ルナさん待って、シンと理樹君なら理樹君を勝たせないとファンの方に申し訳ないというか…取り敢えずその右手拳銃を置いてください。
もうしませんから許して‼︎う、うわぁ‼︎
ルナ「作者はお亡くなりになりましたので今回で最終回です」
…死んでませんからね‼︎
真side
真「クソッ‼︎」
暗闇の中、真は一人吐き捨てた。
「(何が正義の味方だ。偽善者ぶりやがって‼︎)」
「(正義の味方ならどうしてあの時助けに来てくれなかったんだ‼︎)」
…
それはまだ俺が中学二年生の時だった。
その日はクリスマスイブで俺は朝から夕方まで友達の家でクリスマスパーティーを楽しんだ。
夜は家族で祝おうと約束していたため帰宅した。
「ただいまー」
だが、誰からも返事が無い。
それに夕方だというのに明かり一つ点いていない。
「おかしいな?出かけちゃったのかな?」
それとも…
「まさか、俺を驚かそうとしてるんだな?ようし」
そう言って俺は靴を脱いで家に上がった。
リビングのドアを開けた瞬間、俺は固まってしまった。
俺は目を疑った。
なぜなら、そこには額を銃か何かで撃ち抜かれた父の死体があったからだ。
「父さん‼︎父さん‼︎」
「(嘘だ‼︎そんなはずが無い‼︎)」
俺は母さんと妹の麻友を探した。
母はキッチンで父と同じく息耐えていた。
「そんな、なんでこんな‼︎」
ウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだ。
混乱する中、真は家族で一人だけまだ見つけてないことに気づく。
「そうだ、麻友は?」
どこかに隠れたか逃げたかしたのだろうか?見当たらない。
むしろそうであって欲しい。
せめて妹だけでも生きていて欲しい。
「麻友‼︎麻友‼︎俺だ‼︎真だよ‼︎いたら出てきてくれ‼︎」
縋るように家の中を探し回るがどこにもいない。
「クソッ‼︎」
真は家から飛び出してひたすら麻友を探した。
小学校、公園、麻友の友達の家。
全部探したがどこにもいなかった。
「うわあぁー‼︎」
もう希望などどこにもなかった。
真は泣き叫ぶことしかできなかった。
その後、警察の捜査が入ったが麻友が見つかるどころか犯人すら捕まらなかった。
父と母は警察官だった。
父は心優しく正義感の強い人だった。
母は父と結婚して俺が生まれてからは警察官を辞め専業主婦になって俺たちを育ててくれた。
普段は優しく、間違いには厳しい。
俺と麻友はそんな二人が大好きだった。
だが、そんな二人だからこそ恨まれることもあったのかもしれない。
それでも俺は納得がいかなかった。
それからというもの俺は毎日をただ無気力に過ごすだけだった。
事件から一ヶ月ほど経ったある日、俺はある男と出会い、戦う力を手に入れることになる。
その男は自宅にやって来た。
⁇「よう、始めましてだなボウズ。俺の名前は群雲ムウだ」
真「…っは?」
ムウ「まぁ、そんな顔すんなよ。俺はお前に二つほど用があって来たんだ」
真「…」
ムウ「まず今回の事件についてだか、お前の親父さんはある一族のことを探っていたんだ。その一族は三枝と言ってな。表向きはただのでかい家に住んでるだけの金持ち連中だが、裏では軍事兵器の開発や生産から人体実験などの非人道的な事までやってるらしい」
真「つまり、父さんはその一族を嗅ぎ回った結果殺された。そういうことか⁉︎」
俺は怒りを隠し切れなかった。
父は、自分の正義を貫いた。
その結果殺された。
母や妹も口封じに殺された。
こんなふざけたこと許せるはずがない。
ムウ「俺はお前の親父さんとは古くからの知り合いでな、その調査も俺が頼んだことだ。そのせいでこんな事になってしまった。俺のせいみたいなもんだ‼︎すまない‼︎」
真「アンタが謝って二人が帰ってくるのかよ‼︎親だけじゃない‼︎妹も殺されたんだぞ‼︎」
ムウ「妹さんならまだ助かるかもしれない」
真「‼︎どういうことだ⁉︎」
ムウ「妹さんはとある事情で三枝一族に誘拐されたんだ。もしあの場にお前がいたらお前も同じ理由で誘拐されていただろうな」
真「ある事情ってなんだよ‼︎」
もしそれが本当ならこれ以上に嬉しいことはない。
ムウ「それを今から話すからこれから時間は大丈夫か?少しついて来て欲しいところがあるんだ」
俺はムウという男について行くことにした。
真「ここは?」
ムウ「ここは俺が個人で経営している喫茶店だ。用があるのはこの奥の地下だがな」
真「こんなとこに何があるってんだよ?」
喫茶店の地下を歩いているとムウは通路の途中の厳重そうな扉の前で止まった。
どうやら着いたらしい。
ムウがパスワードを打ち込み、扉を開けた。
ムウ「着いたぞ。さっきの事情ってのともう一つの用件についてここで話そう」
ムウの後ろには大人の男性よりも一回り大きいロボット?のようなものがあった。
ムウ「さっき、三枝一族は軍事兵器の開発や生産をやっていると言ったな?こいつは三枝製ではないがその一種だ」
何を言っているんだこの男は?
