はてさて、皆さん何章も書いてから出すって手もあるんですね
知らんかったー。
その場のノリで書いて出してたっす
雄英高校は、林間合宿襲撃事件と神野の悪夢から立ち直りつつあった。夏休み明け、全寮制へと移行したキャンパスには、まだ事件の傷跡が残るものの、生徒たちはそれぞれ次へと歩みを進めていた。
また雄英高校に滞空していた旗艦エグゾダスは月面基地には帰還していない。
何故ならヴィラン災害被災者の居住区確保のためである。
保須市と神野区での被災者の多くが生活の場を奪われ復興しようにも瓦礫の除去も済んではいない。カタチの分裂体や災害用機器を使用しているが、瓦礫の下のご遺体をなるべく傷付けない様に救助したり2次災害の予防のため配慮せねばならない事が多く慎重にならざるを得なかった。
現状、生活物資が潤沢であり医療施設もある程度設置されているエグゾダス内は住む場所を失った市民の拠り所となっている。
その為、最低限の防衛機能を残しつつ居住スペースを拡張し戦闘仕様を解除し大規模な改修を行っている。
…………
夏休み中。
ヒーロー科の生徒たちは自主訓練に励み、誰もが休むことなく己を鍛えていた。しかし、緑谷出久は例外だった。
彼は何度も悩む姿を見せ、仲間たちに心配されていた。
夏休みが終わり、最初のホームルームが始まる前のこと。
緑谷は、仲間にワン・フォー・オールの真実を告げた。それは彼にとって――“全てを背負う覚悟”の一歩だった。
その告白を聞いたクラスメイトの思いは一つになり、彼らは固い絆で結ばれる。
そんな中、口田甲司が型形作身、相澤先生とともに根津校長を訪れていた。
彼は死柄木葬華とAFOが使用していた生体兵器である「脳無し(のうなし)装備」に動物が使われている可能性がある事を示唆した。
根津校長は口田の報告を聞き「よく教えてくれた。辛かったね。あの装備に使われている個性を分析する限り、恐ろしく多くの被害があると推測していたが、その痕跡が見つからなかったことに大きな疑問を感じていたんだ。なるほど……その可能性は高いね。私もハイスペックという個性を持ったネズミなのに、気づかなくて恥ずかしい限りだよ……。動物は見た目が違うことで淘汰されたり、個性を持っているのに使えない、使い方を知らないと仮定すれば、納得できる仮説だ。国の力を使ってでも捜索する価値のある情報だよ」と、口田を心から労い、称賛した。
しかし、口田本人は複雑な表情を浮かべていた。
夕暮れ時、1年A組の生徒たちは放課後の自主トレーニングに励んでいた。その中で、口田甲司は一人、静かに地面に膝をついて座り込んでいた。
「……口田くん、大丈夫?」
麗日お茶子が心配そうに声をかけると、口田は申し訳なさそうに頷いた。
「最近…また…動物たちの声が、急に聞こえなくなってきたんだ。」
その一言に、周囲の生徒たちはざわめいた。
「個性の調子、悪いの?」と耳郎響香が尋ねる。
「いや、そうじゃないんだ。ヴィラン連合が使ってた装備……先生たちにも伝えたんだけど、あれ、たぶん動物たちが使われてる。苦しんでるのがわかるんだ。でも……声が届かない。生きてはいる、ただ、それだけって感じがするんだ。…その感覚が強くて多くなってきたんだ…」
その言葉を耳にした相澤消太は、静かに歩み寄ってきた。
「口田、それはいつ頃から感じた?」
「……お昼過ぎたあとです。いつも通り個性を使ったら協力してくれる子達が異常に少なかったんです。それに…怯えてた。変な気配もして……。最初は気のせいかと思ったんですけど、ずっとモヤモヤしてて……」
相澤は無言で頷くと、すぐに連絡端末を取り出した。
「念のため、ヒーロー公安と警察に情報を流しておく。……口田、お前の個性は“異常”を察知する感覚器としても貴重だ。動物たちの異変が本当なら、今もどこかで利用されている可能性が高い」
