『憤怒』と『暴食』そして『葬送』   作:四門

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お久しぶりでございます。

別作品などを投稿したりしてましたがこっちが中々、進めることができず遅れてしまいました。

次回がなるべく早く投稿できるように頑張りたいと思います。



覚悟と英雄

幻影鬼(アインザーム)の一件も解決し、4人はリーゲル峡谷と呼ばれる場所まで来ていた。

 

ここまで来たのはリーゲル峡谷沿いにある村に用があってのことだが4人は今、村ではなく峡谷付近の茂みの中にいた。

 

フェルン「あれ、どうしますか?」

 

フリーレン「どうしようか。」

 

何やら警戒しながら小声で話し合うフリーレンとフェルン。

 

それもそのはず。なんと目の前には紅鏡竜と呼ばれる竜が巣をつくり居座っていた。

 

フェルン「あれが竜・・・。初めて見ました。」

 

フリーレン「巣を見て。魔導書があるでしょ?あれ探していたやつなんだよね。」

 

フェルン「相変わらず好きですね・・・。でもなんであんなところに?」

 

マーリン「竜は魔力の籠もった物を営巣の材料すると本には書いてあった。」

 

メリオダス「つまり魔導書は竜からしたら巣を作るのにぴったりってことだな。」

 

フリーレン「そうしかも紅鏡竜は冒険者を何人も食っている。どちらにせよここで仕留めておいた方がよさそうだ。それじゃフェルンよろしく。」

 

フェルン「はい・・・。」

 

前に出て杖を構えるフェルン。

 

フリーレン「巣に当てないように気を付けてね。」

 

ドッ!!

 

魔法を放つフェルン。見事、フリーレンの言いつけ通り巣には当てず紅鏡竜にのみ攻撃を当てた。

 

しかし直撃したはずの紅鏡竜は依然、その場所にいて鱗が傷ついている様子もなかった。

 

フェルン「フリーレン様。あまり手応えが・・・」

 

フリーレン「やっぱり竜は硬いね。・・・仕方ない。逃げるよ。」

 

そう言って走り出すフリーレンと後に続いてこの場を離れるメリオダスとマーリン。

 

取り残されたフェルンは茫然としていたが目の前に紅鏡竜が翼を広げて迫ってくるのを見てすぐさま立ち上がりフリーレンの後を追った。

 

周りの木々をなぎ倒し迫りくる紅鏡竜の攻撃を避け続けて数分。ようやく逃げることに成功した。

 

フェルン「し、死ねかと思いました。」

 

フリーレン「ようやく撒けたか。飛ぶのも早いね。空中戦も無理そうだ。」

 

フェルン「というか聞いていいですか?」

 

息を切らしながら何か聞きたげなフェルン。

 

フリーレン「・・・何?」

 

フェルン「何故、紅鏡竜へ攻撃する役目が私なのですか?マーリン様やメリオダス様ならすぐ終わると思うのですが・・・」

 

フェルンの問いにメリオダスとマーリンが答えた。

 

マーリン「フェルン。忘れてはいないと思うが私たちは異世界人だ。私たちが扱う魔術とお前たちが扱う魔法では魔力の質から魔法体型に至るまで似てはいるが根本的は違う。魔法などに詳しくない戦士ならばいいが魔法使いに出会ってはあらぬ疑いをかけられるかもしれん。その可能性がある内は安易に魔法を使いたくはない。」

 

メリオダス「それにアイゼンから頼まれたこともあるしな。」

 

フリーレン「そうだね。素直に仲間にするか。」

 

アイゼンの頼み。それはリーガル峡谷沿いのある村にいる自分の弟子を北側諸国に入るついでに拾ってくれというものだった。

 

フェルン「見た感じ竜が近くにいるとは思えないほど平和ですね。」

 

子どもは走り回り、大人も楽しく会話していたりと村中が笑顔に溢れていてまるで竜など気にも留めていない様子だった。

 

フェルン「・・・フリーレン様、あの魔導書にはどのような魔法が記されているのですか?」

 

今更だが気になったことを聞くフェルン。

 

フリーレン「服が透けて見える魔法。」

 

フリーレンの回答に思わず首を傾げるフェルン。

 

フェルン「それ何に使えるんですか?」

 

メリオダス「敵の手持ちを探るとかじゃねぇか?」

 

マーリン「服と認識する範囲によっては色々できそうだな。」

 

