艦これ戦争終結RTA   作:poox

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艦娘の貴重な捕食シーン.mp8

 

 

「本日付でブルネイ鎮守府所属となりました。大和型戦艦、一番艦、大和です……」

 

 

 は ず れ。

 

 

 

 

 超絶ガリガリの大和ちゃんが着任しました。なんか、木の根みたいです。BMI14切ってそう。

 舞鶴で手厚く保護されてるんじゃなかったのかよ。藤田大将は虐待おじさんだった?

 

『戦況:劣勢』やコネのない状況で中央に大型艦や高練度艦をねだってゴネると、余り物の艦娘を配属してもらえます。

 配属してもらえるのですが、その艦娘には必ずデバフがついてきます。

 今回は大和型に相応しく、弩級のデバフのようです。目は死んでるし、笑顔もないし、ずっと何かに怯えたような表情してるし。

 到底出撃できるような精神状態じゃないことは確定的に明らか。最前線だし死地とでも思って来たんですかね。どうしよ……。

 

 とりあえず獰猛な艦娘の群れに放り込んで様子を見ます。あー移動で疲れたでしょ今日。よかったらちょっと、お茶でも飲んでください。お菓子もジュースもあるよ。

 歓迎されてぎこちなく会話に交ざる大和ちゃん。ほんまうちの艦娘の優しさは世界に響き渡るで。うちがホワイト鎮守府だということに気づいてくれたかな? アットホームな職場です!

 こうして見ていると、なんだか普通の大和ちゃんっぽいですね。藤田大将は一体なにを問題としたんでしょう。

 

 

 

 晩御飯の時間になったら食堂へ行きます。今までは執務室で爆速完食していましたが、今日は大和ちゃんの様子を把握したいので一緒に食べます。

 艦娘に囲まれ、流されるまま受取りカウンターの列に並ばされる大和ちゃんの、その後ろに陣取りました。さりげない横入りは司令官の特権、人間の屑。

 

 大和ちゃん、なんか汗がすごいですね……。暑がりなのかな? ブラが透けちゃってるよ。エチチのチ。

 

「提督。なんでしょう……?」

 

 大和ちゃん腹減んないすか? このへんに、間宮さんのうまい野菜あんかけ丼の屋台来てるらしいっすよ。楽しみだね。

 

「そ、そうですね」

 

 ほも君から顔を背け、お盆を抱えたまま浅い呼吸を繰り返す大和ちゃん。細いうなじに玉のような汗がびっしりと噴き出しています。

 どうしたのかな。食欲ないの?

 

「ぁ、えぁ……」

 

 ……あっ、ふーん(察し)。

 いかん!(ギュッ)

 大和ちゃん、こっちへ来るんだ!

 

 細すぎる腕を掴み食堂を抜け、ブルネイの海辺へ出ました。夜風がき、気持ちいい。

 余計な世間話は抜きに早速本題へ入ります。RTA走者の鑑。

 

 

 

 大和ちゃん、ご飯食べれないんでしょ。

 

「……はい。不良品で、すみません」

 

 やっぱりな。

 食堂出てちょっとは落ち着いたでしょうか。詳しくお話を聞いていきましょう。図体デカいのにビクビクしてるのかわいいね。

 

 

「たっ、食べなきゃって思ってるんですっ! 役に立たなきゃ価値がないのに、でも、私がっ、ご飯食べたら、よくないから」

 

 取り繕う余裕もないのかいきなりトップスピードです。兵器派のしつけのせいで大和ちゃんが泣いてしまいました。あーあ。

 価値がないとかそんな訳ないし、食べるのがだめな訳もないんだよなぁ。ここでは誰も怒らないし好きなようにしたらいいから。

 なでなでしたら更なる心境を吐露してくれます。ほも君はお前の味方だ。愛だよ愛。

 

「皆と一緒に受け取りの列に並んじゃって。ご飯を受け取ったら私、食べなきゃいけなくて、でも食べられないから。配属初日にそっ、そんなことしたら、私、だめだから、私……」

 

 うわぁ、ガチのやつじゃないか。一体どんな扱いを受けていたんですかね……(ドン引き)。

 兵器派許せねぇ。お前を殺す。

 というか藤田大将のところではどうしていたのだよ。

 

「藤田提督のところには先月異動になって、いろいろ試したんですが、水分以外は、た、食べられなくて」

 

 先月、先月かぁ……。

 見た感じ藤田大将の鎮守府に未練はなさそうで、どうやら馴染めていなかったようです。

 心が限界の艦娘たちが集まったとて健全な交流ができるわけないからね、しょうがないね。いずれ彼女たちも救゛い゛た゛い゛。

 

「あの、私、これからどうなるんですか? か、かい、たい、ですか……?」

 

 艤装は解体できても人間を解体できるわけないだろ! ただの都市伝説なんだよなぁ。こんなの信じちゃってかわいいね♡

 

「あ、わ、えと、囮、ですか」

 

 ちょっと黙ってろ!