その日のうちに、相澤を通して警察やヒーローたちへ情報が共有された。現場では“動物が突如いなくなった地域”や“動物を定期的に回収している不審な人物”など、異例の捜査が進められることになった。
翌日、雄英高校の寮に新たな顔が加わった。
プロヒーロー仮免試験のための個性強化訓練に、Iアイランド帰りの特別枠――型形作身が参加することになったのだ。特別枠とは、生徒でありながら指導側に回ることを意味していた。
「もう聞いてると思うけど、指導者の1人になった型形作身です!久しぶりってわけでもないね……色々思うことはあるけど、今は仮免取得に向けて頑張ろう!私も授業の一環としての指導者側だけど、精一杯頑張るね!ちなみに寮にも入ります!」
カタチが手を振ると、生徒たちは一斉に「よろしくお願いしまーす!」と声を揃えた。
個性強化訓練の始まり
さっそく教師陣と共に訓練場に立った作身。
彼女の個性である「カタチ」が1年A組とB組の生徒の人数分まで増殖し、それぞれの生徒に付いていく。生徒たちは皆「?」と首を傾げた。
カタチが説明を始める。
「皆に訓練中に限り、僕の分裂体を一人ずつ付けるね!個性の動きや使い方をリアルタイムで観察・分析してI Islandで学んだデータを活用するね!全力でバックアップするね!なので、今日は能力把握のために相澤先生には監督役、マスコーダーとなった作身と好きに戦ってもらうことにします!」
「うおおぉぉぉ!熱い展開キタァ!」
生徒たちの間に興奮が広がる。
緑谷出久はブツブツと呟いた
「初めて先輩と訓練だぞ!? しかもI Islandで学んだこともフィードバックしてくれるのか!コレは、OFAを使いこなすための大きな一歩になるぞ!指導者として参加ってことはそれだけ優秀ってことで、これだけでとても貴重な体験だ、絶対に無駄にできないぞ!………」
爆豪勝己は不敵な笑みを浮かべる。
「はっ、やってやんよぉ!オールマイトと肩並べてAFO打倒に尽力した力ってヤツを見せてもらおうじゃねーかぁ」
それに対し、切島鋭児郎が「爆豪…教えてもらうのに、その態度はねーわぁ」とツッコミを入れる。
麗日お茶子は「やったー!カタチちゃんよろしくね」と笑顔で応じた。
それぞれがやる気に満ち溢れている中、担任の相澤消太が口を挟んだ。
「あー……浮かれているところ、悪いが、話を聞け。マスコーダーが作ったプランを見たが、俺から見てもよく出来ているものだった。それこそ『世界』に通用するかもしれん、そういう指導の先駆けだ。従来の方法を取り入れつつも新しい着目点も追加され、確実に強くなれるだろう」
「うおおぉぉお!相澤先生から太鼓判押される先輩すっげーー!」「わー!楽しみーー!みんな、絶対強くなろうね!」生徒たちは歓声を上げた。
この時の「楽しみ」は入学時とは異なる、過酷な訓練への決意を秘めた意味であることを察し、相澤は何も言わずニヤリと笑った。
「やる気があるようで何よりだ。俺は厳しすぎだと提言したため、皆に聞いてから決めようと話していたんだ。まさかここまで気合いが入っているとは……。あぁ、安心してくれ、あまりの辛さに逃げようとしてもちゃんと連れ戻すプランまであるそうだ。それにプラン以上に厳しくはならない、いや、できないらしいから特にペナルティはないとのことだ。じゃ…頑張れよ」
相澤先生が監督席に着くと生徒たちは
「「「「え…?」」」」と戸惑いの声を上げた。
その時、ブラドキング先生が気合十分に言った。「大丈夫だ!俺も一緒に地獄の訓練に参加する!そして生徒と同じ立場につきマスコーダーに評価を下す!さぁ!やるぞぉ!」
相澤先生は冷めた声で返す。
「はい、頑張ってください。俺はしませんがね。業務に支障が出るので……外から見る側として評価します」
