ヒーローのカタチ   作:サモア リナン

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後悔はない!!

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第15話「Villains Side:Shattered Cocktail」

 

──世界が、変わろうとしている。

 

 地獄のような光景だった。神野の悪夢。

 失ったものは大きい。だが得たものはある。

 

 死柄木葬華は、泥ワープの中で再形成される身体を眺めながら、静かに口角を上げた。

 

「…ふふ…ククク…はははは…ホンットに素敵な世界、最高ね。だからこそ壊す、見てて、パパ…ママ…テンちゃん」

 

 それは、笑いを堪えた声

 笑わずには、いられない

 でも、笑うのは崩した後

 心のまま、あるがままに

 

 

 拠点。

 

 地下深く、もはや正体も場所も不明の空間。暗い鉄の匂いが充満するこの部屋に、久しぶりの顔ぶれが揃っていた。

 

死柄木葬華・黒霧。そして

荼毘・トガヒミコ・トゥワイス・ Mr.コンプレス・ スピナー

 

部屋の空気が一瞬だけ沈黙に染まった

 

「……テメェら、元気そうじゃねぇか」

 

 マスキュラーが、傷口に張られた有機的な“何か”を引きちぎりながら笑った。

「回復アイテム……って言うより、寄生虫みたいなもんだよな、これ。動くたびに疼きやがる」

 

 

 その隣、─ムーンフィッシュが、ギチギチと歯を鳴らす。

 

「歯歯歯……自由に噛み千切りたい…刺し貫き咀嚼したい…なんで助けられた。魔王に…こんな事、今まで無かった。……もう、まともに狂えない」

 

荼毘が

「あんたら戻ってこないと思ったぜ」

 

と、素直に感想をいう

 

トゥワイスは「俺は帰ってくると信じてたぜ!当然、逃げ帰ると思ってたぜ」

 

マグ姉は

「どっちにしろ、好きにしたら良いのよ」

 

スピナー

「ふん、俺はステイン様の意思を体現できれば良い」

 

コンプレス

「舞台の役者は多い方が映える。退場した味方が戻ってくるという展開は熱いもんだ」

 

 睡魔と呼ばれる人物はガスマスクを外した。

それは10代前半の少女だった。眠そうな表情をしながら、ぼそりと呟く。

 

「雄英の林間合宿で、僕たち3人は負けた。いらなかったはずの能無し装備に助けられてね…屈辱。…だから神野で復讐しようとした。…結果は惨敗。そして、魔王に助けられて、ここにいる。その魔王は死にそうになって捕まったのにね」

 

少しだけ、間を置いて。

 

「ねぇ?僕達は、このままでいいのかな?」

 

「……」「ちぃ!」

 

マスキュラーはイライラしていた。

 

その問いは、誰に向けたわけでもない。

噛み殺した言葉は、痛みのように己へ突き刺さる。

 

 林間合宿、神野での逃走劇。相次いだ敗北。だが、それで終わるわけがなかった。

 

「……ああ。良くねぇよなぁ。復讐だ。クソみてぇなヒーロー気取りのガキどもをぶち殺す」

 

「歯っ歯っ歯!出来てたら、ここにいない」

 

「んだと!?テメェ…死にたいらしいな……と……くっそ。やめろ睡魔」

 

いつの間にか睡魔から出ていたガス

 

「貴方がやめなさい」

 

「ん、、だとぉ…クソガキがぁ」

 

まさに一触即発

 

しかし

 

「そこまでにしてね。仲が良いのは結構だけど、交流はもっと時間ある時にしてくれる?」

 

葬華が声をかける事で静寂が訪れる。

不思議と話を聞いてしまう、聞かされる圧が、この女にはあった。

 

「うふふふ、まさかヴィラン連盟に女の子がいるなんて思いませんでした!急にお姉さんと妹が出来ました!ふふ、嬉しいなぁ…かあいいなぁ」

 

トガヒミコは睡魔のスイに抱きつきスリスリしている。

 

