彼女はエレベーターに案内してくれた。俺はそこでチャンスを見つけ、自分の武器を点検し始めた。
ホロサイト、拡張マガジン、ハンドストップ、コンペンセイターが装着されているM4は綺麗でコンディションが良く、戦闘への備えが出来ている。サイドにシェルホルダーが付いてあるM870は装填されていつでも撃てる状態だ。手になじんだ木製グリップのM9をリロードしてこう言い放った。
“さて、今の状況は?”
「遅くなりましたが、『キヴォトス』へようこそ。先生。」俺がぼんやりと身支度をしていると、彼女は外のガラスを指差して話し始めた。
「キヴォトスは数千もの学園が集まってできている巨大な学園都市です。これから先生は働くところでもあります。」
…学園都市?つまり沢山の学校があるということか。それなら俺よりはるかに信頼できる、年上の大人たちがいるのは明らかだ。そしてリンは自分の考えを遮るように続けた、
「きっと先生がいらっしゃったところとは色々な事が違っていて、最初は慣れるのに苦労するかもしれませんが……」彼女は、少し前向きな表情になる前に、何か読めない表情で振り返り、「でも先生なら、それほど心配しなくていいでしょう。」と言った。
俺は武器を点検しながらうなずき、いつでも取り出せるようにしておく。
“メチャクチャになっている割には随分と平和だな“
と大声で言い、彼女がうなずいた。
死体も血痕も、故郷よりもずっと少ないはずだ。それにもし無政府状態に陥っているのなら、今頃警察は何をしているんだ?
ウェイポイントに向かって横を見ると、少し離れたところに建物がある。
ああ、Pulseがあればな…周囲をスキャンできる能力は非常に快適だったのに。
そうボヤキながらスマートウォッチに目をやると、ホログラムで表示されたオレンジ色の時計がコンパスに変わっていた。
ようやくドアが開いてレセプションルームに入り、俺はショットガンへと手を這わせて、敵や子供、大人、もしかしたらマスクを着けているかもしれない人の間を吹き抜けるべく準備をする。
その時は、統治機関が生徒会や学園であることを強調していたりして、すべてのヒントが一つの事実を示していたことは気づいてなかった。 彼女が俺を『先生』と呼んでいたことは言うまでもない。
目の前に広がったのは、部屋のあちこちで生徒たちが書類を持って歩き回っていた光景だった。
つまり警察官が生徒であるならば、めちゃくちゃにしている奴らも生徒ということになる。
ということは…俺は子供を撃とうとしていたのか!?
冗談じゃねえ…
その事実に少し落ち込んでいると、4人の生徒がこちらに駆け寄ってきた。リンはどうしてこの人たちがここに?と言いたげな顔をしていた。俺も時々やってしまうものだった。楽しい時にする顔ではなかった。俺がその顔をするときはいつも、大抵ダークゾーン絡みだった。いつもなら、誰かがそんな顔をするたびに、俺は周囲に溶け込んで、まるで自分が存在しないかのように振る舞い始める。そうすることで、事態の解決のために俺が選ばれる可能性が低くなるからだ。 いつもならやるんだが…やるんだけど…うん…。
ダークゾーンといえば、ここではイーグルベアラーに出会えるだろうか。
