Dr.オクトパスin緑谷出久   作:サクラモッチー

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【前回のあらすじ】
雄英生、衝撃の真実を知る。
ついでに言えば、エレクトロの正体を知った模様。

愉悦は良いぞ.....めっちゃ良いぞ....!!
これから毎日愉悦しようぜ?


雄英襲撃⑥

「みんな!!無事かい!!」

 

今まさにヴィランに襲われているであろう生徒達に対し、救世主だと言わんばかりにそう声を掛ける鼠。

あの鼠は....あぁ、アレが雄英の校長か。

となると、あのヒーロー達はこの学園の教師陣と言ったところだな。

 

確かにヴィランの奇襲かつ生徒の身に危険が及んでいるのなら、奴らが全員集合してもおかしくはないな。

そう考えつつ、確認のためにチラッと死柄木弔の方を見る俺。

 

一方、その教師陣を見た死柄木弔はというと

 

「あ〜あ、来ちまったか」

 

分かりやすく面倒な様子になっていたものの、それと同時にそのヒーロー達でさえ殺す気満々になっていたのは、奴のヴィラン故の本能だろうな。

まぁ、その気持ちは分からんでもないが。

 

荼毘は荼毘で同じことを思っていたのか、増援が来たことに対してニヤッと笑っていた。

もちろん、その顔にヴィランらしい表情を浮かべた上でだ。

アイツはアイツで、死柄木弔と同じようにヒーロー達の皆殺しルートを考えているだろうが.....そう思っている本人が楽しいのなら何よりだな。

 

ヴァルチャーはともかく、エレクトロに至っては自身の通っていた学校の教師との再会なものだから、明らかに殺る気満々な顔になっているな。

まぁ、あのような経緯を辿ってヴィランとして堕ちたのなら、そうなるのも仕方はないがな。

 

だがしかし....それはそれ、これはこれだからな。

 

「どうする?ドック?」

「どうするも何も......少なからず奴らにダメージを与える存在なら、ここにいるじゃないですか」

 

俺がそう言った瞬間、死柄木弔と荼毘はその言葉の意味をすぐに理解したようで、その顔には常人ならば悪趣味と例えるであろう笑顔が浮かんでいた。

 

私は雄英の教師陣に対し、何もしていない。

そう、私という存在はな。

だがしかし、そんな奴らの目の前に冤罪によって悪役へと堕ちた一人の生徒が居たとしたら......果たして、雄英の教師達はどこまで耐えられるのかな?

 

少なからず、そう思っている私の読みは当たっていたようで

 

「オイ!?アレって.......!?」

「.......上鳴くん、よね?」

 

エレクトロの姿を発見したであろう教師陣は、当たり前だが困惑の表情を見せていた。

 

何しろ、自分達が彼に対する偽りの罪を信じた上で見捨てた男が、上鳴電気という元教え子がこの学校を襲撃したヴィラン側に居るのだ。

ヒーローであり、未来の英雄を育てている教師である彼ら彼女らがそうなるのも無理はない話だ。

 

だが、それがどうした?

全ては、お前達が彼の無実を信じなかったことから始まった物語なのだぞ?

それを今更後悔したところで.....何もかもが遅すぎるのだよ。

まぁ、そんなことを今更あのヒーロー達に言ったところで届くかどうかは分からないがな。

 

俺がそう考えていた時、エレクトロはその教師陣に向けて徐ろにこう言った。

 

「お〜お〜、俺を見捨てた奴らが全員揃ってら」

「これぞまさしく、まさにオールスターだな」

 

ニヤニヤと笑いつつ、そう言うエレクトロとそれに続く形で言葉を発するヴァルチャー。

 

エレクトロもヴァルチャーも、この世界の世論に迫害された末にヴィランへと堕ちた存在だ。

だからこそ、軽口を叩き合う感覚でそんなことを言っているのだろう。

....ヴァルチャーの時は、私が焚き付けたのも原因だがな。

 

そんな我々を尻目に、雄英の教師達はエレクトロの正体があの上鳴電気だったことに対し、衝撃を受けつつも彼をそうさせてしまった責任を感じていたかのような様子になっていた。

 

「上鳴くん、君は.......」

「上鳴ぃ?その名前はやめろよ。今の俺は上鳴電気じゃなくて、エレクトロな?」

 

今更ながらに責任を感じている雄英の教師達を見たからか、エレクトロはいくら何でも遅すぎると思ったようで、フッと鼻で笑っていた。

それはヴァルチャーも同じだったのか、ヒーローって本当に傲慢だよなと呟いていた。

 

ヴァルチャーの言う通り、この世界のヒーローは傲慢な生物だ。

少なくとも、スパイディですらここまで慢心し切っていなかったのだが......そこは異世界間のギャップというしかないな。

 