1年A組とB組のほとんどが顔を青ざめた。ブラドキング先生が「地獄の特訓」と言い、相澤先生が「業務に支障が出る」という理由で避けるほどの訓練とは……一体どんなものなのか?1年生たちにはとてつもなく嫌な予感がした。
しかし、
緑谷出久は直角に頭を下げた。
「はい!ご指導・ご鞭撻の程、よろしくお願いします!」
爆豪勝己は顔を背けそうになりながらも必死で頭を下げた。
「んな、挑発どうでも良いんじゃ、さっさと………いや、違う……ちっ……お願い………しま……す……」
轟焦凍は目に危うい光を灯し、成長に貪欲な姿勢を見せた。
「…親父を否定して…超える、その為ならどんな訓練だって乗り越えてやる。先輩、先生方、よろしくお願いします」
麗日お茶子は方向性に芯を持っていた。「皆で皆を助け合って高めたい、ヒーローを助けるヒーローに、私はなりたい…だからよろしくお願いしまッブぅ!?…いひゃい…噛んじゃったぁ」
B組の物間寧人も気合十分だ。
「エンターアァァァアーーー!ここからが僕の出番だ!」
同じくB組の拳藤一佳も、少しビクビクしながらも頑張って声を絞り出した。「よーし!やったる!」
反応は様々だったが、作身は皆のやる気を感じ取る
彼らは覚悟を決めた
「よーし、一生懸命指導するぞー!!」(でも…やっぱり…先生からの評価がちょっと怖い!!頼むよ!皆)と心の中でつぶやいた。
訓練が始まった。
基本は30分間の実技訓練、20分間の講義、10分間の休憩を繰り返す。訓練と講義が同じ枠内にあるのは異例である。生徒たちは30分間、個性を限界まで使用し、次々と倒れていく。
倒れた生徒たちを前に、カタチは講義を始める。
「色々Iアイランドで学んできたんだけどさ、個性の強化って、すごく大きく分ければ2種類なんだよね。えーっと日本語で言うところの“進化”と“深化”かな?…その違いを説明するね」
「進化ってのは、いまの“個性”の効果がそのまま強く表出できるようになったり、メイン個性に関連する有用な能力が“添付”されたりする成長のことだよ。例を挙げると、爆豪君だと火力を上げたり、汗を飛ばしたり、地面とかに染み込ませて時間差で爆発させられるようになれば進化だと言えるかな」
「そして深化ってのは“身体に影響する個性の深まり”。言い方を変えれば、今まで“個性”と認識してた部分以外に変化が現れるって感じかな…理解を深めることで広がる可能性だね!これは結構頭使うよ!でもまあみんな雄英に受かるくらいだし、大丈夫な気がする!例で言ったら……手のひらの汗腺からしか爆破できなかった爆豪くんが、足の裏の汗腺から爆発物を出せるようになる感じかな」
「つまり、ただ個性を使い慣れて“鍛える”だけじゃなくて、理解して、意識して、意図的に“使いこなし”かつ“可能性を模索する”ことが大事だよ。頭と身体の両方を両立して鍛える必要がある」
「なあ…カタチ」相澤が尋ねる。
「非常に大切な話なのはわかる、だが誰も聞けてないようだが?」
グラウンドにはマスコーダーである作身を含め、全員が動けず白目を剥いて倒れていた。
まさに死屍累々。
「大丈夫です!数値的には皆反応できてないだけで意識はあることが確認されています。それに耳ではなく骨伝導での説明なので聞き漏らしはありません!統計的に睡眠後が1番、そして疲労回復時が2番目に頭に入りやすいと出ていますのでこの機会は逃せません!」
「そうか……」相澤は呆れたように返した。
「はい!この講義は『深化』に必要な情報です。基本は先ほど言った通りです。さらに今この瞬間は皆に付いた“ボク”が各個性に合った可能性の示唆を行い、理解を促しています!抜かりはありません!」
「もう一度聞くが、本当に大丈夫か?それ…?」
「心も身体も大丈夫です!!それに……」
「ん?」
「皆、『やばすぎ』とか、『辛い』とかは言ったり考えてますけど、『やめて』とか、『帰りたい』とか、なんとかサボろうとか、『逃げたい』とか、考えてないし言わないんです。すごいですね、去年の作身だったら全部思って考えて逃げ出してた」
