伊織「余命1年?」   作:heart-earth

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まだ日曜日の27時だからセーフですよね?
5時とかじゃないからまだ日曜日ですよね?(ソシャゲ脳)
・・・ちょっと遅れました!ごめんなさい!
書きたい場面はあるんですけど文字に起こすのに手間取ってました!

相も変わらず駄文です。書いててボキャブラリーねえなって自覚してます・・・ユルシテ
あと病院関連は全て適当に書いているので現実的にあり得ないのは見逃してください

UA2900オーバー、お気に入りも30件超えててびっくりしてます。皆さん、他のランキング上位の作品と見るもの間違えてませんか?見てくれるのは嬉しいんですけど驚きの方が強いというか・・・本当にありがとうございます。


第6話

「ふわぁ~・・・」

椅子に座りながら大きな欠伸をする。

「しゃんとしなさい」

隣に座る母さんに足を叩かれる。

「そうは言うけど、まさかこんな早くに起こされることになるとは思ってなかったんだよ」

親父が手配してくれた病院だが、診察の前に多種多様な検査があるため朝6時に叩き起こされた。

そうこうしていると8時半になったようで受付が開始される。

「それじゃ受け付け済ましてくるわ」

そう言って重い腰を上げる。

受付の前はそこそこの人が並んでいた。

(平日の朝だというのに結構人がいるんだな)

5分ほどでようやく俺の番になる。

「本日はどうしましたか?」

「北原と言いますが、増田先生で予約をしていると思うんですけど」

「少々お待ちください。・・・はい。確認できました。初診の為、健康保険証のご提示をお願いします」

親父が予約したと言っていた医者の名前を伝えるととんとん拍子に話が進む。

保険証を出そうと財布を開くが、その時あることに気が付く。

(あれ?保険証がない?)

財布の中を何度見ても保険証が見当たらない。頭に浮かぶのは自己負担という言葉。

「保険証がなければマイナンバーカードでも受け付けできますがどうでしょうか?」

保険証を探していることを察したように受付の人が問いかける。

「あ、そっちでお願いします」

この時ほどマイナンバーカードを取得しておいてよかったと思ったことはないと思う。

そんなこんなで受付が完了し、元の席に戻ろうとしたがすぐに採血ができると案内された。

採血が終わるとエコー検査、内視鏡、MRIなど初めて体験する検査がいくつかあリ、検査がすべて終わったのは12時半ごろだった。

 

 

昼飯をどうしようか考えていると母さんから連絡があり、食事スペースのテーブルを一つ確保しているから来るようにとのことだった。

食事スペースにつくと端の方にある丸いテーブルを確保しているのが見えた。

対面に座るとそのまま流れるようにテーブルに突っ伏してしまった。

「あ゛~~」

「お疲れ様。お弁当広げるから顔どけてちょうだい」

母さんの作る弁当なんていつぶりだろうと思いながら言われる通り顔を上げる。

広げられた弁当はおにぎりに卵焼き、漬物などのシンプルなものだった。

「いただきます」

手を合わせてから食べ始める。

食べ進めていくうちに自然と笑みが浮かんでくる。

「なに?急に笑顔になって。気持ち悪いんだけど?」

若干引き気味に母さんが言ってくる。

「いや、俺のおふくろの味ってこういうのだなって思ってさ」

そう伝えるときょとんとした顔をしたかと思うとあっそと言ってそっぽを向いた。

その後は近況報告などをしながら食事した。

「ごちそうさまでした」

しっかりと手を合わせて食事を終えると母さんが水筒からお茶をコップに注いで渡してくる。

「栞には体のことバレてたでしょ?」

渡すついでにサラっと確認してくる。

「栞から聞いたのか?」

「今朝のあんた達の顔を見ればちゃんと伝えあったって分かるわよ。腐っても母親なんだから」

そう言ってくる母さんの顔はどこかすごみがあった。

「まあ、あの子がやってる盗撮からばれたんでしょうけど」

「・・・え?知ってたのか?」

「知ってるも何もあの子に機械のことやカメラのことを教えたのは私よ?」

昨日に引き続き家族からまさかのカミングアウトに思わずまたテーブルに顔を突っ伏す。

「それなら盗撮は止めてくれよ」

「大方あんたの私生活がだらしないのがいけないんでしょう?」

「失礼な。一般的な大学生活を送ってるわ」

「ふ~ん。もし嘘だったら高校の時みたいな坊主頭にするけどいいかしら?」

そう笑いかけてくるが目はかけらも笑ってなかった。

「お・・・おう!別に構わないけど?」

やばいとは思ったがバレなければいいだけのことだと自分に言い聞かせる。

そんなこんなで気が付けば診察の時間が近づいていた。

「ほ、ほら、母さん、もうすぐ時間だし行こうぜ?」

さりげなく弁当などが入った荷物を持つ。

「そんなことで評価は上がらないからね?」

が、こっちの思惑などお見通しのようだった。

 