それはそれとして、1人目は、内側が青い白いコートの下に事務服を着た少女で、紫に近い紺色の髪を三角形の髪留め(?)でツインテールにして、青い目に青いアクセントのある黒いヘイローが浮かんでいた。また、一見すると7とnに似ているが、実際にはmであるIDカードを首から下げており、 弾薬の入った白いベルトをしていて、目を細めると更にもう一つあった。 彼女が持っていた銃は黒いサブマシンガンで、モデルはシグザウエル MPXであるとISACと俺がそう結論付けた。俺の好みには合わないが、それでも良い武器であることには変わりない。ショットガンとアサルトライフルという俺の銃の構成はありきたりなものだ。 そういえば、トミーガンでハイエナどもをなぎ倒していったのはいい思い出だったな…
とにかく、その秘書のような見た目の少女は、腹を立てながら近づいてきた。
「ちょっと待って!代行!見つけた、待ってたわよ!連邦生徒会長を呼んできて!」
二人目は、左胸に「Justice」と書かれた黒いセーラー服を着ていた少女だった。 長い黒髪で、瞳は青白い顔色に映える暗い赤だった。 ロングスカートのサイドにはスリットが入っており、ガーターベルトと下着が見えていた。 真ん中に印のある十字架のような赤いヘイローが浮かび、背中には一対の黒い翼が生えていた。彼女の胸から、手に持っている不思議な武器に目線を動かすには、文字通り目に見えるぐらいの労力が必要だった。エンフィールド、それも1914年のモデルであるとISACは識別した。俺はスナイパーには複雑な感情を抱いている。というのも俺はTAC-50を使っているが、好みだから使っているというわけではなく、単に自分に一番合っていたから使っていた。グレネードランチャーには魅力は感じていたが、でもやっぱりアンチマテリアルライフルのガンキックには勝てなかった。
「首席行政官、お待ちしておりました。」 彼女は背の低い方の少女の横を歩きながら話した。
背の低い方の少女はというと、眼鏡をかけ、髪に小さなリボンをつけていて、家庭的な雰囲気を纏っていた。茶髪の髪はツインテールだが、最初の少女より低く、普通に布で結んでいた。ヘイローは赤で、十字に似た丸と四本の線があり、リンに似た鋭い耳をしている。リボンのついたボタンアップの制服のシャツを着て、赤いストッキングをはき、左腕には赤と黒の腕章をつけ、手には注射器の入ったバッグのストラップを持つ赤い手袋をはめていた。
手にはルガーと思わしき拳銃を握っていたが、すぐにマウザーだと分かった。ISACはそれに加えM712 “
「連邦生徒会長に会いにきました。風紀委員長が、今の状況について納得のいく回答を要求されています。」 彼女は他の二人の横を歩きながら話した。 もう一人いたが、リンがため息をついているのを見て、我慢していた。その横で、隠れていたとはいえ、「あぁ……面倒な人たちに捕まってしまいましたね。」と呟くのが聞こえた。 彼女は悔しそうに目を細め、感情を爆発させているようだった。
ゆっくりと横に移動し、飴が置いてある受付のそばを歩きながら、面倒ごとはリンに任せようとした。
手は毒蛇の如く飴をつまみ、マスクを下げて口に入れた。スイカのフレーバーが口の中に溢れ出したことに驚きながら、ディビジョンエージェントと同じように4人に対応しているリンを見守った。
「こんにちは、各学園からわざわざここまで訪問してくださった生徒会、風紀委員会、その他時間を持て余している皆さん。」心の中で苦笑していると、彼女はそう挨拶した。ブラックタスクに攻撃される前に会えれる機会があったら、俺もそう言っただろうな。
「こんな暇そ……」笑いをこらえるのに必死だった。やばいぞこの人。面と向かってストレートに”面倒くさい”とぶちまけやがった。 「大事な方々がここを訪ねてきた理由は、よく分かっています。」俺には到底できないような皮肉がにじみ出ていた。これが受動的攻撃っていうものなのか?