「そうか……ん?おい、まさか、考えてることも分かるのか?」
「脳波で予測しているだけですよ」
「それはマジでやめてやれ」
「了解です」
「ちなみに、なんで全部爆豪くんを例に出したかと言えば………今日の訓練だけで……今言ったことが出来るようになったからです。…すごすぎません?彼」
「あいつは才能があるからな」
「ちょっ!!もんのすんごいことですよ!?そんな言葉で片付けないで下さい!?」
その後、丸一日を通して訓練し疲労困憊になった1年生は旗艦エグゾダスに収容され高酸素療法と適温管理された休息部屋で癒しの音楽を聞きながら心身を回復させる。まさに極上の空間だった。その時間、約1時間、その後は雄英の栄養バランスが整った大盛り定食を全てたらい上げる。寮で入浴し全てが終わったのが19時頃、寝て良し雑談良し追加訓練しても良しの自由時間が設けられていた。
寮での会話
「マジでやばいね、今日だけで強くなったの実感してるし、めっちゃ濃い時間だったのに、まだ19時?って言うのが信じられないわ」
とは芦戸
カタチは答える
「ふふふ、適切な訓練を効率的に時間内で終わる様に詰め込んだ!アフターケアもバッチリさ。そして、この様な隙間時間が人としての成長を促すのさ!いっーぱい頭と身体を動かして気分転換して遊んで交流して休む!最高のヒーローは継続的に一定以上の活動をするべきだ!その為に自己管理は大事だよ!」
作身は簡単に言う
「これならNo1になれる!!!」
「「「「なれそうなのが怖い」」」」
総ツッコミである。
緑谷くん・飯田くん・麗日さんが話をしている。
今回の訓練で緑谷くんに何故か浮遊と黒鞭と言う新しい全く関連のない個性が発現した。理由を聞くと夢のようなもので歴代の継承者と話が出来てできる様になったとか。
なんとオールマイトもいるそうだ。
なにそれ?
きっとOFAに関係があるのだろうとの事で明日は早めに切り上げ、オールマイトのお見舞いと話を聞くための外出を許可した。
そうそう。オールマイトはトゥルーフォームから変身は出来ないけど、意識を取り戻していた。車椅子なのは変わらないけど、生きていてくれただけで嬉しい。
お見舞いには飯田くんと麗日さんと一緒に行くらしい。
私も折を見ていこうと思う。
そしてプロヒーロー仮免試験までの数日間
カタチとAIによる天国と地獄が交錯する
“いけーいけー、体力スッカラカンからが勝負だー”
「無理無理無理!キツイよー」
『巷で噂のアイスクリームを皆で食べましょう』
“すすめーすすめー、止まったら何も出来ないぞー”
「全身筋肉痛で動けません!」
『全自動マッサージ機が痛みを和らげてくれます』
“うごけーうごけー、どこも怪我してないぞー”
「もう…休みたい」
『あと1時間で最高の環境でお休み頂けます』
“おきろーおきろー、何されるか分からんぞー”
「もっと寝たい」
『気絶していました』
“まなべーまなべー、教養を身につけろー”
「もう勉強、嫌だぁ」
『お疲れのようですね、身体を動かしましょう』
「なんだよー、情けないぞー」
『もうひと踏ん張りです。皆さん頑張りましょう』
そして迎えたプロヒーロー仮免試験前日。
『訓練終了です。皆さんお疲れ様でした。』
「流石だね!やり切ったじゃないか、さぁ皆んな、お祝いだぁ!!」
「「「「いいぃっっやっふうううぅ!!!……いや、でもなんか残念んんんぅ!」」」」
皆、解放された喜びと様々な最高級を味わえなくなる事が同時に起きるため微妙な顔になっていた
ちなみに試験の概要説明とかは疲労回復時間に骨伝導で伝えました。
……………………
仮免試験の結果?
A・B組全員合格だって!
雄英高校も初めての事らしい
すごい快挙だ!
でも
爆豪君と轟君はケンカしたらしい
なんでー!?