「妹…かわいい?…え、僕が?……ふーん、……ねぇねぇトガ姉様、僕の代わりにマスキュラー殺してよ」

 

上目遣いで擦り寄ってみる…が。

 

「そーいうのは、かあいく無いです」

 

「ちぇ」

 

「かぁーー!!まじ生意気なクソメスガキだせ、テメェにゃ『ワカラセ』てやる必要がありそうだなぁ!えぇ?おい!!!」

 

と卑下した表情でニヤニヤするマスキュラー

 

だが

 

「「「「「………何を?…」」」」」

 

言葉の意味を理解するのものは、この場には誰もいなかった。

 

 

…………

 

 

「マジかよ」

 

 

 

今回集まらせた目的はこのメンバーに「脳無し装備」改め「セル・ドライバー」を配布をすることだ。単純に簡単に戦力増強するには仲間の頭数を増やす、か強力な武器を持てば良い。最初は全員、自分の個性にこだわりを持って自分以外の個性を使用する気はなかった。個性が使える武器も半信半疑だったり使用することに抵抗感を感じていたようだった。強者であればあるほど、その傾向にあると思った。だから強制はしなかった。念の為の消費型回復個性アイテムを渡すしかしなかった

 

しかし、神野の悪夢で思うことがあったのだろう。全員が素直に受け取ってくれた。お陰で初期メンバーが欠けず変わらず活動できる。1人の力は大きい。

 

ちなみにこの「セル・ドライバー」──名前を考えたのはスピナーだ。

マスコーダーの「マス・デバイス」に対抗したかったらしい。

センスはあるみたいで何より。

 

……いや、皮肉じゃなく、本当に。

 

「あんた達、せっかくバーの拠点あるなら貸してくれない?私、美味しいカクテル作れるわよ」

 

唐突にそんな事を言ったのはマグネだ。

トガとスイ(睡魔)は「マグ姉」なんて愛称で呼んでる。

 私より年上らしいから私もそう呼ぶか?

 

やめよう…キャラじゃない

 

「別に、ある程度美味しければ何でも良くない?」

 

「んもぅ!!美味しいものはご飯にしろお酒にしろ、活力ってヤツになんのよ!」

 

「なんか、良いヤツっぽいこと言ってんね」

 

「ふふっ、昔は良いヤツだったからね」

 

「へぇ…今は?」

 

「清濁合わせ飲んだ、破滅願望者ってところかしら」

 

「ふーん、黒霧…用意してやって」

「かしこまりました」

 

個性なしでの近接戦闘が1番強いマグネ、ちょっと腹立つけど私もたまに稽古つけてもらってる。じゃなきゃこんな提案、飲まない、

 

 

次の日

メンバー全員とギランも入れてバーで英気を養うことにした。

 

明らかな未成年がトガとスイだ。他は…まぁおっさんと私たち大人の女性。

んで、当然法律なんか守らない

 

だから

 

「ねぇねぇ!マグ姉トガ姉ソウカちゃんマグ姉、このシャワシャワしたの美味しいフワフワする」

「はい!アルコール初めて飲みました!美味しいですね、わぁ!周りがキラキラしてます!かあいいが、いっぱーい」

 

「マグ姉って2回言ったよ。ねぇ何で私はソウカちゃん?」

 

ギランは

 

「いや、まぁ未成年だけど大丈夫なのか?って思ったけど……俺らヴィランじゃん!やべぇ、俺もしかして病気名“普通”に毒されているのか!?ヤバいぞー」

 

ギラン酔いすぎ。

 

「あらあら楽しそうねー、私の能無し装備をセルドライバーって素敵な名前を付けてくれたのはだーれ?」

 

入ってくる時カランカランって音を、させながら細い女性が、入ってくる

 

久々ね、Vet(ヴェット) なんでここにいるって知ってるの?

 

「自分が考えましたー」

とピーンって音がしそうなほど直立挙手したスピナー

お前は水飲め!