なお俺は近くの水飲み場まで歩いて、場が凍りつく前に一口飲もうと身を乗り出し、水筒に手を伸ばして水を捨て、天国のような液体を注ぎ足しながら、会話に耳を傾けていた。 「今、学園都市に起きてる混乱の責任を問うために……でしょう?」面倒な人たちが何か言う前に、彼女はこう言った。
ツインテールの子が口を開いた「そこまで分かってるなら何とかしないと!連邦生徒会なんでしょ!」
彼女は苛立ちで歯を食いしばりながら、こう続ける。「数千もの学園自治区が混乱に陥っているのよ!この前なんか、うちの学校の風力発電所がシャットダウンしたんだから!」
他の2人は自分たちの問題、特に危険な囚人が脱獄したという問題を口にしたが、4人目の少女がついに口を開いた。その少女は長い銀髪を後ろに流し、白い二重のヘイローが浮かび、左側頭部に翼があり、赤い瞳の、シンプルなグレーの制服を着て、アサルトライフルを手にしていた。シグザウエル MCX、HUDに彼女のアサルトライフルのモデルの名前が表示された。俺はワシントンにいる間、一度もそれに触ったことがなくて、かつエージェント時代はかなりの武器を集めていたので興味津々だった。
「スケバンのような不良たちが、登校中のうちの生徒たちを襲う頻度も、最近急激に高くなりました。治安の維持が難しくなっています。」彼女はそう言った。俺は動揺したが、確かにそうだ。
この時はもう会話のほとんどを聞き流しながら、スマートウォッチのホログラムのディスプレイをいじっていた。一つ面白いことを聞くまでは。 「戦車やヘリコプターなど、出所の分からない武器の不法流通も2000%以上増加しました。 これでは正常な学園生活に支障が生じてしまいます。」
おい待て…さっき黒髪の子が戦車やヘリコプターや未出所の分からない武器を不法流通させていると言ったぞ?誰が違法な戦車を持っているんだ? それが2000%も増加しているんだって?
ここはイカレてやがる。
会話の続きを聞き流してしまったが、重要な部分は何とか聞き取れた。生徒会長はいなくなった。 アメリカで例えると、大統領がいなくなった。俺はエリス大統領に会う前から、あるいはディビジョンエージェントになる前から、政府というのがあまり好きではなかった。家族が長年不遇な扱いを受けているのを見てきたからだ。しかし、それでも安定した生活を送っていた。
少し貧しいながらも、SHDに入って授業を受け始めた後は、通常よりも授業料が高くかかったため、それを稼ぐべく俺が麻薬の売人か何かだと思わせなければならなかった。もっとも、実際に家族はどう思っていたのかは知らない。ただ、俺が距離を置くようになり、エージェントとして活動を開始した後に、話し合う機会がなかっただけだ。
それでも俺は身を乗り出し、飴を舐めながら耳を傾けていた。 サンクトゥムタワーは、行政制御権を実行することが出来る非常に大事なモニュメントで、今はその管理者がいなくなって、先ほどまで取り戻すアテがなかったということを聞いた。彼女たちの後ろで耳を傾け、リンが説明を続けるチャンスを待ち、飴を噛んだ。
「先生?」他の4人がリンが正気じゃなくなったかのように見ている中、彼女は大人を失ったショックで周囲を見回しながらそう尋ねた。
“呼んだ?”
ガスマスクで顔の下半分を覆っている俺は目を閉じて微笑み、手を振りながらしゃがんでいたソファから飛び出すと、4人の少女はびっくりして飛び跳ねた。一方俺は笑いをこらえた、だがリンはわずかに潔白の笑みを浮かべて遠慮もなくこう言った。
「この方が」俺の横を歩き、俺に注意を向けさせた、「マテオ・ヴェルネス先生。キヴォトスの新しい先生で、フィクサーになってくれるはずです。」
茶髪の子と青髪の子が驚いて飛び跳ねる中、黒髪の子は 「この方が?」とつぶやいた。
一方俺はただ不敵な笑みを浮かべて、椅子の背もたれに座る前に、”ああ、1マイル先からでも予想できたぞ。” とつぶやくだけだった。
青髪の子が最初に口を開いた
「ちょっと待って。そういえばこの先生はいったいどなた?どうしてここにいるの?」