そう思いつつ、エレクトロの隣に移動する私。

その私の姿を見た鼠は......いや、根津はすぐさま警戒するかのような顔になったかと思えば、そのまま教師達に指示を出していた。

 

「君は.....!?」

「私か?私の名はドクター・オクトパス。彼とはシニスターシックスの仲間として仲良くしているよ」

 

私が合図をするようにそう言った瞬間、雄英の教師達に襲いかかるヴァルチャーとエレクトロ。

ヴァルチャーがエクトプラズムやセメントスに奇襲攻撃を喰らわせる形でダメージを与えたのを皮切りに、エレクトロはミッドナイトの顔にそのままアイアンクローをする形で掴むと、そのまま電流を流していた。

 

「ぅぐ!?」

「悪りぃな、今の俺はアンタに何の魅力も感じないんだわ」

 

エレクトロがミッドナイトを瀕死の状態に追い込んだその時、一部の生徒達からは彼女を案ずるかのように悲鳴が上がっており、中にはミッドナイトの名前を叫ぶ者も居た。

そんな出来事を目の当たりにしたからか、ブラドキングやスナイプなどの残っている教師陣は激昂した様子になった後、ヒーローとしての矜持故に私達を捕縛しようとしていた。

 

.....やれやれ、お前達がそんな立ち振る舞いをしているからこそ、死柄木弔や荼毘のようなヴィランが生まれたのだがな。

 

「蹴散らせ、サウンドジャック」

 

私がそう言った瞬間、その命令を聞いたサウンドジャックは急降下しながら音波攻撃を残っている教師陣に与えようとしていた。

だがしかし、サウンドジャックと同じく音波攻撃を得意とするプレゼント・マイクが防御するように攻撃したため、その攻撃はお互いに拮抗状態になっていた。

 

ふむ、流石は雄英教師を務めているヒーローなだけに、サウンドジャックと対等に渡り合うとは......実に興味深いな。

だが、そのサウンドジャック本人が手を抜いていることに気が付いていない時点で、既に負けは確定しているがな。

 

内心ほくそ笑みながらその光景を見守っていると、案の定サウンドジャックも本気を少しだけ解放したようで

 

「ア゛ァァァァァァ!!」

 

当然ながら、プレゼント・マイクの音波攻撃はサウンドジャックの音波攻撃に敵うはずもなく、彼らはその攻撃に押される形でダメージを受けるのだった。

 

.....やはり、元々の素体が良かっただけにこうも有能な兵器が生まれるとはな。

脳無の存在を知った時の社長は分かりやすく大喜びしていたが、今なら研究者としてその気持ちが理解できる気がする。

 

それに、この破壊力と知性ならば....シンビオートとの相性も期待できそうだな。

 

「先生やめて!!これ以上、響香ちゃんを傷つけないで!!」

「....何だと?」

 

満身創痍な彼らにトドメを刺すかのように雄英の生徒がそう言った瞬間、信じられないとばかりに目を大きく見開くヒーロー達。

その様子を見た死柄木弔と荼毘はニヤッと笑うと、そのまま精神に致命傷を与えるかのようにこう言った。

 

「何をそこまで驚いているんだ?お前達が愛し、育てた教え子二人との感動的な再会じゃないかぁ」

「本当にそれだよなぁ。なのに、そんな顔をしてたら......アイツらに嫌われるぞ?」

 

皮肉たっぷりな様子でそう言う二人に対し、感情がグチャグチャとなった顔付きとなる教師達。

そこまだ怒りに震える余裕があるのなら..........何故、それを不条理な世界にぶつけなかったのやら。

そう思ったところで、二人はお前達の下へ戻ることは完全にないのだがな。

 

それに、精神的にも肉体的にもギリギリなお前達に何が出来るのだ?

この歪んだ世界に染まり切ったお前達に、我々が救えるとでも?

それに、理想論の皮を被った偽善者に翻弄されてきた我々としては、実に気持ちが良い光景だ。

もっと己の愚かさに絶望し、悔いるが良い。

 

「あ〜、派手にカミングアウトしてるなぁ」

「まぁ、その方が面白いしな」

 

そう考えていた時、どこからか派手な音が聞こえたのでその方向へと視線を向けると......そこには、シンビオートを身に纏った状態の脳無に頭を掴まれている一人の英雄が、オールマイトの姿があった。

 

....とうとう目覚めたのか、宇宙からもたらされたあの寄生生物が。

 

「さて、ヒーローはここからどうやって挽回するのやら」




Q:サウンドジャックってどのぐらい強いの?
A:普通の脳無よりもめちゃくちゃ強いです

Q:シンビオートを身に纏っている脳無はどのぐらい強いの?
A:オールマイトを叩き潰すパワーとそれ以上の悪知恵がプラスされます

うん、よくよく考えるとヤベェな←お前が始めた物語案件
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