続き貼っていくで候。
では、どうぞ∠( ゚д゚)/
――暗い。
虎杖悠仁は、久しぶりに“内側”へ引きずり込まれていた。
赤黒い空間。
骨と影で組み上げられたような世界。
そして、王座。
「よォ……小僧」
低く、嗤う声。
呪いの王が、片肘をついてこちらを見下ろしていた。
「珍しいな。向こうから来るとは」
「……アンタか」
虎杖は舌打ちする。
「今、出てくる用事はないだろ」
「用事ができた」
宿儺は、ゆっくりと身を起こした。
その目が、愉悦に歪む。
「さっきの“異物”だ」
虎杖の心臓が、嫌な音を立てる。
「……垣根、か?」
「名はどうでもいい」
宿儺は指先で空をなぞる。
「呪いを使わず、呪いを否定し、しかも――理解している」
舌なめずり。
「理屈で世界を壊そうとする人間など、久しく見ていなかった」
虎杖は睨み返す。
「やめとけ。あいつに近づくな」
「勘違いするな、小僧」
宿儺は笑う。
「喰う気はない」
一瞬、空気が凍る。
「……は?」
「壊す前に、“何が壊れるのか”を見たいだけだ」
宿儺は王座に深く腰掛けた。
「呪いとは感情だ。憎しみ、恐怖、執着……それらが形になったもの」
目が細まる。
「だが奴は、感情を“資源”としか見ていない」
くく、と喉を鳴らす。
「面白い。呪いの王として、これ以上の侮辱はない」
虎杖は、はっきりと言った。
「……あいつは、アンタみたいな怪物を倒すために動いてるわけじゃない」
「分かっている」
宿儺は即答した。
「だからこそ価値がある」
視線が、深くなる。
「世界そのものを“作り直す”気の人間だ」
――次の瞬間。
虎杖は、現実へと弾き戻された。
◆◆◆
同時刻。
呪術高専・地下。
結界術式の監視盤が、わずかに軋んだ。
「……今の反応は?」
術師の一人が声を上げる。
「宿儺の領域……いや、違う。干渉された“方向”が逆だ」
別の術師が、困惑した声を漏らす。
「外部から、呪力体系に“解析的干渉”があった……?」
沈黙。
「……あり得ない」
だが、記録は確かに残っていた。
◆◆◆
屋上。
垣根帝督は、夜風に吹かれながら、フェンスにもたれていた。
指先で、未元物質を微細に分解し、再構築する。
「……やっぱ、いるな」
誰に言うでもなく呟く。
「この世界、“意思を持った欠陥”が棲みついてやがる」
背後から、足音。
「それ、たぶん“一番当たり”引いてるよ」
五条悟だった。
缶コーヒーを二本持ち、一本を放る。
「受け取りな。徹夜で考え事してた顔だ」
垣根はキャッチし、鼻で笑う。
「で?何が起きた」
「簡単に言うと――“呪いの王”が、君に興味を持った」
垣根は、少しだけ眉を動かした。
「王?」
「うん。この世界で一番、壊れた奴」
沈黙。
「……なるほど」
垣根は、空を見上げる。
「じゃあ、最初に解体するにはちょうどいい」
五条が、吹き出した。
「はは。普通は“避けたい相手”なんだけどね」
「悪ぃな」
垣根は淡々と言う。
「俺は、避けるより――仕組みを知りたい」
遠くで、結界が低く鳴った。
世界はまだ均衡を保っている。
だが、その中心に、理解する者が立ち始めていた。
時系列で言えば、原作の2巻〜3巻辺りですかね?
では、またく(`・ω・´)