……………………
そしてインターンの説明の為に1年A組に現れるビッグ3
通形ミリオ・天喰環・波動ねじれ
「初めましてだな!俺は通形ミリオだ!よろしくね!ヒーロー名はルミリオンだ!ん?作身じゃないか!久しぶりだね!活躍を聞いているよ!すごいね!元気そうで何よりだよ!」
いつも通り「!」が多い。流石ミリオ先輩だ
「お久しぶりです。ミリオ先輩、いやいや、次期No1にはかないませんよー。あ、天喰先輩は相変わらず下向いてますね。でも頑張って来てくれたんですね、嬉しいです。ねじれ先輩ちゃん!ヤッホー、やっと今年度会えたー!お茶しよーよー」
「……あの、別に来たかったわけじゃないけど……来ないと後で後輩たちに差がつけられる気がして……」
「わーっ、なんかみんな楽しそう!ごめんね、このあとまた行かなきゃだから、せめて食堂でお話ししよ!1年の皆も混ざって混ざってー」
「はーーい!!!」
そして恒例の実力測定
全員仲良くビッグ3に腹パンされた。
めっちゃ鍛えたのになぁ…
さっすが「無敵」「大食い」「念動」
型形は昨年の交流相手が今の3年生だった事から何もされないと思ってた。
だからなのか
「「「油断し過ぎだよ」」」
と腹パンされた。
フグゥゥ
…………
そして…1年生それぞれがインターン先を決めて臨地実習に向かう時期となった。
前回の職場体験とは訳が違う…と言いたいけど、保須市の件があるからなぁ
今回は何事も無ければ良いんだけど
と思っていたけど事件が起きた。
死穢八斎會(しえはっさいかい)襲撃事件だ。犯人はヴィラン連盟。それだけならまだ単純に敵対しただけかと思ったが、近隣住民・住宅を巻き込んでの大事件へと発展、被害が大きすぎた。
さらに通形先輩と緑谷くん…いや、ここは、敢えてヒーロー名で呼ぶけど「ルミリオン」と「デク」はサー・ナイトアイ事務所でのインターン中に壊理と言う子を見つけ助けたらしい。
ボロボロの布を羽織っただけで手足には痛々しい包帯が巻いてあったそうだ。でも本人から聞くと死穢八斎會に監禁されていた所をヴィラン連盟に助けてもらったそうだ。それでも怖い思いをしたみたいだけど…
むしろこの子の血を使って個性無くしたり強くする薬を作ってはばら撒いていた死穢八斎會を潰したのだから、そこだけでも評価してはどうか、なんて声もSNSではあった。
それは違うだろう。
私はその時、口田くんの能力が進化し脳無し装備…いや、どうやら今ではセル・ドライバーなんて名前で呼ばれているらしいが、その製造場所が分かったため他ヒーローと一緒に捜査に来ていた。そこは10年以上続いている大きな動物病院「阿賀月動物クリニック」ここの開業医が作成者だと疑われている。
通称「VET(ヴェット)」と呼ばれるヴィランらしい
最近セル・ドライバーをばら撒いており、地道な聞き込みと経路の予測、かつ口田君の能力のお陰でここまで来れたそうだ。
もし本当ならとんでもない事だ、10年以上ここで脳無し…いや、セルドライバーの研究がされ続けている。一体どれだけの犠牲と進展があるのか…想像するだけで恐ろしい。
私は主に被害抑制の為に呼ばれていた。
この場所にはインターン中である、爆豪君とベストジーニスト、エンデヴァーと芦戸ちゃん・轟くん、ホークスと常闇くん、ミルコと尾白くんがいた。そして協力者の口田くん、後はNo6ヒーローのクラストさんもいた。
皆さんに会釈する。エンデヴァーは「フンッ」って感じだったけど他のヒーロー達は、緊張感を持ちつつ挨拶を返してくれた。
他は警察の方々だ。
改めて見ると、すっげえ面子。それだけ重大案件って事だ
まずは警察の人が家宅捜索で令状を出すためにインターフォンを押す。出てきたのは阿賀月本人。セルドライバー制作の疑いがあり捜査協力する様に説明する
「何の事か分かりませんけど、まぁ令状を持ってらっしゃるなら、どうぞ」
あっさり通される。
更に、
「中は結構広いので、皆さん入ります?」と数名の警察を外に残してヒーロー達全員が通された。
怪しいなぁ…
でも根拠がないから何も言えない
私は被害抑制目的なので
「いえ、外にいます」と警察の人たちと外で待つ事にした。
「あ、僕も外にいますね〜」と軽く言ったのは速すぎる男ホークス。
