ダンジョンに進化するモンスターがいるのは間違っているだろうか? 作:寝心地
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします
冥府から甦った戦士ドラウは目の前の戦士に驚嘆していた
その体躯に見合わない力で槍を振り回し己の斧と渡り合っている
その斧は
「改メテ名ヲ聞コウ、偉大ナ戦士ヨ」
「ウオオオアアアアアアアアア!!!!」
フィンは向けられた斧にビリビリと震える様な雄叫びで答え更に槍を振り向けて返す
(対話ハ不可能、アア、良イナ、ソレデコソ戦士ダ)
ドラウは迫り来る槍の攻撃を斧の一撃を持って返す
互いに一歩も譲らない打ち合いに地面は抉れ近くの建物の壁は弾け飛び破壊の限りを尽くされる
(………………アノドワーフト、同ジダ)
ドラウの中に浮かんだのは港町にある洞窟で戦ったドワーフ、名前は確かガレスと言ったか、その時は今より拙い言葉で主にしか聞き取れなかった
(今二ナッテ後悔スルトハ)
彼の戦士の名前を直接聞きたかった
もう一度この手で決着をつけたかったと願うのは我が儘だろうか?
「ウオオオオオオオオオオオ!!」
そう疑念を抱くドラウにフィンの一撃が決まる
(イカンナ、兎モ角今ハ目ノ前ノ戦士二集中セネバ)
互いの攻撃に技はない、ひたすらに全力で相手に武器を叩きつけるだけだ
「「ウオオオオオオオオオオオオオ!!」」
血と骨片が吹き荒ぶ攻撃の嵐は互いに止まず互いの体に傷を作る
一見互角に見える戦いも本来はフィンの方が不利だった
その要員の1つはまず武器、骸骨であるドラウ相手に刺突武器である槍は相性が悪く本来は殴打武器を使うべきなのだが近くにそんな物は無い
しかしフィンは槍の側面を使い叩くと言う戦略に至り次々とドラウの骨を砕こうとするがドラウも抵抗する
もう一つはフィンの最大の武器である頭脳が使えない事、冷静に戦略を立てると言うフィンの最大の武器が使えないと言うのも問題だがフィンにそれをさせない程に2人の能力差は開いていたのだ
「ウオオオオオオオオオオオ!!」
「グッ!!オオオオオオオオオオオ!!」
しかし、そんな不利を覆す物がたった1つだけフィンにはあった
それは経験、【第一級冒険者】【ロキ・ファミリア団長】【
思考能力を失ったとしてもその経験が自分を生かしてくれると信じた
「……………………」
「………………見事」
そう言ってドサリと崩れ落ちる
ゴトンと重い物が落ちる音が響き続いてバラバラと何かが崩れ落ちる音が響きドラウの体はサラサラと灰へと変わり魂は冥府へと帰った