 今までの大和ちゃんの会話内容や身振り手振りから、この細さはカロリー不足だな、この嗚咽は自己矛盾だな、この吃音は恐怖だなとガタイで分析。

 

 ポポポポポ……

 target……captured……

 body sensor……

 emulated……emulated……

 

 デバフのガタライズ・完了――。

 

 

 ご覧のように、責任感の強い彼女は、どうやら摂食障害を患っているようです。

 自身が近海哨戒で役に立つ訳もなく海に出るたび人格否定された過去と、「戦場で役に立たなければ価値がない」という強迫的な思い込み。

 守るために生まれたのに守れないという、強烈な自己矛盾。

 働けなくさせられたうえで「働かざるもの食うべからず」をすごいキツい言い方で気が狂うくらい教え込まされでもしたんでしょうね。

 兵器派の元に仲間を置いて自分だけ保護された自責の念もあるでしょうか。

 カアイソウニ……カアイソウニ……。

 

 このままでは、いくら宥めすかして海に立たせたところで、帰投後の激詰めや酷い仕打ちがフラッシュバックしてしまい戦闘できないでしょう。死にそうなくらいの不安の中で戦えるわけないのは当たり前だよなぁ。

 普通の女の子みたいで可愛いね。艤装すら装備できないんじゃないの? 日本が誇る大和型の正体見たり!って感じだな。

 

 

 彼女が戦場に立てるようになるまでのケアに要する期間は、一週間や二週間では済まないでしょう。三か四……くらいですかね。

 しかしうまいこと大和型が戦力になりさえすれば、そのロスを補って余りあるタイム短縮が南方海域攻略にて見込めるため、ここはRTAの花形、攻めを取ります。

 大和ちゃんなしで行くことも一瞬検討しましたが、その場合ブラック鎮守府に身をやつさなければ、大和型チャートが成功した際のタイムを上回ることは不可能でしょう。いったい何人轟沈して進行不能になってしまうか分かりません。戦争終結は戦争終結でも人類敗北での終戦はNG。

 大和ちゃんはやく良くなってくれよなー頼むよー。

 

 じゃあ、今日は疲れただろうし帰って寝るといいよ。連れ出して悪かったね。ほいじゃ、まったのー。

 

「……え? いいん、ですか」

 

 当たり前だよなぁ。当鎮守府では、試用期間中のホワイト待遇をお約束しております。

 

 

 

 司令官室に戻って川内を呼び出し、大和ちゃんについて話を通しておきます。

 自分から食べようとするまで、食事の時間にプレッシャーをかけないようにしてやってくれ。死ぬほど疲れてる。

 川内のほうから艦娘にうまいこと伝えておいて。

 

「わかった。でもさ、そんな背景があったなら、藤田大将から共有くらいあってもいいのに」

 

 ……おっそうだな。

 メールボックスを確認するのを忘れていました(焦燥)。

 見てみると大将からの連絡ありますねぇ! えー、ビデオ判定の結果、ガバです。

 メールには、彼女は摂食障害であり、おも湯レベルならギリギリ受け付ける旨が載せられていました。

 あのさぁ、イワナ、書かなかった? メール来てるとかそういう大事なことはもっと先に言えって!

 

「だって私知らないもん」

 

 うーん正論。

 じゃあお前今日からほも君の秘書艦な。メールとか報告書とか全部見ていいから。なんかいい感じによろしく頼みます。このガバという惨劇を二度と繰り返さぬために――。

 

「……いいの?」

 

 信頼できる艦娘に仕事を割り振るのは、しごでき提督の特権。

 管理者権限を得たことで川内がウキウキし始めました。放置して食堂のキッチンへダッシュします。

 

 

 

 

 大和ちゃんは藤田大将のところを出て以来、飲み物しか口にしていないことでしょう。このままじゃ大和ちゃんのお腹と背中がくっついちゃう!