 

「やっと会えたわ!素敵な名前をありがとう!お礼に脳無し…じゃなかった、最高級の専用セルドライバー作りたいのだけど、どんな形が良いかしら?」

 

「ギザギザヤイバの刀!二刀流を所望したい!!」

 

「おっけー」

 

厨二くせぇ…

 

てか軽いなぁ、最高級って一個作るの億単位じゃなかったっけ?

……

それを2個?

 

…タダで?

 

…え?

 

 

ホント?

 

スピナー…

 

その武器、絶対やばい

 

気をつけなさい

 

------

 

 

勝手にヴェットが話を始める

 

「今ね、色んな組織にセル・ドライバー売り捌いてるんだけど、こんなに若い女の子が揃ってる所なんて殆どないのよね。むさ苦しいところばっかり!異能解放戦線ぐらいの大きい組織ならいるんだけどさー」

 

へぇー、そんな組織もあるんだ。

勉強になるわ

 

そんな中

 

マグネが衝撃発言する

 

「3人?あら、私も生物学上の歴とした女よ」

 

「え!?」

 

「私はね、心も体も女よ、でもね。本気で男に産まれたかったって思ってるの。だから、こんなになるまで鍛えたんだから!」

 

ムキィ!!

と自慢の筋肉を見せびらかす

 

「両親も男の子が良いって思ってたらしくてね、名前も男らしいでしょ?

結構気に入ってるのよ。ケンジって」

 

ふっと笑顔で話す

 

話を聞いていた私たちは固まってしまった……

 

え?新しいセルドライバーの効果か何かかな?

 

「うふふ、複雑なのよ」

 

「マグ姉!かあいいですよ!大好きです!」

「僕の目が節穴でした。ごめんねマグ姉」

「トガちゃんありがと!スイちゃん!やーねー、謝ることはないわよぉ」

 

 

ヴェットは口を開けてポカーンってしてる。すごい。

長い間友達やってるけどこんなマヌケ面見たことない。

 

 

あっちの男どもは

 

「そうだ、俺は見てほしかったんだ、なぁ、お父さん」

「荼毘…それグラス」

 

「はっはっは、歯ぁ〜、かみごたえ…抜群!!」

「やめろムーン!…それは…ルンバだ、いや、そもそも何故バーにルンバがある!?」

 

「おいおい、雑魚ばっかかよ。おい、葬華!ツマミなくなったぞ!はやく持ってきて酒ついでくれや」

 

「私はあんたの妻じゃねぇ!」

 

叫んだ後に、はぁっとため息をつくが、自然と口角が上がる事を自覚した。

 

「こう言うの良いわよねぇ」

 

とマグ姉

 

 

もうマグ姉でいいや。

 

「私たちはさ、好きに生きて…好きに死にましょ、年齢なんて関係ないわ。長生き自慢に意味なんてないわ。したいヤツらにさせておけば良いと思うの、生きた証?生きてる意味?知らないわ。知りたくも無い。自分がされたら嫌な事は我慢しろ?関係ないヤツ巻き込んででもやり返すに決まってるじゃない」

 

 

「そうだね」

 

……

 

 

その後も酔って饒舌になったマグ姉の話をいっぱい聞いた

 

周りを見渡すと

 

色々世話焼いてる野郎が3人……

 

黒霧・Mr.コンプレス・トゥワイス……あんたらがいてくれて良かったよ…

 

 

「はいはいはい!あんたらいい加減にしな!水とお茶飲んで……また飲むわよ!ほらマスキュラー!ツマミはコレ食べなさい」

 

「おぉ!うめぇじゃねぇか!抱いてやろうか?」

 

「結構よ」

 

 

 

……

 

 

そんな数日前の出来事を思い出していた。

 

 

 

床に散らばったマグ姉だったカケラ達

人の中にはこんなに血が入ってるんだなぁって感動する。

 

いくらなんでもこんなバラバラな状態からの回復は無理だ

 

 

 

トゥワイスが連盟に加入させたいと連れてきた男の名は──治崎 廻。

 