自然とインターンに行っている常闇君も残る事になる。
念のためにマス・デバイス(EX)を起動し武装展開する。
「オー、それが噂のマスデバイスっすかー」
「はい…なんか、あの人怪しくないですか?」
「こんなにヒーローと警察がいるのに全く動揺してないっすね、怪しすぎるってもんじゃない。かと言って動かなければ何の成果も得られない、虎穴に入らなきゃあ…ね」
「そうなのか?俺は…無実な人かもと思ったぞ……むむぅ」「ミジュクモノめ!」
「きっと、そう思うのは常闇君だけじゃないよ。無実ならそれを晴らすのも大事な事だよ」
「そうそう!良い事言うっすね〜」
そう言いながらホークスもその目は笑っておらず剛翼がスタンバイしている。
心強い。
怪しい人ではあるがヴィラン確定しない限りは強制的な拘束・行為は許されない
中に入ろうとする1年達に声をかける。
「気をつけてね」
「また、後でな」「マタナ!」
「うん」
「おう」
「またな」
「行ってきます」
「そっちも気をつけて」
お互い健闘を祈る
そして
戸が閉められる。
カチッと音がして
一瞬で家が黒くなり出入り口が巨大な口になる。
「「「「な!?」」」」
「ちぃ!!?」
私も含めて残った警察の方々も、余りの事態に対処が出来ない
速攻で動いたのはホークス
私と常闇君を含めて警察の人達を剛翼でクリニックから遠ざけた瞬間
巨大な口が裂け、まるで闇そのものを喰らうかのように開かれた。直後、黒光りするような巨大な翼6枚と四つ手が背から生え、家から伸びた巨大な手が地面に入り込み空へと浮かび上がる――クリニックの下には何倍も大きな構造体があった。先ほどの巨大な手はこれを支えるためのもののようだった。そして、あれがおそらく研究所。その姿はまるで、街を呑み込む悪夢。
「ウッソでしょ!?」
ドゴゴゴゴゴ…ォンと轟音と共に地面が盛り上がり近隣の家も上昇に巻き込まれ悲鳴が聞こえる。さらにはその中にいたであろう人達が空から落ちる
まずは救助が先だ!
カタチに指示して展開していた兵装で他の警察の方々や周辺住民を救助する。
「流石っすね。似た様な事ができる人がいると大助かりっす」
「いえ、初動が遅れて申し訳ありません、ありがとうございました」
「……は!?すまない!離してくれ、自分で飛べる」「マダマダだなぁ」
ホークスが迅速に動いたおかげで数名の怪我人は出たが死傷者はいない。
この状況
旗艦…いや居住艦エグゾダスが必要か?
だけど、あれには、もう市民が沢山住んでいる。
戦場には連れて来れない…あと1隻…月面基地に戦艦はあるけど……ダメだ。作成途中で出撃出来る状態じゃない。
救護ドローンと剛翼で警察と市民を安全圏に送りながら私たち3人は「黒い家」を追いかける。
「あんなの予想外過ぎるでしょ、どう対処良いのか…迂闊に攻撃も出来ない」
「ですね、中に入れようとしたのはコレが目的だったんですね、サーモグラフィーと超音波を当てても中が確認出来ません…分かったのはあの家も生物由来って事だけです」
「げ…あれもセル・ドライバーって事ですか?何でもアリだなぁ……こんなことも出来るのか…極めて危機的状況だな」
「はい……」
「俺が出来る事は…?」「アシドメじゃ」
ホークスは恐らく公安に連絡してる。
シャドウが言っている通り、足止めしかない。
攻撃して落ちたら…中の人も落ちた先の下の人も…被害は恐ろしい事になる。だから、きっと内側からも大規模な攻撃はしないし、出来ない。
それなら
「指示があるまで市街地上空から誘導しましょう。海か山か平地か、人がいない所に!」
「そっすね、上層部も判断するまで迂闊なことはするなって言ってますが、今はそれが最善ですかね、行くよ。ツクヨミ」
「…ッあぁ!」
そして
おそらく正面と思われる大きな口の前に来ると……
「ーー…ー……ー……!?」
鼓膜が破れるかと思うぐらい大きいが音が、その口から放たれる。
「声」では無い。
その大きな口から拳程の虫がいっぱい飛んできた。
しかも、おそらくお尻?の排泄孔みたいな所からも何か出して落としてるぞ!?!?
「っとに、勘弁してよね!」
ライフルで撃ってみると
ドオォーン!
爆発した
「「「……え……」」」
無差別で爆弾落とすつもりかコイツ!!
