Dr.オクトパスin緑谷出久   作:サクラモッチー

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【前回のあらすじ】
オールマイト、脳無との戦闘を始める。
オールマイトwith雄英生、サウンドジャックの正体を知る。

愉悦はいいぞ( ̄▽ ̄)


雄英襲撃⑤

死柄木弔の口からとある言葉を発した瞬間、USJ内に居た生徒達の顔には絶望の表情が映っていた。

まぁ、何せ目の前にいる脳無のうちの一体の正体が元同級生ならば....そうなるのも無理はないな。

それに、ヴィランである我々としてはヒーロー側に対しての嫌がらせという目的が達成できたんだ。

ヒーローたるもの、壁を乗り越えて強くならないと....なぁ?

 

「嘘だ.......そんなの嘘だ!!」

「嘘だと思うのならそう思えば良い。まぁ、そう思ったところで事実は事実だがな」

 

私はそう言った後、エレクトロの方を向くと....エレクトロはそんな雄英生に対し、ざまぁみろと言わんばかりの様子になっていた。

彼がエレクトロとして覚醒した経緯が経緯であるが故に、そうなるのは無理はないな。

 

ヴィラン連合が生み出した怪物....サウンドジャックは、君達がエレクトロの無実を認めなかったことから生まれた怪物だ。

つまり、全ては君達が原因であることをいつになったら気づくことやら。

そうほくそ笑みながら、彼らを見つめる私。

 

「貴様....!!」

 

この事実に対し、当然ながら正義の象徴であるオールマイトは怒りを滲ませていたが....私に言わせてみれば、その怒りを何故エレクトロの誤認逮捕の時に使わなかったのかが謎だがな。

私がそんなことを思っていた時.....怒りに震えるオールマイトを見て馬鹿馬鹿しいと思ったのか、エレクトロは突然笑い始めていた。

 

「何がおかしい!!」

「いやぁ.....一人の生徒の無実を信じなかったアンタがそれを言うのかと思うと、ついつい笑えてきちまっただけだよ」

 

エレクトロがそう言った瞬間、ピクッと反応するオールマイト。

彼のその顔には何が言いたいという表情になっていたが....私から言わせてみれば、彼ら彼女らにとってはこれ以上ない皮肉だと思うのだが、それに気づかないとは.....やはり、この世界のヒーローは単細胞な輩ばかりだな。

 

「....何が言いたい」

「だ〜か〜ら〜、冤罪を信じたアンタらの言葉に説得力が皆無だから笑っちまったんだよ」

 

ケラケラと笑いながらそう言うエレクトロの顔が真っ黒な狂気で染まったような顔だったため、ヴァルチャーがそりゃそうなるわなという顔になっていた。

ただ、その言葉を聞いたオールマイト達は煽られたと感じたようで....ほんの少しだけピリピリとした空気に包まれていた。

.....エレクトロは事実を言っただけなのだがな。

 

そう思いながら荼毘と死柄木弔の方を見つめると、二人もまたエレクトロがそうなっても仕方ないと思ったのか、やれやれという様子になりながらもザマァという表情になっていた。

 

「エレクトロ、そこはちゃんと『俺を陥れたことをちゃんと土下座込みで謝れ』って言わないとダメだろ」

「んなこと言ったら面白くねぇよ」

 

ニヤニヤたしながらそう言うヴァルチャーに対し、そうボヤくエレクトロ。

だが、この二人の会話が雄英生達に更なる絶望を与えたようで

 

「まさか....上鳴くん、なのか?」

 

とある生徒が震えながらそう声を漏らした瞬間、当たり前だが生徒達は騒ついていた。

中には衝撃的な事実が続いたことに耐えきれなかったのか、力無く床に座り込む生徒が現れ始めたため、私達はいつの間にやら笑いを抑えきれなくなっていた。

 

.....やれやれ、ようやく気が付いたのか。

正義の味方であるはずのヒーローを目指す金の卵にしては鈍感だな。

だがまぁ、それでなくては面白みがないからな。

そう心の中でボヤきつつ、この惨状を鑑賞する私。

 

そして、エレクトロの耳にかつてクラスメイトだった生徒の発言が入っていたのか、ニチャアと笑いながらこう言った。

 

「あぁ!!そうだよ!!俺は今話題の殺人鬼ことエレクトロ、そして本名は上鳴電気で〜す!!」

 

ギャハハと高笑いながらダブルピースをしつつ、そう言うエレクトロを見た雄英生達は当然ながら呆然としていて、オールマイトに至ってはそんな馬鹿な!?という顔になっていた。

この反応を見るに、彼ら彼女らの間では上鳴電気の無実を信じなかったことに対する罪悪感を抱いているようだが......それがどうした?