 死穢八斎會の若頭。圧倒的なカリスマと冷酷さで裏社会を支配する、新たな交渉相手だった。

 

ビッグネームだ

 

共同合議には私と黒霧とマグ姉で参加した。

 

「ヴィラン連盟……組む必要はない、お前らは下に付け。他のヤツらには使い捨ての歯車だと自覚させろ。壊れるまで使ってやる、働きによっては立ち位置を考えてやらんでもない」

 

高圧的に始まる交渉

いや、従属の強制だった

 

「ふーん、あんた好みじゃないわぁ、いちいち命令口調で私たちを舐めすぎ。ありていに言うと…嫌いね。だから…死になさい!」

 

全く同意見、流石マグ姉と思うほど攻撃姿勢への移行に隙がない、流れる動作で巨大な磁石を振りかぶる

 

私達は自分が不要だと判断した

 

 

結果

 

「ちぃ…」

 

と治崎と幹部らしき2人まとめて一瞬で蹴散らした。

 

が、

 

カリッ

 

治崎の指先、爪でくじる

 

 

それだけで

 

 

マグ姉は血溜まりと肉片になった

 

瞬間、反撃に転じ左手を伸ばすが

 

「若!!!」

 

治崎は部下に守られて無傷

 

そして

 

 

「もう止めろ、俺達も部下の右腕が無くなった、これで痛みわけだ」

 

 

そんなわけないだろ

 

 

ハラワタが煮え繰り返る

 

だが思う所があり一旦帰る事にする。

 

 

 

連盟と死穢八斎會は完全に対立した。

 

 

拠点に黒霧ワープ

 

皆に報告した途端、顔色が変わる

 

 

「おいおい、まさかこのまま泣き寝入りなんてことないよなぁ」

 

と、マスキュラー

 

「は?何当たり前の事言ってんの?」

そんなわけないだろ

 

「わざわざ帰って来たのは皆様と

 

初の復讐を

 

と思いまして」

黒霧が震える

 

 

「治崎に触られるな、それだけで死ぬ」

 

「は、触らず殺せってかトンチじゃねぇんだよ」

 

「僕が最高出力でガスを出す。眠らせた後、拷問して殺そう」

 

「それは中心部に行ってからだな、発生させたガス操作までは出来ねーだろ、それに俺の炎じゃ誘爆する、お前は今回みたいな集団戦の切り札だ。合図待っとけ」

 

 

「細ぇ作戦なんざいらねぇ。当然、正面突破だろうがよ。初手からぶちかます」

 

「やるかぁ、やくざに乗り込む!?やめよう!いや、全滅させる!」

 

「マグ姉の仇です。チウチウ吸ってやらない、ただただ垂れ流させて、無駄に血を流して死ね」

 

「はてさて、我らの大事な仲間を殺した奴らに報いを…だね。最悪のマジック見せてやる。許すものか」

 

「歯ぁ!好きなだけ!意図的に狂ってやる、気力は十分だ」

 

「…俺の新しい二刀流、試すには勿体無い相手だ、だが、奴らは許されんことをした。最新最強を教えてやる」

 

最大級のヤクザ組織からの喧嘩を喜んで買ってやる。

 

 

マグ姉…あんたは好きな時に死ねたのかな?

 

「行くよ。白昼堂々、関係ない市民の皆様を巻き込みながら、復讐にいってやろうじゃない」

 

“皆様の悪意で成り立つ非営利組織・敵連盟”の出撃だ




原作改変
マグ姉→身も心も女性、が、本気で男に産まれたかったって思って鍛えた。結果:見た目は原作通り
ここまで練り込んだけど
デットエンドを迎えます


仲間入り

マスキャラー→出来るだけ性格変わらないようにしつつ
峰田ポジション(微エロ担当)

睡魔(スイちゃん)→10代前半の女の子。

ムーンフィッシュ→優しい?魔王様に救われて狂ったモードのオンオフができるように成長しました
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