それでも、超えることは、今の人類には、まだ。
青い海を模した造り物の湖へ飛び込んで。酸欠に喘ぐ脳は、キラキラ輝く宇宙を描いた。
宇宙を。足の下に広がる自由なソラを、夢見ていた。
幼きアマテ・ユズリハを縛り付けていた両親の期待、選ぶことのできない大人へ通じるレール、コロニーが与える偽りの重力、何もかもを振り切って、放り出して、自由な宇宙へ飛び出して。広大な宇宙に輝く宝石のように浮かぶ地球へ行くことを夢見ていた。
でも、夢を叶えることなく。錆びつき、朽ち果てて。そうして初めて、願いが見えた。
どうして地球に行きたいのか? 縛り付ける物をほどきたかったのか? そうじゃ、なくて。
誰かに連れ出してほしかったんだ。1人だけじゃ変われないアマテを連れ出して。
例えば、原型がほとんどないニックネーム、マチュのように。別の私を見つけて欲しかったんだ。連れ出された先で、退屈な私を、変えてほしかったんだ。
どこにでもいる少女が、白馬の王子様に出会うような、運命に憧れていて。
結局私には見つけられなかった。/ようやくボクは王子様に出会ったんだ。
どこにでもいる少女が、白馬の王子様に出会うような、運命に憧れていた。
例えば、2を表すドゥーなんて無機質な名前じゃなくて。マチュのように、ニンゲンみたいな、本当のボクを見つけてくれるような、王子様に出会って。暗い牢獄から連れ出してほしくて。
誰かを探して、呼び続けていたんだ。この宇宙のどこか、本当のボクを知ってる誰かを。
でも、かすかな記憶か、あるいは、夢に見た金髪の王子様はいつの間にか見えなくなって。
言葉に出すこともできない絶望の暗闇の底に落ちていった。深く、深く。暗く、暗く。
「それは、まるで宇宙みたい」
呼吸を助けるマスクを外し、誰に聞かせるまでもなくつぶやく。宇宙を真似た黒い闇に身を包み、今でも力があるとうぬぼれた大人たちがボクを引き留めようとする。
知ったことか、邪魔をするな、ボクでさんざん遊んできただろ。立場はひっくり返った。サイコガンダム/ボクは薙ぎ払っていく。ヒトだろうと、MSだろうと、関係ない。もうお前たちに用はない。見上げたソラの向こう、ゴミ山の中で輝く赤い星が見えている。
サイコガンダムは飛び立つ。その星を追いかけるかのように、重たい体を浮かべていく。
「でもね。宇宙の向こうに、キラキラがあったんだ」
瞳を閉じれば、闇の中で赤い海が見えた。海の底で寂しく誰かを探している、赤いヒトがいた。ボクに似ているけれど、どこか違うヒトのことが気になって。ずっと、見つめていた。
1秒、1時間、1日、そして、1年。キラキラを塞ぐように佇むヒトは、いつしか星を掴んだ。
そして、キラキラが溢れ出した。ドゥーは、サイコガンダムは、ボクは、キラキラを泳いだ。
「知ってる、マチュ? キラキラの向こうにはトキが流れているんだ」
星が瞬く様にトキが見えた。それは、ありえなかった宇宙。ボクが、失敗作じゃなかった宇宙を見た。今よりも完璧なカラダを持ってて、金髪の王子様に出会っちゃう。
そんなきっかけを作ってくれた、赤いヒトと出会うような、夢みたいな時があるんだ。
だからね、マチュ。光る宇宙をもっと、ボクに見せて。一緒に、キラキラしよう?
