転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする   作:popoponpon

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ヴェリタスとロックマンエグゼ3BLACK(前編)

「……ふーむ……」

 

ヴェリタスの部室にモルフォの姿があった。モルフォのヘッドフォンとウタハからもらったMP3プレーヤーを解析していたコタマが首を傾げてしまう。

 

「結論から言うと、こちらから目を覚まさせる方法はさっぱりわかりません」

 

完全に匙を投げたかのように力が抜けたように椅子の背もたれにもたれかかるコタマ。その近くでハレとマキも同じ様子で溜息を吐く。

 

「ハレ先輩は何かわからないのー?アテナ3号とか作ってるわけだし……」

「何にも……やっぱり音楽が鍵となって目を覚ます時があるぐらいしか……条件さえ整えば出る可能性は高いけど、そうなるとやっぱりモルフォ自身の意識が引っ込む形になるってわけだし……それはあんまよくないかなって」

 

彼女が一瞬とはいえ目覚められたのも人々の歌と思いが集まる場所だったからこそ目覚めたのだろうか。あの後、夢の中にも一瞬出てきたことを踏まえてアヤメの夢の中に入った際も少し注意してみたのだがコンタクトすら取れなかったのだ。そこでチヒロは忙しくていないものの残るヴェリタスの面々に調べてもらったのだが、以前解析してもらったときと同様、眠ったままであった。

 

「だけど……」

「だけど?」

「眠りが少し浅くなっている」

「わかるんですか?」

「これを見てほしいんだけど」

 

ハレが表示させたのは、何かの波形のようなデータ。それともう一人のモルフォから観測されたデータを重ねていると、部分的に一致することがわかる。それが意味するものは、

 

「これはアリスとケイの睡眠時のデータですね」

「……?なんでそんなものが」

「解析したときにちょっと……まあ、気にしないでださい。必要だから記録していることなので」

 

アリスとケイについて調べていた時のデータ。AIとなったもう一人のモルフォの人格の睡眠時のデータは、アリスとケイが眠りが浅くなっている時のそれと一致していた。

 

「あの目覚めのおかげで、もう一人のモルフォが目覚める時は確実に近づいている……以前よりもずっと」

「ま、音楽が効果があるらしいということは分かったので賑やかにしていればいいんじゃないでしょうか?」

「つまりゲームだよモルフォちゃん!この前やったあれやりたいな!」

 

もう一人のモルフォの目覚めの時が近い、ではこれ以上どうやってその目覚めの時を短くするか。その方法として選ばれたのは、やはりこの世界のモルフォにしかできないこと。それは、皆で遊ぶことだろう。

 

「やりたいって何を?」

「ほら、前2やったやつ!確か続編もあるんでしょ?」

「ああ、あれね……うん、やろうか、エグゼ3。そういえばコタマ先輩はまだエグゼシリーズ触ったことありませんでしたよね」

「ええ、はい。でもいいんですか?3って途中からですけど」

「そこは問題ありませんよ、ナンバリングですが話としては基本的に独立していますし。じゃあ取ってきますね」

 

マキに言われ、モルフォは一旦戻ってロックマンエグゼ3のソフトとゲームボーイアドバンスSPを持ってくる。そしてマキがプレイを始め、ハレやコタマがその画面を見つめていく。

 

「1はツッコミどころが多かったけど楽しかったな……」

「結構システム面はしっかりしていますよ、1の頃から」

「じゃあ折角だしコタマ先輩がやってみなよ」

「では、やらせてもらいましょうか」

 

今回持ってきたソフトはロックマンエグゼ3BLACK。ロックマンエグゼシリーズは3から2バージョン商法で販売されており、3は通常版(ホワイト)とブラックの二つが存在している。今回から初エグゼとなるコタマは早速チュートリアルを終え、レギュラーチップを設定したりしながら本作の前半のストーリーにおいて大きなウェイトを占める、DNNと呼ばれるテレビ局が主催するネットバトルの大会、N1グランプリに出るべく、その予選と言う名のお使いイベントをこなしながらも秋原スクエアの品揃えを見ていく。

 

「ふーむ……メタルステージ……エレキソード……カスタムソード……全部高いですね」

「あれ?モルフォちゃん、インビジブルって3までなかったっけ?」

「ああ、3からインビジブルは1~3に分かれずに一律この一種類だけになったんだよ」

 