黒髪の子は俺を上目遣いで見上げ、俺が着ているボディアーマーとガスマスクに目を留めた。
「キヴォトスではないところからきた方のようですが……先生だったのですね。」
「はい。こちらのマテオ先生は、これからキヴォトスの先生として働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人物です。」とリンが言う。
「行方不明になった連邦生徒会長が指名……?ますますこんがらがってきたじゃないの……。」俺が首を振ると、青髪の子はため息交じりにそう言った。
癖として、ガスマスクを外す。敵への威嚇や、空気中に漂う危険な物質が気道に入らないようにするためにガスマスクを付けているが、味方へ自己紹介をするために使うものではない。俺がそれを外すのを、彼女たちは固唾を呑んで見守っていた。
”ふう、いい気分だ…。”
ぼんやりと顔をこすり、マスクをしているのに、何年もマスクをしていないような奇妙な感覚を取り除いていった。 グローブを外すと、彼女らの視線は俺へと向いていた
”やあ、みんな元気?俺はマテオ・ヴェルネスで、新しい先生…か?とにかく、みんなよろしく。"
精一杯の愛想笑いをすると、少女達の顔が少し赤くなった。そして青髪の子が最初に答えた。
「こ、こんにちは、先生。私はミレニアムサイエンススクールの……」まばたきをしながら、そう言葉を濁した。「い、いや、挨拶なんて今はどうでもよくて……!」
「そのうるさい方は気にしなくていいです。続けますと……」と、リンが悪意に満ちた笑顔を浮かべながら口を挟んだ。
「誰がうるさいって!?」 彼女はリンに怒って、俺に向き直った。 「私は早瀬ユウカ!覚えておいてください、先生!」
ああ…これはいじるのが楽しくなりそうだな。
”よろしく頼むぞ、ユウカ。”
握手を求めて手を差し出し、ユウカはそれを見てゆっくりと握った。リンが話し始めると、俺は手を離した。
「……先生は元々、連邦生徒会長が立ち上げた、ある部活の担当顧問としてこちらに来ることになりました。」
「連邦捜査部『シャーレ』。」
いつの間にこんなことに同意したのかわからないが、この時点でアメリカという無政府状態に陥っている国よりはずっと喜ばしいことだ。 少年…いや少女兵がいるという可能性以外は。
「単なる部活ではなく、一種の超法規的機関。連邦組織のため、キヴォトスに存在するすべての学園の生徒たちを、制限なく加入させることすらも可能で」
「各学園の自治区で、制限無しに戦闘活動を行うことも可能です。」彼女はそう説明すると、目をそらし、こうつぶやいた。
「なぜこれだけの権限を持つ機関を、連邦生徒会長が作ったのかは分かりませんが……。」
ああ…とてつもない親近感を感じる。なにせアメリカも同じものを作ったからな!まあ、美少女じゃなくて、俺のような汗くさい男女がやっていたけども。超法規的な権力というものはいいが、政府が存在しない国では、司法権を振るうのは無意味だ。少なくとも今回は、その力は紛争や混乱の時に限定されるものではなさそうだ。
ISACが設定したウェイポイントに目をやって呟く。
"部室はあっちか "
と部屋の方角へと指をさして、
"だいたい30キロか?"と言った。
「ええ…」と彼女はつぶやいた。 「はい。部室はほとんど何もありませんが、連邦生徒会長の命令で、そこの地下に『とある物』を持ち込んでいます。先生を、そこにお連れしなければなりません。」 彼女はそう言うと、振り返って耳に手を当てた。 「モモカ、シャーレの部室に直行するヘリが必要なんだけど……。」
ホログラムが現れ、青い目とピンクの髪をした背の低い少女が映し出されて、俺を驚かせた。 「シャーレの部室?……ああ、外郭地区の?」と彼女は言う。「そこ、今大騒ぎだけど?」
「大騒ぎ……?」と、リンの顔が困惑に歪む。
「矯正局を脱出した停学中の生徒が騒ぎを起こしたの。そこは今戦場になってるよ。」モモカはそう説明した。
俺がため息をつき、リンの表情は暗くなっていった。
"歩いたほうがいいな。"
説明が入る前に口を挟んだ。