こんなつまらない宇宙なんて、捨てちゃってさ。
体の芯からズン、と響く衝撃。激しい風と共に飛び回るジャンク片の一つが左肩を掠め、僅かに肌を裂いた。痛みを噛み潰しながら肩を抑え、僅かにうずくまる。頭の上を鉄板が飛んで行った。
まだ死ぬことは許さない、と。遠くから、サイコガンダムは、黒いガンダムは私を睨みつける。
「……来たっ」
どこかからサイレン音が響いている。ジャンクヤードに落ちてきた巨人に慌てふためくように、ジャンク屋たちのMSが立ち上がる姿が見えた。巨人から怯えるように逃げていくザクがいれば、ジャンクから拾ったであろう銃で立ち向かうジムがいる。だが、足りない。
その力も、大きさも、なにもかもが、サイコガンダムには足りていない、届かない。
あはっ。そんなホビーで戦うつもりなんだ。いいよ、遊んであげる。
チリつく感覚と共に声が響く。巨人が手を払う。逃げるザクがビームに貫かれた。足を振り上げる。ジャンクの波がジムを飲み込み、いくらかの声が聞こえなくなった。その光景はドラマで見たアムロのガンダムが、ジオンを打ち倒していく姿の様で。
その真実は、子供みたいな無邪気さで、黒いガンダムが命を啄んでいく残酷な光景。
やめろ、やめて、その人たちは、関係ないだろう。私と遊びたいんだろう。
叫び声を上げれば、サイコガンダムは私へ殺意を向けてくれるだろう。だが、それを受け止めるだけの力は今の私にはない。噛み潰した痛みから、血の味がする。
『アマテっ、待たせた!』
ガレージのシャッターを引き上げ、1機のMSが姿を現す。黒いガンダムと同じように、いくつかの装甲が剥がれ落ちたザクは、K・カンパニーが保有する作業用MS。子供をあしらうかのように暴れているサイコガンダムを横目に、差し出された手に乗り、コクピットへと誘導される。
ちらりと、ガレージの奥を覗き込む。瞳が灯ったままの赤いガンダムが鎮座していた。
「シートにしがみついてな、このまま逃げるよ。ジャンク山を抜けて搬入用のスペースゲートまで行ければ、どうとでもなる」
「戦わないの!?」
「こいつに武器なんてない! あったところであんなやつと戦うのは馬鹿のやることさ……!」
背後からは爆発音と衝撃が続いている。視線を向けずともサイコガンダムの暴れ様がひしひしとと伝わり、こんなポンコツ寸前のMSでは勝ち目がないことはわかる。
わかっている、けど。飲み込み切れない痛みに叫び声を上げる。
ザクの手から飛び降りる。アンキーの静止する声を無視し、ザクの脚部を滑り下り、大地へと転がり落ちる。衝撃をある程度は逃がせたが、節々が痛む。痛みをこらえながら、ガレージへと駆け出していく。
『何をする気だ、アマテ!』
「赤いガンダムを使う!」
『できるわけがない! ガンダムの歩行制御システムは壊れているんだぞ! 殺されに行く気か!』
「ここに置いてったら、どうせ壊される! それが早いか、遅いかの違い!」
わからず屋のアンキーがシャッターを閉じようとするのが、見えた。息を深く吸い込み、走る速度を上げる。バン、と地面をけり出し、シャッターの隙間へ体を飛び込ませる。今度もうまくいった。
キャットウォークへのエレベーターに乗り込みながら、ポケットの中からスマホを取り出す。無茶な飛び込みを2回もすれば、流石に画面も割れていたが、まだ使えるようだった。
「ハァッ、ハアッ……アンキー、聞こえる?」
『社長だっ、勝手なことするんじゃない、子供がっ!!』
シャッターがザクの手で無理やり破られる。巨人の単眼は、赤いガンダムへ乗り込もうとする私を捉えていた。
「聞いて、アンキー……社長。あの黒いガンダムは、サイコガンダム。パイロットは、ドゥー」
『……知り合いなのか』
「ううん、知らされた。私を見つけたら、ワガママな友達みたいに勝手に教えてきた。私もよくわかってないけど、ニュータイプっぽい何かだと思う」
エレベーターが止まる。コクピットへ通じるキャットウォークを歩いていく。ザクの向こうにいる、アンキーを見つめながら。
「ドゥーは今も私を探してる。だから、私を置いて逃げて」
『死ぬぞ。MSの戦いはゲームとは訳が違う。ドラマや漫画のようにうまくいきゃしない』
「お願い。アンキー社長を死なせたくない」
起動状態のガンダムへ乗り込む。いくつものモニターを再起動し、2本のレバーを握り込めばいくつかのパラメータが表示される。ガンダムのイラストは、下半身が真っ赤に染まっていた。赤いガンダムの破損具合は深刻なようだったが、やるしかない。覚悟を決めて、ハッチを閉じる。
『っ……わかった。そいつの料金は給料から引いてやる。勝手にしな。せめて、ガレージの隅でガンダムごと縮こまっているんだね』
通話が切られた。シャッターの隙間から単眼は消えた。ザクの足音が遠くなっていく。しかし、サイコガンダムが鳴らしているであろう破壊音は今も続いている。その音に、赤いガンダムの起動音が混じる。シートベルトを締めて、体をコクピットに結び付けていく。
「ありがとう、アンキー」
操縦の仕方はアムロさんからも習ってない。起動させる方法しか聞いてない。だけど、概ねは作業用のプチモビと一緒のはず。わからないことばかりだけど、やるしかない。
やらなきゃ、あの子を止められない。
ガンダムが一歩を踏み出す。ずるりと、足首が滑った。足の締まりが効かない。咄嗟に突き出した両手を床に突き出すが、倒れる感性を殺しきれず、ベルトが体に食い込んだ。
「っ……! やら、なきゃっ……!」
慎重に。壊れたシャッターを掴みながら立ち上がる。私か、あるいは赤いガンダムか。震えあがる両足を抑え込みながら、暴れ回るサイコガンダムを見つめた。あの子を、止めなきゃ。
瞬間、背中のあたりが灼ける感覚がした。
突き動かされるままにフットペダルを押し込む。ガンダムのバックパックが火を噴き、空へ舞い上がる。ガレージをビームが通り抜けて、熱で溶かされた珍妙なオブジェへと化してしまった。少しでも遅かったら、死んでいた。
そんなポンコツで遊んでくれるんだね、マチュ。30、ううん、10秒でバラバラにできるかも。
「うるっ、さい! やってから言えっ!」
でも、ホントのことさ。ほら、どう着地するの?