今作からの大きな変化といえばやはり、過去作ではインビジブル1・2・3でコードも分かれていたチップがインビジブル*で統一されたことだろう。さらに、フォルダに入れられるチップは同名四枚で固定されたことで、これまで存在していた一種類を五枚、コードで繋げて放つオメガ系のプログラムアドバンスが消滅している。

 

「そういえばセーブ画面にあったけどチップが三種類にわけられてる?」

「今作からは通常のチップはスタンダードで同じチップが四枚、ナビチップや一部強力なチップはメガチップで同じ種類のチップは一枚で合計五枚まで、そしてギガチップは一枚だけしか入れられないっていうルールになったんですよ」

「おお、凄くちゃんとしてる……」

 

無事一次予選を通過した熱斗達は、デカオが宿題に必要なフロッピーを学校に忘れたといい、夜の学校に向かうことになる。

 

「……フロッピー?」

「ネットナビとかいるのにフロッピーがまだ使われてるんだ……」

「もしかしたらマイクロSDカードぐらいの容量があるかもしれませんから……」

「逆にそんなフロッピーあったら見てみたい……」

「これは……催眠術?洗脳?」

「おおう、いきなり皆が」

「……っていうかなんか愉快ですねこれは……」

 

無事フロッピーを見つけたのはいいものの、謎の物音を聞く。熱斗達は泥棒と考えて捕えようとするのだが、そこにいたのは西古レイと呼ばれる中国風の装いをした男性。レイは組織のブラックリストに入っている熱斗を始末するため、相棒のフラッシュマンにヒプノシスフラッシュを放たせる。デカオ、メイル、やいとの三人が熱斗の盾となってその攻撃を受けた結果、三人はそれぞれ自分を機関車、キョンシー、白鳥と思う催眠を受けてしまう。熱斗達はそれを止めるため、フラッシュマンをデリートするためフラッシュマンが待つ校長室のPCの電脳にロックマンを送り込む。

 

「……ん?今ウイルスが倒された時に変な音が」

「あ、そういえば初めて聞いたかも。追加要素?」

 

電脳を進む道中、襲われたウイルスをバスティングしていた時に偶然にも攻撃する直前のウイルスを撃破すると効果音が鳴ることに気付く。そしてそのバトルのリザルトでバグの欠片と呼ばれる新たなアイテムを入手する。

 

「バグの欠片……?」

「これ集めていいの?」

「エグゼにおいてはガンガン集めていいやつですね。バグの欠片でしか交換できないチップとかがあったりします」

 

バグの欠片は、ウイルスやナビが攻撃する直前、カウンタータイミングでデリートすることでカウンターの数に応じて手に入れることができる。ウイルス戦ならば一個、三個、八個とカウンターの数によって手に入るバグの欠片の数が増え、ナビ戦では十個手に入るのだ。これはゼニーと同じく通貨として使われる。

 

「さて、フラッシュマンとのバトルですか……」

「なんか木属性のチップないの?いかにも電気属性だけど」

「この時点だと多分ないんじゃないかな……」

 

遂にフラッシュマンとのバトルが始まる。通常版ならば秋原スクエアで買える木属性のソード、バンブーソードにアタック+10を付けることで一撃で倒せたりもするが、ブラック版では残念ながらそんな便利なチップは存在しない。そのため真正面からフラッシュマンと戦うことになる。フラッシュマンは追尾する電気属性の攻撃をしたり、ロックマンのエリア内に電球を出現させ、破壊しなければ一定時間後にロックマンを麻痺させるという攻撃をしたりと厄介な攻撃をしてはくるのだが、

 

「まあ最初のボスなんてこんなものですよね」

「あー、これV3とかになると一気にえげつなくなるやつ」

「V3……?強化版が出るんです?」

「そうそう、コタマ先輩も度肝を抜かれると思うよ。多分この手の奴」

 

コタマやマキの言うように最初の時点ではフラッシュマンはそこまで大した敵ではない。ストーリー中で対戦するボスの大半はボス撃破後、特定のエリアに出現する強化版が本番なのだ。

 

「さて、とりあえず皆が戻りましたし、これで万事解決ですかね……テトラコードなるものは奪われてしまいましたが」

 

フラッシュマンを倒した影響で皆も元に戻り、その後デカオのガッツマンとネットバトルをしたりしながらも帰宅して就寝。その後、レイが所属する新生WWWの場面に映り、ワイリーは新たな刺客、犬飼猛雄が出撃することになる。そして熱斗達の方ではフラッシュマンが最後、自爆する際に放った攻撃のせいでPETの調子が悪くなっていた。そのためにお使いイベントでデカオとその弟チサオのあれこれを解決してから科学省へ向かうも、父とは会えず、代わりにロックマンの避難先としてサブPETを受け取る。