???「旅の方、少々よろしいですか?」

 

魔法についてあれこれ考えていると何やら婦人が話しかけてきた。

 

フリーレン「何?」

 

ご婦人「シュタルク様がお会いしたいと。」

 

シュタルク。アイゼンが言っていた弟子だ。

 

なんと目当ての人物からコンタクトを取ってきた。

 

マーリン「・・・探す手間が省けたな。」

 

そしてご婦人の連れられている最中、この村とシュタルクの出会いを聞いた。

 

どうやら3年前、紅鏡竜が村を襲った時に駆けつけてくれたのがシュタルクだった。そして紅鏡竜との長い睨み合いの末、撤退させることに成功したようだ。それ以来、シュタルクは村に留まり続けて紅鏡竜の被害もなく平和に暮らしているそうだ。

 

フェルン「では、シュタルク様に協力してもらえれば竜は倒せそうですね。」

 

シュタルクの話を聞き、安堵するフェルン。

 

マーリン「だといいがな。」

 

そうして4人は村から少し離れたとある場所に辿り着いた。

 

目の前には逆V字型に削られたのか岩壁がありその岩壁の前には何やら子どもと戯れている赤い服を着た赤毛の男がいた。

 

戦斧を横に立て掛けているあたりこの男がシュタルクと見て間違いないだろう。

 

シュタルク「お前らが竜に手を出していた連中か?あまり刺激されると困るんだ。村に危険が及ぶ。竜ってのはお前らが思ってる以上に恐ろしい存在なんだ。この額の傷は暗黒竜と戦った時に・・・」

 

フリーレン「そんな大層な傷じゃないでしょ。」

 

フリーレンの言葉にシュタルクが表情を変えた。

 

シュタルク「お前ら師匠の差し金か。何者だ?」

 

フリーレン「魔法使いフリーレン。」

 

フリーレンの名前を聞きシュタルクは近くにいた婦人たちを外させた。

 

シュタルク「師匠、怒っていただろ?黙って出て来ちまったからな。」

 

フリーレン「シュタルク、なんで竜を倒さないでいるの?村に留まる理由なんてないでしょ?」

 

シュタルク「先にそっちの用件を教えてくれないか?師匠のところに戻れっていうなら御免だぜ。」

 

フリーレン「いや違う。前衛として私たちの仲間になってほしい。」

 

シュタルク「前衛?足りてるように見えるが・・・」

 

フリーレンの後ろにいるメリオダスとマーリンを見てそう言葉をこぼすシュタルク。

 

メリオダス「俺たちはパーティーじゃないさ。まぁただの旅の仲間って感じか?」

 

シュタルク「なんだそりゃ?」

 

フリーレン「ともかくシュタルクには前衛として仲間になってもらいたい。そしてまずは紅鏡竜の討伐を手伝ってもらいたいな。巣にある魔導書が欲しいからね。」

 

シュタルク「何故?」

 

フリーレン「ただの趣味。特に理由はないよ。」

 

シュタルク「相手は紅鏡竜だぞ。理由もなく戦う相手じゃねぇだろ。」

 

フリーレン「そうだね。・・・私の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それが理由になるかな。」

 

シュタルク「褒めてくれた・・ね。くだらねぇな。」

 

フリーレン「でしょ。」

 

シュタルク「仲間になるのは別に構わないぜ。師匠が連れてけって言ったんだろ?ただ紅鏡竜だけは絶対に倒してもらう。正直、俺一人じゃ厳しくてな。フリーレン、お前なら倒せるんだな?」

 

フリーレン「30秒足止めしてもらえれば確実に。」

 

シュタルク「なるほど、30秒か。それ俺がやらないと駄目かな?」

 

フェルン「何を言ってるんですか、この人は?」

 

シュタルクの言葉に空気が変わったことを察知したフェルン。もう嫌な予感しかしない。

 

フリーレン「・・・やっぱりそういうことか。シュタルク、魔物との戦闘経験は?」

 

シュタルク「0だよッ!!」

 

嫌な予感が的中したようだ。フリーレンの質問に途端に泣きつくシュタルク。

 

