The Divide   作:粋刺@翻訳

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[作者まえがき]
残念ながら特になし。体調があまり良くないので。
[訳者まえがき]
いつの間にか開催されていたディビジョンリサージェンスのベータテストのプレイ動画がつべにあったので忘れずに事前登録しておきました。でもまだ遊べないようです。


Chapter 12:名を打ち付けよ
Chap.12-01 アビドス高校


翌日、俺はシャーレのヘリから降りて、パイロットに手を振る。アビドスへ向かえば俺は笑顔を浮かべる──いつもの顔をしたアヤネが近づいてきたからだ。

“おはよう。アヤネ、ムツキ。”

 

「おはようございます、先生。」

 

「おはよ~」と言えば、目の前から飛び上がり、首筋に抱きついてくる。よろめくがすぐにバランスを取り戻す。いたずら心一杯の笑顔を浮かべ、脚をぶらつかせて明るい声で唸る。「お仕事、メガネっ娘ちゃんから聞いてきたよ。」

 

「なにしてるんですか!」俺が口を開こうとした直前、アヤネがそう叫び、ムツキを掴んで引っ張る。「離れてください!」

 

「うわあっ!?ちょっと!引っ張らないでよ!」と言って、ムツキはムッとしながら離れる「昨日はあんなに真面目だったのに!」

 

「あの時は攻撃するとは思ってもいなかったんです!」アヤネが反論すれば、ムツキは指を立てて前のめりになる。

 

「攻撃しなかったどころか先生も一緒に助けたじゃん!」と指摘して、今度は腕に抱きついてきた。「だから便利屋68も先生のものになった方がいいと思うんだよね。」

 

「はい!?」トマトが熟していくようにアヤネの顔は赤くなっていき、反論を出そうとしている。「それは…駄目です…!認めま──」

 

“なあ、この辺りでいいだろ。”

そう言って、額を掴んだムツキを離す。それにムツキは驚き、そしてアヤネに向く。

“今日が返済日だよな?”

 

「ああっ、はい。」とうなずく。「普段は早めに登校して準備をしています。送って頂いた金額はあれで間違いありませんか?」どこか気後れしたように確認を取ってくる。

 

結果として、アビドスで入手した物の多くには結構な価格が付いた。とはいえそこまで高くはなかったが、それでも注目されるには十分な価格だった。だからシャーレへと運んでアビドスに送金した。そして対策委員会はこれから先、アビドスに眠るものに関心を持つ学園や部活との対応をしないといけない。それでも…

“ああ、前にも言ったがこれで合っている。”

 

“便利屋の方はどうだ?”

ムツキの方に向くと、瞬きをしてニヤリと微笑んでいた。

 

また変なことでも思い付いたのか?

 

「順調だよ~」と安心させるような言い方で、俺の目の前に止まって、手を差し出す。「本当本当!」

 

“分かった。ではまた。”

この場を後にする。俺とアヤネは歩きながら会話して、後でムツキが加わった。

 


 

屋上にて、ハルカは俺の側で観測手(スポッター)として、静寂が包む中、観測していた。だが衝撃を受ける──オートマタが現金輸送車に現金が積み込まれ、アヤネと銀行員との会話が盗聴器経由で無線から聞こえてくる。

 

現在、対策委員会は支払いを行っている。便利屋と俺は離れた場所で──アルとカヨコは学校の屋上に、ハルカと俺は近くの家の影に隠れた屋上で事が上手く進むかの監視していた。札束が積み込まれていく度に、俺の心は深く沈み、TAC-50Cのグリップをきつく握っていた。

 

内容を聞けば聞くほど、爆発物が欲しくなってくる。しかし現金だったとは…電子決済で支払うかと思っていた。そして皆、どこか不機嫌だった。彼女たちが汗水流して稼いだ金が輸送車に積み込まれていく──残酷な罰が与えられる場面は見たことあるし、俺も加わったこともある。だがこれは…

 

そうして全て積み込まれると、平坦な口調で銀行員が喋り始める。「ありがとうございます。来月もよろしくお願いします。」

 