 

「さて、この状況で二次予選ですか……」

「なんか嫌な予感しかしない」

「私も」

 

そに後、DNNのディレクターでありN1グランプリを企画した男、砂山ノボルと再会する熱斗。熱斗達が一次予選に参加するきっかけを作ったのもこの男であり、既に二次予選が始まっていると言い、熱斗達は予選に参加することになる。予選の方は無事に突破したのだが、

 

「えっ、あのプラグアウトできなくなったんですが」

 

フラッシュマンの置き土産により、なんとロックマンがPETに戻るために必要なトランスミッションプログラムが破壊されてしまったのだ。そのためロックマンは自力でプラグインしたところまで戻ることになるのだが、熱斗からの通信が完全に途絶してしまったことにより、

 

「ちょっ、チップないんですが!?」

「これはきつくない?」

「いやきついんですけど!」

 

ロックマンはチップ無し、ロックバスターだけで戦うことになってしまう。しかも今作からバスターUPによるロックマンの強化が廃止されたことで、ロックマンは初期状態のバスターで戦うことになってしまう。一応チャージに一個でもバスターUPを振らないとチャージすらできなかった前作とは異なり、今作からチャージショットはいつでも可能になり、アタックの数値に×10した数値の攻撃力になるという仕様が存在しているが、たかが10では貧弱なのは変わりない。

 

「な、なんとか帰ってきましたよ……!」

「「「おお」」」

 

何回もセーブを挟みながら、ようやくプラグアウトに成功するロックマン。その後、サブPETにロックマンは避難し、家に帰ってきた父にPETを見てもらって修理用のプログラムを送信してもらうことになる。そして翌日、宿泊学習でよかよか村に行き一泊。翌朝、宿で熱斗は父からプログラムを送信してもらい、PETの復旧を果たすのだが、ここで新たな要素が解禁される。

 

「ナビカスタマイザー……?」

「初めて聞いたかも」

「今回からの追加要素ってこと?しかも名前から察するに……」

 

ナビカスタマイザーは、まさにエグゼ3の目玉要素と言っても過言ではなく、その後のシリーズでも登場する大事なカスタマイズ要素である。このナビカスタマイザーことナビカスを使うことでロックマンに様々なプログラムを組み込み、バスターを強化する、HPを増やす、食いしばり効果のあるアンダーシャツやスーパーアーマーなどの特殊な能力をロックマンに付与することができるようになるのだ。

 

「これ、絶対面白い奴じゃん」

「今はプログラムが少ないけどどんどん手に入れば……!」

「うん、色々カスタマイズできるね。しかも今作のプログラムには……いや今はやめておこう」

「ちょっとモルフォ、そこで切られると凄く気になるんですが」

 

ナビカスの説明もほどほどに話も進めていく。宿泊学習の一環で動物園を訪れた熱斗達は、動物たちに襲われてしまう。動物たちは犬飼の手によって体に埋め込まれていたICチップを利用される形で操られており、動物たちを元に戻すため、ロックマンを動物園の電脳へと送り込む。内部には動物や物になり切ったメットールが道を塞いでおり、それぞれに対応した物になり切っているプログラム君をぶつけて爆発するというギミックになっているのだが。

 

「なんか爆発破壊される理由がおかしくなってきましたね」

「た、確かに……」

 

途中から喜びのあまりウイルスが爆発するだの、食べ過ぎて爆発するだの、遊びすぎて爆発するといった変な内容になっていく。挙句の果てに干支を並べて突破しろといきなり変な謎解きまで要求される始末だ。そんなツッコミどころが多い電脳を攻略し、犬飼のナビであるビーストマンと戦うことになるのだが、

 

「うわーっ!?」

「速っ」

「クイックマンを思い出すなぁこれは……」

 

コタマはビーストマンにボコボコにされ何度もデリートされていた。そもそもビーストマンはフラッシュマンやガッツマンよりも素早く、攻撃が当てづらい。さらにロックマンの前後に飛び降りて爪で引き裂いてくる、斜め一直線に突っ込んでくる、挙句の果てに腕と頭を分離して連続攻撃を仕掛けてくる必殺技までござれと前作のクイックマンにも相当する進行度に似合わない強力なボスの一体でもある。

 

