【我が名はジョゼ・ポーラ】   作:ハルマキトカラ

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3話~月に照らされた契約~

3話~月に照らされた契約~

 

 

 

 

「んー?ここは?」

 

 少年ジョゼは目が覚める。

 そして、同時に目に入るのは

 上から少年ジョゼを見下ろしている美しい女性。

 

「ん?目覚めたか?」

 

 少年ジョゼは、羨ましいことに美しいセレーネに膝枕をされていた。

 

「(な、膝枕だと……!?)」

 

 少年ジョゼは、驚きと共に興奮する。

 膝に手を置くとスベスベとした触り心地。

 

 竜であるはずなのはにセレーネからは、いい匂いしてジョゼを刺激する。

 

「(ハッ!ダメだ!私は何歳になってもジェントルマン!!固い意志を持つのだ!私はジェントルマン!!)」

 

 見た目は美しい少年のジョゼだが、中身は憑依転生したため、欲求不満の男である。

 

 美しい女性の膝枕に変な感情がでてしまうのは仕方ない。

 

 けれど、ジョゼはジェントルマン!

 ジェントルマンとして、変な感情は出してはいけない!

 

 と、ジョゼは冷静になるべく自分の頬を叩くのであった。

 

 パンッ!!

 

「……何をしているのだ?」

 

 不可解な行動にセレーネは驚くが、頭が混乱しているのだろうと少年ジョゼの頭を撫でるのであった。

 

 ちなみに、前世のジョゼ・ポーラ。

 ジェントルマンを貫いた結果。

 童貞のまま第一の人生を終えたことは内緒である。

 

 

 

「ごめんなさい……僕、気を失ってしまって」

 

 名残惜しいが、セレーネの膝枕から離れた少年ジョゼはセレーネと正面に座る。

 

「気絶した時は驚いたが……考えてみれば人間の子供が私の前に立つだけで気を張るであろう……気にすることはない」

 

 セレーネは、少年ジョゼをビビらせないように笑みを浮かべる。

 

「(お前の力が強いからだからな)」

 

 少年ジョゼは、内心思う。

 何はともあれ、先程よりはまともに対応できる……恥ずかしかったが大号泣したかいがあった。

 

 

 

「それでは、お前のことを教えてくれるか?」

 

 セレーネは先程言った通り少年ジョゼと会話するのだった。

 

 少年ジョゼは、自分のことを話す。

 本当にたまたまこの場所にたどり着いたこと。

 力が欲しく失なわれた魔法(ロストマジック)の習得に励んでいること。

 

 そして、少年ジョゼは頭を下げる。

 強くなるためならば、再び表舞台から消えないように、そのためならば

 

「お願いします!僕は強くなりたい!竜の魔法……滅竜魔法を教えてください」

 

 セレーネに頭を下げる少年ジョゼ。

 しかし、セレーネの答えは

 

「……断る」

 

 少年ジョゼの願いをセレーネは断る。

 なぜ?

 

「なぜですか?僕はこんなにお願いしてるのに!(この私が頭を下げているというのにこの女は!なんたる屈辱!)」

 

 少年ジョゼの問いかけに

 

「なぜならば、私は…………めんどくさい、だるい、疲れる……だから嫌だ」

 

 さすがは月神竜セレーネであろうか?

 疲れるめんどくさいことはしたくはない。

 

「(このクソ竜が!?)」

 

 少年ジョゼは内心悪態を吐くが

 

「だが……まぁ……条件がある…………それでもよいなら、滅竜の魔法が扱える竜のラクリマを授けよう…………さぁどうする?契約するか?」

 

 セレーネは不気味に笑う。

 

「……条件?」

 

「条件は簡単なこと……私はちょうど人間の駒が欲しかった……貴様達人間の負の遺産の情報を探す、私の駒になるならば滅竜の力を授けよう」

 

 セレーネの条件とは人間が作りだしたの負の遺産の情報を探すこと。

 

 明確な情報を少年ジョゼには伝えないが月神竜セレーネの目的はいったいなんなのであろうか?

 

 

 セレーネの探す情報のことは知らぬが、なんとかなるだろうと、少年ジョゼは目先にある力を掴むため。

 

「契約します……あなたの駒となりましょう」

 

「ふふふ……話が分かる良い子は私は好きだぞ?ならば、契約完了だ……私のことはセレーネと気軽に呼ぶとよい……私もジョゼと呼ぶことにしよう」

 

 こうして、セレーネとジョゼの間に契約が交わされる。

 

 

 この先、月神竜セレーネは、ジョゼのためさらなる力を貸すことを知らない。

 

 同時にジョゼは、これから先、一生セレーネの我が儘に付き合わせることになるとは……思いもしなかった。

 

 

 

 

 




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