すぐに車が走り出す。心が沈む──だが行ってしまったことに気が付いた。

“クソ。”

 

「たくさん…でしたね。」とハルカが震えた声で言えば、俺はうなずいた。

 

そうして俺達は戻り、今までの苦労が無下になった対策委員会を便利屋68は無言で見守っていた。「今月も何とか乗り切ったね。」ホシノは安堵を込めたように言うが、でも棒読みだった。

 

「…完済まであとどのくらい?」シロコが尋ねる。今まで見た中で一番の虚ろな表情だった。

 

「三百九年返済なので…今までの分を入れると…」とアヤネは言葉を濁すが、衝撃を受けた俺はその数字を口に出してしまった。

 

「言わないで!」とセリカが叫ぶ。「正確な数字で言うとキレるわよ!」と嫌悪感で目を細めてうろうろしていた。「どうせ死ぬまで完済できないんだし!計算しても無駄でしょ!?」

 

「ところで、カイザーローンはなぜ現金でしか受け付けないのでしょうね?」とノノミが疑問に思えば、アヤネはメガネをかけ直していた。

 

「それを知ってどうするつもり?」と苦々しい顔をしたカヨコが口を挟み、アルはぐったりとして、その目は生気を失っていた。

 

「ひゃく…まん…」と呟くアルを見つめるムツキ。面白さも欠片もない状況のせいか、不思議なことにムツキは無表情のままだったが、瞳には爆破してやるという願望が見えていた。

 

「あんな額は初めて見ました…」とハルカが言う。

 

一方、シロコは目を少し輝かせながら離れていく輸送車を見ていた。「襲っちゃダメ、シロコ先輩。」

 

「昨日はそれに決まったはずじゃ?」困惑した様子で尋ねるシロコ。セリカの眉はピクついていた。

 

「ちがぁう!」とセリカは叫び、シロコは落ち込む。

 

「ん…」

 

“中に入るぞ。”

俺も輸送車を見ながら、憤りを隠さずに声を出す。

“見れば見るほど撃ちたくなってきたからな。”

唸るようにそう言って、対策委員会は部室へと動いていく。

 

“先に行ってくれ。”

そう伝えると、対策委員会は振り返る。

“飲み物とかを用意して準備してくれ。便利屋と話してくる。”

便利屋に合図を送れば、アヤネはうなずく。

 

「分かりました。先生が戻ったらすぐに始めますね。」そう言ってアヤネは部屋に入る。

 

便利屋に向き、一人一人を見つめて、頭を掻く。

“屋上に行こう。”

そう提案すると、アルはうなずく。

 

「あぁ、わ、分かったわ。」どういうわけか感心したようにアルが返事をするが、理由は分からない。カヨコはため息をついていて、ムツキは面白がっていて、ハルカは…興味?を示していた。

 

まあいい。階段を上がり、ドアを開けると、俺が手っ取り早く準備しておいたテーブルとそれを囲む椅子があった。

“さあ、席に座ってくれ。もっといい場所を確保したかったが、ついいつもの癖で屋外の屋上にしてしまったし…”

俺の高校だと屋上に行けれなかったこともある。

“校舎内にも良い場所がなくて、それに君たちのオフィスはとても…”

 

「い、いえ、大丈夫よ。」とアルが言って拳に咳き込み、姿勢を正して謎めいた笑みを浮かべる。「良い景色ね。」

 

最高のものではなかったが、アビドス自治区全体を見渡せる綺麗景色ではあった。

“自己紹介をする機会が遅れてしまったが、今やっても悪くはない。”

マスクに手を伸ばし、外す。息を吐き出して太ももに置いて、同様にグローブも外して、笑顔で手を差し伸べる。

“シャーレの顧問で先生をやっているヴェルネス マテオだ。”

 

どういうわけか、全員驚いていたようだった。アルは俺が困惑するほどに口を大きく開けて呆然していて、カヨコは驚いてこちらを見ていて、ムツキは唸りながら見つめていて、ハルカは驚いてただ瞬きしていた。