「う、ぁっ……!」
こんな時に話しかけてくるな。頭の痛み、肩の血、そして、舞い上がった赤いガンダムが落下する重力を相手としている私にとって、サイコガンダムのパイロット、ドゥーの声は余計な要素でしかない。モニターに映るその姿を睨みつける。こっちは、数秒先の着地でさえも怖いというのに。
迫りくる地面。滑る足首でどうやって着地すればいい!?
ずきりと、頭が痛む。赤いガンダムが挙げた悲鳴で耳鳴りがする。頭から足先までを稲妻が貫く感覚。痛みから覚めると地面が目の前にあった。落下は止まっていた。
でも。生きてる。いつの間にか、モニターの表示が一つ増えていることに気が付いた。
「サイ、コミュ……」
今なら、やれる気がする。わかった、気がする。あなたの。赤いガンダムの、動かし方。
大きく息を吸い込んで。もう一度レバーを握り込み、伸ばした足がペダルに触れた。そして、吐き出す息と共に。意識を、アマテ・ユズリハの願いを、赤いガンダムに伝えていく。
赤いガンダムの悲鳴は、サイコミュが動く音。そして、サイコミュはガンダムの四肢を動かしていく。デバイスがなくて、関節のロックを忘れてしまった足を、私の意思で立ち上げる。
サイコガンダムが近づいてくる。それを知ったことかと、赤いガンダムは立ち上がった。
「ドゥー」
赤いガンダムは見上げる。黒く、巨大なガンダムを。
黒いガンダムは子供をからかうかのように、指先をコツンと、額にぶつけてきた。しかし、赤いガンダムは揺らぐことなく立っている。コクピット内の小さなモニターが、ドゥーの顔を映す。
空に浮かぶ玉座のようなコクピットに、青いドレスのような服装で固定されている少女。
『マチュ』
赤いガンダムのコクピットは、いくつものモニターや計器で作り出された偽りの空。それを眺める鳥かごのようなシートに、赤毛以外に目立つところのない少女。アマテ・ユズリハがいる。
接触回線を通して、お互いの周波数は記録された。ニュータイプの力はなくとも、声は届く。
『ボク、マチュが欲しいんだ。キミと一緒なら、キラキラできる』
「私のキラキラ。その向こうに見える、トキが欲しいんでしょ」
『そうだよ? だって、すごく、幸せじゃないか』
ドゥーが私に飛び込んでくる。勝手に入ってくるそれを止めるすべを、私は知らない。手を突っ込まれて、その向こうにある赤いガンダムを触る。赤いガンダムのサイコミュが見せる景色を、見ている。頭が、熱い。やけるように、とけるように、サイコミュがアマテをかき回す。
沸騰するかのような赤いキラキラの中に投げ込まれ、まるで溺れる寸前。
ドゥーは見ている。黒というよりは、紫色の巨人を。寄り添うように飛ぶ、青い鳥を。
紫の巨人は、ドゥーだった。あなたは、笑っていて。青い鳥の誰かと、笑ってる。
勝手に見ないでよ、ボクのなんだから。ほら。ボクはこっち、マチュはあっち。ドゥーが私の顔を掴み、無理やりキラキラの向こうを見せてきた。溶けゆく意識がまばゆい光に焼かれる。
暗い闇の中で、彷徨っている白い巨人がいた。誰かを、求めて。
なんで、こんなことになってるんだっけ。
ここに、幼いわたし/マチュが、いる。知らない、私が。
それを追いかけていく赤いガンダムが、巨人の手を掴む。でも、それは、私ではない。
「シュウジ!」
赤いガンダムを駆るのは、マチュと同い年くらいの少年。私には想像の付かない遠いどこかを見つめ、たった一つの願いへ向けて走りゆく。マチュの、王子様。
光る宇宙の中で、マチュとシュウジは出会った。それは、ボタンを掛け違えた/正しくボタンが掛けられた世界。キラキラの向こうに輝いている、もう一つの宇宙。
でも。シュウジ/ゲーツは。
『「この宇宙にはいないんだ』」
私/ボクは目を覚ます。光る宇宙から、何もかもが造り物の宇宙で。
ボクらは、ニュータイプ。この宇宙に生きる誰かのことを感じる、あたらしい、ひと。
だから、私たちはわかってしまう。大切になる/大切だった人が、もういないことを。
『ボクにも、キミにも、サイコミュはある。そして、ボクらは、ニュータイプだ』
「あの宇宙で出来たことが、この宇宙で出来ないはずがない」
キラキラの向こう側と、こちらをつなぐ穴。それを作って、向こう側へ行こうよ。そして、向こう側で幸せな夢を描こうと、笑う彼女は、おぞましい程に純粋で。それを追いかけられられるほど。
アマテ・ユズリハは子供ではなかった。
赤いガンダムが振り上げた足は、黒いガンダム、サイコガンダムの指を蹴り砕いた。
