リハビリ投稿。新大陸ではHR14くらいの新人ハンターです。
ワイルズから入って、買ったまま放置してたワールドの方に移行しました。
ある程度体験談に基づいて書いてます。

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セクレトみたいな足の速い乗り物が欲しい……


屑運は続くよどこまでも

「あーもうどうなってんだこの大陸は!!」

 

ジュラトドスなるでかい魚に浴びせかけられた泥の塊をかき分けながら、私は青筋を立てて叫んだ。

──事の発端は数週間前に遡る。

禁足地にて、いつものように武器コンプを目指して大型モンスターを狩っていた私。今回の目当てであった歴戦のラバラ・バリナをしばいたところで、見慣れないモノを発見したのが運の尽きだった。

それは、渦巻きながら白い光を放つ小さな穴──どう見ても自然現象ではなさそうだったそれを見て、私は興味本位で手を伸ばす。

恐る恐る手を突っ込んだ瞬間、すさまじい引力が私の体を引っ張った。そして、オトモとアルマの見ている前で、私は謎の穴の中へと吸い込まれてしまったのだ。

そして、その穴の先に繋がっていたのは……。

 

「……新大陸、ねぇ……」

 

緋の森から水分を半分くらい抜き取ったようなフィールド、名を「古代樹の森」。その一角に、私は放り出されていた。間の悪いことに、穴に吸い込まれる時に武器とポーチを取り落してしまったらしく、手元には剥ぎ取り用の小さなナイフと導蟲のみ。まるっきり未知の空間の中で地獄のようなサバイバル生活が幕を開けてしまったのだ。勘弁してくれ。

いつもの夫婦ワンセット(リオレウス&リオレイア)に、爬虫類成分強めの黄色いミニウズ・トゥナ(ドスジャグラス)3倍速そうな造竜種の原作(アンジャナフ)随分気の抜けた顔の毒吐きトカゲ(プケプケ)まで、多種多様な大型モンスターが私のサバイバル生活を素敵に彩ってくれた。正直禁足地でハンターランク500付近まで行ったしぶとさと往生際の悪さがなければ軽く100回は死んでいたと思う。

そして、申し訳程度のナイフや唯一持ってこれた防具一式がズタボロになった頃、望外の幸運によって新大陸の調査隊なる集団に救助された──のは良かったが、ここでひと悶着。

なんとまあ、ハンターズギルドに私のデータが登録されてないじゃありませんか。え、禁足地知らないの? あのもんの凄い東、竜都とかその辺の跡地があるあのトンデモ領域ですよ? 本当に知らない? うっそだぁ。

……おかげで経緯の説明にも難航し、なんとか頭の固いギルドのお歴々に納得させるまでに1カ月近くの時間を要してしまった。

ともあれ古代樹の森で単独、しかもロクな武器もなしに半月近く生き延びた実績を買われてか、現地の調査員としてスカウト。この期に及んで蛮族生活に戻る事は勘弁願いたかったので、一も二もなくその誘いに飛びつき、そして現在に至る……。

背中に担いでいるのは、禁足地のものと比べて随分角ばってしまったデザインのヘビィボウガン──名を「防衛隊機関式重弩Ⅱ」。もっぱらタマミツネのヘビィボウガンを担いでいた私にとって、もっとも同じような使用感で扱えたのがこいつだったのだ。

……まあ、こっちはこっちでだいぶ問題があったのだけど。具体的には、機関竜弾撃つまでの手順が煩雑すぎるとか、構造上の問題だかでこっちから積極的にガードからの鍔迫り合いに持ち込めないだとか、そもそも弾が高いとか。いちいち足を止めて作業に集中しないと竜熱モードにできないの、何とかしたほうがいいですよ親方。

一応むこうで使っていた武器──これでも両ボウガン、双剣に片手剣にガンランスにチャージアックスと、幅広く使い込んでいたのだ──の情報は一通り伝えたが、どうも技術水準がそこまで高くない都合で再現は難しいらしく……おかげで、私は使い慣れない武器を担いで実績を稼ぐ羽目になっている。

 

「ペッペッ、ああもう口に泥入った! "モフ三郎"、畳みかけるから時間稼いで!」

「了解ニャー!」

 

新大陸で得た新たなオトモのモフ三郎(ちなみに禁足地のオトモはモフ次郎だった。さらに言えばモフ太郎はうちの実家のアイルーだ)に声をかけ、泥混じりの沼地から陸地に上がった私はよっこらせと手元のヘビィをパカッと二つに折る。そして、懐のポーチから機関竜弾用の弾薬を弾倉に叩き込み、元に戻して改めて構えなおした。

目標、目の前の魚野郎。もとい、「泥魚竜」ジュラトドス。

引き金を引けば、重厚な稼働音とともに、銃口から一瞬の間をおいて大量の弾丸が吐き出され始めた。

 

「くたばれこんのクソ魚! 泥抜きして今日の夕飯にしてやる!!」

「今ご飯の話しましたか相棒!?」

「うわぁお嬢! アンタいつの間に後ろにいたのさ!?」

 

知らぬ間に背後に立っていた受付嬢──毎度名前を聞こうとしては忘れるを繰り返しているので、面倒になって最近はもっぱらお嬢とだけ呼んでいる──の反応にビビりながらも、弾を撃つ手は緩めない。

こちらに向かわんとしていたジュラトドスだったが、オトモによる麻痺武器の連打、さらに私のヘビィボウガンからの濃密な弾幕の前には手も足も出なかったようだ。まあ足はともかく手は元から無いんだけどそれはさておき、しばらくは抵抗のそぶりを見せていた魚野郎も、私が弾を撃ちきるころには全身を穴だらけにしてすっかり大人しくなっていた。この分だとまあ、くたばっただろう。

武器を下ろしながらざぶざぶ水をかき分けて近づき、いつも通りナイフを構えて手早く素材をはぎ取っていく。

入手した素材を一通り検分しながら、私はジュラトドスの死体を眺めるお嬢に声を掛けた。

 

「さて……それで、えーと、調達の方で納品してほしいって言われてたのってなんだったっけ」

「水袋ですね。植生研究所の方が求めているとのことで、調査資源管理所を通して納品依頼が出ています」

「……で、ここにそれっぽいものありそう?」

「……うーん、見た感じ水袋はなさそうですね」

「……何匹目だっけこれ」

「私の勘定が間違えてなければ……これで5匹目、くらいですかね……」

 

ちらりと横を見れば、力なく水に流されながら早くも土に還り始めているジュラトドスの死骸。あそこから追加で何かを得ようとするのは難しいだろう。

……つまりはまあ、再走決定(フリークエスト)だ。

 

「もう一回やりましょう! 大丈夫ですよ相棒、次こそ出ますって!」

「もうやだ禁足地帰りたぁーい!!!」

 

大蟻塚の荒地に、私の嘆きが空しく響く。

──拝啓、アルマにナタ、それからジェマにエリックとオリヴィアさん。あとモフ次郎。

落ち込んだりもしてますが、私は何とか元気です。でも正直ホームシック凄いので、竜乳の不思議パワーとか使って出来る限り早く助けに来てください、ほんと切実に。


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