 

「おぉ~ほんとにイケメン~」ムツキが愉快な声を上げれば、アルを肘で小突いた。「だよね、アルちゃん?」

 

「へえっ!?」と声を上げるアル。俺は戸惑って片眉を見つめると、アルは慌てて口をどもらせていた。「そ、そうね…先生なら…いいわ!いいわよ。」

 

「てっきり大きな傷跡がついていると思っていましたが…」ハルカの一言で俺は困惑する。俺のマスクは顔をそんなに隠せないから、傷跡があったら見えるはずだ。

 

カヨコはため息をつき、俺は笑いをこらえながら手を下ろす。

 

“まあ、傷が残ったままの状態で子供に教えるのは難しいから、顔にはついた傷はできるだけ残さないようにしている。”

そう、本当のことだった。

“それに、君たちの方が俺よりもずっと綺麗だ。”

そう言えば全員驚く。ハルカは強張り、アルは再び顔を赤くして、カヨコは驚いて俺に視線を向けて、ムツキは面白がって身を乗り出し、微笑む。

 

「へぇ~、じゃあ私は?」

 

“ああ、小悪魔フェイスだぞ。”

頬に指を伸ばそうとしたがすぐに避けられて、舌を出された。そして後ろに戻れば、落ち着きを取り戻していた。

“では。”

そう言って手を差し出せば、アルはちょっとだけ眺めていた。

 

「あっ、あれね!」とアルは左手を差し出し、自信に満ちた笑みを浮かべていた。「便利屋68社長、陸八魔アルよ。」

 

“出す手はそっちじゃないぞ。”

そう指摘する。アルは困惑すると視線を下げて、恐怖と恥で目が見開かれ、それをムツキは面白がり、カヨコは呆れ、ハルカは困惑していた。

 

ゆっくりと、正しい方の手を差し出した。「そ、そうね。」

 

そうして、しっかりと握手をする。

“改めて、よろしく。”

そう言って、他の皆に向く。

“皆のことを紹介したいのなら…”

 

「もちろん!」と誇らしげな声を上げて、呆れて顔を少ししかめていたカヨコに向ける。「こちらが便利屋68の課長、鬼方カヨコよ。」

 

ため息を吐くカヨコ。俺は立ち上がって手を差し出す。カヨコは数秒間見つめ、そして握手する。「よろしく、先生。」

 

“どうやらカヨコも。”

そう口を開く、ついつい面白くなってきたからだ。

“色々と振り回されているようで。”

 

「こちらが室長の浅黄ムツキよ。」

 

アルの紹介の後、俺は手を差し出して、それをムツキは少し見つめ、いたずらっぽく微笑む。「よろしくね~先生。」と握手して、笑顔が更に大きくなると、スポットライトのように目が輝き、ますますいたずらっぽさが増していった。「仲良くしようね~」

 

“ああ…”

言葉を濁す。今は落ち着いている。だがムツキと仲を深めたらトラブルだらけになる気がする。

 

「そして最後に…」と誇らしげに目を輝かせて、アルはハルカの横に立つ。「伊草ハルカよ。まだまだ平社員だけども、ポテンシャルは凄いの!」

 

そんなアルの一言に紫髪の少女は身を大きく震わせて、微笑んだ。「さ、最善を尽くします、社長!」

 

そんなハルカを見て、俺は思わず笑顔になってしまい、手を差し出す。「よろしく、ハルカ。」

 

「あ、あの…その…あ、わ、私なんかで…」気後れしながらもハルカは手を差し出し、力強い握手をしていたが、今回は優しく握手する。

 

手を放し、つい頭を撫でてしまってハルカは驚く。

”あの罠はハルカが仕掛けたのか?”