どうやらシュタルクの話を聞く限り、最初の方はちゃんと立ち向かったらしい。だが実際の紅鏡竜を目の前にすると怖くて一歩も動けなくなり一時期、膠着状態になったがなぜか紅鏡竜が退いてくれてさらにはその後、紅鏡竜が村を襲わなくなって村民からは英雄扱い。逃げ出そうにも熱烈で盛大に自分を歓迎し、もてなしてくれた村民の優しさを思い出しそれも出来なかったらしい。

 

フェルン「フリーレン様。こいつは駄目です。他を当たりましょう。」

 

シュタルク「見捨てないでくれよ!!」

 

事実を知り一気にシュタルクに向ける視線が冷ややかなものに変わるフェルン。だがフリーレンの考えは変わらなかった。

 

フリーレン「いや、こいつは竜と戦える。できるはずだ。」

 

フェルン「そんなやればできる子みたいに・・・」

 

フリーレンの言葉に疑心を抱くフェルンを横目にメリオダスがシュタルクの横にある逆V字の形になった岩壁の近くに行き、見上げた。

 

フェルン「何をしているのですか?メリオダス様?」

 

何もせずただ見てるだけのメリオダスだったが何かを確信したのかほんの少し笑い、フリーレンに言った。

 

メリオダス「フリーレン、少し時間をやろうぜ。何せ竜の討伐だ。今、覚悟を決めろってのも酷だと思うぜ。」

 

メリオダスの話を聞き、フリーレンも少し考えてシュタルクに言った。

 

フリーレン「シュタルク、一晩だけ時間をやる。よく考えろ。このままじゃいけないことくらいわかってるはずだ。」

 

そして4人はシュタルクを残して村の方へと帰っていった。

 

日が落ち、夜になったため村のレストランで食事をすることになった4人。そしてそこでも店主たちからはシュタルクのことに関してのエピソードを聞かされた。

 

「シュタルク様に会ってきたんだって?いい若者だったろう。」

 

「あの子ったらいつもウチのご飯を美味しそうに食べてくれるからねぇ。」

 

レストランの店主だけではない。レストランに来るまでたくさんの人の話を聞き、そこでもシュタルクを褒めるようなエピソードを数多く聞いてきた。

 

フェルン「シュタルク様、慕われていますね。」

 

フリーレン「まあ、あいつは優しい奴みたいだからね。」

 

フェルン「優しい?臆病なようにしか見えませんでしたが。」

 

フリーレン「臆病なのは否定しないよ。フェルンだって初めて魔物と戦ったとき・・・」

 

メリオダス「なんかあったのか?」

 

フリーレン「そういえばメリオダスとマーリンに話すのは初めてかな。アレはね・・・。」

 

マーリン「フリーレン・・・。」

 

フリーレンの名を呼ぶマーリン。マーリンの方を見ると何処かしらを指差していた。

 

フリーレンは指差している場所に目を向けるとフェルンが頬をこれでもかと膨らませてジト目でフリーレンを睨んできていた。

 

流石のフリーレンもこんな顔をされては空気を読み話を中断せざるおえないだろう。

 

フリーレン「わかった。忘れるよ。」

 

食事を終え、宿に向かう4人。

 

向かう最中、そこでフェルンが疑問に思っていたことを呟いた。

 

フェルン「そういえば何故、竜はこの村を襲わないのでしょうか?」

 

フリーレン「さあね。単なる気まぐれか。あるいは・・・」

 

何かを言い掛けてたフリーレンだがその時、ドォンという大きな音が村に響いてきた。

 

フェルン「なんの音でしょうか?」

 

メリオダス「シュタルクだな。」

 

フェルン「シュタルク様ですか?」

 

マーリン「気になるなら見てくればいいんじゃないか?団長殿はどうする?」

 

メリオダス「オレは見に行こうかな。マーリンは?」

 

マーリン「私は研究したいことがあるのでな。宿に戻る。」

 

メリオダス「そうか。フリーレンは?」

 

フリーレン「私はもう寝るよ。」

 

メリオダス「じゃあフェルンと行くか。」

 

そうしてシュタルクの所へ行く人と宿に戻る人で別れた4人であった。

 

シュタルクの所へ向かっているメリオダスとフェルンだが道中でフェルンがメリオダスに質問した。

 

フェルン「フリーレン様は本当にあの人が紅鏡竜を倒すことができるとお考えなのでしょうか?」

 

メリオダス「ん〜?」

 

手を頭の後ろの方で組み、気の抜けた返事をするメリオダス。だがフェルンは話を続ける。

 