 

「えっ、あの、提督?」

 

 急キスギィ!なほも君に間宮さんがびっくりしていますが、進行に問題はないので無視します。

 業務用爆熱コンロで圧力鍋を熱し、爆速で根菜コンソメスープを錬成しましょう。

 

「なにをそんなに急いでいるんですか。危ないですよ」

 

 うるせぇ! 大和ちゃんがお腹を空かせて待ってるでしょうが!

 

「大和ちゃんが? あっ、危ないです! んもう、手伝いますから慌てないで!」

 

 包丁とまな板を取られてしまいましたので、新しい包丁とまな板を取り出します。この程度でほも君を止められると思うなよ。

 根菜を刻んでくれる間宮さんと並行して、こちらではポタージュを作ります。じゃがいもと玉ねぎを木端微塵にしました。できたら鍋にポーン! 柔らかくなったらブレンダーでねっとりとした白い液体に仕上げます。

 ……調理完了です。芸術品のような真っ白ポタージュに調教することができました。

 間宮さんが食べたそうにしていたのであーんしてあげます。遠慮していますが、急かすと唇が開きました。上の口は正直だな。

 

「優しい味です」

 

 桜色の頬に手を当ててにこにこしてますね。かわいい。ここ短縮ポイント。

 

 

 

 ともかくコンソメスープとじゃがいものポタージュの二品ができました。二つのお椀と二つのスープジャーに入れたら、間宮さんを放置してさっさと大和ちゃんの部屋に持っていきます。お椀はほも君用で、スープジャーのほうは大和ちゃんが何度かに分けて食べられるようにです。

 

 すいませぇーん、星名ですけどぉ。今時間ある? 一杯どう?

 これさ、今日の食堂の廃棄なんだよね。このままだともったいないし良かったら一緒に飲もうよ。あ、残しても処分するだけだから全然いいっすよ。

 

 相変わらず顔色の良くない大和ちゃんが、荷物のない部屋へ招き入れてくれます。

 彼女の摂食障害の根底には『無駄飯食らい』という罪悪感がありそうなので、廃棄という言い訳を作ってあげることで食事のハードルを下げてみます。

 備え付けの座卓に置いたスープジャーの中身を、大和ちゃんはおずおずと口にしました。

 

 スープ飲めたね。あったかいね。一緒に食べるとおいしいね。

 

 一〇分にスプーンひと口のペースですが、大和ちゃんは確かに口にできています。『できた』を強調して、優しく褒めて伸ばしてあげましょう。成功体験がたぶん大事ってぼんやりわかんだね(門外漢)。

 藤田大将もその周りの艦娘も、こんな簡単なことすら思いつかなかったとか笑っちゃうぜ。すぐ豊満なムチムチボディに仕立て上げてやるからな。

 

 ほも君の優しさに感動したのか、大和ちゃんの目が潤んできます。胸郭も激しく動いてるし、咽び泣きでもしちゃうのかな?

 ブラック鎮守府救済の定番イベントです。ここすき。ゲスい笑顔で見守ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あっ……。

 

 

 

 吐いちゃった……。

 

 

 

 

 

 嘔吐の前兆だったかぁ。

 悲しいなぁ。

 

 とりあえず抱き締めて場を繋ぎます。身体ほっそ。ゲロが服についてしまいますが、艦娘のゲロは汚くないので問題ありません。

 食べようとしてえらいね。よく頑張ったね。栄養に大和ちゃんの身体が喜びすぎて、ちょっとびっくりしちゃっただけだからね。

 

「ごめん、なさっ、ごめっ、なさい……!」

 

 あーあ、大和ちゃんが死ぬほど泣いています。かわいそ。

 なんだか私もつらくなってきてしまいました……。

 こんなかわいい生物たちが一体何をしたっていうんですかね……。

 

 

 

 大和ちゃん、汚れちゃったし大浴場……あー……。司令官室のシャワー室使っていいよ。私が許可するから平気平気、大丈夫だって。着替えだけ持って行こうね。つべこべ言わずに来いホイ!

 

 ぐずる大和ちゃんの手を引いて移動します。自らの身体を晒したくない気持ちを慮る提督の鑑(自画自賛)。

 司令官室には川内が我が物顔で居座っていましたが、あっふーん、という感じで入れ違いで出て行ってくれました。特に用事はないのでスルーして奥の私室とシャワールームへ案内します。

 

 大和ちゃんがシャワーに入ったのを確認したら、ほも君は鎮守府廊下をダッシュして無人のドックへ。適当なホースから水を出して身体をバシャバシャ洗って入浴とします。サムゥイ!