 

「ひゃ!?」とハルカの瞳孔が広がり、俺は頭から手を離す。ムツキは側で笑ってて、カヨコとアルは驚いていた。「え、ぁ、すみません、駄目でしたよね…迷惑をかけてしまってすみませんすぐに私ごと処理してきますすみません──」

 

“気にするな。”

手を振ってそう言う。

“こっちでやろうとしていたが、時間が無くて必要最低限のものしか手を付けていなかった。丁寧に仕掛けられていたぞ。ありがとう。”

笑顔を送りながら、そう言って後に席に戻る。マスクとグローブを付け直す。

 

“良い友達に囲まれているな。”

まるで褒め言葉を受け取ったかのように、アルは自慢げになる。

 

「そう!私達四人が、便利屋よ!」アルがうなずけば、カヨコの頬はかすかに赤くなり、ムツキは楽しげな笑顔を浮かべて心からの喜び、ハルカは献身そのものがそれぞれ伝わってきた。

 

“だな。”

悲しげな笑顔を浮かべ、かつてのチームを思い出す──テクニシャンのレオ、サバイバリストのロクシー、ガンナーのネイト…そして他の仲間もだ。もちろんパッチーやストーンといった先生方もだ。

 

さて、今は思い出に浸る時ではない。

“さて、前の契約主にはどれくらい忠誠を示していた?”

 

「残念ながら、機密事項よ。」アルがそう答える。今回はかなり落ち着いていた。「その手の情報は迂闊に明かせないの。」

 

“なら大丈夫だ。”

そう言って手を挙げる。

“状況次第ではあるが、どのみち前の契約主と対立することになる──これだけは言っておこう。当然だが経費はこっち持ちだ。”

そう付け加えて、身を乗り出す。

“ラストチャンスだ──今のうちに俺たちから手を引くか、それともこのまま俺たちの側につくか。”

 

一瞬、アルはひらめき、カヨコとムツキとハルカは決断に身構えていたが、俺はアルに視線を送っていた────重要な事を忘れている生徒たちに送る視線。そしてそんな生徒だった俺に送ってくれた先生の視線を。

 

そして動きを止めた後、アルは咳き込んで気持ちを整え、俺を見つめる。「あー、そ、そうね…依頼内容は?」

 

“一言で言うと────偵察だ。”

 

「対象は?」と疑問に思ったカヨコは首をかしげる。

 

手をゆっくりと顎に当てる。少々まとめ過ぎたか。

“あのバン、現金輸送車を見ただろ。水面下で何か動いている。”

そう言いながら立ち上がり、地平線が広がるアビドスの砂漠に視線を送る。

“借金以上に、狙われているものがこの自治区にある。だがそれは一体何だ?”

 

「その狙われているものを探し出して欲しいということ?」顔しかめたカヨコが尋ね、俺は肩をすくめる。

 

“そうだ。”

そう答えると、カヨコの眉がぴくりと動く。

 

「私た──」とアルが言い切る前に、俺は大げさな咳をして、細めた目をアルに向ける。

 

“すまない、喉に痰が絡んでいた。何て言っていた?”

アルを止めると、何か気付いたようだった。

「そ、そうね…報酬は?」

 

“そっちに従う。とりあえず中に入るぞ。やらなければならない会議があるからこの話は後でやろう。”

そう言うと、アルが最初に動き、カヨコが最後に続いていった。

 

そしてカヨコが入る前に、肩を軽く叩く。「っ──!」

 

動き出す前に俺は肩を引いて、顔を俺の肩に押し付け、目が見開かれ、ピストルが抜かれる前に俺はその手を掴む。

 

さて、何度も文字を書いてきた経験がここで活きてくるといいのだが。

 

落ち着け

 

親指で文字を書けば、カヨコは動きを止め、困惑しながら俺を見る。俺はもう片方の手でその様子を隠す。

 

偵察してくれといったがあれは噓だ。本当はカイザーコーポレーションの脅迫材料集めと自治区内の通信アンテナを修復してもらうことになる。カイザーは自分以外の信号を妨害している

 

カヨコの目は細められるが、俺は続ける。

 

まずはそこに派遣する。そして調査をしてアルに報告してくれ。現場の判断は君に任せる。報酬は一つ完了する度に支払う

 

まるで何事もなかったかのように、カヨコをゆっくりと離す。

“すまない。ジャケットに砂がついていた。音楽は好きか?”

