯、須賀乙莉
※コード:ネフィリムと密接な繋がりがあると目される両名の帰還は考慮しないものとする
作戦概要:進路S3でポイントF1までテレポートドライブにより転送。ツインドッグでの戦闘はAEGiS戦闘水準を大幅に超えているため、作戦目的は遂行可能という計算結果が出ている。
作戦詳細:
__ __ __
__| __| |__| | _|_
__| __| __| | |
ーー復号不可処理済みーー
……
なに、これ。
誤解しようのない捨て駒作戦。しかも
でも、こんな作戦は知らない。知らされてない。
……! もしかしてこれがアイギス作戦の真の目的!?
やっぱり本命のシキ作戦に対する……シキ作戦ってなに?このウツロ作戦と同様に、アリス作戦にも他の目的が?
いや、待って。作戦破棄理由が書いてあるじゃん。
__ __ __
__| __| |__| | _|_
__| __| __| | |
ーー復号不可処理済みーー
作戦破棄理由:事業連合アライアンス隊長である── ──の提議により、同者発案のアリス及びアイギス作戦が、より有効であり犠牲も少ないとAEGiS総会の合意を受け採択された。君影唯及び須賀乙莉の身元も同者により保証され、ひとまず不問となった。これにより本作戦は不要となり、存在ごと秘匿される運びとなった。
……
『当然だ。誰一人として捨て駒にはしない。少なくとも僕個人はそうしたいと思っている』
『今のあなたに必要なものでしょうから』
言わなきゃわかんないじゃん……!
こんな、こんなのっ……
『定刻五分前。各員出撃準備お願いします』
『チームドクソンはナイトヘーレ6番及び9番より、エリアBへ出撃してください』
『了解!』
……
「若狭さん」
『はい。なんでしょうか』
「隊長に、──に、伝えてください。『帰ったら
『確かに承りました。では、ご武運を』
「っ、はいなっ!」
ヴェルヌの方のコアに意識を向け、出力を上げる。
『進路クリア、ナイトヘーレ6番開門。オーキス発進どうぞ』
『須賀乙莉、オーキス、出ます!』
膨大なエネルギーの奔流と共に乙莉が射出されていく。
そろそろこちらのエンジンも臨界。
『進路クリア、ナイトヘーレ9番開門。ヴェルヌ発進、どうぞ』
「君影唯、ヴェルヌ、行くよっ!』
こうして唯達は、
未羅のところへ 希望の代償も知らず
たった一人の友達を守れると信じて
何もかも犠牲にする旅が 始まった
MMDでこの続きを制作したいと思っています。
というか制作中にシナリオを思いついたので書き起こしました。
もし機会があればぜひよろしくお願いします!