『……マチュ? どうし、て?』
「ドゥー。あなたは夢を見てる」
サイコガンダムの股を潜り抜け、ジャンクヤードの海へ駆け出す。巨大で、鈍重なそれは私を捉えられない。落ちていたジャンク裁断用のヒートホークを拾い上げる。何の偶然か、名義はトメノスケ。
「確かにキラキラの向こうなら、私たちは幸せかもしれない。あのシュウジって子ともっと早く出会えてたら、燻ぶったアマテはいなくて。キラキラ輝いたマチュだったのかもしれない」
赤いガンダムの指先がヒートホークを認識し、エネルギーを流し込む。白熱したそれを振りかぶるのと、サイコガンダムが振り返るのは同時だった。胴体に食い込んだそれが小さな爆発を引き起こす。キラキラの向こうで見た巨人のように、お腹からビームは吐き出させない。
『そうだ、それがキラキラなんだ、夢見た、世界! そこなら、ボクらは、こんなに可哀そうなんかじゃ!』
「誰が可哀そうって、決めたんだ!!」
私の手に武器はない。吐き出した言葉一つに、ドゥーが気圧される。軋んだ体から、壊れたヒートホークが零れ落ちた。
「アマテは、シュウジに出会わなかった! ガンダムに……ジークアクスにも、乗らなかった!」
「私だって、キラキラの向こうみたいに、シュウジに出会えたら幸せだし、友達と一緒に夢を追いかけたい!」
「でも……遅すぎたんだ。そんな世界は、いくら待っても来ない。でも、ね」
壊れたヒートホークを拾い上げる。キラキラ輝く子供のマチュが朽ちて、つまらない大人のアマテ・ユズリハのようなそれを掲げ。
「私は、生きてるんだ。宇宙世紀の89年、親が決めた大学に通って、明日を探しながら、生きてる! つまらない生き方だし楽しいとか考えたこともずーっとない、くすんだアマテ・ユズリハ!」
ガチリ、と噛み合った。鬱屈とした今から抜け出して、迷いながら生きてきた心が、道しるべと噛み合った。それは、私が目指すべきものではなく。私が描いていくもの。私には明日がある。夢でも、欲しい物でも、なんだっていい。私にだって、望んで駆け出せば、手を伸ばせる明日がある。それを捨てるほど急ぎすぎちゃいない。
「私は、向こう側のマチュじゃなくて、こっちのアマテ・ユズリハとして、生きたい。キラキラしてないつまらない人生でも、構わない。私は、私の望む様に生きたい!」
『それ、が……キミの答えかっ!!』
サイコガンダムの鉄拳が振り下ろされる。赤いガンダムがわずかに早く跳躍し、それをかわした。サイコミュが私の動きを赤いガンダムへと伝え、思い通りに動いてくれる。そうでなければ、わざわざあんな芝居じみた挑発はしない。
『マチュはそうでも、ボクはそうじゃないんだ! キラキラがなきゃ、ボクはっ!!』
かんしゃくを起こした子供のようにサイコガンダムが泣いている。涙代わりに吐き出されたビームはジャンクの山を手当たり次第に焼き尽くし、いくつかは誘爆して閃光となる。
「っ!」
ドゥーはともかく誘爆までは読み切れず、爆風にのまれ、ジャンクの山に背を打ち付けた。使い慣れた右手を打ち付けた衝撃で、エネルギー伝達回路が壊れていた。もう右手ではヒートホークを使えない。かといって、さっきから熱が通らないところを見ると本当に壊れたのかもだけど。
「他に、武器は!」
バルカン。残弾無し。ビームサーベル、接続無し。ガンダムに備え付けられた武器は一つもなく、あるのは壊れたヒートホークのみで、後はジャンクヤードから掘り出すか。正面の鎖らしきものを引っ張ろうとした時、ドゥーが叫んだ。
『逃がさないっ!!』
サイコガンダムが持ちあげたジャンクを放り投げた。降り注ぐジャンクの雨。右か、左か。いや、赤いガンダムならいけるはず! 踏み込んだペダルが推力を吐き出し、ジャンクの雨を潜り抜け。
目の前に、閃光。サイコガンダムの指から生えた、光の剣。
いくら私の思い通りに動くとは言え、突然止まることはできない。殺しきれなかった慣性が、右足を剣へ差し出す。焼かれた右ひざまでのサイコミュ装置が、激痛としてフィードバックされた。姿勢を崩した赤いガンダムが空を舞い、サイコガンダムがそれを拾い上げる。
『つかまえた』
一本指が欠けた手の中に赤いガンダムは捕らえられた。レバーを操作しても、意志で動かそうにも、抜け出すことは叶わない。再び、ドゥーの心が私に触ってくる。
『マチュ。キミは幸せになれても、ボクは、ちがうんだよ』
今度は、赤いガンダムには触らない。キラキラではなく、ドゥー自身が、私に触れている。