 

「ご予約の北原様~診察室にお入りください」

1時半ごろになって診察に呼ばれる。

診察室のドアを開けようとして手が止まる。

ここまで無理やりテンションを上げていたが、いざ医者から体のことを告げられると思うと心に不安があふれてくる。

物怖じしていると母さんが横から「失礼します」と言いながら勝手にドアを開けてしまう。

慌てて俺も挨拶をして診察室に入る。

 

「初めまして。増田と言います」

そこには眼鏡をかけた小太りな人が座っていた。

どうぞ、と席に座るように促されて軽く会釈をしながら着席する。

「先生、今回は無茶を言ってすみません」

「いえいえ、大丈夫ですよ。まあ、確かに急でびっくりしましたが北原旅館さんに受けた恩に比べたら些細なことですよ」

母さんと先生がそんなやり取りをしているのを聞いて、疑問に思っていたことを口にする。

「恩って言うのはどういった?」

「ああ、以前ここで学会を開くことがあってね。その時に僕が幹事だったんだけどホテルの予約を1週間間違えて取ってしまってね。それがわかったのが学会の前日でどこのホテルも満員で途方に暮れてた時に伊織君のお父さんがたまたま声をかけてくれてね。北原旅館さんにお願いして何とか宿泊場所を確保したんだよ」

いや~懐かしいと笑いながら先生が教えてくれる。

俺としては親父はいつもその場の思い付きで行動している人だと思っていたから、人から感謝されるようなこともしていたんだなと驚く。

「あの時はこちらもびっくりしましたよ。あの人から急に明日急遽予約が入ったからって言われるんですもの」

「いやはや、本当にあの時はありがとうございました」

気が付けば部屋に入る前に感じていた不安はなくなっていた。

 

「それでは、本題の方を話させていただきますね」

「はい。よろしくお願いします」

緊張で息が詰まる。先生が話すまで少しの間が異様に長く感じる。

「今回の検査で腫瘍のような所見は見受けられませんでした」

告げられた言葉を理解するのに少し時間がかかった。

「先生!それは本当ですか!?」

俺よりも先に母さんが口を開く。

「はい。こちらで診た限りですが伊織さんに癌は無いと言い切れます」

癌じゃなかったと脳がやっと理解をする。嬉しいと同時に疑問が出てくる。

「じゃあなんで俺って余命1年って診断を受けたんですかね?」

「う~ん・・・その時もらったカルテとかって今あったりしますか?」

そう言われて俺は鞄から念のためで持ってきていたカルテのコピーを渡す。

先生はそれを少し見てからディスプレイに映っている今日の検査の横に並べる。

「こうしてみてもらうと分かるんだけど、このカルテに載ってる検査データと今回の検査データが全然違うんだよね

取り方とか環境とかってことじゃなく別人のデータって言うか・・・特に胸部レントゲンとか見ると年齢が70台ぐらいに見えるんだよね」

そう言われて病院で合った同姓同名のおじいさんを思い出す。

「関係があるかわかんないですけど、同じ日に同姓同名の人が診察に来てましたね。年齢とかはわからないんですけど・・・」

「もしかしたら・・・検査データを取り違えたのかもしれないね。ちょっとこっちで確認しておくよ」

「ありがとうございます」

診断の理由が分かり、ようやく実感がわいてくる

「俺は癌じゃないんですよね?」

「そうだね。検査を見る限りでは癌は無いね」

「てことは、俺の余命は1年じゃないってことですよね」

ガッツポーズをしたい気持ちを抑えて似たようなことを何度も聞く。

「・・・それなんだけどね、1年ではないんだけど今のままだと長生きはできないというのが私の見解かな」

頭から冷水を浴びた気分だった。

 

「先生、それはいったい?癌は無いんじゃないんですか?」

母さんが身を乗り出して確認する。

「落ち着いてください。これから説明しますので」

そう言って先生はディスプレイに画像を映し出す。

「これは胃の中の写真です。ちょっとグロいかもしれないですがここを見てください」

示された場所には確かに他の部分とは違うように見える。

「粘膜部分に傷ができています。いわゆる胃潰瘍です。ですが、ピロリ菌などは検査で陰性でしたので考えられる要因としてはストレス性が挙げられます。伊織さんはここ半年でストレスがかかるような生活に心当たりはありますか?あ、今回の癌は抜かしてください」

ストレス・・・と記憶をたどる。

奈々華さんにバレないように千紗の恋人役をすること、梓さんに誤解されたままの耕平との関係、馬鹿みたいに強い酒を飲まそうとしてくる先輩たち・・・

(あれ?俺の大学生活ストレスばっかりじゃない?)