動揺を隠せない真を余所目にムウは話を続ける。
ムウ「俺たちはこいつらをMS(モビルスーツ)と呼んでいる。これは人が乗り込んで初めて動く代物だが誰もが扱えるわけではない。まぁ、人には向き不向きがあるのと同じだ」
なんだかよく分からない言葉が出てきた。
そろそろ本格的に混乱してきた真の耳にとどめの一言が入る。
ムウ「そしてお前達兄妹はMS適正が高かったんだ」
真「⁉︎」
ムウ「つまり妹さんは三枝がよこした使いによって誘拐された訳だ」
真「ちょっと待てよ‼︎麻友はまだ小学生だぞ‼︎それなのに誘拐されてそんな危ない物に乗せられてるかもしれないのか⁉︎」
ムウ「そうだ。俺たちも探してはいるんだが、どうにも見つからないんだ」
真「そんな、なんでだよ‼︎」
訳が分からない。
なんで麻友がそんな目に合わなきゃならないんだ⁉︎
するとムウは真に問うた。
ムウ「俺の話せることはすべて話した。ここからはボウズ、お前が決めなくちゃならない。飛鳥 真、お前に戦う意思はあるか?」
真「…」
ムウ「別に今すぐ決めろとは言わない。答えが出たら来てくれ。いつでも待ってる」
自宅に着き、真はそのままベッドに突っ伏した。
今日は疲れた。
知りたかったこと、知りたくなかったこと、すべてを知ることになった一日だった。
けど…。
「(麻友が生きてるかもしれない…)」
「(…なら、俺のやることは一つだ‼︎)」
次の日、真はムウの働いている喫茶店へ向かった。
ムウ「どうやら、答えは出たようだな」
真「ああ、俺は、戦うよ」
ムウ「下手すれば死ぬかもしれないが、それでもやるのか?」
真「構わない。麻友を必ず助け出してみせる。じゃなきゃ兄貴失格だろ?」
真の意志は揺るがなかった。
ムウ「フッ。違いない。ついて来い。ビシバシ行くからな!」
真「望むところさ!」
ムウはバイトの子に店番を任せ真と例の地下室に向かった。
真「昨日も見たけど、俺はそれに乗って戦うのか?」
ムウ「そうだ。ただしこいつは他のMSと違って誰かが作ったとかじゃないんだ」
真「?」
ムウ「大抵のMSは人が作るんだが一部のものは”いつの間にか生まれてた”奴がいる。そのうちの一つがこの”インパルス”だ」
真「”インパルス”?これの名前か?」
⁇「失礼ね‼︎”これ”とは何よ‼︎”これ”とは‼︎」
真「誰だ⁉︎」
ムウ「言い忘れてたが”いつの間にか生まれてた”MS達には意思があるぞ」
真「つまり、この声は…」
⁇「そうよ‼︎私よ‼︎それよりこの私をこれ扱いしたことを謝りなさいよ‼︎」
真「わ、悪い。ごめんな”インパルス”」
⁇「紅姫よ」
真「えっ?」
紅「だから紅姫よ‼︎”インパルス”はこの姿の名前‼︎私の本当の名前は紅姫よ‼︎」
真「そ、そうか。よろしくな紅姫」
紅「ふんっ‼︎」
ムウ「よっぽど真のことが気に入ったんだな。流石適正者ってとこだな」
真「?確かに俺は適正値が高いらしいけど、それでなんで気に入られるんだ?」
ムウ「それだけじゃないんだ。意思のある連中は自分で相性の良いパイロットを選ぶんだ。つまり真は紅姫に選ばれたんだよ」
そういうものなのか?