それは、色褪せた映画のような。ドゥーを取り巻く、過去。
『ボクは……なにも、ないんだよ』
背景は真っ白。ドゥーと、それを取り巻く数人の人で構成された、過去。
それは、数十秒、あるいは数秒でリセットされる壊れた記憶。重たく、暗く、ドロドロとした気を持つ人々に触られて。ぐちゃりと、わたしのナニカが潰されて。あるいは、カチャリと、ボクじゃないナニカが、差し込まれるような。壊れた、過去。
古き人をこえて、新しい人になるのだと。
ゆがんだ望みを一身に引き受けさせられてしまった、造り物の、ニュータイプ。
『ニュータイプを作りたいバカが勝手に組み上げたドゥーしかなくて、本当のボクは、どこにもないんだよ』
だから、キラキラの向こう側に焦がれた。造り物ではなく、造られビト。強化人間の失敗作ではなく、ヒトに造られたニュータイプとして認められる世界が、欲しかった。
「でもそこに行ったってやることは今と同じ、誰かを殺すだけじゃないか……!」
『それがニュータイプだよ。戦いの中で結果を残してこそ、オールドタイプを超えてることの証明。アムロ・レイもそうだろ?』
「おじさんは違う! おじさんは、哀しむことができるニュータイプだ! 誰かを感じて、遠く離れていても、大切な人のことを想える人だ!」
『……ふーん。なら。さ。マチュはおじさんのこと、見える?』
手が軋む。握られる力が増した。赤いガンダムがトロフィーのように掲げられてしまう。
『おじさんが大切な人を想えるのなら、どうしておじさんは助けに来ないのさ。さっきまでいたんだよね?』
人の心に触って、勝手に記憶を覗き込む……! 無言の抗議は、虫の様に左足をちぎることで黙らされた。再び、サイコミュ装置の破壊による激痛に襲われる。悲鳴を上げる私の姿に、ドゥーは満足げのように笑い声をあげていた。
『その答えを教えてあげるよ、ほら』
通信モニターのドゥー越しにいくつかの映像が映し出される。モニターが小さすぎてよく見えないが、その声には、聞き覚えがあった。
『なんということでしょうか、ジャンク屋のMSをたった一機のガンダムが殲滅しました!』
TV放送の、アナウンサー。男女問わず、何人ものリポーターがこの惨状を報道していた。
『全滅したと思われたジャンク屋ですが、まだ生き残りがいた模様ですが、ついに残り1体。瀕死寸前のあの姿、もはや倒されるのも時間の問題でしょう』
『これは停泊中の連邦軍による独自作戦とみられます! 我々はコロニー管制局を通して回答を求めていますが未だに回答はありません!』
『こちらはスペースポート! 連邦軍の軍艦前に集結した避難民による抗議の声にあふれて、あ、ちょ、押さないで!!』
わざわざ拡大させて見せてきた映像には、白い宇宙船前に集まった人々の姿が見えた。軍艦の上で戸惑っている、ジムの姿がズームアップされる。
『答えはこれさ。古い馬鹿な人たちは、ボクを連邦軍だと思ってる。だから、同じ連邦軍のアムロ・レイのことも邪魔してる。残念だったね、マチュ。君の王子様はいないし、代わりも来ない』
「……はっ。言ってれば、いい」
『強がり。次はどこを潰してやろうか』
サイコガンダムが手を広げる。拘束が解かれるも、短時間で四肢を半分ちぎられた痛みで動けそうになかった。疑似的な感覚であることはわかっていても、肉体がそれに慣れていない。
震える指先で計器をいじりながら、モニター越しの空を見上げる。
ビコン、と。何かを拡大表示した。青白い光。ソラの向こう、造り物の大地で輝いている。まるで、宇宙からコロニーに落ちてきたような、星のように。星の光が伸びていく。流星の様に。
「しろ、い……きら、きら」
『何?』
白い流星はコロニーのソラを貫き、駆ける。ドゥーが認識するよりも早く、意識の隙間へと入り込むように。白い閃光が、サイコガンダムの肘関節を切り裂いた。
刹那。私に声が届く。掴めるか、と。無茶苦茶を言ってくれる、けど。やってやる。
白い閃光の正体は、紫と白のサーフボードのようなもので。赤いガンダムはそれに手をかけ、足を滑り込ませた。そして、すさまじい勢いで加速し、私を乗せて空へと舞いあがった。
『マチュ、待たせた!』
「っ、遅いよおじさん……ううん、アムロさん!」
白い流星に見えたサーフボードを操縦しているのは、アムロ・レイ。やることとは、これを持ってくることだったのか。私にとっての赤いガンダムのように、おじさんが戦うための、力。サーフボードの先が熱を持っている。それで腕を切り裂いたのだろう。