「その顔は何か心当たりがある感じかな?」

「まぁ、はい。ありますね」

「うん、わかった。規模も小さいから薬と生活習慣で治ると思うよ。それで、ここからが本題なんだけど」

そう言って再びディスプレイに映るものを変える。

今度は血液検査の結果を表にしたもののようだった。

「この肝臓に関する数値が異常なんだけど、これからする質問に正直に答えてくれる?」

「あ、はい」

有無を言わさぬ圧力を感じた。

 

「お酒は週にどれぐらい飲む?」

「6日ほどですね」

「ふむふむ、お酒はどういったのを飲む?」

「色々飲みますけどビールが一番多いですね」

「なるほど。ビールと一緒に何か飲む?」

「一緒に飲むのはウーロン茶と水が多いですね」

「チェイサーも飲んでると。チェイサーの割合はどれぐらい?」

「酒3、チェイサー7ぐらいですかね」

「あ、チェイサーの方が多いのか。う~む・・・」

一連の質問の後に先生が頭をかく。

「聞いたところ頻度は多いものの飲み方は異常ではなさそうだね。でも頻度だけじゃこんな数値にはならないし・・・。それじゃ趣味とかある?」「趣味・・・と言えるかわからないですが大学に入ってからダイビングをやるようになりましたね」

「お、ダイビングか。いいね!僕も好きだよ」

「先生もダイビングやるんですか?」

「いや、一昨年の今ぐらいに知り合いが伊豆でダイビングやろうって誘ってきてね。最初は水中って空気がないからもし何かあったらと思うとすごい怖かったんだけど、いざやってみると景色がすごい綺麗で言葉が出なかったよね」

「わかります。俺もあの景色に魅了されました」

「あ、わかってくれる?一緒に行った知り合いが海で見た魚がおいしそうだった的なことしか言わなくてさ。そういえば今は伊豆の大学に通ってるんだっけ」

「そうですね。伊豆大に通ってますね」

「それじゃあgrand blue(グランブルー)ってお店知ってる?ダイビングした時に利用したんだけど」

「あ、自分そこで下宿してますよ」

「あ、ほんと!?偶然ってあるんだね~」

そう言ってお互いに笑う。

「伊豆大生ってことは寿君と時田君って知ってる?」

「はい、先輩ですけど・・・なんで二人こと知ってるんですか?」

「ダイビングした時に一緒に潜ったんだよね。その時に船の上で海の魅力とかダイビングの楽しさとかを熱心に教えてくれてさ。伊豆大生でダイビングサークルに所属してるって言ってたんだよね。サークル名は確かピー・・・」

「Peek a Boo(ピーカブー)ですね」

「そうそう。それそれ。サークルも知ってるんだ。ダイバーさんはやっぱり知ってるのかな?」

「というよりも、自分もそのサークルに所属してるんですよね」

「あ、そうなんだ!それじゃ時田君たちにもよろしく伝えておいてくれるかい?海のことをいろいろ教えてくれてありがとうって」

「わかりました。必ず伝えます」

「それにしても久しぶりにこんなにダイビングのことを話したよ。話してるとやりたくなるな~」

「ぜひまた伊豆に来てくださいよ」

「今は忙しいからひと段落したらまた行こうかな」

まさか地元で伊豆の話ができると思っておらず思いのほか会話が弾んでしまった。

「と、長々とごめんね?それじゃ確認に戻るんだけどさっきお酒と一緒に水を飲むって言ってたよね」

「あ、はい。そうですね」

「そっかそっか」

そう言うと先生は俺の肩に手を置いてくる。

「その水って可燃性?」

ピシッと空気が凍った

「い・・・嫌だな~先生、水が可燃性なわけないじゃないですか~」

そう言って笑ってごまかそうとするが肩に置かれた手に力が加わる。

「そういうのはいいから正直に答えてね?」

笑顔で圧をかけてくる

「・・・可燃性です・・・」

正直に答える以外の道が残されてなかった。




オリキャラの名前の理由は特に何も考えてないです。
何回「空気が凍った」的なこと書くんだこいつってなりながら書いてます・・・。
次回でようやく千紗が勘違いするところまではかけるかと思います。1週間ほど時間をください・・・
あと、次回辺りで本格的にネタが尽きそう・・・勘違いさせるところまでは妄想で来てるんですけどその後どうしよう・・・
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