「ホークス!ツクヨミ!あれ爆弾だ!」
「マジで勘弁して欲しいっすね!!」
「ぐ、この虫……血を吸うぞ!それに…はやい!!」
「やばい!」
今も、落とし続けられる爆弾と口から出続ける吸血虫。今、この状況で対処出来るのは私とホークスとツクヨミの3人のみ
手が足りないなら増やすまで
消耗戦は望むところだ
「一つだって落とさせるもんかぁ!!カタチィ!!」
「OK、やるよマスコーダー!!」
マス・デバイス連続起動
コードカウント:ギア・EX・リミットブレイク
それは更新された最新のヒーローコスチューム
白銀のアンダースーツ。無駄のないシルエットに沿ってフィットし、全身を包み込む。続いて、そこへ重なるように装着されていくのは、ブルーのラインが走る機能美を極めたバトルジャケット。肩口から胸、腕、そして脚部に至るまで、戦闘用に最適化された装甲が、音もなく嵌合していく。
最後に、右腰のホルスターから自動的に展開されるのは——漆黒に輝く、ランチャーライフル。
両手で構えたその姿は、まるで戦場を支配する白き騎士のようだった。
続いてカタチとのリンクが始まる
[NOTICE]
――条件一致。適合率97.2%。リミッター解除コード、認証完了。
[EXECUTING OVERRIDE]
───
システム起動:「A.R.E.S.モード――(Adaptive Rescue Expand System)」
機体構成:拡張対応型救護ユニット群《ゼロ》
起動ユニット数:35機
個性補助リンク率:フルシンクロモード移行中
───
【緊急対応:空域制圧任務開始】
Target:敵性セル・ドライバー構造体 仮称《黒ノ家》
⸻
光が迸る。それは衛生兵器・遥か上空から放たれるのは、これまでとは比べものにならない数のユニット。
いつものドローンじゃない。これは、戦うための救護兵器。
ひとつひとつに、分裂したカタチ搭載されている意志ある翼たち。
⸻
「ホークス、ツクヨミ! 全機出す!」
ホークスが振り返ってニヤリと笑った。
「うっわ…すごい数……OK!!俺も剛翼で!」
「ツクヨミ、ダークシャドウで前を塞げ! 一つでも落ちたらまずい!」
「了解……! これより、全力展開するッ!」
⸻
迎撃、排除、救助、回収、治療――
全てを同時に行う、ヒーローの“覚悟”が機能する。
【Deployment Complete】
Code:“Heaven’s Net”
状態:迎撃モード/医療支援モード/阻止限界制御モード 同時稼働
対象:敵性爆撃対象&吸血虫群体
指令:――黒ノ家を制圧し現段階から被害ゼロとせよ
次の瞬間、空が光る
左翼から侵入してきた吸血虫の群れ――ランチャーライフルと焼却型ユニットが光線を照射。数百匹の虫が、一瞬で炭になる。
頭上にあるツノからも何か射出している。数秒後に爆発して上空から広がりながら落ちる散弾――広範囲エネルギーシールドで散弾を防ぎ、迎撃弾頭が正確にその表面を貫き、空中爆破処理。
処理数、毎秒12件。処理成功率――62.35%
「くっそぉ……まだ…全然……!」
「続けろマスコーダー!穴は俺が埋める」
「俺とて……無力ではない!」
カタチがいるから私の方が展開数が多いけど自分の意思で動かせるユニット数では負ける。ホークスの剛翼はお手本の様な正確性と操作性だ
ツクヨミのダークシャドウは訓練で飛翔できる様になっており機動性は向上しているが、この戦闘についていけるかと言えば…精一杯という感じ
だが、止まらない。彼は自分にできる事を必死で探し少しでも爆弾と虫を減らそうと全力を尽くしている。
黒ノ家が怒ったように、爆弾の投下量をさらに増やす。
まるで空が黒い雨に変わったようだった。
けれど――
【Threat Response】
投下対象:75件/同時迎撃計画起動
フレームロス:0.03秒以内に収束予定
“全包囲防壁モードへ移行”
ドローン群が、空間に円を描くように展開し、網のようなレーザー・フィールドを張った。
爆弾は――落ちる前に爆破する。
溢した爆弾はツクヨミが対処してくれている。
ホークスはパターンを読み切ったのか私と競うかの様に爆弾と吸血虫を処理している
それは確かに、誰かを救うための戦型だった。
「一つだって、落とさせない!」
⸻
【敵攻撃:全面無力化完了】
被害:ゼロ
勝利条件:暫定達成
さぁて
次はどうしよう(笑