『アンキーがザクで気を引いてくれたおかげで間に合った。すぐに後続も来る、マチュはこのまま中央の無重力層まで上がる、後は逃げろ……と言っても、聞かないのだろう?』
「話が早いね、おじさん。覗き見してた?」
『全てが見えていた訳じゃないが、キミが何かを求めるように叫んでいたのを聞いた。アイツが許せないというなら、後は俺が引き受ける。それくらいしかできない男だ。だが、俺が呼ばれたのはそういうことじゃないな』
サイコガンダムのビームが私たちを撃ち落とそうと空を焼く。私では読み切れないそれがアムロさんなら読み切れる。サーフボードにしがみつく私でも耐えきれるほどの僅かな回避運動で。
「助けたい。ドゥーと、もっと、話したいんだ。だから、力を貸して!」
『了解した。まずはヤツの攻撃手段を奪う! 合わせられるか!?』
「オッケ、やってみる!」
サーフボードが向きを変え、サイコガンダムに向き直る。サーフボードの各部からビームが打ち出されるも、直撃する寸前で霧散する。
『ビーム兵器が、ボクに通用するもんか!』
「だからっ……!」
加速して近づいていく。物理的に引き裂くしか方法はないから。無論、それでさっきもやられたことはドゥーも承知だ。すれ違おうとするサーフボードを紙一重でかわす。その一重を、私が埋める。握りつぶされてぐしゃぐしゃになったヒートホークをねじ込もうと差し出す。
サーフボードの加速した勢いのまま、それは手首の隙間へとねじ込まれた。バギン、と、勢いに負けた赤いガンダムの手が外れた。同じく、壊れかけのサイコガンダムの手首が外れた。
『マ、チュゥ……!!』
捨て台詞はサーフボードの再加速が置き去りにした。再び空へ舞い上がった私たちをサイコガンダムが見上げた。今度は頭から、ビームが放たれる。
「あいつ、全身武器になってるの!?」
『後は頭だけだ。だが、あそこはコクピットを兼ねている』
「なら、壊せないじゃん!」
『だから、それを使えなくする状況を作る。準備はいいか、ボッシュ!』
アムロさんの通信越しに、誰かが応答し、サイコガンダムめがけて2発ミサイルが放たれた。サイコガンダムは頭のビームで打ち落す。小さな爆発と共に、何かが広がった。
続いて、2発目を撃ち落とそうとしたが、頭のビームははじけて消えた。後から、あのミサイルは昔の戦争で使われた、ビーム攪乱幕を展開するミサイルだと知った。
『次の段階だ。いくぞ、民間協力者に後れを取るな!』
戸惑うサイコガンダムを、複数のジムが取り囲む。ジャンク山を器用に活用して、隠れていたらしい。それらはワイヤーをサイコガンダムに引っ掛け、複数がかりで無理やり姿勢を崩させた。
膝をつき、手首から先がない腕を掲げる不格好な姿で、ジャンク山へと崩れこむ。そんなサイコガンダムに、白い何かをジムたちが噴射している。あれはトリモチランチャーか。以前犯罪者の鎮圧で使われているのを見たことがある。
それを通常のMS以上の巨人に使う姿は、どこかシュールだった。
『これで身動きは封じた。後は君がやりたいようにやればいい』
「わかった。ありがとう、アムロさん」
『……念のため、忠告だ。ダメだと判断したら、撃つしかない。君も、巻き込まれることになるぞ』
そうならないように、やってみるよ。
サーフボードはクルリとサイコガンダムの周りを回転し。程よい速度、程よい高度になったところで、赤いガンダムを放り出した。そして、サイコガンダムの頭にしがみつく。
両足はないから、片手で角を掴み、片手で頬を掴み。不格好に、ぶら下がる。
この位置ならちょうどいいか。
「せえ……のぉっ!!!」
赤いガンダムの首を引き絞る。そして、ガツン、と。額のビーム砲を叩き潰した。当然、赤いガンダムの頭部がぐしゃぐしゃになる。モニターがエラー表示をバンバン鳴らしてくるのがうるさいけど、無視してハッチを開く。
「おーい、ドゥー! 聞こえてる?」
通信機はまだ動いている。だが、ドゥーの声は聞こえない。
「もう武器は全部壊したし、動けないでしょ。私たちの戦いは、もう終わったんだよ」
瞳を閉じる。ドゥーの声は聞こえない。
「アムロさん、ガンダム好きなら開け方知らない?」
『その言い方は語弊がある。サイコタイプなら、右頬の角ばったところに緊急開閉ボタンが格納されたパネルがあるはずだ』
知ってるじゃんか。苦笑しつつ、赤いガンダムのコクピットを飛び出し、サイコガンダムの胸へ飛び移った。指示されたところを調べると、レバーではあったが、確かに内蔵されていた。微妙な仕様違いか。