そんな感情を持っていたところで、今更何になる。

後悔したいのなら勝手にしろ。

 

それに、この状況は非常に好機とも取れる場面だ。

ならば、ここはヴィランらしくその状況を利用する以外ないだろうな。

 

「全く、よってたかって冤罪を信じるだけじゃなくて、俺のことを忘れるなんて....お前らって本当に酷いよな〜」

「ち、ちが」

「あ〜あ、俺はお前らのことを本気で友達だって思ってたんだけどなぁ」

 

エレクトロがニヤニヤ笑いながらそう言うと、言葉を詰まらせる雄英生達。

その顔には、エレクトロに対する罪悪感が浮かんでいたが.....そんなことを今更感じるとは、彼ら彼女らは本当にヒーローの卵なのか?

そういった輩が居るからこそ、我々が生まれると言うことをいつ理解するのやら。

 

「先生も先生だよな〜。まさか、教え子の味方をしないなんて信じられないぜ」

「.......」

 

狂気を浮かべながらそう言うエレクトロの言葉に対し、オールマイトはその言葉を返すことが出来なかったようで、まるで自らを憎むかのように拳を強く握った。

.....自身を恨む暇があるのなら、何故それをエレクトロに向かなかったのやら。

何はともあれ、これはタイミング的にちょうど良い。

それに、精神攻撃は時と場合によっては効果が絶大になる。

ならば.....このチャンスをエレクトロが逃すわけがない。

 

そう思いながら、絶望に染まっていく雄英生達を見る私。

それはヴァルチャー・死柄木弔・荼毘も同じだったようで、私と同じくニヤニヤと笑いながらその様子を見守っていた。

 

「けどまぁ....おかげでこうやって大暴れできるから感謝してるぜ、オールマイトセ・ン・セ・イ♪」

 

そう吐き捨てると、ニチャアと笑みを浮かべるエレクトロ。

彼の歪んだその笑顔を見た生徒達は、もう既に彼が堕ちるところまで堕ちたのだと絶望の感情と共に理解したようで、ジリジリと後退していた。

.....ようやく気が付いたのか、このガキ共は。

 

クラスメイト達のその姿を見たエレクトロは酷いなとボヤいた後、サウンドジャックと脳無にアイコンタクトを取った。

すると、アイコンタクトを受けた脳無がオールマイトに突進したのに対し、サウンドジャックは勢いよく空に飛び上がったかと思えば、そのまま生徒達に向けてタックルを仕掛けた。

 

「っ!?」

 

雄英生達に向けて行われた攻撃に対し、思わず注意が散漫になるオールマイト。

その隙に脳無が顔面に渾身の一発を喰らわしたが、オールマイトはその攻撃に対して一歩二歩後退するが、それでも倒れはしなかった。

それでこそNo.1ヒーローだな。

 

一方、サウンドジャックのタックル攻撃を喰らった生徒達はその強力な攻撃の影響で倒れ込んでいたものの、ヒーローの卵だからかフラフラとした様子で何とか立ち上がっていた。

ほぅ、彼ら彼女らも意外と頑丈なのだな。

ただ、その根性は我々に取っては好都合なものなのだがな。

 

「耳郎ちゃん....目を覚まして!!あなたはこんなことをする人間じゃ」

「サウンドジャックに説得が通用するとでも?」

 

説得を試みる茶髪の少女に対し、そう言った後にアームで吹っ飛ばす私。

吹っ飛ばされた少女は近くにいた雄英生とぶつかる形でダメージを負ったが、それでもなおサウンドジャックを....耳郎響香を助けようと思っていたようで、その顔には友人を助けたい必死な表情になっていた。

あぁ、これが美しい友情というものか。

ただまぁ、そんなものは今のサウンドジャックには通用しないがな。

 

そんなことを心の中でボヤきつつ、彼女の首元をアームで掴む私。

 

「君達には感謝しているよ。我々にエレクトロという仲間を与え、サウンドジャックという非常に優秀な兵器を生み出す素体を提供してくれたことを」

「あ....ぐぅ.......」

「ここで君達の命を終わらせるのは惜しいが.....まぁ、それは仕方ないのことだがな」

 

そう言うのと同時にアームの力を徐々に上げていったちょうどその時、どこからか重い扉が開く音が聞こえてくると.....そこに現れたのは

 

「おやおや、随分と早いものだな」

 

彼等にとっての希望である雄英の教師陣だった。

さぁて、どうやらここから面白くなりそうだな。




Q:原作の黒霧みたいにサウンドジャックは洗脳が解けるの?
A:シンビオートに寄生されている時点で説得は不可能。シンビオートを倒せばワンチャンあるかもしれないけど、それでも遺伝子改造されているのでほぼ無理ゲーに近いかも?

結論:説得は不可能だし、耳郎響香としての自我が戻ることはない
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