 

少しためらっていたが、カヨコはうなずく。「好きよ。」

 

“良かった。なら、戻るぞ。”

 

カヨコはうなずき、対策委員会の部室に戻っていく。

 

“それでアヤネ、何か見つかったか?”

そう尋ねると、アヤネはうなずく。

 

「はい。武器について調査をしましたが、大半は一般的なものですが、生産が終了しており、市場には流通されていませんでした。」

 

「製造が終わってるの?」とホシノが尋ねる。

 

「ならどこで手に入れてきたの?」とセリカが尋ねる。

 

“そりゃあブラックマーケットからだ。”

ジャレッド・ナッシュとキャシー・メンドーサのことを思い出す。それぞれ密告者(スニッチ)武器密輸者(ガンランナー)だ。

 

「でもそこって超デンジャラスな場所じゃないですか?」と心配そうな表情でノノミが尋ねる。

 

「はい。ブラックマーケットは不良や行く当てがない人、便利屋68のようなフィクサー集団が生活している場所です。」指でさしながらアヤネは説明する。

 

“ああ。”

うなずく。

“よし。それなら次の一歩が見えてくるはずだ。”

立ち上がってアヤネに向く。

“アヤネ、悪いが…”

 

「お願いします。」と言ってアヤネは座った。

 

“分かった。”

そう言って皆の方に向く。

“状況は今から大きく変わることになる。現時点では対策委員会の借金の大部分の返済か、他の解決策を見つけ出すかを、長くても一ヶ月以内にしなければならない。そして便利屋が非公認の部活という理由で、風紀委員会が介入しかねないことも考慮しないといけない。”

 

「風紀については気にしなくていいよ。」カヨコが割り込み、注意を集める。「直接介入はヒナのやり方じゃないから。」

 

“そうか…”

言葉を濁し、肩を落とす。

“そう言うのなら。”

譲歩して続ける。

“では、対策委員会はブラックマーケットで、裏付けになるものか、俺たちに攻撃を仕掛けたヘルメット団の痕跡を探す。そして便利屋68は与えられた依頼をこなす。これからは別れて行動することになる。そして終わったら、再び合流する。分かったか?”

 

「分かったわ。任務は必ず遂行するわよ。」

 

“よし。詳細はカヨコに伝えておいた。後で聞いておいてくれ。”

そして対策委員会に向く。

“そして俺たちの方だが、これは調査だ。ただし目立つような格好ではできない。だから全員変装して武器も持っておいた方がいい。”

 

ノノミは喜び、俺は軽く笑う。

“これで以上だ。早速取り掛かるぞ!”

 

皆喜べば、アルは俺のマガジンを返した。「先生、これを。」

 

“ありがとう。”

それを受け取って、バックパックの中に入れる。

 

「あ、ああいうのってどこで手に入れてきたのかしら?」と疑惑を持ったアルがそう問いかけて、俺は軽く笑う。

 

“それについては後だ。ひとまず今は分かれて動くぞ。”

そう言うとアルは仕方なくうなずき、便利屋のメンバーに向く。

 

「便利屋68、いくわよ!」そうしてアルは歩き出し、後には便利屋のメンバーが続いていった。

 

さて、ノノミにとっ捕まる前に俺も行かないとだ。

 


 

「ねえカヨコ。」アルが口を開いた。「まずは何からやるの?」

 

カヨコはすぐに答えず、代わりにスマートフォンを確認した。「通信アンテナを数個再設定するだけ。カイザー以外の通信が酷くなってるのはそれが原因。」

 

「そうなの?」と顔をしかめるアル。「何か…先生が言っていたことと違うわね。」

 

「まあ、現場には警備がいるはず。アンテナは三個だからやろうと思えばすぐに終えれる。行こう。」とカヨコは周囲を見回しながら言う。「あくまでこれは推測だけど、あそこにはアンテナ以上の何かがある。」目を鋭くしながら小声で呟き、再び和らげた。

 

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