「よ、よし!ショックウェーブやメットガードを置けばなんか当たる気がします!」

「後はワイドソードで飛び込んできたのを斬ってどかすとか?」

「エアシュート……は厳しいのでエリアスチールを当てて硬直させたところをソード系で斬るのもありですね」

「エリアスチールって相手に当てるとそんな便利な効果あったんですね……」

 

苦戦しながらもショックウェーブやメットガードによる反射の衝撃波を相手エリアに走らせ、偶然ビーストマンが当たるのを狙ったり、ソード系でカウンターを取ったりと、徐々に動きに慣れながら少しずつ追い詰めていく。そして遂にビーストマンを撃破し、動物たちを元に戻すことに成功する。

 

「あ、危なかった……アンダーシャツ様様ですね……」

「それにしても結構ペラペラしゃべらなかった?こいつ」

「あー、確かに?熱斗は知らなかったのに自分達がWWWって言っちゃったし……テトラコードの事は言わなかったけど、これが1のファイアプログラムとかの枠になるのかな?」

「そんな感じはするね……じゃあ全部奪われてなんか起こるんだろうな……」

 

ビーストマンと戦う直前に犬飼が自分達がWWWで1で基地の爆破に巻き込まれて死んだはずのワイリーが生きていたことを明かしていた。しかし犬飼はWWWが狙っているテトラコードと呼ばれる存在については口にしておらず、既にそれを転送していたのだった。

 

その後、日暮が経営するチップショップ、ヒグレ屋が解禁される。まだまだゼニー難が深刻であるが故に買えるものはあまりないのだが、ここでマキやハレも含めて初めて見るものを見つける。

 

「……ロットナンバー?」

 

ロットナンバーというのは今作から解禁される要素であり、特定の数字を入力することで様々なチップ、サブチップ、ナビカス用のプログラム。そして、

 

「……スピンホワイト……!?え、これめっちゃ必要な奴じゃないですか!!」

 

ナビカスタマイザーにセットするプログラムを自由に回転させられるスピン系アイテムである。特に、ロットナンバーで入手するスピンホワイトが対応する白のプログラムはナビカスタマイザーにおいて基本色であり、白、黄、ピンクのスピンパーツは最優先で入手しておきたい代物なのだ。

 

「スピンパーツは自由度が広がるので教えちゃいましたけど、あんまりゲームが温くなるのは嫌ですかね?」

「いやー、あんま気にしませんよ?まああんまり簡単すぎたらチップを抜いてわざと弱くすればいいだけですし」

 

他にも強力なチップをどんどん出していく。その中で一部のメガチップにコタマが首を傾げ、マキが納得する様子もありつつもヒグレ屋でフォルダを増強、その後N1グランプリの最終予選が行われることとなり、現実と電脳世界をうろうろしながら本戦出場を目指していく。

 

「いやー、ドリームソードは強いですねぇ」

「ソード、ワイドソード、ロングソードで作れるから複数撃ちやすいのが利点なんだよね」

「今のプログラムアドバンスってこんな強くなってるんだ……私がやった1なんてほぼ産廃だったのに」

「あの頃はポイズンファラオかダブルヒーローぐらいしか息してないんじゃないです?」

 

広範囲をぶった切るドリームソードをフォルダのメイン武器に据え、ガンガンバトルに勝利していくコタマ。他にもロットナンバーで手に入れたフミコミクロスやガッツストレート、コピーダメージといった強力なチップを駆使し、爽快感すら感じる程の強さでウイルスたちを薙ぎ倒して遂に本戦へのキップを手に入れる。そして仲間達で本戦に進めたところを喜び合っていると、そこにブルースが現れ冷ややかな言葉をかけてくる。

 

「なんかこのブルースと炎山っていけ好かない感じですね」

「1の終盤でなんか少しいい感じに柔らかくなってたような……」

「でもこいつ2でロックマンの正体とか知ってるのに極悪ウイルス認定してデリートしようとしてきたし……」

「草生える」

「正体って何です?」

「あ、その内わかりますよ」

 

相変わらずツンツンしている炎山との今作における初遭遇イベントも終わり、ゲーム内における翌日。熱斗はメイルの家に招かれ、彼女が買ったという新製品、バブルウォッシュを使い様子を眺めていたのだが……

 

「人が泡に閉じ込められて……え?割れないんです?」

「どういう素材してるのこれ……しかも爆発するって」

「いやまず窒息しそう」

 