真「って、もし俺が断っていたら紅姫はどうなっていたんだよ⁉︎」
紅「適正者もいなく一人寂しくここで一生を過ごすことになってたでしょうね」
あっぶねぇ。
別に俺が悪い訳ではないだろうけど、俺の知らないところでそんな事になっていたらと思うと少なからず罪悪感がある。
ムウ「さて、これから真には”インパルス”に乗って模擬戦をしてもらう。さっきも言ったが戦いに出るということは死ぬ可能性があるって事だ。その可能性を少しでも減らすためにも必要な事だ」
真「分かったけど、どうやって乗り込むんだ?」
ムウ「簡単だ。自分の名前と機体の名前を言って、出撃の意志を示すんだ」
真「分かった。飛鳥 真”インパルス”行きます‼︎」
そう叫んだ瞬間真の体が光に包まれた。
光が消える頃には俺は”インパルス”になっていた。
ムウ「気分はどうだい?」
真「なんていうか、乗るっていうより装着するって感じだな」
ムウ「そうか?目の前のモニターにこの部屋の映ってるだろ?正面と左右、そして正面の上にあるモニターが機体の背後を映してる。後は相手が攻撃して来たり、損傷が激しく危険な状態になるとアラートが鳴り機体が知らせてくれる。覚えておけ」
真「そういう意味じゃ乗ってるって表現が正しいな」
ムウ「だろ?後の説明は紅姫に聞いてくれ。早速模擬戦の準備に取り掛かる」
そう言ってムウは部屋から出て行った。
紅「それじゃこの機体の武装について説明するから、しっかり頭に叩き込んでおきなさい」
モニターの隅に朱色の髪をしたポニーテールの少女が映り込む。
声からして紅姫だろうか?
紅「聞いてるの⁉︎」
真「いや、それがお前の本来の姿か?」
紅「一体どんな姿を想像したのよ?」
真「なんかこう、もっとSFチックな感じなのかと」
紅「あっそっ(呆)それじゃ説明するから一度で理解しなさい」
※基本的な武装は原作のインパルスと一緒なので省略させていただきますが上記の通り乗り込むというより装着するという設定(ISみたいな感じを想像してください)なのでコアスプレンダーとか分離、合体はありません。
紅「射撃武装(ライフルやフラッシュエッジ、ケルベロス)は人差し指のスイッチ、格闘武装(サーベルやエクスカリバー、ジャベリン)は親指のスイッチで使えるわ。その他の武装(ナイフやバルカン、レールガン)や飛行に関してはイメージでなんとかなるわ」
真「イメージ?」
紅「〜したいとか、〜を使って〜するって頭で思い浮かべるの。そうすれば自由自在に動くわ」
真「分かった」
ムウ「そろそろ準備はいいか?」
真「バッチリだ」
ムウ「なら、奥にあるカタパルトに乗ってくれ。演習場に繋がっている」
真「分かった」
真はカタパルトに機体を乗せる。
紅「模擬戦だからって私を扱うんだから負けたら許さないから‼︎」
真「分かってるって」
確かに模擬戦ごときで負けるようじゃこの先生き残れない。
紅姫が発進を促すアナウンスをしてくる。
紅「システムオールグリーン、”インパルス”発進どうぞ」
真「行きます‼︎」
…
「あれから一年半か…」
俺はあれから強くなれたのだろうか?
いや、強くなってなくちゃダメだ。
そんなんじゃ麻友を助け出すことなんて出来やしない。
紅「お怒りのところ悪いけど、任務の内容忘れてないでしょうね?」
スマホから紅姫の声が入る。
正確には紅姫が収納されているスマホ型の装置とでもいうべきだろうか?
つまり俺はこの装置を使って”インパルス”になる訳だ。
もちろんスマホとしての機能も搭載されている。
今は俗に言うテレビ通話ってところか。
真「この付近に三枝一族の本家があって、そこに麻友がいるかもしれない。俺は麻友を助け出すため、そっちは本家を一気に叩くため。そのために三枝葉留佳に接触するんだったよな?」
紅「分かってるならなんで目立つ様なことしてんのよ‼︎しかも今回の任務のパートナーと喧嘩って、子供か‼︎」
真「うっ」
返す言葉も無い。
確かに俺も少し…いや、ほんの少しだけ悪かったかもしれない。
むしろ歩が悪い。
真「でも、肝心な三枝葉留佳が入院中だからどうしようもないんだよな」
紅「彼女が入院している病院に行く手もあるけど、返って怪しまれるかもしれないし、まずは彼女の交遊関係から調べて行くわよ」
真「了解」
紅「とはいえこんな時間だし今日はもう部屋に戻って体を休めなさい。派手にやられたんだから」
と言いつつ紅姫は笑い出した。
真「クソ、次に会う時は覚えてろよ‼︎」
紅「なんかそれ、三下の悪役みたい」
真「うるさいな‼︎」
そんなやり取りをやりながら俺たちは部屋に向かう。
「(待ってろよ麻友。必ず助け出してやるからな)」
「ミッションスタートだ」
なんか重たい話になってしまってごめんなさい。
次回は歩がメインの話です。