 この鎮守府にシャワー室はあそこしかないし、上官が大浴場に乱入してきたら騒ぎになって皆が寛げないからね、しょうがないね。

 

 ほもの行水が終わったらダッシュで大和ちゃんの元へ戻ります。濡れ髪の彼女は司令官室を辞するところでした。まあまあ座って。座りなさい。座りたまえよ!

 先ほどの騒動で彼女のメンタルが削れてしまったため、髪を乾かして身体的接触を取り埋め合わせを狙っていきます。

 交代でシャワーを浴びようとすると、先ほどのようにシャワーの後勝手に帰ってしまうため髪を乾かしてあげることができません。またゲロがついた身体でブローしてあげるなんてもってのほかです。

 だからほも君は急いで水浴びする必要があったんですね。

 

 

 ブラシとドライヤーを使って長い髪を梳きまくります。肩回りすっげえ細くなってる。膝上できっちり揃えた手と腕なんて骨が丸見えです。調教のし甲斐があります。これは期待の新人だぁ!

 ヨシヨシしまくって彼女の自己肯定感を高めたら部屋に帰しましょう。健全な肉体は一日にして成らず。もう寝なさい。明日から大浴場じゃなくて司令官室のシャワー使っていいからね。

 あっそうだ。大和ちゃん、ブルネイ泊地に来てくれてありがとナス。また明日ね。おやすみ。チュッ(笑)。

 

 ……なんか部屋から出ないでもじもじしてますね。

 だからゲロの件は気に病むなって言ってるだろいい加減にしろ。忘れてどうぞ。

 

 

 ……帰りたくない?

 えっ何、私とセックスしたいって?

 冗談だよ。何お前、マジに取った?

 

 え、半分本気? あっ、ふーん……。

 

 

 

 この超甘えんぼ級戦艦がよ。しょうがないので一緒に寝てあげます。初日でこんなに好感度上がるとかおかしいですね。バグかな?

 必要になると思っていなかったので絵本はありませんが、睡眠導入のプレイヤースキルには自信があります。寝かせてみせようホトトギス。

 いざ入眠、と思ったらノックがあります。なんだよ今いいところだったのに。

 

「おやすみ前のホットミルクをお持ちしました。大和ちゃんの分もあるわよ」

 

 間宮さんでした。なんで……?

 彼女はさも普段のナイトルーティーンみたいな顔をしていますが全然初です。

 勧められるがままにホットミルクを飲んでみると、はちみつ入りでゲロ甘でした。大和ちゃんもこれなら飲めるみたいです。カロリーいっぱいいっぱいBeautiful……。

 目を細める大和ちゃんを視界の端にとらえて、間宮さんはウインクをしてきました。有能。そしてちゃっかり自分のカップも用意してきています。見んね大和、卑しか女ばい。

 

 

 三人で歯磨きをしたら寝ます。

 それじゃあ私は大和ちゃんと寝るから。間宮さんおやすミンジェ。

 

「そんなあけすけに言っちゃって。……私が変な噂を広めたら、なんて考えないんですか?」

 

 当たり前だよなぁ? 間宮さんを信用してるってそれ一番言われてるから。

 

「ふうん。ちょっと妬けちゃいますね」

 

 ひとり酒池肉林がよ。そんなエッチなこと言っていいのか? 抱かせろ。あとなんか好感度ガバってる気がしてきた。大丈夫、大丈夫だよな……?

 

 大和ちゃんがネムネムの顔なので間宮さんを見送ったらさっさと布団に入ります。シングルなので密着しないと眠れません。

 

「……提督、あったかいです」

 

 布団の中でなっがぁい脚が蜘蛛みたいに絡んできました。捕食を彷彿とさせます。

 あっ、ちょっ、大和型の身長すごっ、抱き締めるつもりが抱き枕にされちゃう、あっ胸のボリュームすごっ、弾力ヤベッ、あっあっ、えっ、なんで間宮さん入ってきて、帰ったんじゃ、うおやわらかっ、デッッカっ、狭っ、お肌すべすべすぎっ、あっそこは、あっあっ、あっ

 

 

 

【省略されました。全てを読むにはわっふるわっふると入力してください】

 

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