開いたガンダムの口の中へ入ると、暗闇の中でドゥーが項垂れていた。最後の動きが鈍かったのは、サイコガンダムの電源も切れていたからか。ドゥー。呼びかける声には答えがなかった。
口元に手を当てる。かすかに呼吸を感じた。
生きていたことに安堵し、ドゥーを抱き上げた。瞬間、覚醒したドゥーが私の首に手を回す。
「……ドゥー。そんなんじゃ、私のこと、殺せないよ」
「わかってる! わかって、る、けど……」
ドレスのように見えたパイロットスーツ越しに、ドゥーの体を感じる。信じられないほどに細く、軽い体。私を締め上げることすらできない力しか持たない、ヒト。
「ずる、い……ずるいよ、マチュ」
「何がさ」
「あんなに仲間がいるなんて聞いてない」
「私だって知らないよ。アムロさんだけのつもりだったのに、勝手に呼んでたんだもん」
両手が使いにくいけど、なんとか外に出る。赤いガンダム越しに夜空が見えた。星空もどきの光景が、妙に美しく見えて、涙がこぼれた。
「ボクには、だれもいないのに。ボクは、ひとりで、がんばったのに……」
「ドゥー」
「なん、だよ。もう、放っておいてよ」
暴れるドゥーを抱きしめる。小さな力であったけれど、気を抜けば取りこぼしてしまいそうなヒトを、抱きしめる。
「放してよ。このまま、死なせてよ」
「確かにここから落ちたら死ねそうだけどさぁ。私まだ死にたくないもん」
「ボクは死にたいんだ、終わりたいんだよ!」
「私が、ドゥーを、死なせたくないの!」
ドゥーの顔を無理やり空に向ける。キラキラでされたことのお返し。
「星空と星空の隙間、見える?」
「見えるよ。太陽光を入れるための窓でしょ」
「そう。でも、昔の人はあれを河って呼んだんだって。地球にはあれにも負けないくらいのすっごいおっきい川もあるんだってさ。なんなら、海はもっとおっきいんだ」
「……それがなに」
「一緒に行こっか」
「は?」
ドゥーは目を見開いて、私も見る。ニュータイプの力があっても、私のことは見通せていないんだ。それがなんだかおかしくて、笑いながら言った。
「私ね。この世界は自分が思ってるよりずっと広くて、いろんな人がいて。すごく楽しいんだってことが、今日一日で分かったんだ。もちろん、その中にはドゥーもいる」
「だからさ。私、大切な人と一緒に、地球に行きたい。で、旅をするんだ。世界を見て回って、いろんな人に出会う旅。その道中で子供の頃の夢だった、海で泳ぐことを叶えたいなー、なんて。どうかな?」
「……ふうん。馬鹿っぽいね」
「馬鹿でしょ。でもさ。すっごい楽しそうでしょ。でも、こういうのをさ」
自分探し、っていうんじゃないかな。
「ドゥーが好きになるような自分。きっと見つかると思うよ」
「はぁ……マチュってめちゃくちゃだね。でも、自分探し、か。悪くないかも」
「でしょ!?」
「まだ行くとは言ってない。その時まで生きてたら、誘ってよ」
ドゥーはそっぽを向いて、視線をそらした。その顔を見せたくないからだろうけど。あったかい顔してるってことくらいは、わかるんだよ。
『マチュ。もうすぐイズマコロニーの軍警が後始末に来る。その子を連れて一旦船に戻るぞ』
「わかった。ねえ、ドゥーはどうなるの?」
『ドゥーみたいな子の社会復帰をしてくれている知人がいる。その人を通して身分を保護してから……裁判にかけられることになる。心配するな、多少の罪はあるがいつかは出られるだろう』
「じゃ、それまでに旅行準備しておかなくちゃね」
赤いガンダムを別のMSがつかみ、地面に下ろされる。下ろしたMSはそのまま手を差し出してきた。乗り込もうとした私は、ふと立ち止まった。暗闇を照らす緑の両目。そして、白い二本角。
「……ありがとね、白いガンダム。アムロさんも」
背後には、額が完全にひしゃげ、目も角も見る影もない黒い牢獄。
「サイコガンダム。この子、もらってくよ」
そして、足元で横たわっているはずの赤いガンダムは、夜の闇に紛れてほとんど見えなかった。
それでも。私は告げる。
「さようなら、赤いガンダム。さようなら、マチュ……シュウジと、仲良く、ね」
あなたが見せてくれた世界を。幸せな世界で生きるマチュを、もう二度と見ることはない。
それでも、忘れはしない。あなたがいたことを。あなたたちがいることを。
白いガンダムに乗り込むと、アムロさんの後ろにサイドシートが出されていた。ドゥーを抱えながら乗り込んで、シートに座り込んだ。軽く跳躍したガンダムは白いサーフボードに変形する。そして、私たちは流星となった。