フェルン「私の目にはどうしても臆病者にしか見えません。」

 

フェルンの言葉にメリオダスが語る。

 

メリオダス「臆病か・・・。別に良いんじゃねえか?」

 

フェルン「え?」

 

メリオダスの意外な回答に驚くフェルン。

 

メリオダス「自分の命を賭けてんだ。怖くて当たり前だ。でもその怖さを自分の力だけでもいいし、他人の力を借りてもいい。どうにか覚悟に変えることができたらそれは強さになる。オレはそう思う。」

 

いつになく真面目な返しにフェルンは少し気になったことを聞いた。

 

フェルン「メリオダス様も戦うのが怖いですか?」

 

フェルンのいきなりの質問にメリオダスが答えた。

 

メリオダス「戦いが怖いと思ったことはあんまり無いな。でもオレ自身を怖いと思ったことならある。」

 

フェルン「自分自身をですか?」

 

メリオダス「あぁ、変に聞こえるかもしれねぇけどオレは昔のオレに戻るのが怖かった。非情な頃のオレにな。」

 

フェルン「・・・そしたらメリオダスはどうして今はその恐怖を乗り越えることができたのですか?」

 

メリオダス「一言で言うなら信じてついてきてくれたバカ共が居たって感じかな。」

 

フェルン「本当にいい仲間なのですね。」

 

メリオダス「まあな。」

 

フェルン「覚悟が大事なのはわかりました。ですが肝心の実力がまだわかっていません。」

 

メリオダス「それは多分、行けばわかるんじゃねえか?」

 

そうして2人はシュタルクの居る場所へと到着した。

 

見るとシュタルクが逆V字型に削られた岩壁に対してさらに斧を振り下ろし岩壁を削っていた。

 

フェルン「これは修行の跡だったのですね。」

 

思わずシュタルクに話しかけるフェルン。

 

フェルン「竜と戦う気は無いのですよね?何故、修行を続けているのですか?」

 

フェルンの質問にシュタルクは語った。

 

自分が来た時の村の人間の様子や自分はこの村では英雄だから守らなきゃいけないこと、そして額の怪我の理由。

 

己が心に巣食う臆病な気持ちを吐露した。

 

だがそれを黙って全て聞いていたフェルンは蔑むのではなくシュタルクの手を取った。

 

フェルン「シュタルク様は逃げないと思います。」

 

シュタルク「俺の何がわかる?」

 

フェルン「微塵もわかりませんが怖かったことを思い出したのです。」

 

シュタルク「怖かったこと?」

 

フェルン「魔物と初めて戦ったときです。修行は積んできたのにその時は恐怖で足が竦み、逃げ出してしまいました。どこまでも追ってくる魔物。何故が助けてくれないフリーレン様。追い詰められ、覚悟を決め振り返ったとき、体が動いたんです。」

 

柔らかな笑みを浮かべるフェルン。

 

フェルン「必要なのは覚悟だけだったのです。必死に積み上げてきたものは決して裏切りません。シュタルク様はどうしようもない臆病者ですが、村を守りたいという覚悟だけはきっと本物だと思います。」

 

シュタルク「積み上げてきたもの・・・。」

 

フェルンの言葉を聞き、顔を伏せるシュタルク。そんなシュタルクの名前をメリオダスは読んだ。

 

メリオダス「シュタルク!」

 

シュタルク「・・・あぁ?」

 

瞬間、メリオダスが背にある剣を持ち斬りかかってきた。シュタルクはすぐさま斧を手に取り剣を受け止めた。

 

シュタルク「うぐっ!?」

 

フェルン「メリオダス様!?」

 

メリオダスの行動に驚くフェルン。だがメリオダスはシュタルクに言った。

 

メリオダス「何だ、ちゃんと色んなもん積み上げてきてんじゃねえか。」

 

シュタルク・フェルン「!?」

 

そう言うとメリオダスは剣を鞘に戻した。

 

メリオダス「いきなり斬りかかって悪かったな。まぁでも俺が言いたいことはフェルンが大体言ってたから一つだけ。覚悟が必要な時はてめぇが今、背負ってるもん思い出せよ。」

 

シュタルク「!?」

 

メリオダス「じゃあオレは帰るとすっかな。」

 

フェルン「わ、私も行きます。」

 

そうしてメリオダスとフェルンは宿に帰り、残されたシュタルクはただ1人、考え事をしていたのであった。

 