そこでメイル達が泡に閉じ込められるという大惨事に見舞われてしまう。さらに泡は時間が経つと爆発するという性質を持っており、中に閉じ込められた人は死へのカウントダウンを待つ身になってしまう。泡に囚われずに済んだ熱斗はロックマンを電脳世界に送り込み、事件の主犯であるWWWの自立型ナビ、バブルマンを追い詰める。だがバブルマンは道中を泡で塞ぐと、その泡を破壊するブレイクニードルというアイテムを手下に持たせて電脳世界へ放ち、先にそれを追いかけることになる。

 

「めっちゃおちょくられてない?」

「でも下手な時間稼ぎをされるのは困る……」

「とりあえずフォルダはスチールゼリーも入れておきましょうか……エリアを奪えるチップなんて弱いわけがないので」

 

フォルダも徐々に調整しながら手下を追いかけるロックマン達。そしてここで、ロックマンにある変化が訪れる。戦闘終了後、突然ロックマンの体が赤く染まり、背中に背負ったバックパックが巨大化する。その姿は、

 

「ヒート……カスタム?スタイルチェンジ?」

「あ、今作でもスタイルチェンジあるんだ!」

「ということは前作から出た要素ってわけね。へー、アーマーとは違うんだ」

 

ヒートカスタム。チップを使い続けることでなれるスタイルであった。今作ではガッツ、シールド、ブラザー、カスタムの四スタイルに加え、バグスタイル、そしてバージョン違いでブラックならばシャドー、通常版ならばグランドスタイルになることができる。そして一度に保有できるスタイルは一つだけとなったものの、スタイルを極めることでそのスタイルに応じたナビカスプログラムを入手できるようになった。そしてここでプログラムを手に入れることで他のスタイルでも使用できるようになる。

 

「けどヒートか……」

「炎……あー」

「?二人ともどうし……まあいいです。さあバブルマンとの決戦ですよ。散々逃げ回ったツケを払ってもらいますよ」

 

ハレとマキが何かを察し始め、モルフォも無言でいる中、ブレイクニードルで泡を破壊し、今度こそロックマンはバブルマンを追い詰める。逃げるような腰抜けなんてそんな強くもないだろうとコタマが高を括っていたその数分後、

 

「ホアアーッ!!」

「やっぱり草生える」

「いや弱点だろうなってのはわかってたけど予想以上にエグい……」

 

バブルマンが普通に強く、いとも簡単にデリートされたコタマは絶叫していた。バブルマンはロックマンと同列にならないように最後尾に陣取るという性質を持っており、さらにエリアには岩も置いてあるためエリアを奪うこともままならない。それだけでなくバブルマンのエリアの中央には穴が空いており、そこから大量の泡や機雷などを放ってくるのだ。ビーストマンを超える手数、そして体力が半分以下になると時間経過で再生する泡のバリアに身を包み、銛を連射してくる。そのせいで炎属性のヒートカスタムスタイルは恰好のカモと言わんばかりに何回も葬られていた。

 

「え、エリアスチールとスチールゼリーが奥まで届かないからスチールゼリーがダメージソースになりません……!」

「最前列は奪えるからドリームソード連打でどうにか?」

「そもそもまずバブルマンに慣れる所からですよねこれ……いや強いですね……チップの強さなんて気にしている暇がないですよこれは」

 

何回死んだかは途中からは数えていないぐらいにはやられている。ひとまずエリアスチールやスチールゼリーで一列を奪うと、スプレッドガンなどの岩や障害物越しにバブルマンを攻撃できるチップでバブルマンのHPを400以下まで削ると、ドリームソードでバブルマンを第二形態に移行させる前に仕留める。

 

「あ、危ない……」

「いやー強いねバブルマンこれ……」

「ボスの強さがちょっと段違いすぎる……シャークマンとどっちの方が強いかな」

「さすがにシャークマンですかね……」

 

バブルマンを撃破するも、バブルマンは命乞いをしてロックマンに泡を解けと言われる。だが、ロックマンがトドメを刺さず泡を解除するのを待っているのをいいことになんと逃げ出そうとし、泡が爆発されると思われた次の瞬間、そこにブルースが現れバブルマンを撃破することで泡が全て割れ事件は解決する。

 

「うわ、えげつな……」

「臆病でしたけどある意味一番えげつないボスでしたね……」

 

何故トドメを刺さなかったのかとその甘さを炎山に叱責される熱斗。これには熱斗も多くの人々を危険に晒したことに思うところがあったようだが、ロックマンに熱斗君は熱斗君だと諭され元気を取り戻す。そして炎山が父との確執を見せるイベントを経て、いくつかのイベントを経て遂にN1グランプリの本戦が開幕することになったところで、この日は区切りをつけるのだった。

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