「……マチュ、ありがとう」
「急にどうしたの」
「今回のことは、僕にとっていい経験になった。だが、正式な記録にはならないだろう。民間機とはいえ、シャアが乗っているような色のガンダムが活躍したからな。連邦には不都合な記録だ」
「別にいいよ。誰かに褒められたくてやったんじゃない。わたしがやりたくてやったことなんだから」
「君にとってはその程度のことかもしれない。だが、俺は忘れない。マチュ。君が成し遂げたことを。アマテ・ユズリハが、この宇宙の片隅にいたことを。俺は忘れない」
「そっか。じゃ、私もアムロさんのこと、忘れないよ。あなたがいたから、私も、ドゥーが戦うだけのニュータイプじゃないって、信じてた。あなたがいたから、私たちが夢を見られたってこと、忘れない」
「信じられた、か。気恥ずかしいな。だが……そうだな。それが、ヒト、だ」
その後のことはよく覚えていない。規則上仕方なく放り込まれた懲罰牢に、港にザクで乗り込んで暴れたというアンキーどころかバイトの先輩がいたりと、奇妙な女子会を過ごして。
すぐに出港することとなった連邦の戦艦に乗り込むアムロさんと、ドゥーに別れを告げて。心配の涙で化粧が乱れていた母を抱きしめ、ほどほどにベッドへと倒れ込んだ。
それからの日々は、これまでの日々と大して変わらない。普段通り、大学に通い、普段通りバイトして、普段通りに暮らす。その中で、ちょっとした夢を抱きながら、暮らしてるだけ。
赤いガンダムと出会ったあの日に見た、夢。きっとそれは、刻を超えて見えた世界。
いつか訪れるそのトキを目指して、歩いていく。
両手で数えるほどの刻が流れて。わたしは、あなたを待っている。
宇宙と地球をつなぐ、小さなスペースポートの改札口で。
わたしは、あなたを待っている。
あの時より大きくなった体で、わたしに向かって歩いてくる、青い瞳のあなた。
そして、あなたに連れられた先で、あなたの友達に出会うんだ。
「紹介するよ。ボクの最初の友達、マチュ。こっちも、ボクの友達」
あなたと似た瞳の女性に背中を押されながら、困ったように前に出てきた彼女。
「ああ、えっと……」
あの日見た、キラキラのような瞳で。金色の瞳のあなたは、名を告げる。
「……ニャアン」
いつか、聞いたような名前に。わたしも、いつか、聞いたような、言葉で返す。
「意外と、かわいい名前」
・赤いガンダム
元フラナガン機関によるサイコミュユニットに加え、テム・レイがジオンの技術を参考に研究していた間接ユニットによって、当時から見ても高水準の反応速度だけはあった。
オールドタイプにとっては過剰な性能であり、引き出せる性能はジム2より少し上程度、特に負荷がかかる歩行制御デバイスをオーバーヒートさせて破壊する悪癖があった。
ニュータイプが操縦する場合、サイコミュ制御に切り替わるため、歩行制御デバイスは不要とされる。それでもジェネレーター出力の不足はいかんともしがたく、戦闘性能は低い。
比較的低出力なヒートホークはともかく、ビームライフルが動いたかどうかは怪しいともいわれているが、実機が大破、処分されたために詳細は確認しようがない。
別次元でのガンダムに近しい構造と性能が、サイコミュの異常反応を引き出したともされるが、はっきりとしない。
・マチュ/アマテ・ユズリハ
大学を卒業後、K・カンパニーに正式に入社。
専属のMS作業員として、各コロニーを飛び回っている。
その後、いくつかの業務を転々としたともいわれるが、詳細は不明。
・ドゥー
アムロ・レイの知人である女性の援助を受ける形で、各種強化手術を解除。
健康状態になったことを確認されたのちに軍事裁判にかけられ、数年の懲役に付す。
その後の動向は不明。
・アムロ・レイ
Ζガンダム3号機、並びにホワイトユニコーンを名乗って活動していた記録は存在しない。
関連して、イズマコロニーを訪れたかどうかも定かではない。
宇宙世紀0093年。第二次ネオ・ジオン抗争中、第二戦闘区域を離脱。
ニューガンダムにてアルパ・アジールと交戦するも、これを取り逃がす。
その後、シャア・アズナブルと交戦したと言われるが、その後の動向は不明。
副題:GUNDAM -GQuuuuuuX- EVOLVE
これにて、宇宙世紀の片隅でありえたかもしれない物語は幕引き。
彼女、または彼らの行方は、想像していただきたい。
彼女が友人たちと共にパーティをするような、幸せな夢が、相応しいだろう。