そして翌日。

 

フリーレンたち4人は改めてシュタルクの修行場に訪れた。

 

だがそこにシュタルクの姿はなかった。

 

フェルン「いませんね。」

 

フリーレン「逃げたか。期待していたんだけど。」

 

メリオダス「さてさてさーて、そいつはどうかな?」

 

そう言うとメリオダスは後ろを見た。

 

メリオダスにつられてフリーレンとフェルンも後ろを振り向くとシュタルクが歩いてきていた。

 

フリーレン「遅かったじゃん。」

 

シュタルク「足止めは30秒でいいんだよな?」

 

フリーレン「うん。」

 

シュタルク「ひとつ約束してくれないか?俺が途中で死んだとしても、竜は必ず仕留めてほしいんだ。」

 

フリーレン「わかった。約束する。」

 

そうしてシュタルクを含め、5人は紅鏡竜のいる峡谷へと向かった。

 

シュタルク「よし、じゃあ一丁やるか。」

 

メリオダス「手が震えてるぜ。」

 

シュタルク「怖いものは怖いんだよ。」

 

フリーレン「ふふっ。」

 

シュタルク「笑うことはねぇだろ・・・。」

 

フリーレン「アイゼンと同じだ。」

 

シュタルク「師匠と?」

 

フリーレン「震え方まで同じだ。」

 

メリオダス「必要なのは覚悟だぜ。」

 

シュタルク「・・・あぁ、行ってくる。」

 

そうしてシュタルクは紅鏡竜の目の前へと向かった。

 

フリーレン「竜の間合いに入った。」

 

フェルン「攻撃してきませんね。」

 

マーリン「当たり前だ。竜は今、警戒している。目の前の男の強さに反応してな。」

 

メリオダス「この世界の竜って賢いんだろ?ならわざわざ強い相手に自分から喧嘩を仕掛ける真似はしねぇさ。」

 

フェルン「もしかして3人は気づいていらっしゃったのですか?」

 

マーリン「一目見れば大体わかる。それにアイゼンが言ってたんでな。」

 

フリーレン「聞いてたんだ。あの会話。」

 

マーリン「偶然だ。」

 

メリオダス「おいおい話はそれくらいにして見ろよ。アイゼンの言ってた通りだぜ。」

 

見るとシュタルクと竜の戦いが繰り広げられていた。

 

竜はその大きな身体を生かし、尻尾を叩きつけツメで切り裂こうとする。

 

しかしシュタルクをそれを避けて竜の頭上へと飛び、そのまま斧で紅鏡竜の頭を攻撃した。

 

シュタルク「今だ!撃ちまくれ!」

 

シュタルクが叫ぶ。だがフリーレンは撃とうとするフェルンを止めた。

 

シュタルク「何で撃たねぇ!?1人で戦えってか!?ふざけんなよ、クソババア!やっぱりお前も師匠と同じ——」

 

マーリン「もう死んでるぞ。」

 

シュタルク「え?」

 

見ると紅鏡竜の身体はボロボロで目に光が無く動き出す気配がなかった。

 

フリーレン「クソババアか。」

 

その言葉を繰り返すフリーレンにフェルンは後が怖いなと思うのであった。

 

フリーレン「シュタルク。よくやった期待以上だ。偉いぞ。」

 

無事、紅鏡竜を倒したフリーレンたちは竜の巣を漁った。

 

シュタルク「師匠はお前のせいで勇者一行の冒険がくだらない旅になったと言ってたぜ。」

 

フリーレン「そう。」

 

シュタルク「くだらなくてとても楽しい旅だったってよ。」

 

そう言うシュタルクの顔は笑っていた。

 

それから村は竜討伐の祝いをして、シュタルクはフリーレンと同じく村を出た。

 

ようやく手に入った『服が透けて見える魔法』を色々、試し終えたフリーレンはシュタルクに言った。

 

フリーレン「シュタルク、これからどうするの?別にアイゼンのところに帰ってもいいんだよ?」

 

シュタルク「師匠が俺を連れてけって言ったんだろ。それに俺もくだらない旅がしたくなったのさ。」

 

メリオダス「にししっ!新しい仲間が増えたところで行きますか。」

 

フリーレン「そうだね。行こうか。」

 

そうしてシュタルクがパーティーに加わり5人は新たな目的地を目指し、出発したのであった。




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ではまた次回!
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