"もしこの子の言う通りなら…… "
黒髪の子に向かってうなずき。
"この辺りにはおそらく、徒党を組んだ敵や戦車がわんさかいる。それに俺は、墜落した航空機から生き残った経験よりも戦車を避けた経験のほうが多い。だから建物や店を突っ走っては隠れた方がヘリに乗るよりもいい。ヘリだと全員に見られてしまうからな。そして俺たちがやられてしまうとどうなるかは…言うまでもないな。”
リンはモモカと一緒に立ち止まり、考え込んだ後、辛そうな表情を見せた。 「先生の言う通りだね。」 モモカはポテトチップスを食べながら言った。「連邦生徒会に恨みを抱いて、地域の不良たちを先頭に、周りを焼け野原にしてるみたいなの。巡航戦車までどっかから手に入れてきたみたいだよ?」
…とりあえず、戦車という言葉の意味を聞くのは、健康に良くないということは分かった。
「それで、どうやら連邦生徒会所有のシャーレの建物を占拠しようとしてるらしいの。まるでそこに何か大事なものでもあるみたいな動きだけど?」 モモカは、リンが睨みつけるのをよそに、平然と続ける。 「まあでも、もうとっくにめちゃくちゃな場所なんだから、別に大した事な……」言葉をストレートにぶちまけていく。「あっ、先輩、お昼ごはんのデリバリーが来たから、また連絡するね!」 その少女は手を振ると接続を切り、ホログラムが消えた。…憤慨したリンを他の皆に残しながら。
皆は入り口にいて、俺だけがめちゃくちゃな場所にして整っている通りを眺めている。 ドルインフルでめちゃくちゃになる前でも、キヴォトスは俺が今まで行ったどの大都市よりもきれいだった。 一番近いのはドバイの写真か?俺には分からないが。
おっと、リンがキレたみたいだ。ありがたいことに、俺はこっちで本当に大事なことをやっていたせいか、リンの怒りの矛先は残った女の子に向いている…と願いたい。
” リン、深呼吸!ほら深呼吸!”
眉をピクピクさせた女性に、俺はそう言い聞かせた。
「……だ、大丈夫です。」いいや大丈夫じゃない。「……少々問題が発生しましたが、大したことではありません。」
俺は肩をすくめたが、リンは視線で4人を部屋に縛り付けた。
ギスギスしているのは分かるが、流石に争いに発展していくのはちょっとな……。
黒髪の子は首を傾げ、ユウカは「な、何?どうして私たちを見つめてるの?」と言う。
俺はその表情を知っている。 アレだ。
「ちょうどここに各学園を代表する。立派で暇そうな方々がいるので、私は心強いです。」俺が少女達のヘイローに目をやると、リンがそう言った。「キヴォトスの正常化のために、暇を持て余した皆さんの力が今、切実に必要です。行きましょう。」リンは誰かに文句を吐き出させずにそう言った。
「ちょ、ちょっと待って!?」残念、あなたは徴兵されてしまった。「ど、どこに行くのよ!?」とユウカが聞いてリンの後を追った。他の3人と肩をすくめる俺を残して。
“えっと…もう聞いたかもしれないが、俺はマテオ・ヴェルネス。マテオでいい。単に先生だけでも大丈夫みたいだな。みんなよろしく。”
背が一番高い子に向かって手を伸ばしながら言った。
「正義実現委員会所属の羽川ハスミです。これから先生と仲良くさせていただけると、とても嬉しいです。」握手しながらそう言って、俺はうなずいた。
エルフ耳の茶髪の子に手を向けた、彼女も俺の手を握った。「風紀委員会の救護担当の火宮チナツです。応急処置は私にお任せください。」
“それなら、任せたぞ。”
彼女は手を握り、俺がそう言うと、最後は銀髪の子に手を向けた。
「トリニティ自警団を務めている守月スズミです。よろしくお願いします」うなずいてそう言った。
“こちらこそよろしく”
俺もうなずきそう言った。
"さて、こんなに可愛い女の子たちと仲良くなりたいのは山々なんだが、時間が無いから後にしておこう。"
そんな可愛い女の子たちの頬が赤らめているのを見逃しそうになりながら、入口でユウカとリンに合流し、マスクとグローブを付けた。首を振る前に
”俺が最初に行く。”
と言って、ドアに手をかけ、押す。